問306−307
69歳女性。皮膚科を受診し、四肢の皮膚湿疹に対して以下の処方箋を持ち、初めてこの薬局を訪れた。薬剤師が薬を取りそろえる前にお薬手帳で併用薬を確認したところ、女性はラタノプロスト点眼液を処方されていた。なお、副作用歴やアレルギー歴は無いとのことであった。女性は今回の処方薬を初めて使用する。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問306-307

問306(法規・制度・倫理)
処方監査に基づく疑義照会について正しいのはどれか。2つ選べ。

1 処方に誤りがあり、疑義があったにもかかわらず、薬剤師が疑義照会をせず、そのため患者に健康被害が発生した場合、処方医が損害賠償責任を負うが、薬剤師は負わない。
2 疑義照会は、処方医でなくても医師に行えばよい。
3 処方箋中に法令に定められた事項が記載されていない場合には、疑義照会を行わなければならない。
4 患者がお薬手帳を持参しない場合には、併用薬はないものとして疑義の有無を判断する。
5 疑義照会による医師からの回答の内容は処方箋に記入しなければならない。
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問307(実務)
これらの処方の疑義照会において、変更を提案すべき処方はどれか。1つ選べ。

1 処方1
2 処方2
3 処方3
4 処方1と処方2
5 処方1と処方3
6 処方2と処方3
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問308−309
薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(以下「体制省令」という。)には、薬局において調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置として、従業者に対する研修が定められている。この研修として、薬局の過去のヒヤリ・ハット事例報告を薬剤師全員で確認し、以下の事例を検討した。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問308-309

問308(実務)
この事例から取り間違いの再発を防止する方法として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 処方箋記載の医薬品名を声出し確認するとともに、錠剤棚の貼付ラベルの医薬品名も声出し確認する。
2 取り間違いをした薬剤師はその作業から外す。
3 錠剤棚に「類似名称医薬品有り」の注意喚起のシールを貼る。
4 類似名称医薬品の薬品棚の配置を見直す。
5 類似名称医薬品の組合せ表を作成してスタッフに周知する。
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問309(法規・制度・倫理)
のほか、体制省令に定められている調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 医薬品の安全使用のための責任者の設置
2 医薬品の安全使用等の業務に関する手順書の作成
3 調剤の業務に係る医療の安全を確保するための指針の策定
4 従事者から薬局開設者への事故報告体制の整備
5 調剤過誤に関する懲罰の設定
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問310−311

75歳男性。パーキンソン病が進行し、レボドパ製剤に加えてセレギリン塩酸塩錠が併用されることとなった。この医療機関では、併用することとなったセレギリン塩酸塩錠は初めての採用である。薬剤師は、この患者に対して非運動症状(うつ症状、頻尿、便秘、睡眠障害など)の改善のために同時に処方される可能性がある薬剤の併用の可否及び薬剤の取扱いについて確認した。

問310(実務)
次の薬剤のうち、この男性に併用できないのはどれか。2つ選べ。

1 アミトリプチリン塩酸塩
2 フラボキサート塩酸塩
3 ピコスルファートナトリウム
4 フルボキサミンマレイン酸塩
5 トリアゾラム
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問311(法規・制度・倫理)
セレギリン塩酸塩錠の取扱いとして正しいのはどれか。2つ選べ。

1 厚生労働大臣の指定を受けた向精神薬卸売業者から購入する必要がある。
2 かぎをかけた場所に保管しなければならない。
3 麻薬を保管している金庫に保管してもよい。
4 廃棄したときは、30日以内に都道府県知事に届け出なければならない。
5 盗難や紛失があったときには、すみやかに都道府県知事に届け出なければならない。
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