必須問題 【物理・化学・生物】
問1
次の関係式のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 1kHz=1×10⁶Hz
2 1nm=1×10⁻⁹m
3 1ppm=1×10⁻³%
4 1μg=1×10⁻³g
5 1w/v%=1×10²g/L
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問2
陽イオン、陰イオンが水和している状態を最も適切に表しているのはどれか。1つ選べ。
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問3
α壊変により放出されるα粒子はどの元素の原子核に相当するか。1つ選べ。
1 ¹H
2 ⁴He
3 ⁷Li
4 ¹¹B
5 ¹²C
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問4
日本薬局方において、容量分析用標準液のファクターf は、通例どの範囲にあるように調製されるか。1つ選べ。
1 0.850~1.150
2 0.900~1.100
3 0.950~1.050
4 0.970~1.030
5 0.990~1.010
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問5
酵素反応速度を表す式はどれか。1つ選べ。
1 ミカエリス・メンテンの式
2 ファントホッフの式
3 ヤングの式
4 ブラッグの式
5 ストークスの式
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問6
シスプラチン((SP-4-2)Diamminedichloroplatinum)はどれか。1つ選べ。
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問7
キラルな化合物はどれか。1つ選べ。
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問8
ラジカル中間体を経る反応はどれか。1つ選べ。
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問9
オゾン(O₃)の構造式として最もふさわしいのはどれか。1つ選べ。
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問10
次のアミノ酸のうち、破線で囲んだ部分の塩基性が最も強いのはどれか。1つ選べ。
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問11
下図はヒトの消化器系の模式図である。1~5のうち、直腸はどれか。1つ選べ。
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問12
ω6系列(n-6系列)の脂肪酸はどれか。1つ選べ。
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問13
真核細胞でのmRNAのプロセシングによる成熟過程において、イントロンの除去に関わるのはどれか。1つ選べ。
1 スプライソソーム
2 ヌクレオソーム
3 オートファゴソーム
4 プロテアソーム
5 リソソーム
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問14
真菌に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 ミトコンドリアをもたない。
2 エルゴステロールを含む細胞膜をもつ。
3 葉緑体をもつ。
4 細胞壁をもたない。
5 原核生物に分類される。
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問15
初回の免疫により最も早期に分泌される抗体のクラスはどれか。1つ選べ。
1 IgA
2 IgD
3 IgE
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必須問題 【衛生】
問16
リノール酸において、変質の開始反応となる水素の引き抜きが最も起こりやすい部位はどこか。1つ選べ。
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問17
フェニルケトン尿症患者が摂取しないように気をつける必要のある食品添加物はどれか。1つ選べ。
1 アスパルテーム
2 アセスルファムカリウム
3 キシリトール
4 サッカリン
5 スクラロース
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問18
ブタのレバーを生で食べることにより感染するリスクが最も高いウイルスはどれか。1つ選べ。
1 A型肝炎ウイルス
2 B型肝炎ウイルス
3 C型肝炎ウイルス
4 E型肝炎ウイルス
5 ノロウイルス
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問19
母子感染する病原体のうち、新生児の心臓奇形と難聴のリスクを高めるのはどれか。1つ選べ。
1 ヒトT細胞白血病ウイルス-1型(HTLV-1)
2 サイトメガロウイルス
3 風しんウイルス
4 トキソプラズマ原虫
5 梅毒トレポネーマ
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問20
以下の疾患のうち生活習慣病に含まれないのはどれか。1つ選べ。
1 アルコール性肝疾患
2 脳血管疾患
3 歯周病
4 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
5 1型糖尿病
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問21
特殊健康診断で、作業者の尿中から下図の構造の物質が検出された。作業者が曝露されたと考えられる物質はどれか。1つ選べ。
1 アニリン
2 キシレン
3 スチレン
4 トルエン
5 ベンゼン
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問22
生体内で起こる次の代謝反応のうち、シトクロムP450の寄与が小さいのはどれか。1つ選べ。
1 フェナセチンのO-脱アルキル化
2 N-アセチルアミノフルオレインのN-水酸化
3 パラチオンの酸化的脱硫化
4 四塩化炭素の還元的脱ハロゲン化
5 エタノールの酸化
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問23
赤外線の特徴や生体への影響に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 紫外線に比べ、皮膚における透過性が低い。
2 可視光線に比べ、波長が短い。
3 ガラス工などの高温作業従事者における白内障の原因となる。
4 日焼けによる色素沈着の原因となる。
5 遠赤外線は殺菌灯に用いられる。
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問24
アスマン通風乾湿計と乾カタ温度計のみを用いて測定できる室内空気環境の指標はどれか。1つ選べ。
1 必要換気量
2 気動
3 熱輻射
4 湿カタ冷却力
5 補正感覚温度
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問25
環境基本法で規定された以下の公害のうち、環境基準が設定されていないのはどれか。1つ選べ。
1 大気汚染
2 悪臭
3 騒音
4 土壌汚染
5 水質汚濁
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必須問題 【薬理】
問26
受容体刺激薬(アゴニスト)の結合部位に不可逆的に結合する遮断薬(アンタゴニスト)を加えることにより、アゴニストの用量-反応曲線が点線Aから実線Bのように変化した。正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、余剰受容体はないものとする。
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問27
Gタンパク質共役型受容体はどれか。1つ選べ。
1 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体
2 ストリキニーネ感受性グリシン受容体
3 ニコチン性アセチルコリン受容体
4 ヒスタミンH₂受容体
5 インスリン受容体
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問28
シルデナフィルと硝酸薬の併用により増加し、血圧降下の主因となる物質はどれか。1つ選べ。
1 サイクリックAMP
2 サイクリックGMP
3 一酸化窒素(NO)
4 イノシトール三リン酸(IP₃)
5 ジアシルグリセロール
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問29
ナファゾリンの充血除去作用の機序はどれか。1つ選べ。
1 アドレナリンα₁受容体刺激
2 アドレナリンα₂受容体遮断
3 アドレナリンβ₁受容体刺激
4 アドレナリンβ₂受容体遮断
5 アドレナリンβ₃受容体刺激
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問30
GABAトランスアミナーゼを阻害し、抗てんかん作用を示すのはどれか。1つ選べ。
1 ガバペンチン
2 エトスクシミド
3 ジアゼパム
4 ゾニサミド
5 バルプロ酸
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問31
Ca²⁺チャネル遮断作用により効果を示す抗不整脈薬はどれか。1つ選べ。
1 ソタロール
2 ベラパミル
3 リドカイン
4 ニフェカラント
5 ピルシカイニド
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問32
K⁺チャネル開口作用と分子内からの一酸化窒素(NO)遊離作用を併せもつ狭心症治療薬はどれか。1つ選べ。
1 ニコランジル
2 べプリジル
3 ミノキシジル
4 グリべンクラミド
5 硝酸イソソルビド
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問33
トリクロルメチアジドにより血中濃度が低下するのはどれか。1つ選べ。
1 Ca²⁺
2 Na⁺
3 低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)
4 尿酸
5 グルコース
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問34
カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害し、Oddi括約筋を弛緩させる排胆薬はどれか。1つ選べ。
1 ポリエンホスファチジルコリン
2 グリチルリチン
3 ウルソデオキシコール酸
4 パパベリン
5 フロプロピオン
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問35
ビルダグリプチンの血糖降下作用の機序はどれか。1つ選べ。
1 α-グルコシダーゼ阻害
2 ATP感受性K⁺チャネル遮断
3 アルドース還元酵素阻害
4 ジペプチジルぺプチダーゼ-4(DPP-4)阻害
5 グリコーゲン合成静素阻害
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問36
チアマゾールの作用機序はどれか。1つ選べ。
1 甲状腺ホルモン受容体遮断
2 甲状腺ペルオキシダーゼ阻害
3 甲状線刺激ホルモン(TSH)受容体遮断
4 副甲状腺ホルモン(パラトルモン)分泌抑制
5 カルシトニン分泌抑制
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問37
シロスタゾールの血小板凝集抑制作用の機序はどれか。1つ選べ。
1 プロスタノイドIP受容体刺激
2 セロトニン5-HT₂受容体遮断
3 シクロオキシゲナーゼ阻害
4 ホスホジエステラーゼⅢ阻害
5 トロンボキサン合成酵素阻害
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問38
抗アレルギー薬エピナスチンの作用機序はどれか。1つ選べ。
1 ヒスタミンH₁受容体遮断
2 トロンボキサンA₂合成阻害
3 プロスタノイドTP受容体遮断
4 プロスタグランジンE₂合成阻害
5 プロスタノイドEP受容体遮断
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問39
ゲンタマイシンの作用機序はどれか。1つ選べ。
1 葉酸合成阻害
2 細胞壁合成阻害
3 タンパク質合成阻害
4 DNA複製阻害
5 DNAからRNAへの転写阻害
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問40
抗腫瘍薬パクリタキセルの作用機序はどれか。1つ選べ。
1 DNAアルキル化
2 チューブリン脱重合阻害
3 アロマターゼ阻害
4 トポイソメラーゼⅡ阻害
5 ピリミジン代謝阻害
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必須問題 【薬剤】
問41
薬物の腸肝循環の経路はどれか。1つ選べ。
1 肝臓 → 門脈 → 胆管 → 腸管 → 肝臓
2 肝臓 → 門脈 → 腸管 → 胆管 → 肝臓
3 肝臓 → 胆管 → 門脈 → 腸管 → 肝臓
4 肝臓 → 胆管 → 腸管 → 門脈 → 肝臓
5 肝臓 → 腸管 → 門脈 → 胆管 → 肝臓
6 肝臓 → 腸管 → 胆管 → 門脈 → 肝臓
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問42
二次性能動輸送の駆動力となるイオン濃度勾配を形成する一次性能動輸送担体はどれか。1つ選べ。
1 Na⁺, K⁺-ATPase
2 Na⁺/グルコース共輸送体
3 Na⁺/H⁺交換輸送体
4 P-糖タンパク質
5 H⁺/ペプチド共輸送体
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問43
ヒドロキシ基を有する薬物(R-OH)のグルクロン酸抱合体を示す化学構造はどれか。1つ選べ。
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問44
薬物を点滴静注したとき、定常状態における血中薬物濃度は2μg/mLであった。また、その時の尿中薬物濃度は200μg/mLであり、尿量は1mL/minであった。この薬物の腎クリアランス(mL/min)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
1 2
2 10
3 100
4 200
5 400
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問45
一般に、高齢者において増大するのはどれか。1つ選べ。
1 胃内容排出速度
2 血漿中アルブミン濃度
3 脂溶性薬物の体重あたりの分布容積
4 肝臓での薬物代謝活性
5 糸球体ろ過速度
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問46
患者のクレアチニンクリアランスに基づいて投与設計が行われる治療薬物モニタリング(TDM)対象薬はどれか。1つ選べ。
1 テオフィリン
2 テイコプラニン
3 セファレキシン
4 シンバスタチン
5 リドカイン
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問47
腎尿細管分泌過程に飽和がみられる薬物において、投与量の増大に伴い値が低下するのはどれか。1つ選べ。
1 血中濃度時間曲線下面積 / 投与量
2 腎クリアランス
3 消失半減期
4 平均滞留時間
5 血中非結合形分率
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問48
肝代謝と腎排泄により体内から消失する薬物について、全身クリアランス(CLtot)、腎クリアランス(CLr)及び肝血流速度(Qh)から肝抽出率を算出する式はどれか。1つ選べ。
問49
下図のような拡散制御膜において、溶質分子が単位時間に透過する物質量と反比例の関係にあるのはどれか。1つ選べ。
1 溶質の膜中での濃度差(C₁-C₂)
2 溶質の膜中での拡散係数
3 溶質の分配係数(C₁/Cin)
4 膜の厚さ
5 膜の有効表面積
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問50
エマルションの分散媒と分散相の密度差により、分散相が浮上する現象はどれか。1つ選べ。
1 凝集
2 塩析
3 合一
4 クリーミング
5 ケーキング
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問51
以下のレオグラムのA点から求められるのはどれか。1つ選べ。
1 ヤング率
2 降伏値
3 チキソトロピー
4 動粘度
5 弾性率
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問52
医薬品を造粒する目的として誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 流動性の向上
2 含量均一性の改善
3 真密度の増大
4 充てん性の向上
5 発塵の防止
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問53
粉末X線回折測定法により評価される医薬品の物性はどれか。1つ選べ。
1 比表面積
2 空隙率
3 結晶性
4 吸湿性
5 旋光度
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問54
経口投与する固形製剤の著しい生物学的非同等性を防ぐことを目的として実施される一般試験法はどれか。1つ選べ。
1 制酸力試験法
2 製剤均一性試験法
3 崩壊試験法
4 溶出試験法
5 消化力試験法
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問55
腸溶性製剤に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
1 有効成分の血液中での分解を防ぐことができる。
2 有効成分の胃に対する刺激作用を低減できる。
3 体温によって溶融し、薬物を放出する。
4 ペプシン分解性の基剤でコーティングされている。
5 即放性製剤に分類される。
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必須問題 【病態・薬物治療】
問56
乳がんの腫瘍マーカーとして有用なのはどれか。1つ選べ。
1 CA 15-3(carbohydrate antigen 15-3)
2 CYFRA 21-1(cytokeratin 19 fragment)
3 NSE(neuron specific enolase)
4 SCC(squamous cell carcinoma related antigen)
5 PIVKA-Ⅱ(protein induced by vitamin K absence or antagonist-Ⅱ)
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問57
閉塞性動脈硬化症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 若い女性に好発する。
2 間欠性跛行が特徴的症状である。
3 上肢の動脈に多発する。
4 血管炎を伴う。
5 患肢に熱感がある。
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問58
汎血球減少症を呈する代表的な疾患はどれか。1つ選べ。
1 溶血性貧血
2 鉄欠乏性貧血
3 腎性貧血
4 再生不良性貧血
5 播種性血管内凝固症候群
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問59
インスリン分泌を促進し、食後高血糖を改善する薬物はどれか。1つ選べ。
1 メトホルミン塩酸塩
2 ピオグリタゾン塩酸塩
3 ナテグリニド
4 ボグリボース
5 イプラグリフロジンL-プロリン
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問60
パーキンソン病患者に特徴的な症状はどれか。1つ選べ。
1 躁状態
2 下痢
3 高血圧
4 上肢の筋弛緩
5 すくみ足
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問61
状況にかかわりなく漫然とした不安が持続する神経症はどれか。1つ選べ。
1 広場恐怖
2 強迫性障害
3 外傷後ストレス障害(PTSD)
4 全般性不安障害
5 社会不安障害
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問62
アトピー性皮膚炎に関する記述のうち、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 皮膚のバリア機能が亢進している。
2 対症療法が治療の中心となる。
3 湿疹は左右非対称にみられる。
4 おもにⅡ型アレルギーが関与している。
5 抗ヒスタミン薬が第1選択薬である。
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問63
がん性疼痛の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 速放性製剤のレスキュー投与は、突出痛に対して用いられる。
2 WHO方式がん疼痛治療法では、痛むときに素早く鎮痛薬を投与することを基本とする。
3 骨転移による限局的な鋭い痛みのほとんどは、神経障害性疼痛に分類される。
4 軽度の痛みであっても、アセトアミノフェンは用いない。
5 口腔粘膜吸収フェンタニル製剤は、過量投与による呼吸抑制を起こさない。
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問64
単純ヘルペスウイルス感染症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 性器感染の多くは、HSV-1による。
2 免疫機能充進時に発症する。
3 性器ヘルペスは、性交の翌日に好発する。
4 成人の口唇ヘルペスの多くは、ウイルスの再活性化により発症する。
5 確定診断は、細胞診により行う。
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問65
ウイルス性肝炎に関する記述のうち、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 A型は多くが慢性化しやすい。
2 B型は経口感染である。
3 C型は血液感染である。
4 B型はRNAウイルスが原因である。
5 C型はDNAウイルスが原因である。
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問66
後発医薬品の承認申請資料として必要なのはどれか。1つ選べ。
1 加速試験に関する資料
2 効力を裏付ける試験に関する資料
3 副次的薬理・安全性薬理に関する資料
4 反復投与毒性に関する資料
5 がん原性に関する資料
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問67
「患者向医薬品ガイド」に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 厚生労働省が作成している。
2 処方箋医薬品では、すべての品目で作成される。
3 一般用医薬品についても作成されている。
4 PMDAの医薬品医療機器情報提供ホームページに掲載されている。
5 別名「くすりのしおり」ともよばれる。
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問68
t 分布に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 平均値に対して左右非対称の分布である。
2 平均値は1である。
3 ガウス分布ともよばれる。
4 母集団の標準偏差が未知のときの統計解析に使用される。
5 順序尺度データの統計解析に使用される。
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問69
ある病院で新たに降圧薬Aを採用することになった。そこで薬剤師Xは当該病院において、高血圧患者にAを投与した場合と投与しない場合との間で、消化器症状の発現率に差があるかを観察・調査する研究を計画した。なお、高血圧患者にAを投与するか否かは、それぞれの主治医による薬物治療上の判断に基づき、薬剤師Xは介入しないものとした。この研究に該当するのはどれか。1つ選べ。
1 randomized controlled trial
2 prospective cohort study
3 retrospective cohort study
4 case-control study
5 meta-analysis
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問70
新生児の特徴を成人と比較したとき、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 胆汁酸塩の生成が多い。
2 肝臓のグルクロン酸抱合能が高い。
3 薬物の皮膚透過性が低い。
4 成人とは異なるシトクロムP450分子種が発現している。
5 胃内pHが低い。
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必須問題 【法規・制度・倫理】
問71
日本国憲法第25条において保障されている権利として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
日本国憲法第25条
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
1 財産権
2 参政権
3 自己決定権
4 人格権
5 生存権
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問72
希少疾病用医薬品について、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 治験の届出が免除される。
2 期限付の製造販売承認となる。
3 試験研究は中止することができない。
4 指定が取り消されることがある。
5 再審査期間は4年である。
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問73
厚生労働大臣が、薬剤師の免許の取消し等の処分をするにあたって、あらかじめ意見を聴かなければならないのはどれか。1つ選べ。
1 医道審議会
2 都道府県知事
3 内閣府
4 薬事・食品衛生審議会
5 裁判所
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問74
医療を受ける者に対する医療の担い手の責務として、医療法に規定されているのはどれか。1つ選べ。
1 福祉サービスの提供
2 医療技術の普及
3 医療計画の策定
4 効率的な説明
5 良質かつ適切な医療の提供
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問75
薬局で向精神薬を取扱う場合、法令に基づいて届出が必要とされているのはどれか。1つ選べ。なお、薬局は、向精神薬営業者に関して別段の申し出はしていないものとする。
1 処方箋に基づく譲渡
2 他の薬局への譲渡
3 向精神薬卸売業者からの譲受
4 廃棄
5 一定量以上の滅失、盗取等の事故
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問76
医薬品副作用被害救済制度における副作用救済給付の対象として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 医療費
2 医療手当
3 障害年金
4 休業保障
5 葬祭料
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問77
ソリブジン事件に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 市販直後に副作用である間質性肺炎を多数発症した。
2 長期大量投与により亜急性脊髄視神経症を発症した。
3 アナフィラキシーショックにより死亡例が発生した。
4 他の医薬品との相互作用により死亡例が発生した。
5 慢性疾患への投与により網膜症を発症した。
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問78
自営業などの人を対象とする医療保険はどれか。1つ選べ。
1 船員保険
2 国民健康保険
3 共済組合
4 組合管掌健康保険
5 全国健康保険協会管掌健康保険
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問79
リスボン宣言に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 人を対象とする医学系研究の倫理的原則である。
2 日本では法的拘束力がある。
3 患者が他の医師の意見を求める権利が示されている。
4 研究倫理委員会の役割が示されている。
5 医療従事者の権利が示されている。
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問80
薬局に処方箋を持参した成人患者が、半年前から継続処方されている薬について、「この薬は、あまり飲みたくないのです」と訴えた。この訴えの次に薬剤師が患者にかける言葉として適切なのはどれか。1つ選べ。
1 「それでは中止しましょうか。よい薬が処方されているのに残念です。」
2 「すでに処方されているので、変更することはできません。」
3 「それは医師に言っていただかないと困ります。」
4 「副作用が少ないですから、安心して飲んでください。」
5 「飲みたくないことについて、少し話を聞かせていただけますか。」
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必須問題 【実務】
問81
「患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること」を意味するのはどれか。1つ選べ。
1 アドヒアランス
2 インフォームド・コンセント
3 カウンセリング
4 クリニカルパス
5 コンプライアンス
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問82
医療機関や薬局において血液凝固因子製剤を取扱う際の留意点として、関連法規に記載のないのはどれか。1つ選べ。
1 他のものと区別し、鍵のかかる金庫に保管する。
2 使用に関する適切な説明を行い、患者の理解を得るように努める。
3 患者ごとに使用記録を作成する。
4 作成した使用記録を20年間保管する。
5 本剤に由来すると疑われる感染症に関する情報を厚生労働省に報告する。
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問83
薬袋に記載する事項として必須なのはどれか。1つ選べ。
1 処方医名
2 処方箋発行日
3 薬品名
4 使用上の注意
5 調剤年月日
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問84
妊婦への投与が禁忌である医薬品はどれか。1つ選べ。
1 アセトアミノフェン
2 インスリン
3 炭酸リチウム
4 プレドニゾロン
5 へパリンナトリウム
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問85
医療用医薬品としてすでに使われている有効成分が転用された要指導医薬品及び一般用医薬品を何というか。1つ選べ。
1 指定薬物
2 ジェネリック医薬品
3 オーファンドラッグ
4 スイッチOTC
5 ダイレクトOTC
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問86
B型肝炎患者の血液で床が汚染された場合に適用される消毒薬はどれか。1つ選べ。
1 ポビドンヨード
2 次亜塩素酸ナトリウム
3 エタノール
4 クロルヘキシジングルコン酸塩
5 べンザルコニウム塩化物
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問87
薬局において、薬剤師法に基づき、作成が義務づけられているのはどれか。1つ選べ。
1 薬剤情報提供書
2 お薬手帳
3 領収書
4 明細書
5 調剤録
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問88
特定生物由来製品に該当しない生物由来製品はどれか。1つ選べ。
1 人免疫グロブリン製剤
2 血小板製剤
3 生ワクチン
4 人血清アルブミン製剤
5 血液凝固因子製剤
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問89
マオウを含む漢方薬を服用する患者に、薬剤師が伝えるべき副作用として適切なのはどれか。1つ選べ。
1 筋肉痛
2 浮腫
3 動悸
4 血圧低下
5 鼻汁過多
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問90
100mmの水平な直線上の左端を「痛みなし」、右端を「最悪の痛み」として、患者自身に現在の痛みがどの程度かを指し示してもらい、左端からの長さをもって痛みの程度を数値化した。この方法はどれか。1つ選べ。
1 VAS(Visual Analogue Scale)
2 FPS(Faces Pain Scale)
3 NRS(Numerical Rating Scale)
4 VRS(Verbal Rating Scale)
5 MMSE(Mini-Mental State Examination)
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一般問題(薬学理論問題) 【物理・化学・生物】
問91
以下の化学反応式における熱力学的パラメータに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
ただし、この反応における温度をT、平衡定数をK、反応速度定数をK1、k2とする。また、気体定数をRとする。
1 この反応の標準自由エネルギー差ΔG°は、ΔG°=-RTlnKで表すことができる。
2 いくつかの温度で測定した平衡定数から、反応の標準エンタルビー変化(ΔH°)を求めることができる。
3 ΔH°が正のときは吸熱反応となり、温度を上げると平衡が左にずれる。
4 反応速度定数k1は、exp(-Ea/RT)に比例する。なお、Eaは一般に活性化エネルギーといわれる。
5 活性化エネルギーが高いほど反応速度に対する温度の影響は大きい。
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一般問題(薬学理論問題) 【物理・化学・生物】
問92
金属Mとそのイオンからなる半電池の標準電極電位E°に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 E°は、金(Au)の半電池を基準とした相対値として測定される。
2 E°は、イオンの活量が1のときの値である。
3 E°は、負の値をとらない。
4 E°は、温度に依存せず一定である。
5 E°が正の大きな値であるほど、の反応は右に進みやすい。
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問93
下図の実線はある純物質の化学ポテンシャルと温度の関係を示したグラフである。次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 このグラフの傾きはモルあたりのエントロピーを表す。
2 温度がT2のとき、二相が共存しており、自由度は2である。
3 温度がT3のとき、液相よりも気相の化学ポテンシャルが高いため、この純物質は自発的に気相に変化する。
4 この純物質に不揮発性溶質を溶かしたとき、液相の化学ポテンシャルのグラフは図中のbの方向に移動する。
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問94
球状高分子の半径r(m)の逆数r⁻¹と水中での拡散係数D(m2・s⁻¹)の間にグラフのような関係が成り立つとする。いま、半径rの球状高分子Aの拡散係数DAが10.0×10⁻¹¹m²・s⁻¹であったとき、半径2.5rの球状高分子Bの拡散係数DB(m²・s⁻¹)に最も近いのはどれか。1つ選べ。
1 1.6×10⁻¹¹
2 4.0×10⁻¹¹
3 10.0×10⁻¹¹
4 25.0×10⁻¹¹
5 62.5×10⁻¹¹
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問95
ある受容体(R)に結合するリガンド(L)があり、LはRと1:1で結合する。この平衡反応の解離定数(Kd)を1μMとする。1μMのRが存在しているところにLの濃度が【 ア 】μMとなるように添加したとき、平衡状態において全受容体のうちLが結合した受容体の割合は20%となった。【 ア 】にあてはまる数値に最も近いのはどれか。1つ選べ。ただし、系の体積変化は無視できるものとする。
1 0.25
2 0.45
3 0.50
4 0.75
5 0.80
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問96
日本薬局方フェノール(C6H6O:94.11)の定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
本品約1.5gを精密に量り、水に溶かし正確に1000mLとし、この液25mLを正確に量り、ヨウ素瓶に入れ、正確に0.05mol/L臭素液30mLを加え、更に塩酸5mLを加え、直ちに密栓して30分間しばしば振り混ぜ、15分間放置する。次に【 A 】7mLを加え、直ちに密栓してよく振り混ぜ、クロロホルム1mLを加え、密栓して激しく振り混ぜ、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定する(指示薬:デンプン試液1mL)。同様の方法で空試験を行う。
0.05mol/L臭素液1mL=【 B 】mg C6H6O
1 【 A 】に入る試薬は、ヨウ化カリウム試液である。
2 【 B 】の対応量は、4.705である。
3 下線においてクロロホルムを加える理由は、沈殿した2,4,6-トリブロモフェノールを溶解させるためである。
4 臭素液の f =1.000の場合、空試験の0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の理論量は15.0mLである。
5 試料を約1.5g量るとは、1.30gから1.70gの範囲内で秤量することである。
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問97
ヒトの体液は主に炭酸と炭酸水素イオンの濃度バランスによりpH7.4に維持されている。pH7.3のアシドーシスを起こした患者の体液中のHCO3⁻/H2CO3の存在比に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、炭酸は次式のように解離し、その2つのpKaは、それぞれpKa1=6.1、pKa2=10.5とする。またlog101.6=0.2とする。
1 1.6
2 2.0
3 8.3
4 16
5 20
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問98
クロマトグラフィーの分離パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ピーク高さと保持時間が同じなら、ピーク幅が狭いほど理論段数(N)は大きい。
2 シンメトリー係数(S)が1より小さいとき、ピークはテーリングしている。
3 カラムの長さが2倍になると、理論段高さ(H)は2倍になる。
4 同一の分離条件で2つの化合物の保持時間が同じ場合、両者の分離係数(α)は1である。
5 分離度(Rs)は、2つのピークの保持時間の関係を示し、ピーク幅に依存しない。
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問99
核磁気共鳴スペクトル測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 核磁気共鳴スペクトルの測定には、一般にラジオ波領域の電磁波が用いられる。
2 ¹⁹Fを利用して有機化合物中にあるフッ素の核磁気共鳴スペクトルを測定できる。
3 ベンゼンの水素は、π電子による遮へい効果を受ける。
4 測定溶媒中に重水を添加することにより、アルケンに結合している水素のシグナルを消失または移動させることができる。
5 プロトン間のスピン‐スピン結合定数は、外部磁場の強さの影響を受ける。
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問100
質量分析法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 モノアイソトピック質量は、各原子の全ての安定同位体を天然存在比に基づいて考慮することで算出される。
2 質量スペクトルの中で、強度が一番大きいピークは基準ピークとよばれる。
3 電子イオン化法(EI)は、タンパク質の分子量測定に適している。
4 飛行時間型の質量分析計では、質量電荷比(m/z)の大きいイオンほど遅く移動し、飛行時間が長い。
5 m/z=200.100と200.050の2つのピークを分離できる分解能は、2,000である。
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問101
次の反応のうち、主生成物がラセミ体として生じるのはどれか。1つ選べ。
(THF:テトラヒドロフラン)
問102
次の反応で得られる主生成物Aの構造式として、正しいのはどれか。1つ選べ。
問103
次の反応で得られる化合物中のH(a~c)に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 a、b、cのすべてがLiAlH4由来である。
2 aとbがH3O⁺由来、cがLiAlH4由来である。
3 aとbがLiAlH4由来、cがH3O⁺由来である。
4 aとbのどちらか一方がH3O⁺由来、もう一方とcがLiAlH4由来である。
5 aとbのどちらか一方がLiAlH4由来、もう一方とcがH3O⁺由来である。
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問104
ジクロフェナクナトリウムは、化合物Aから化合物Bを経由して合成できる。化合物Bはどれか。1つ選べ。
問105
体内でグアニンは、以下のようにキサンチンを経て尿酸へ変換される。キサンチンの構造式として正しいのはどれか。1つ選べ。
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問106
次に示した医薬品の活性成分Aに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
1 N末端のアミノ酸はD-プロリンである。
2 C末端では、L-プロリンの環内の窒素がN-エチル化されている。
3 L-ロイシンのエナンチオマーであるD-ロイシンが含まれている。
4 経口投与には通さない。
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問107
ビルダグリプチンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ピペリジン環を有している。
2 破線で囲んだ炭素骨格中のすべてのシクロヘキサン環は、いす形配座をとっている。
3 a及びbで示される2つの窒素原子のうち、bの方が塩基性が強い。
4 cで示される不斉炭素原子はR配置である。
5 d及びeで示される2つの炭素原子はいずれもキラル中心(立体中心)ではない。
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問108
下図は、ある化合物の¹H-NMRスペクトル(400MHz、CDCl₃、基準物質はテトラメチルシラン(TMS))である。この化合物の構造式として正しいのはどれか。1つ選べ。なお、イのシグナルは一重線であり、拡大図A、B及びCの拡大率はそれぞれ異なる。また、エのシグナルはヒドロキシ基のプロトンに由来する。
問109
天然物A~Eの生合成に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
1 天然物Aは、イソプレン単位3個から生合成される。
2 天然物Bは、2分子のフェニルプロパノイドから生合成される。
3 天然物Cは、1分子のアセチルCoAと7分子のマロニルCoAから生合成される。
4 天然物Dは、1分子のフェニルプロパノイドと2分子のマロニルCoAから生合成される。
5 天然物Eは、チロシンから生合成される。
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問110
生薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ロートコンは、ナス科基原植物由来生薬で、トロパンアルカロイドを含有する。
2 リュウタンは、フラボノイド配糖体を主成分とし、苦味健胃薬として用いられる。
3 リュウコツは、硫酸ナトリウムを主成分とし、精神安定を目的として用いられる。
4 インチンコウは、果実を用部にする生薬であり、胆汁分泌促進作用がある。
5 トチュウは、トチュウの樹皮を用部にする生薬であり、リグナンを含有する。
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問111
下図は心臓の洞房結節の活動電位波形である。これに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 交感神経の興奮により静止膜電位が低下し、心拍数が変化する。
2 4相での変化は、Na⁺チャネルの開口による細胞内へのNa⁺流入に起因する。
3 0相での変化は、L型Ca²⁺チャネルの開口による細胞内へのCa²⁺流入に起因する。
4 3相での変化は、K⁺チャネルの開口による細胞外へのK⁺流出に起因する。
5 3相での変化が、心室筋の弛緩を起こす。
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問112
下図は自律神経系(交感神経系、副交感神経系)の遠心路の模式図である。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、図中の神経系A、神経系B、神経系Cは交感神経系あるいは副交感神経系のいずれかを示す。
1 神経系Aは、副交感神経系である。
2 神経系Aの興奮により、大部分の血管平滑筋が収縮する。
3 神経系Bの節前線維は、主に胸髄及び腰髄の側角から発する。
4 神経系Bの興奮時には、瞳孔括約筋が収縮して、縮瞳が起こる。
5 神経系Cの神経終末からノルアドレナリンが放出される。
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問113
ヒトの体内で働くタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 膵臓から分泌されるキモトリプシンは、タンパク質のC末端から順次アミノ酸を遊離する。
2 トリプシンの触媒作用には、その活性部位にあるセリン残基が関与する。
3 トリプシノーゲンは、十二指腸上皮細胞から分泌されるエンテロペプチダーゼ(エンテロキナーゼともよばれる)により小腸内でトリプシンに変換される。
4 アンチトロンビンⅢは、主として血管内皮細胞から分泌され、トロンビンの活性を阻害する。
5 組織プラスミノーゲンアクチベーターは、血液凝固反応で形成されたフィブリンの分解反応を触媒する。
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問114
下図は、ヒトの尿素回路(オルニチン回路)の概略を示している。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ①と②の反応では、ATPが消費される。
2 ②の反応は、この回路の律速段階である。
3 化合物Aは、一酸化窒素(NO)合成酵素の基質となる。
4 NH3の窒素原子は、この回路により化合物Bに組み込まれる。
5 この回路の一部の反応はペルオキシソーム内で行われるが、それ以外は細胞質で行われる。
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問115
ピリミジンヌクレオチドの代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ピリミジン骨格の生合成には、グルタミンとアスパラギン酸が利用される。
2 ピリミジンヌクレオチドの生合成は、最終産物のシチジン5'-三リン酸(CTP)によりフィードバック阻害される。
3 デオキシウリジン5'-一リン酸(dUMP)からデオキシチミジン5'-一リン酸(dTMP)の生合成において、S-アデノシルメチオニンがメチル基供与体として働く。
4 ピリミジンヌクレオチドの分解により、尿酸が生成される。
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問116
真核細胞におけるmRNAからタンパク質への翻訳過程に関する記述について、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 翻訳過程は、開始、伸長及び終結の3段階の反応により完結する。
2 遺伝子の転写反応が完結する前に、翻訳開始反応が起こる。
3 翻訳開始反応は、mRNAの5'末端側から3'末端側の方向に進行する。
4 リボソームがもつペプチジルトランスフェラーゼ活性により、ペプチド鎖伸長反応が起こる。
5 アミノアシルtRNAの生成には、ATPのエネルギーを利用してアミノ酸が活性化される必要がある。
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問117
マウスのある細胞において、タンパク質(ア)及び(イ)の産生は転写因子Xにより調節されている。両タンパク質の産生に対するその転写因子の機能を明らかにするため、以下のsiRNA(低分子干渉RNA)導入実験を行った。実験方法、原理と考察に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
【実験】 転写因子Xに対するsiRNAを導入しない細胞A及び導入した納胞Bを24時間培養した。その後、細胞を破壊し、全タンパク質を回収して、それぞれ試料A及びBとした。同一タンパク質量の試料A及びBを用いてSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、分離されたゲル中のタンパク質をニトロセルロース膜に転写した。
次に、そのニトロセルロース膜においてタンパク質(ア)及び(イ)に対する特異的抗体を用いた抗原抗体反応を行った。その結果、図のようにそれぞれのタンパク質に特異的なバンド(黒色)を検出した。
なお、実験に用いたsiRNAは特異的に転写因子XのmRNAをノックダウンすること、そのノックダウン効果は培養24時間の時点で最大となること、さらにタンパク質(ア)及び(イ)のニトロセルロース膜への転写効率に差がないことを確認している。
1 転写因子Xの遺伝子が存在する染色体が、導入されたsiRNAにより破壊される。
2 図は、サザンブロット法を用いて得られた結果である。
3 転写因子Xは、タンパク質(ア)をコードする遺伝子の転写を抑制的に調節していると考察される。
4 タンパク質(イ)の産生は、転写因子Xにより抑制的に調節されると考察される。
5 転写因子XのsiRNAによるノックダウン効果は、細胞Bをさらに培養することにより減弱すると予想される。
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問118
免疫系における胸腺の役割に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 T細胞の前駆細胞は骨髄で作られた後、胸腺に移動して分化・成熟する。
2 胸腺において、T細胞抗原受容体の遺伝子の再構成が起こる。
3 胸腺は、成人において造血が行われる主要な器官である。
4 胸腺は、二次リンパ器官の一つである。
5 B細胞は主として胸腺で産生され、リンパ節で分化・成熟する。
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問119
移植片拒絶反応について調べるため、2種類の近交系のマウス(A/AとB/B)を用いて、下記のような交配を行った。これらのマウスを用いて皮膚の移植実験を行った。以下に実験結果を示す。なお、A/A、A/B及びB/Bは組織適合抗原の遺伝子型を表している。
[交配手順]
①A/Aの親マウスとB/Bの親マウス間で交配し、雑種第一代(F1)マウスを得た。
②F1マウス同士を交配して雑種第二代(F2)マウスを得た。
[実験結果]
①A/Aの親マウス同士の移植、B/Bの親マウス同士の移植は常に成立した。
②A/Aの親マウスとB/Bの親マウスの間の移植は常に失敗した。
以上の移植実験結果に基づき、移植が常に成立すると予想されるのはどれか。2つ選べ。
1 A/Aの親マウスから、F1マウスへの移植
2 F1マウスから、A/Aの親マウスへの移植
3 A/Aの親マウスから、F2マウスへの移植
4 F1マウスから、B/Bの親マウスへの移植
5 F2マウスから、F1マウスへの移植
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問120
細菌の毒素に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は、宿主細胞のタンパク質合成を阻害する。
2 コレラ毒素は、宿主の神経筋接合部でのアセチルコリンの遊離を抑制し、筋肉の麻痺を引き起こす。
3 ボツリヌス毒素は、宿主細胞内でアデニル酸シクラーゼを活性化し、サイクリックAMP濃度の上昇をもたらす。
4 グラム陰性菌の内毒素(エンドトキシン)は、外膜に存在するリポ多糖である。
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一般問題(薬学理論問題) 【衛生】
問121
下図は、午前に1回だけ(午前7~8時)食事を摂取した際に考えられる血糖値と血中インスリン濃度の経時変化(午前0時~午後1時)を示したものである。この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 Aの時点の血糖値は、主に筋肉から放出されたグルコースに由来する。
2 Bの時点の血糖値の上昇には、小腸粘膜上皮細胞のSGLT1によるグルコースの取り込みが関与している。
3 Bの時点において、インスリンは膵臓から十二指腸の管腔内に分泌され、グルコースの腸管での吸収を促進する。
4 Cの時点において、インスリン依存的に活性化されたGLUT4により筋肉にグルコースが取り込まれている。
5 Cの時点において、インスリン依存的に肝臓でのグリコーゲンの分解が促進されている。
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問122
食品表示法に基づく食品表示に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 n-3系脂肪酸、ビタミンK及びカリウムは、栄養機能食品の栄養成分として栄養機能表示が認められている。
2 特定保健用食品において、疾病リスク低減表示が認められている関与成分には、葉酸、カルシウム及びへム鉄がある。
3 機能性表示食品では、科学的根拠を有する関与成分について、企業の責任において疾病リスク低減表示が認められている。
4 食品に含まれるナトリウムは、食塩相当量ではなく、ナトリウム量として表示する。
5 特定原材料又は ℓ -フェニルアラニン化合物を含む加工食品では、表示可能面積が小さくても、これを含む旨の表示を省略してはいけない。
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問123
50歳代の夫婦が、家庭菜園で栽培したナスを入れたスパゲティーを食べたところ、ふらつき、ろれつがまわらない、意識混濁などの症状を呈し、救急外来を受診した。摂取したナスは、チョウセンアサガオに接木して栽培したとのことであった。このナスに含まれるチョウセンアサガオ由来の有害成分として考えられるのはどれか。2つ選べ。
1 アコニチン
2 アミグダリン
3 スコポラミン
4 チャコニン
5 ℓ-ヒヨスチアミン
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問124
以下の表における観察集団(1)及び観察集団(2)の人口統計についての記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 粗死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
2 老年人口割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
3 65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が低い。
4 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)では41より小さな値になる。
5 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い値を示す。
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問125
喫煙者と非喫煙者における脳血管疾患の年齢階級別発生率を調べ、喫煙と脳血管疾患との関係を調べたところ、表に示す結果が得られた。この結果に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 この表は、症例-対照研究の結果を示している。
2 この表における相対危険度は、喫煙をやめることによって脳血管疾患発症数がどれくらい減少できるかを示している。
3 全ての年齢群のうち、55~59歳の群は、喫煙が脳血管疾患を発症させるリスクが最も高いと考えられる。
4 65~69歳の群の相対危険度の値が全ての年齢群の値より低いのは、加齢によって脳血管疾患の発症率が喫煙の有無にかかわらず高くなるためであると考えられる。
5 喫煙と脳血管疾患発症率との関係を解析する上で、年齢が交絡因子となっている。
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問126
C型肝炎ウイルス(HCV)感染歴と肝細胞がん発症の関係を調べるため、ある病院において、肝細胞がんの患者100人、及び対照群として性・年齢・喫煙歴・アルコール摂取歴をマッチングさせた別の病気の患者200人を選び出し、抗HCV抗体の有無を調べた。その結果、肝細胞がん患者の80人、対照群の20人が抗体陽性者であった。
この調査から求められる肝細胞がん発症におけるHCV感染歴のオッズ比として、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 4.0
2 4.9
3 8.0
4 16
5 36
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問127
下表は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」において、ある1つの類型に分類される感染症の特徴及び主な対応・措置を示したものである。この類型に分類される感染症はどれか。2つ選べ。
1 腸管出血性大腸菌感染症
2 中東呼吸器症候群(MERS)
3 ジカウイルス感染症
4 クロイツフェルト・ヤコブ病
5 デング熱
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問128
下図は、死因別にみた死亡率の年次推移を、1947年から2014年まで示した結果である。各死因の死亡率の変遷の理由について正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ①の死亡率の上昇には人口の高齢化は関与しない。
2 1995年前後に②の死亡率が急激に減少し、④の死亡率が増加したのは、国際ルールの変更により、死因の統計処理法が変わったことによる。
3 ③の死亡率が1980年代から増加してきたのは、新しい種類の③として、抗菌剤が効かない新興感染症が急速に増えたためである。
4 ④の死亡率が1970年代から減少傾向にあるのは、食生活の変化によってカルシウムの摂取量が増えたことが主要な要因と考えられる。
5 1950年まで死因のトップであった⑤の死亡率が激減したのは、新たな治療薬などの医療の進歩、衛生水準の向上や栄養状態の改善によるところが大きい。
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問129
食道がんのリスク上昇との関連性が示されているのはどれか。2つ選べ。
1 塩・塩蔵品の過剰摂取
2 過度の飲酒
3 熱い飲食物の摂取
4 動物性脂肪に富む食事の摂取
5 運動不足
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問130
グルタチオン抱合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 基質の求核性部位にグルタチオンが結合する。
2 この反応を触媒する酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼである。
3 この抱合反応の後に起こるメルカプツール酸の生成には、アセチル抱合が関与する。
4 アセトアミノフェンの代謝的活性化に関与する。
5 1,2-ジブロモエタンの代謝的活性化に関与する。
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問131
染料などの工業原料に使用され、N-水酸化により代謝的活性化されて膀胱がんの原因となるのはどれか。2つ選べ。
問132
化学物質の遺伝毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 Ames試験は、化学物質の遺伝毒性をSalmonella Typhimurium変異株の復帰突然変異の出現頻度により検出する方法である。
2 Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
3 化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験として、特定の細菌を用いたコメットアッセイがある。
4 ほ乳動物細胞を用いたin vitro小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出する。
5 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。
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問133
有害化学物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 マラチオンは残留性が低いので、残留農薬基準値は定められていない。
2 2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシンの毒性等価係数は1である。
3 鉛の消化管吸収率は、成人より幼児の方が高い。
4 有機スズ化合物に内分泌かく乱作用が認められるため、缶詰の内側をスズメッキするのは禁止されている。
5 無機ヒ素はヒト体内でメチル化を受け、毒性の低いアルセノベタインに変換される。
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問134
ある農薬を様々な濃度で餌に混ぜ、ラットに2年間与え、慢性毒性を評価したところ、何らの病変も認められなかった最大の農薬濃度は0.02%であった。以下の条件のとき、この農薬の1日許容摂取量(ADI、mg/kg体重/日)として最も近い値はどれか。1つ選べ。
ラットの1日あたりの摂餌量:25g
ラットの平均体重:250g
ヒトの平均体重:50kg
安全係数:100
1 0.01
2 0.2
3 5
4 20
5 125
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問135
化学物質A~D及び「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 化学物質A、B、Cは、いずれも第一種特定化学物質である。
2 化学物質Dは第一種特定化学物質であるが、特定の用途においては代替品がないので、環境汚染のおそれがない場合に限り、例外的に使用が認められている。
3 第二種特定化学物質は、難分解性、低蓄積性で、ヒト及び生活環境動植物への長期毒性をもつ化学物質である。
4 化学物質Aは油症事件で問題になった物質で、この事件は化審法制定の契機となった。
5 監視化学物質とは、分解性があり、蓄積性が認められなくても、ヒトへの長期毒性又は生活環境動植物への長期毒性のおそれのある化学物質のことである。
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問136
放射線の線量に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 実効線量とは、物理的な測定値ではなく、放射線による発がんと遺伝的影響を評価するために用いられる線量である。
2 実効線量を求めるのに用いられる組織荷重係数は、肝臓が最も大きい。
3 等価線量を求めるのに用いられる放射線荷重係数は、α線の方がγ線より大きい。
4 等価線量を表す単位としてグレイ(Gy)、実効線量を表す単位としてシーベルト(Sv)が用いられる。
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問137
水の浄化法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 普通沈殿-緩速ろ過は、我が国で最も利用されている浄化法である。
2 緩速ろ過は、水中の有機物の除去率において、急速ろ過に比べて劣る。
3 薬品沈殿とは、凝集剤として硫酸アルミニウムを添加することにより、負電荷を持つ汚濁粒子を電気的に中和し、凝集塊として沈殿させる方法である。
4 急速ろ過では、主に生物化学的作用により、ろ過を行う。
5 緩速ろ過、急速ろ過のいずれを用いても、我が国の水道水では塩素剤による消毒が義務付けられている。
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問138
6種類の有機化合物を水に溶解し、生物化学的酸素要求量(BOD)(注1)及び2種類の測定法による化学的酸素要求量(COD)を求めた。下表は、このBODとCODを、理論的酸素要求量(注2)に対する割合(%)として示したものである。この表から考えられる記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 BODとCODの間には、有機化合物の種類にかかわらず、比例関係が認められる。
2 酸性高温過マンガン酸法では、糖質はカルボン酸やアミノ酸に比べ、酸化されにくい。
3 2種類のCODの測定法のうち、二クロム酸法の方が有機化合物の種類にかかわらず、強い酸化力を示す。
4 この実験に用いた植種水中の微生物は、6種類の化合物のうち、酢酸に対して最も高い酸素消費量(gO/g)を示す。
5 湖沼から採取した試料水にグリシンが大量に含まれる場合には、酸性高温過マンガン酸法によるCODが、その試料水の酸素消費量を最も良く反映する。
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問139
光化学オキシダント及びその測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 光化学オキシダントの大部分はオゾンであるが、一部にペルオキシアセチルナイトレート(PAN)も含まれる。
2 光化学オキシダントの環境基準達成率は、一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局いずれにおいても低い水準となっている。
3 光化学オキシダントは、微量の硫酸を含む過酸化水素水を吸収液として用いる溶液導電率法により測定される。
4 光化学オキシダントの発生には、空気中の硫黄酸化物が関与している。
5 光化学オキシダントの発生量は、オゾン層の破壊により減少している。
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問140
シックハウス症候群の原因物質として厚生労働省が定めた指針値があるのはどれか。2つ選べ。
一般問題(薬学理論問題) 【法規・制度・倫理】
問141
医薬品医療機器等法に規定される医療機器に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 人の疾病の診断、治療又は予防に使用されることを目的としたプログラムも医療機器に該当することがある。
2 人体に対するリスクの大きさによって、「高度管理医療機器」、「管理医療機器」、「一般医療機器」に分類される。
3 添付文書の記載事項は法令で定められていない。
4 再生医療等製品も医療機器に含まれる。
5 高度管理医療機器の販売においては、薬剤師による対面での情報提供が義務づけられている。
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問142
医薬品の製造販売業者における総括製造販売責任者に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 厚生労働大臣が指定する医薬品を製造する場合に置かなければならない。
2 選任にあたり必要とされる資格要件はない。
3 品質管理及び製造販売後安全管理に係る業務に関する法令及び実務に精通し、公正かつ適正に業務を行わなければならない。
4 業務を公正かつ適正に行うために必要があると認めるときは、製造販売業者に対し文書により必要な意見を述べなければならない。
5 品質保証責任者及び安全管理責任者との相互の密接な連携を図らなければならない。
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問143
医薬品の製造販売の承認に関して、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 承認を受けずに製造販売できる医薬品がある。
2 医療上特にその必要性が高いと認められる場合、承認審査が優先して行われる。
3 原薬等登録原簿に収められている原薬等を原材料とする場合は、登録されていることを証する書面をもって承認申請の資料の一部にすることができる。
4 国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延などを防止するために緊急に必要な医薬品の場合は、特例的に承認される制度がある。
5 製造販売業者は、承認事項の一部を変更しようとする場合、厚生労働省令で定める軽微な変更であれば、その内容を記録して保存することでそれを行うことができる。
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問144
薬剤師免許に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬剤師が被補助人になった場合には、免許が取り消される。
2 薬剤師免許証の交付によって効力が生じる。
3 薬剤師国家試験に合格した者には、申請手続を要せず免許が与えられる。
4 視覚又は精神の機能の障害により薬剤師の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者は、免許を与えられないことがある。
5 絶対的欠格事由である成年被後見人とは、判断能力が欠けているのが通常の状態にある者として、家庭裁判所から後見開始の審判を受けた者である。
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問145
安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 血液製剤は、医薬品医療機器等法上の医薬品から除外されている。
2 血液製剤を製造販売する場合は、この法律の規定による許可を受けなければならない。
3 病院又は診療所以外の場所において、血液製剤の原料とする目的で、業として人体から採血するには、厚生労働大臣の許可が必要である。
4 業として採血することは、医業にあたる。
5 血液製剤の原料とする目的で採血するときは、その対価を支払うことができる。
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問146
介護保険に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 介護保険の被保険者が、自己の居宅で受けた介護サービスは、保険給付の対象とならない。
2 介護給付を受けようとする被保険者は、保険者である都道府県に対し医師の診断書を添えて申請する必要がある。
3 介護保険の第2号被保険者の保険料は、被保険者が加入する医療保険者が徴収する。
4 要介護状態とは、1年以上継続して常時介護を要すると見込まれる状態をいう。
5 要介護状態は5段階に、要支援状態は2段階に区分されている。
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問147
我が国の薬価基準制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬価とは、国により決定される医薬品の公定価格である。
2 薬価基準は、医療法に基づく厚生労働大臣告示として公表される。
3 新医薬品の薬価算定は、原価計算方式を原則とする。
4 医療用医薬品であっても、薬価基準に収載されていないものがある。
5 薬価改定は、5年ごとに行うよう定められている。
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問148
下図は、平成15(2003)年度及び平成25(2013)年度の制度区分別国民医療費の給付分等の割合を示したものである。【ア】、【イ】、【ウ】及び【エ】にあてはまるのはどれか。1つ選べ。
ア | イ | ウ | エ | |
1 | 医療保険 | 老人保健 | 後期高齢者医療 | 医療保険 |
2 | 医療保険 | 老人保健 | 医療保険 | 後期高齢者医療 |
3 | 老人保健 | 医療保険 | 後期高齢者医療 | 医療保険 |
4 | 老人保健 | 医療保険 | 医療保険 | 後期高齢者医療 |
5 | 医療保険 | 後期高齢者医療 | 後期高齢者医療 | 医療保険 |
6 | 医療保険 | 後期高齢者医療 | 医療保険 | 後期高齢者医療 |
問149
下図は、ある疾患に対して使用可能な2つの薬剤による治療の費用対効果を比較するために作成した決定樹(判断樹)モデルである。治療プログラム(薬物治療)の経済評価において、このようなモデルを用いた分析の特徴として正しいのはどれか。2つ選べ。
1 目的や状況に応じて条件設定ができる。
2 臨床研究と一体化してデータを収集する。
3 モデルの構築やデータ収集においてバイアスは発生しない。
4 仮定に基づくシミュレーションを行う。
5 臨床試験と同程度の時間と費用を要する。
問150
89歳のAさんは、独居であり、居住地と同じ市内の2つの医療機関(B病院、C診療所)に通院し、いずれからも薬を処方されている。Aさんは、B病院の処方箋の調剤をD薬局で受け、C診療所では診療所の中で薬を受け取っている。Aさんは2つの医療機関からの薬について混乱する場合があるという。
地域の薬局に求められる役割を踏まえて、D薬局の薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 Aさんの服薬情報を一元的に把握したいと考え、通院する医療機関をB病院だけにするようにAさんに勧めた。
2 混乱を避けるため、C診療所で受け取った薬の情報とD薬局で受け取った薬の情報は、別々のお薬手帳で管理するよう伝えた。
3 Aさんから夜間に電話で調剤の求めがあったため、電話で聞き取った薬を調剤して、Aさんの自宅に行き、処方箋と引き換えに渡した。
4 開局時間外にも相談に対応できるように、Aさんに相談用の電話番号を伝えた。
5 Aさんとのやりとりを通じて入手した情報から、Aさんが混乱しないような処方提案を処方医に行った。
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一般問題(薬学理論問題) 【薬理】
問151
細胞膜受容体の細胞内情報伝達系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 アセチルコリンNM受容体(筋肉型ニコチン性アセチルコリン受容体)を刺激すると、イオンチャネルが開口し、終板電位が発生する。
2 ヒスタミンH1受容体を刺激すると、Gsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼか活性化され、細胞内サイクリックAMP(cAMP)濃度が上昇する。
3 アドレナリンα2受容体を刺激すると、Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCが活性化され、イノシトール三リン酸及びジアシルグリセロールが産生される。
4 オピオイド κ 受容体を刺激すると、Giタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ活性が抑制され、細胞内cAMP濃度が減少する。
5 セロトニン5-HT3受容体を刺激すると、イオンチャネルが開口し、抑制性シナプス後電位が発生する。
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問152
交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 サルブタモールは、アドレナリンα1受容体を選択的に刺激して、血管平滑筋を収縮させる。
2 クレンブテロールは、アドレナリンα2受容体を選択的に刺激して、血管平滑筋を弛緩させる。
3 ドブタミンは、アドレナリンβ1受容体を選択的に刺激して、心筋収縮カを増大させる。
4 チモロールは、アドレナリンα1受容体を選択的に遮断して、眼圧を低下させる。
5 フェニレフリンは、アドレナリンα1受容体を選択的に刺激して、散瞳を引き起こす。
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問153
副交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ピペリドレートは、アセチルコリンM2受容体を選択的に遮断して、胃酸分泌を抑制する。
2 オキシブチニンは、アセチルコリンM3受容体を遮断して、膀胱平滑筋収縮を抑制する。
3 ネオスチグミンは、コリンエステラーゼを可逆的に阻害して、手術後の腸管麻痺を改善する。
4 トロピカミドは、アセチルコリンM3受容体を刺激して、瞳孔括約筋を収縮させる。
5 シクロペントラートは、毛様体筋のアセチルコリンM1受容体を刺激して、シュレム管を開放する。
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問154
下記の化学構造を有する局所麻酔薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬物Aは、血中偽性コリンエステラーゼにより容易に分解される。
2 薬物Bは、血中偽性コリンエステラーゼにより容易に分解される。
3 薬物Cは、血中偽性コリンエステラーゼにより分解されない。
4 薬物Bは、生理的pHにおいては、イオン型と非イオン型の平衡状態で存在し、非イオン型が速やかに細胞内に入る。
5 薬物Cは、生理的pHにおいては、イオン型と非イオン型の平衡状態で存在し、細胞内では非イオン型がより強くNa⁺チャネルを遮断する。
問155
全身麻酔薬、麻酔補助薬及び催眠薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 プロポフォールは、メラトニン受容体を選択的に刺激し、催眠作用を示す。
2 チアミラールは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に作用し、細胞外へのCl⁻流出を促進する。
3 レミフェンタニルは、血液中の非特異的エステラーゼにより速やかに代謝されるため、作用持続時間はモルヒネよりも短い。
4 ゾルピデムはγ-アミノ酪酸GABAA受容体のα1サブユニット(ω1受容体)に選択的に作用し、催眠作用を示す。
5 エスタゾラムは、セロトニン5-HT1A受容体に部分刺激薬として作用し、催眠作用を示す。
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問156
痛みを伴う疾患に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 アミトリプチリンは、下行性疼痛抑制系の神経終末でのセロトニン及びノルアドレナリン再取り込みを阻害し、痛覚情報伝達を抑制する。
2 トラマドールは、シクロオキシゲナーゼ-2を阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制する。
3 プレガバリンは、求心性一次知覚神経の電位依存性Ca²⁺チャネルのα2δサブユニットに結合し、神経伝達物質の遊離を抑制する。
4 スマトリプタンは、セロトニン5-HT1B/1D受容体を遮断し、片頭痛を緩和する。
5 デュロキセチンはγ-アミノ酪酸GABAB受容体を刺激し、筋緊張を伴う疼痛を緩和する。
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問157
中枢神経疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ラモトリギンは、K⁺チャネルの活性化により神経細胞膜を過分極させ、抗てんかん作用を示す。
2 ガランタミンは、グルタミン酸NMDA受容体を遮断して神経細胞内へのCa²⁺流入を抑制し、認知機能障害を改善する。
3 エンタカポンは、末梢におけるカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害して、レボドパの脳内移行量を増加させる。
4 フェニトインは、電位依存性L型Ca²⁺チャネルを選択的に遮断し、抗てんかん作用を示す。
5 タリペキソールは、ドパミンD2受容体を選択的に刺激し、錐体外路障害を改善する。
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問158
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 プロプラノロールは、傍糸球体細胞からのレニン分泌を抑制する。
2 アリスキレンは、アンギオテンシンⅠの産生を抑制する。
3 カプトプリルは、一酸化窒素(NO)の産生を抑制する。
4 カンデサルタンは、アンギオテンシンⅡの産生を抑制する。
5 エプレレノンは、アルドステロンの分泌を抑制する。
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問159
消化器に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ドンペリドンは、ドパミンD2受容体を遮断して副交感神経終末からのアセチルコリンの放出を抑制し、止瀉作用を示す。
2 ラモセトロンは、セロトニン5-HT3受容体を遮断して腸管運動を抑制する。
3 ロペラミドは、オピオイドμ受容体を刺激して腸管運動を抑制する。
4 プログルミドは、ヒスタミンH2受容体を遮断して胃酸分泌を抑制する。
5 アコチアミドは、プロスタノイドFP受容体を刺激して胃酸分泌を抑制する。
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問160
脂質異常症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 クリノフィブラートは、リポタンパク質リパーゼ(LPL)の発現を増加させるほか、アポリポタンパク質C-Ⅲの発現抑制を介してLPLの活性を亢進させる。
2 プロブコールは、肝臓においてコレステロールの異化排泄を促進するほか、抗酸化作用を示す。
3 イコサペント酸エチルは、コレステロールの腸肝循環を抑制して血中の低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)値を低下させる。
4 フルバスタチンは、アセチルCoAからのヒドロキシメチルグルタリルCoA産生を選択的に阻害することで、コレステロール合成を抑制する。
5 エゼチミブは、小腸からのコレステロール吸収を抑制するほか、肝臓におけるコレステロール産生を減少させる。
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問161
骨粗しょう症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 デノスマブは、抗TNF-α(腫瘍壊死因子-α)抗体で、前駆細胞から破骨細胞への分化を抑制する。
2 テリパラチドは、カルシトニン受容体を刺激し、破骨細胞による骨吸収を抑制する。
3 ミノドロン酸は、メバロン酸経路のファルネシル二リン酸合成酵素を活性化し、骨芽細胞から骨細胞への分化を促進する。
4 カルシトリオールは、ビタミンD受容体を刺激し、腸管からのカルシウム吸収を促進する。
5 ラロキシフェンは、エストロゲン受容体に対し、骨組織ではエストロゲン様作用を示すが、乳房では抗エストロゲン作用を示す。
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問162
血液・造血組織に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ダルベポエチンアルファは、赤芽球前駆細胞に作用して赤血球への分化・増殖を促進し、腎性貧血を改善する。
2 メコバラミンは、胃切除後の患者において低下している食物からのビタミンB6の吸収を促進し、巨赤芽球性貧血を改善する。
3 葉酸は、血漿中の鉄の造血組織への移行を促進し、鉄芽球性貧血を改善する。
4 フィルグラスチムは、顆粒球系前駆細胞からの好中球産生を促進し、好中球減少症を改善する。
5 ミリモスチムは、トロンボポエチン受容体を刺激し、血小板減少症を改善する。
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問163
抗アレルギー薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 オマリズマブは、B細胞におけるIgE産生を抑制する。
2 ケトチフェンは、トロンボキサン合成酵素を阻害する。
3 ラマトロバンは、プロスタノイドTP受容体を遮断する。
4 スプラタストは、IgEに結合し、肥満細胞からのケミカルメディエーターの遊離を抑制する。
5 プランルカストは、ロイコトリエン受容体を遮断する。
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問164
抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 パラシクロビルは、アシクロビルに変換された後、単純ヘルペスウイルス由来のチミジンキナーゼでリン酸化され、ウイルスDNAの複製を抑制する。
2 リトナビルは、インフルエンザウイルスのNS3-4Aプロテアーゼを阻害し、感染細胞からのウイルスの遊離を抑制する。
3 テラプレビルは、C型肝炎ウイルスのノイラミニダーゼを阻害し、ウイルスRNAの合成を抑制する。
4 ザナミビルは、HIVのプロテアーゼ活性を阻害し、ウイルス構成タンパク質の産生を抑制する。
5 ジドブジンは、感染細胞内でリン酸化され、HIV逆転写酵素を競合的に阻害する。
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一般問題(薬学理論問題) 【薬剤】
問165
薬物の経口吸収に及ぼす食事の影響とそのメカニズムの組合せとして、正しいのはどれか。2つ選べ。
問166
ある薬物のアルブミンへの結合定数は10(μmol/L)⁻¹、結合部位数は2である。この薬物のアルブミン結合に関するScatchardプロットを実線で表し、結合が競合的に阻害された場合を点線で表すとき、正しい図はどれか。1つ選べ。ただし、図中の r はアルブミン1分子あたりに結合している薬物の分子数を、[Df](μmol/L)は非結合形薬物濃度を示す。
問167
薬物とその活性代謝物の組合せとして、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問168
抗不整脈薬の体内動態に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 キニジンは、腎尿細管分泌によって大部分が未変化体のまま排泄されるため、肝障害が全身クリアランスに及ぼす影響は小さい。
2 心筋梗塞時にはα1⁻酸性糖タンパク質の血漿中濃度が減少し、ジソピラミドの全身クリアランスが上昇する。
3 ジルチアゼムは、腎臓からの未変化体の排泄率が高いため、腎障害時には全身クリアランスが低下する。
4 プロカインアミドは、腎尿細管において有機アニオン輸送系を介して分泌されるため、プロベネシドの併用により全身クリアランスが低下する。
5 心拍出量が減少したうっ血性心不全の患者では、健常人に比べ、プロプラノロールの全身クリアランスが低下する。
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問169
薬物相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 シクロスポリンの併用により、プラバスタチンの肝臓への移行が阻害され、その血中濃度は上昇する。
2 ノルフロキサシンの併用により、フルルビプロフェンの肝臓での代謝が阻害され、その薬理作用は増強される。
3 アスコルビン酸の併用により、サリチル酸の尿細管からの再吸収が阻害され、その腎クリアランスは大きくなる。
4 セントジョーンズワートの長期摂取により、ワルファリンの消失半減期が延長し、出血傾向が引き起こされる。
5 エリスロマイシンは、CYP3A4を不活性化し、フェロジピンの血中濃度を上昇させる。
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問170
タクロリムスの治療薬物モニタリング(TDM)に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
1 血液中の赤血球画分に多く分布するため、測定サンプルとして血清ではなく全血を使用する。
2 腎障害の発現を回避するために、血中濃度のピーク値を20ng/mL以下に維持することが望ましい。
3 主に未変化体として胆汁中に排泄されるため、肝機能が低下した患者では血中濃度が高くなる。
4 CYP3A4やP-糖タンパク質を誘導する薬物を併用している患者では、血中濃度が高くなる。
5 血中濃度が治療域に維持されていても十分な効果が得られない場合には、シクロスポリンの併用を検討する。
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問171
ある薬物を含む散剤(薬物100mg/g)を繰り返し経口投与し、定常状態における平均血中濃度を2.0μg/mLとしたい。投与間隔を8時間とするとき、1回あたりの散剤の投与量(g)として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
ただし、この薬物の体内動態は線形1-コンパートメントモデルに従い、全身クリアランスは120mL/min、この散剤における薬物のバイオアベイラビリティは80%とする。
1 0.18
2 0.36
3 0.92
4 1.2
5 1.4
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問172
以下のア、イ、ウで示される物質を様々な濃度で水に溶解し、一定温度下で濃度と表面張力の関係を調べたところ、下図に示すⅠ、Ⅱ、Ⅲのようになった。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 曲線Ⅰを示す物質は「ア」である。
2 曲線Ⅰにおいて、C1より高い濃度では水相表面における物質の濃度(吸着量)は飽和して一定である。
3 曲線Ⅱを示す物質は「ウ」である。
4 曲線Ⅰ、Ⅱのように右下がりの曲線となるような物質の水相表面への吸着様式を正吸着という。
5 曲線Ⅲを示す物質は「イ」であり、水中より水相表面の濃度が低くなる。
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問173
高分子及び高分子水溶液に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 天然高分子の分子量は不均一であるが、合成高分子は重合度が均一で分子量の分布はない。
2 高分子の性質は、高分子を構成するモノマーの種類や比率によって決まり、直鎖状、分枝状などの構造による影響を受けない。
3 等電点付近のpH領域において、タンパク質は分子が広がった状態となるため、溶液の粘度が高くなる。
4 高分子溶液のコアセルベーションは、相分離により高分子の濃厚な相と希薄な相に分かれる現象である。
5 極限粘度(固有粘度)は、高分子水溶液の還元粘度を濃度に対してプロットし、濃度→0となるように外挿した時の切片の値である。
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問174
25℃の水溶液中における薬物A及び薬物Bの濃度を経時的に測定したところ、下図のような結果を得た。次に、両薬物について同一濃度(C0)の水溶液を調製し、25℃で保存したとき、薬物濃度がC0/2になるまでに要する時間が等しくなった。C0(mg/mL)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
1 2.40
2 3.60
3 3.75
4 9.60
5 10.0
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問175
放出制御製剤に用いられる添加剤に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 エチルセルロースは、水に不溶であり、徐放性のコーティング剤として用いられる。
2 乳酸・グリコール酸共重合体は、生体内分解性であり、持続性注射剤用マイクロスフェアの基剤として用いられる。
3 ヒドロキシプロピルセルロースは、水和によりゲル化するため、徐放性のマトリックス基剤として用いられる。
4 ヒプロメロースは、pH5以下の水溶液には溶解しないため、腸溶性の被膜剤として用いられる。
5 エチレン・酢酸ビニル共重合体は、経皮治療システムの放出制御膜基剤として用いられる。
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問176
固形製剤の製造工程と製剤機械に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 流動層造粒装置は、混合、造粒、乾燥を1つの装置内で行うことができる。
2 V型混合機は、容器固定型混合機に分類される。
3 糖衣は、フィルムコーティングに比べ、短時間でのコーティング処理が可能である。
4 直接打錠法では、原料粉末をそのまま打錠機で圧縮成形するため、滑沢剤の添加を必要としない。
5 ハンマーミルは、粉砕時に熱が発生するため、熱に弱い医薬品の粉砕には適さない。
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問177
製剤に用いられる容器及び包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 容器とは、医薬品を入れるもので、栓、蓋なども含む。
2 密閉容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形又は液状の異物が混入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる容器である。
3 包装適格性には、製剤の保護、製剤と包装の適合性、包装に用いる資材の安全性及び投与時の付加的な機能の要素が含まれる。
4 1mLのアンプル容器に充填された注射液についても、その容器に記載する名称は省略できない。
5 吸入エアゾール剤に用いられる定量噴霧式吸入器には、通例、気密容器を用いる。
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問178
固形製剤の評価に用いられる一般試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 腸溶錠の崩壊試験では、崩壊試験第1液中で耐酸性を評価した後、試験に用いた錠剤を引き続き使用して、崩壊試験第2液中での崩壊性を判定する。
2 収着‐脱着等温線測定法における水分の収着とは、医薬品粉体に水分の吸着及び吸収の両方が起こることである。
3 溶出試験法の1つであるフロースルーセル法は、徐放性製剤の試験方法であり、即放性製剤には適用されない。
4 製剤均一性試験法において、医薬品の有効成分含量が25mg以上かつ有効成分濃度が25%以上の素錠の場合には、質量偏差試験が適用できる。
5 製剤の粒度の試験法で用いるふるいは、18号のふるいの方が、30号のふるいに比べてより細かい粒子をふるい分けることができる。
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問179
下図は、浸透圧を利用した放出制御システム(OROS®*)が応用されたメチルフェニデート塩酸塩徐放錠の断面図である。以下の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 溶出の初期では、外皮(放出制御膜)を覆っている薬物コーティング層から薬物放出が起こる。
2 体内の水分が外皮を通じて内側に浸透する。
3 プッシュ層の膨張に伴って、薬物放出口から薬物層1、2中の薬物が放出される。
4 外皮の膜全体から、内部の薬物が徐々に放出される。
5 外皮は内部の不溶性成分と一緒に糞便中に排泄される。
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一般問題(薬学理論問題) 【病態・薬物治療】
問180
体温と発熱に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 体温は延髄にある体温調節中枢によって調節される。
2 体温を変化させる生物学的因子の1つに月経周期がある。
3 インターロイキン-1は内因性発熱物質である。
4 体温調節中枢でのプロスタグランジンE2の産生が発熱に関与する。
5 発熱をきたす疾患の1つに膠原病がある。
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問181
ネフローゼ症候群の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 初期治療の基本は副腎皮質ステロイド薬である。
2 タンパク尿改善と静脈血栓予防に抗血小板薬が用いられる。
3 浮腫の改善には抗アルドステロン薬が第1選択薬となる。
4 高カリウム血症を併発するときは球形吸着炭が用いられる。
5 高コレステロール血症が持続する場合はエゼチミブが第1選択薬となる。
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問182
22歳男性。1ヶ月ほど前から体に違和感があり、「就職したばかりで慣れないので緊張しているのかな?」と思っていた。「少し前にショックな出来事があり、その事を引きずっているのかな?」とも思っていた。
数日前、「背後で上司が自分の事を非難する声」が聞こえてきた。その声は毎日のように続き、そのことを考えると不眠となった。受診の結果、統合失調症と診断され、薬物治療が開始されることとなった。
この症例に関し、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 統合失調症の発症は、思春期から青年期ではまれである。
2 急性期の治療には非定型抗精神病薬の多剤併用療法が推奨される。
3 定型抗精神病薬による治療を開始した際の注意すべき副作用に悪性症候群がある。
4 多元受容体作用抗精神病薬(MARTA)による治療では、体重増加に注意する必要がある。
5 錐体外路症状の発症予防のため、レボドパの併用が推奨される。
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問183
中耳炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 中耳炎は鼻炎、咽頭炎に続いて発症することが多い。
2 急性中耳炎は成人に好発し、耳痛と耳漏が主症状である。
3 急性中耳炎では、軽症でも初期から抗菌薬を投与する。
4 慢性中耳炎の主な起因菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスである。
5 慢性中耳炎の主症状は、耳漏と難聴である。
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問184
45歳男性。仕事上、接待での飲食が多く、最近の半年間で4kgの体重増加を認めた。右母趾の関節痛が生じたため近医を受診したところ、血清尿酸値の高値を指摘され、非ステロイド性抗炎症薬の服用により関節痛の改善を認めた。この患者の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 痛風関節炎を繰り返す場合は血清尿酸値の目標を6.0mg/dL以下とする。
2 血清クレアチニン値2.0mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合はベンズブロマロンを選択する。
3 尿路結石を合併する場合はベンズブロマロンを選択する。
4 尿酸排泄促進薬を使用する場合は、尿アルカリ化薬を併用する。
5 痛風関節炎の再発予防のため、少量の非ステロイド性抗炎症薬を継続投与する。
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問185
85歳男性。介護老人保健施設に入所中であったが、COPD(慢性閉塞性肺疾忠)の悪化と嚥下障害のため入院となった。入院時に仙骨部の皮疹が指摘された。このような患者の長期療養に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 体動による摩擦は、褥瘡の主な発症要因である。
2 低栄養は、褥瘡のリスクファクターになる。
3 食事からの摂取カロリーの不足を補うためには、成分栄養剤を経口投与する。
4 栄養管理では、換気障害が著しい場合は糖質を増やして脂質を減らすことが推奨される。
5 2ヶ月以上経口摂取が困難な場合には、経鼻胃管栄養より胃瘻の方が適している。
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問186
インフルエンザの病態、診断及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 インフルエンザウイルスは、A、B、Cの3つの型に分類され、いずれもヒトに感染して典型的なインフルエンザ症状を発症させる。
2 インフルエンザによる死亡率が最も高い年代は、15歳以下の子供である。
3 迅速診断には、鼻腔・咽頭拭い液を用いた酵素免疫測定法が用いられる。
4 インフルエンザを発症した小児の解熱には、アセトアミノフェンは推奨されない。
5 慢性呼吸器疾患などのハイリスク患者にはオセルタミビルの予防内服が認められている。
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問187
58歳男性。既往歴なし。20歳頃より現在まで喫煙継続中(20本/日)。半年前より、軽度の咳嗽及び喀痰がみられたが放置していた。しかし最近、会社の健康診断で肺の腫瘍陰影を指摘され、呼吸器内科を受診した。
胸部エックス線では、右肺門部に径3cm大の腫瘍陰影が認められ、経気管支内視鏡検査では、右主気管支の圧迫像が認められた。さらに気管支肺生検の結果、小細胞肺癌と診断された。
本患者の治療に適切な薬物はどれか。2つ選べ。
1 フルオロウラシル
2 イリノテカン塩酸塩
3 ゲムシタビン塩酸塩
4 ブレオマイシン塩酸塩
5 シスプラチン
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問188
薬物の鎮痛効果について並行群間比較試験を実施することになった。600名の患者を薬物A投与群300名と薬物B投与群300名に分け、各々の薬物について投与後の鎮痛効果をレベル1~10までの10段階で評価した。
この評価データが正規分布していない場合、薬物Aと薬物Bの鎮痛効果の差を比較するための適切な統計手法はどれか。1つ選べ。
1 Chi-square test
2 Student's t-test
3 Kruskal-Wallis test
4 Mann-Whitney U-test
5 McNemar's test
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問189
薬物Aと薬物Bをそれぞれ200名の患者に投与して、ある副作用の発現割合を比較したところ、副作用が発現した人は薬物A群で40名、薬物B群で15名であった。患者の内訳を詳細に調査した結果、薬物A群で100名、薬物B群でも100名が重症の患者であった。報告によると、薬物A投与の場合、副作用発現に重症度の影響はみられないが、薬物B投与では、重症の患者は、重症でない患者に比較すると副作用発現割合が2倍高くなることがわかっている。この場合、次の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 この試験における重症度は交絡因子である。
2 多変量解析によりバイアス要因を解析することができる。
3 重症度による層別化を行うことにより、解析段階で調整して比較することができる。
4 重症の場合、薬物Aにおける副作用の発現割合は薬物Bと比較して小さい。
5 重症でない場合、薬物Aにおける副作用の発現割合は薬物Bと比較して大きい。
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問190
EBMの実践において、臨床研究論文の批判的吟味を行う際の「外的妥当性」に該当するのはどれか。1つ選べ。
1 研究デザイン
2 被験者の割り付け方法
3 脱落者の取り扱い方法
4 統計解析方法
5 眼前の患者への適用の可否
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問191
36歳女性。主婦。最近、左乳房の腫瘤に気付き、病院の乳腺外来を受診した。
身体所見:身長158cm。体重50kg。血圧128/70mmHg。左乳房の触診にて、内上方に1cm大の硬結を触知した。生理周期28日。
検査所見:尿所見 正常、末梢血検査 異常なし。
生化学的検査・腫瘍マーカー検査:CEA8.0ng/mL(正常値5.0ng/mL以下)、エストロゲン感受性(+)、プロゲステロン受容体(+)、HER2蛋白 陰性。
CEA:carcinoembryonic antigen
HER2:human epidermal growth factor receptor type 2
検査の結果、外科的手術を行い、その後、薬物治療を行うこととなった。
この患者に適応となる薬物はどれか。2つ選べ。
1 トラスツズマブ
2 アナストロゾール
3 タモキシフェンクエン酸塩
4 フルベストラント
5 ゴセレリン酢酸塩
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問192
虚血性心疾患とその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 労作性狭心症の発作の原因は、冠動脈の攣縮である。
2 不安定狭心症は、心筋梗塞に移行しやすい。
3 心筋梗塞発作後、数時間でST波の低下が認められる。
4 硝酸薬は耐性を生じることがあるため、テープ剤や軟膏剤の場合には休薬期間を設けることが推奨される。
5 β遮断薬は冠動脈が攣縮している狭心症の第1選択薬として用いる。
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問193
病態と生体リズムの関係について、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 喘息発作による呼吸困難が起きやすいのは、午後である。
2 高血圧症患者において血圧が最も高くなりやすいのは、夕方である。
3 歯の痛みが発現しやすいのは、正午頃である。
4 うつ病のうつ状態が最も強いのは、夕方である。
5 コレステロールの生合成が高まるのは、午前中である。
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一般問題(薬学理論問題) 【薬理、病態・薬物治療】
問194-195
患者:72歳男性。
既往歴:高血圧で降圧剤を内服。
現病歴:1年ほど前より尿勢の低下、排尿回数の増加がみられ、とくに飲酒後の排尿困難を感じていたが放置していた。その後、数種の一般用医薬品を服用したところ排尿ができなくなり、下腹部膨満感が出現。間欠的に激しい痛みも出現したため、救急車にて来院した。尿道カテーテルを留置したところ800mLの尿の流出があった。2日間カテーテルを留置後に抜去したところ、自排尿は得られたが前立腺容積も大きく、残尿も多かったため経尿道的前立腺切除術を施行した。前立腺特異抗原(PSA)値は3.9ng/mLであった。
問194(病態・薬物治療)
下記の診断・検査のうち、前立腺肥大症と前立腺がんの鑑別に役立つのはどれか。1つ選べ。
1 国際前立腺症状スコア
2 尿流量測定
3 残尿量測定
4 前立腺容積
5 直腸診
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問195(薬理)
患者に聞いたところ、次の成分を含む一般用医薬品を服用したことがわかった。
ジフェンヒドラミン(睡眠改善薬)
ファモチジン(胃腸薬)
フェキソフェナジン(アレルギー専用鼻炎薬)
これらの一般用医薬品服用後に生じた排尿困難の機序と考えられるのはどれか。1つ選べ。
1 ヒスタミンH1受容体遮断
2 ヒスタミンH2受容体遮断
3 アセチルコリンM3受容体遮断
4 アドレナリンα1受容体遮断
5 ロイコトリエンCysLT1受容体遮断
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一般問題(薬学実践問題) 【物理・化学・生物、衛生/実務】
問196-197
70歳男性。脳腫瘍の疑いがあり、ガドペンテト酸ジメグルミン注射液を造影剤として用いてMRI検査を行うこととなった。男性は、2型糖尿病と高血圧症と診断され、以下の薬を1年間継続的に服用している。
ロサルタンK錠50mg 1回1錠(1日1錠) 朝食後
メトホルミン塩酸塩錠250mg 1回1錠(1日2錠) 朝夕食後
シタグリプチンリン酸塩水和物錠50mg 1回1錠(1日1錠) 朝食後
MRI検査日1ヶ月前の検査値
血圧 154/86mmHg、ALT 12IU/L、AST 25IU/L、γ-GTP 27IU/L、eGFR 52mL/min/1.73m²、HbA1c 6.7%
MRI検査日の検査値
血圧 143/83mmHg、ALT 34IU/L、AST 34IU/L、γ-GTP 43IU/L、eGFR 27mL/min/1.73m²、HbA1c 7.0%
注)ガドペンテト酸ジメグルミン注射液の有効成分は、ガドペンテト酸メグルミンである。
問196(実務)
この男性の検査は中止になった。その理由として考えられるのはどれか。1つ選べ。
1 肝機能が低下しているので、ガドペンテト酸を代謝できない。
2 糖尿病が悪化し、患者の全身状態が悪い。
3 腎機能が低下しているので、腎性全身性線維症の発現リスクが高い。
4 ガドペンテト酸メグルミンとメトホルミン塩酸塩により、乳酸アシドーシスが引き起こされる。
5 ガドペンテト酸メグルミンがロサルタンカリウムの作用を阻害する。
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問197(物理・化学・生物)
MRI及びMRI造影剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 MRIでは放射線を使用しないが、X線による被爆を受ける。
2 MRIでは、体内の水などの水素原子核の緩和時間の差を利用している。
3 MRIでは、ドップラー効果により血流速度を測定することができる。
4 ガドリニウム造影剤に含まれるGd³⁺イオンは、反磁性を示す。
5 硫酸バリウムはMRI造影剤として用いられる。
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問198-199
38歳女性。肝内胆管がんと診断され、肝臓を部分切除した。患者は術後の回復期にあり、食事を経口的に摂取しはじめ、高カロリー輸液療法の離脱を目指している。また、肝性浮腫と痰のからみがあるため、図のような注射剤が投与されている。
問198(実務)
患者はてんかんの内服薬を常用していたが、術後内服ができないため、フェニトインナトリウム注射液を1日1回投与しなければならない。以下の投与経路のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
1 Aのラインを止め、Eから生理食塩液10mL程度を管注(I.V.Push)した後に投与する。
2 Bのラインを止め、Eから管注(I.V.Push)する。
3 Cのラインを止め、Dから生理食塩液10mL程度を管注(I.V.Push)した後に投与する。
4 Cに混和して投与する。
5 注射用カンレノ酸カリウムと混和してDから管注(I.V.Push)する。
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問199(物理・化学・生物)
フェニトインは治療薬物モニタリング(TDM)対象薬であることから、イムノアッセイによる血中薬物濃度測定を行った。イムノアッセイに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 フェニトインなどの低分子は、サンドイッチ法により測定される。
2 モノクローナル抗体は、一般にポリクローナル抗体に比べて交差反応性が大きい。
3 化学発光イムノアッセイでは、標識物質に励起光を照射することで生じる発光を測定する。
4 免疫比濁法では、免疫複合体の形成により粒子が凝集する性質を利用している。
5 ELISAでは、抗原あるいは抗体を固定化した固相が用いられる。
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問200-201
64歳男性。COPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断され、チオトロピウム臭化物水和物(1日5μg)とサルメテロールキシナホ酸塩(1日100μg)の吸入を継続的に行っていた。日常の薬物治療のアドヒアランスは良好であった。
受診から2年後、この男性は呼吸困難と38.1℃の発熱を訴え、肺からはラ音が聞こえたため感染症が疑われ緊急入院となった。パルスオキシメーター(オキシメトリー)で測定したところSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)は92%であった。喫煙歴44年であり、若い頃から1日30~40本吸っていた。COPD発症を機会に禁煙指導を受けていたが、1日10本程度吸っていたという。
酸素吸入の他に、憎悪期の薬物治療として医師は以下に示した処方薬と注射用抗菌薬を投与することとした。
(処方)
アミノフィリン注射液250mg
注射用プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム20mg
上記を生理食塩液250mLに溶解し、点滴静脈内投与
問200(実務)
感染症の疑いにより投与される注射用抗菌薬として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 アジスロマイシン水和物
2 リネゾリド
3 アルベカシン硫酸塩
4 ベンジルペニシリンカリウム
5 バンコマイシン塩酸塩
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問201(物理・化学・生物)
酸素飽和度は以下の式で表される。
酸素飽和度を測定するオキシメトリーでは、酸素が結合したヘモグロビン(HbO2)と結合していないヘモグロビン(Hb)の吸光係数が異なることを利用している。図はHbO2とHbの吸光係数を表したグラフである。
ある血液試料の665nmと880nmにおける吸光度(A665、A880)を測定したところ、その比(A665/A880)が0.8となった。このとき、血液試料の酸素飽和度に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、測定においてランベルト・ベール(Lambert-Beer)の法則が成り立つものとし、吸光度にはHbとHbO2のみが寄与するものとする。
1 89%
2 91%
3 94%
4 96%
5 99%
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問202-203
25歳女性。テニスで上腕部の筋肉痛を自覚し、これに効く消炎鎮痛薬の貼付剤を購入する目的で薬局を訪れた。応対した薬剤師はこの女性から以下の4つの情報を聴取した。
・喘息の既往はない。
・現在、妊娠はしていない。
・貼付剤で皮膚がかぶれたことはない。
・以前に日焼け止め剤を使用して過敏症を発症したことがある。
問202(実務)
薬局で購入できる貼付剤の成分のうち、この女性に推奨すべきでないのはどれか。1つ選べ。
1 ケトプロフェン
2 ロキソプロフェンナトリウム水和物
3 インドメタシン
4 フルルビプロフェン
5 フェルビナク
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問203(物理・化学・生物)
日焼け止め剤には、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤が配合されている。ある紫外線吸収剤は共役系を持ち、その遷移エネルギーは360kJ・mol⁻¹であった。この遷移エネルギーに相当する紫外線の波長(nm)として最も近いのはどれか。1つ選べ。ただし、様々な物理定数は以下の値を用いることとする。
プランク定数 6.6×10-⁻³⁴J・s
光速度 3.0×10⁸m・s-1
アボガドロ数 6.0×10²³mol-1
1 240
2 270
3 300
4 330
5 360
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問204-205
75歳男性。体重70kg。脳梗塞により右半身の麻痺があり、処方1の薬剤を服用していた。その後、嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎を起こし入院したが、刻み食を食べることができるまでに回復した。血圧の上昇が認められたため、退院時に処方2が追加され、介護者が以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
アスピリン腸溶錠100mg 1回1錠(1日1錠)粉砕
アラセプリル錠25mg 1回1錠(1日1錠)粉砕
ランソプラゾール口腔内崩壊錠15mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方2)
ニフェジピン腸溶細粒2% 0.5g 1回1包(1日2包)
1日2回 朝夕食後 14日分
問204(実務)
薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 腸溶錠の粉砕指示があるので処方医に疑義照会をする。
2 アスピリン腸溶錠は解熱鎮痛を目的として処方されていると説明する。
3 グレープフルーツジュースは服用時でなければ飲んでも構わないと説明する。
4 胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往の有無を確認する。
5 めまいが現れたら直ちにニフェジピンの服用を中止するように説明する。
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問205(物理・化学・生物)
腸溶性コーティングを目的とした高分子の模式図として最も適切なのはどれか。1つ選べ。なお、模式図中の官能基については、腸溶化の目的にかなう主要なもののみを示している。また、図中の(波線)は高分子鎖を示している。
問206-207
28歳男性。悪性軟部腫瘍の転移が判明し、病棟カンファレンスにおいてイホスファミドの投与が検討された。薬剤師は、イホスファミドによる治療及びメスナの投与に関して医療スタッフに説明を行った。
問206(実務)
薬剤師の説明として正しいのはどれか。2つ選べ。
1 イホスファミドによる骨髄抑制を予防するために、メスナの投与が必要です。
2 メスナの投与により抗腫瘍効果が減弱するので、イホスファミドを増量する必要があります。
3 メスナの併用により脳症が現れることがあるので、観察を十分に行ってください。
4 イホスファミドは肝代謝により消失するので、腎機能の考慮は不要です。
5 イホスファミド投与開始の1時間前から頻回に、かつ大量の水分摂取を行わせてください。
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問207(物理・化学・生物)
メスナは、イホスファミドの代謝物であるアクロレインと反応し、化合物Aを生成する。化合物Aの構造式として正しいのはどれか。1つ選べ。
問208-209
22歳女性。体重45kg。アセトアミノフェンを含有するOTC医薬品を大量に服用し、救急搬送されてきた。服用後約4時間が経過しており、アセトアミノフェンの摂取量から、解毒薬としてアセチルシステイン内用液17.6%の投与が必要と判断された。
問208(実務)
投与する用量として、添付文書には「本剤又は本剤を希釈した液を、初回にアセチルシステインとして140mg/kg、次いでその4時間後から70mg/kgを4時間毎に17回、計18回経口投与する。」と記載されている。投与されるアセチルシステイン内用液17.6%の総量(mL)として最も近いのはどれか。1つ選べ。
1 34
2 170
3 340
4 1,700
5 3,400
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問209(物理・化学・生物)
アセトアミノフェンが大量投与された際に生じる代謝物Aは、グルタチオンとの間で付加体を生じる。この付加体の構造式として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問210-211
1歳男児。耳鼻科を受診し中耳炎と診断され、以下の薬剤が処方された。
母親が処方箋を持参し、薬局を訪れた。
(処方)
セフジトレン ピボキシル細粒10% 1回0.5g(1日1.5g)
1日3回 朝昼夕食後 5日分
問210(実務)
この薬剤についての母親への説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 症状の有無にかかわらず、5日間は飲み続けてください。
2 まれに痙れんしたり、意識を失うようなことがありますので、その際は直ちに受診してください。
3 下痢が起こることがありますが、よくある副作用なので心配ありません。
4 尿が赤くなることがありますが、心配ありません。
5 甘味がつけてあり、苦みを感じることはありません。
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問211(物理・化学・生物)
セフジトレン ピボキシルに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ペネム骨格を有している。
2 β-ラクタム環のカルボニル基の炭素の求電子性は、一般的な鎖状アミドのカルボニル基の炭素に比べて低くなっている。
3 細菌中のペプチドグリカン合成酵素との間で、β-ラクタム環の開環を伴って共有結合を形成することにより、細胞壁の生合成を阻害する。
4 セフジトレンのカルボキシ基を構造修飾することにより、経口吸収性が改善されたプロドラッグである。
5 生体内での加水分解反応によって、セフジトレン、酢酸及びピバル酸(2,2-dimethylpropanoic acid)を生じる。
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問212-213
70歳女性。下記の生薬を含む漢方エキス細粒(釣藤散)の処方箋を持って薬局に来局した。なお、処方量は常用量である。
釣藤散 | 生薬名 | 1日量 | 生薬名 | 1日量 |
セッコウ | 5g | チョウトウコウ | 3g | |
チンピ | 3g | ニンジン | 2g | |
バクモンドウ | 3g | ボウフウ | 2g | |
ハンゲ | 3g | キクカ | 2g | |
ブクリョウ | 3g | カンゾウ | 1g | |
ショウキョウ | 1g |
問212(実務)
この漢方処方から考えられる患者の症状又は疾患はどれか。2つ選べ。
1 頭痛
2 インフルエンザ
3 高血圧
4 アトピー性皮膚炎
5 便秘
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問213(物理・化学・生物)
釣藤散の構成生薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 チョウトウコウは、アルカロイドであるヒルスチンを含有する。
2 セッコウは、天然の含水硫酸カルシウムである。
3 ショウキョウは、辛味成分であるリモニンを含有する。
4 ボウフウは、フラボノイドであるアコニチンを含有する。
5 カンゾウは、ジテルペンサポニンであるグリチルリチン酸を含有する。
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問214-215
病院でバイオ後続品の採用を検討することになり、医師よりバイオ後続品の特性について薬剤部に問い合わせがあった。
問214(実務)
バイオ後続品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 先行バイオ医薬品と品質、安全性、有効性に関して同等/同質であることが確認されている。
2 先行バイオ医薬品と構造が同一の有効成分を同一量含み、同一経路から投与される。
3 先行バイオ医薬品と産生細胞や製法(培養法や精製法)が同一である。
4 製造販売後調査が義務付けられている。
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問215(物理・化学・生物)
バイオ医薬品として用いられる組換えタンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 宿主として大腸菌とほ乳動物由来細胞を用いた場合、同一の遺伝子から発現させた組換えタンパク質では、同一の糖鎖が付加される。
2 ほ乳動物由来細胞を宿主とした場合、O結合型の糖鎖は、タンパク質のセリンまたはトレオニン残基に付加される。
3 バイオ医薬品として組換えタンパク質を生産させる際には、そのmRNAを化学合成して宿主細胞に導入する。
4 バイオ医薬品の中には、CHO細胞(チャイニーズハムスター卵巣細胞)を用いて生産されるものがある。
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問216-217
震度7の地震が発生し、多くの住民が家屋を失った。多数の人が狭い避難所や自家用車の中で1日の大部分を過ごしているので、過去の震災での経験から深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の発症が危惧された。
問216(実務)
被災地支援の薬剤師が避難所等を巡回する際に、エコノミークラス症候群予防のために提供する情報として、適切でないのはどれか。1つ選べ。
1 足の腫れや痛みがある時には、すぐに医療機関を受診してください。
2 ゆったりとした服装で過ごしてください。
3 1、2ヶ月以内に大きな手術を受けた方はご相談ください。
4 水分の摂取を控えてください。
5 足や足の指をこまめに動かしてください。
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問217(物理・化学・生物)
肺血栓塞栓症において、下肢静脈で生じた血栓が肺へ到達する経路として、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 大腿静脈 → 総腸骨静脈 → 下大静脈 → 右心房 → 右心室 → 肺静脈 → 肺
2 大腿静脈 → 総腸骨静脈 → 下大静脈 → 右心房 → 右心室 → 肺動脈 → 肺
3 総腸骨静脈 → 大腿静脈 → 門脈 → 下大静脈 → 右心房 → 右心室 → 肺動脈 → 肺
4 総腸骨静脈 → 大腿静脈 → 下大静脈 → 左心房 → 左心室 → 肺静脈 → 肺
5 大腿静脈 → 総腸骨静脈 → 下大静脈 → 左心房 → 左心室 → 肺動脈 → 肺
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問218-219
75歳女性。脳梗塞で寝たきりとなり、仙骨部に褥瘡を形成したことから、褥瘡対策チームが対応した。なお、本患者には、心機能、肝機能、腎機能及び甲状腺機能の低下や各臓器からの出血はいずれも認められていなかった。
問218(物理・化学・生物)
下図は褥瘡の治癒過程(①~④)の模式図である。下記の治癒過程に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ②及び③の創傷部周囲から肉芽部へ線維芽細胞が移動し、増殖する。
2 ③における肉芽の増生には、コラーゲンの生合成促進が関わる。
3 治癒の過程においては、毛細血管の新生が表皮で起こる。
4 主に真皮に存在する細胞が増殖し、④において上皮を再生する。
5 ケラチンを合成する細胞は、主に皮下組織に存在する。
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問219(実務)
褥瘡忠部は、乾燥した厚い黒色壊死組織を形成し(黒色期)、滲出液はほとんどなかった。褥瘡対策チームにおいて薬剤師が処方薬を提案し、下記の経緯で治癒に至った。A~Cに入る薬剤として最も適切な組合せはどれか。1つ選べ。
【 A 】が処方され、数日間塗布した後、医師により壊死組織が切除された。その後、黄色壊死組織(黄色期)はわずかになり滲出液を伴う赤色肉芽が見られたため(赤色期)、滲出液の吸収・肉芽形成を目的として、【 B 】へ処方変更となった。【 B 】は、ガーゼに薄くのばして、貼付した。数日後、肉芽が盛り上がり滲出液は減少してきた。湿潤を保持しながら創傷部周囲からの上皮化(白色期)を促進させる目的で【 C 】を塗布し、治癒へと至った。
問220-221
22歳女性。統合失調症のため病院の精神科へ通院している。母親が薬局を訪れ、「娘が薬を時々飲み忘れて、症状が安定しないことから、リスペリドン持効性懸濁注射液を注射された。」と薬剤師に伝えた。また、母親は下記の処方箋を見て、注射剤と同じ薬物が内服薬としても処方されていることに疑問をもち、今後の薬物治療について薬剤師に質問した。
(処方)
リスペリドン錠2mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 21日分
なお、リスペリドン持効性懸濁注射液の添付文書には、次の2つのグラフが掲載されている(一部改変)。
問220(実務)
母親に対する薬剤師の説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 症状が重くなったので、持効性懸濁注射液と内服薬を併用しています。
2 持効性懸濁注射液の効果は、投与3週間を過ぎたころから現れることから、それまでは内服薬も服用します。
3 症状が安定するようであれば、今後、注射は2週間毎になります。
4 持効性懸濁注射液の効果が十分でない場合は、本剤を静脈内に投与される場合があります。
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問221(物理・化学・生物)
統合失調症では、様々な神経伝達物質との関連が示唆されている。神経伝達物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ノルアドレナリンの水酸化によりドパミンが生合成される。
2 ドパミンは、酸化的脱アミノ化と水酸基のメチル化により代謝される。
3 セロトニンは、フェニルアラニンの水酸化と脱炭酸反応により生合成される。
4 グルタミン酸は、アスパラギン酸のアミノ基がオキサロ酢酸に転移されて生合成される。
5 グルタミン酸受容体は、イオンチャネル型と代謝調節型に分類される。
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問222-225
50歳男性。体重60kg。重症感染症のため一時的に高カロリー輸液ソフトバッグ製剤(1,003mL中にブドウ糖175g、総遊離アミノ酸30gを含有)を中心静脈から投与することになった。この男性の腎機能は正常である。
問222(実務)
非タンパク質性カロリー(kcal)/窒素(g)比(NPC/N)の値として最も近いのはどれか。1つ選べ。ただし、アミノ酸は16%の窒素を含むものとする。
1 125
2 150
3 175
4 200
5 225
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問223(物理・化学・生物)
グルコースとアミノ酸を混合した場合、化学反応が起こることがある。反応速度定数を k らとする①のような反応において、反応速度 v が②のように表されるとき、以下の記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
ただしA~Dは物質を、a~dは化学量論係数を表す。また、[A]~[D]はそれぞれA~Dの濃度を表すものとする。
1 p=a, q=bの関係式が常に成り立つとは限らない。
2 p,q は必ず正の整数である。
3 各物質量の変化に注目すると下のような関係式が成り立つ。
4 k は反応条件によって変化するが、反応物の濃度には無関係な値である。
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問224(実務)
高カロリー輸液療法を施行するにあたって、高カロリー輸液の基本液として、糖質、電解質、アミノ酸及び総合ビタミンを含有するキット製剤を用いることとした。このとき、以下の記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
1 高カロリー輪液を末梢静脈から投与すると、静脈炎が起こりやすい。
2 糖とアミノ酸で十分なカロリーを投与できる場合は、脂肪乳剤は投与しない方がよい。
3 調製後の高カロリー輸液を投与するときは、遮光カバーで被覆する。
4 腎機能が低下している場合は、微量元素の添加量を増量する。
5 基本液のブドウ糖濃度は、10%以下に調整されている。
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問225(物理・化学・生物)
血液中でのグルコースによる糖化反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 グルコースの3位または4位のヒドロキシ基が糖化反応に関与する。
2 グルコースは、ヘモグロビンAの主にC末端カルボキシ基に結合する。
3 グルコースによるヘモグロビンAの糖化反応は、非酵素的に起こる。
4 血中アルブミンは、グルコースにより糖化される。
5 糖化ヘモグロビンA(HbA1c)値(%)は、血糖値の急激な変化を知るための指標として、糖尿病が急速に悪化した時の診断に利用される。
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問226-227
65歳女性。慢性腎不全にて通院治療中。最近、時々腰が痛くなり、寝付きも良くないので、整形外科を受診した。骨粗しょう症と診断され、処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
ラロキシフェン塩酸塩錠60mg 1回1錠(1日1錠)
アルファカルシドールカプセル0.5μg 1回1カプセル(1日1カプセル)
1日1回 朝食後 14日分
(処方2)
ジクロフェナクNa錠25mg 1回1錠
痛い時 5回分 (5錠)
問226(実務)
上記の処方内容に関する服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 処方1の薬を服用してから少なくとも30分間は横になってはいけません。
2 処方2の薬を服用する場合は、空腹時を避けてください。
3 お茶やコーヒーなどのカフェインを含む飲料は処方された薬の効果を増強するので、摂取しないでください。
4 カルシウムを含むサプリメントを服用する場合は、相談してください。
5 腰痛が改善したら、いずれの薬もいつ服用をやめても構いません。
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問227(衛生)
アルファカルシドールカプセルはビタミンD製剤である。ビタミンDの代謝反応のうち、慢性腎不全の患者において低下しているのはどれか。1つ選べ。
1 7-デヒドロコレステロールの開環反応
2 7-デヒドロコレステロールの1位の水酸化反応
3 25-(OH)ビタミンDの1位の水酸化反応
4 1α-(OH)ビタミンDの25位の水酸化反応
5 25-(OH)ビタミンDの開環反応
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問228-229
69歳女性。胃がんの手術後の入院中に、医師、看護師、管理栄養士及び薬剤師で構成されたNST(Nutrition Support Team)による患者カンファレンスが行われた結果、脂肪乳剤輸液(10%、250mL)の投与が開始された。
問228(実務)
脂肪乳剤輸液に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 脂肪乳剤は急速大量投与が必要であるため、1時間以内に全量を投与する。
2 血管外に漏出すると皮膚壊死や皮膚潰瘍を起こす可能性がある。
3 他の注射剤を混合して投与可能である。
4 ポリカーボネート製の三方活栓にひび割れを生じさせることがあるので、漏れがないように注意する。
5 可塑剤としてDEHP[フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)]を含まない輸液セットを使用する。
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問229(衛生)
脂肪乳剤輸液に用いられる脂質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 脂肪乳剤中の油脂には必須脂肪酸のリノール酸及びα-リノレン酸が含まれている。
2 中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸に比べてエネルギーに変換されにくいので、中鎖脂肪酸を含む油脂は脂肪乳剤としては用いられない。
3 脂肪乳剤中の脂質1gあたりのエネルギー量は約9kcalである。
4 脂肪乳剤中のトリアシルグリセロールは、リポタンパク質リパーゼによりモノアシルグリセロールと脂肪酸に分解され組織に吸収される。
5 脂肪乳剤には乳化剤としてコレステロールが含まれている。
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問230-231
医薬品の適正使用のため、承認前には治験、承認後にもPMS(製造販売後調査 Post Marketing Surveillance)が行われている。
問230(実務)
病院での治験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 治験審査委員会には、治験実施施設以外の医師や薬剤師は加わることができない。
2 治験施設支援機関(SMO)から派遣された治験コーディネーターの薬剤師は、治験実施施設において治験薬を調剤することができる。
3 治験が適正に実施されることを確認するために、治験依頼者は医療機関を訪問してモニタリングを行う。
4 医師主導の治験では、モニタリング及び監査は、治験責任医師自身が行う。
5 医療機関の長から指名された治験薬管理者は、治験依頼者の定めた手順書により、治験薬を保管・管理する。
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問231(衛生)
ある医薬品について免疫能を低下させる可能性が懸念された。そこで、治験に加えて、PMSにおいても感染症などの副作用の発現頻度を調査し、下表の結果を得た。この調査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 このPMSでは3,000例の調査をしたことにより、治験では見つけられなかったニューモシスチス肺炎の発症を見出すことができた。
2 治験とは異なり、PMSにおいてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の発現率が高くなったのは、PMSの対象患者に喫煙者が多かったことが一因と推定される。
3 治験とは異なり、PMSにおいて結核の発現率が高くなったのは、PMSの対象患者に後期高齢者が多かったことが一因と推定される。
4 いずれの肺炎の発現頻度も、治験の段階よりPMSの段階の方が高くなることがわかった。
5 PMSは副作用の発現を調べることが目的であり、有効性に関する調査は行われない。
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問232-233
85歳男性。在宅にて要介護度5の寝たきり状態であったが、高熱のため入院した。入院時に患者に触れた看護師等の職員数名が数日後かゆみを伴う皮膚症状を訴えた。その後、患者が重度の角化型疥癬と診断されたため、院内感染対策委員会にて対応策が検討された。
問232(実務)
角化型疥癬とその対応策に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 肌と肌の直接接触を介してのみ感染し、はがれた角質層の飛散や付着により感染が広まることはない。
2 患者のリネン等を洗濯する際、加熱処理や乾燥を行えば感染を防ぐことができる。
3 高齢者では一旦治癒と診断されても、数ヶ月後に再燃することがあるので注意を要する。
4 患者と接触がなく症状がない職員に対しても、予防の目的でイベルメクチンの内服投与を実施する。
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問233(衛生)
院内感染を予防するために、陰圧個室に患者を収容するなど空気感染対策をとる必要がある感染症はどれか。2つ選べ。
1 水痘
2 結核
3 クロストリジウム・ディフィシル感染症
4 マイコプラズマ感染症
5 ノロウイルス感染症
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問234-235
20歳女性。性感染症の薬物治療のため薬局に処方箋を持参した。
問234(実務)
薬剤師は服薬指導の際、厚生労働省の資料を基に作成したリーフレットを手渡した。下図はリーフレットの一部である。【 A 】は、陰部に潰瘍ができたり、リンパ節の腫れ、全身の発疹などの症状を呈する。
【 A 】にあてはまる感染症はどれか。1つ選べ。
1 淋菌感染症
2 性器クラミジア感染症
3 性器ヘルペスウイルス感染症
4 尖圭コンジローマ
5 梅毒
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問235(衛生)
次の性感染症のうち、感染症発生動向調査において全数把握対象疾患として規定されているのはどれか。1つ選べ。
1 淋菌感染症
2 性器クラミジア感染症
3 性器ヘルペスウイルス感染症
4 尖圭コンジローマ
5 梅毒
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問236-237
ある病院において、予防接種の頻度が上がり、患者からの薬剤部への問い合わせ件数も増加したため、ワクチンの接種法及び接種時期について確認作業を行った。
問236(実務)
予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 複数のワクチンを同時に接種する場合には、上腕と大腿など穿刺部位を離してから注射する。
2 不活化ワクチンの接種後に別の疾患に対するワクチンを接種する場合は、生ワクチンの接種後に比べ接種間隔を長くあける必要がある。
3 生ワクチンには有効期間が定められているが、不活化ワクチンには定められていない。
4 生ワクチン、不活化ワクチンのいずれの場合も、接種後に副反応が生じることがあるので30分程度様子を見ることが必要である。
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問237(衛生)
予防接種法に基づく定期の予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 高齢者の肺炎球菌感染症は予防接種法におけるB類疾病に含まれ、65歳以上になると、肺炎球菌ワクチンは毎年度1回ずつ接種することができる。
2 ポリオ(急性灰白髄炎)のワクチンは、ジフテリア、百日咳、破傷風のワクチンとともに、4種混合ワクチンとして接種される。
3 麻しん・風しん混合ワクチンは、免疫効果が強い生ワクチンなので、生後12~24ヶ月の間に1回のみ接種される。
4 水痘は予防接種法におけるA類疾病に分類され、そのワクチンとしては弱毒生ワクチンが用いられる。
5 インフルエンザ菌b型(Hib)に対するワクチンは、インフルエンザウイルスに対しても効果を示す。
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問238-239
40歳男性。喫煙歴20年、気管支ぜん息の治療のためテオフィリン製剤を服用している。最近、ぜん息症状が悪化してきたこともあり禁煙を試みたいと薬局を訪れた。薬剤師は、ニコチンガム、ニコチンパッチ及びバレニクリン酒石酸塩錠について情報提供を求められた。
問238(実務)
薬剤師が禁煙とその治療薬について説明する内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 禁煙したときのつらさは、ニコチン離脱症状により起こります。
2 いずれの薬も医師の処方箋が必要です。
3 ニコチンパッチは、禁煙開始前から使用することができます。
4 コーヒーや炭酸飲料を飲んだあとニコチンガムを使用すると、ニコチンが吸収されやすくなるので注意が必要です。
5 バレニクリン酒石酸塩錠は、喫煙に代わってニコチンを補充する薬剤ではありません。
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問239(衛生)
たばこの煙と喫煙に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 喫煙によりシトクロムP450のうち、主にCYP3A4が誘導される。
2 テオフィリン製剤を服用している喫煙者が禁煙すると、テオフィリンの血中濃度が低下する可能性がある。
3 たばこの煙には、一酸化炭素や窒素酸化物が含まれている。
4 妊娠中の喫煙は、低体重児の出産のリスクを高める。
5 アルコールを摂取すると、喫煙によって誘導されるのと同じCYP分子種が誘導される。
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問240-241
学校薬剤師が中学校の校長から薬物乱用防止教室の講師を依頼された。
問240(実務)
講義での説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 近年の薬物乱用の特徴として覚醒剤の使用が減少しています。
2 乱用される薬物の多くは、繰り返し使用していると耐性という現象が起こり、徐々に使用量が増えていきます。
3 危険ドラッグの依存性は大麻や覚醒剤と比べると強くありません。
4 覚醒剤とは異なり、危険ドラッグは使用をやめた後に禁断症状がでることはありません。
5 危険ドラッグには、麻薬や覚醒剤と同様に、多幸感を高め幻覚作用を起こす成分が含まれていることがあります。
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問241(衛生)
危険ドラッグに含まれる可能性が高い薬物を幅広く規制するため、基本骨格が同じ物質を一括して指定する「包括指定」が活用されている。包括指定される指定薬物の基本骨格に該当するのはどれか。2つ選べ。
問242-243
学校薬剤師が小学校の水道水の水質検査を行った。結果は以下の通りであった。
問242(実務)
学校薬剤師が採水の現場で測定すべき項目はどれか。2つ選べ。
1 一般細菌
2 大腸菌
3 全有機炭素
4 臭気
5 遊離残留塩素
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問243(衛生)
この水道水の水質検査に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 大腸菌は検出されていないが、一般細菌が検出されているので、水質基準を満たしていない。
2 塩化物イオン濃度は、し尿等の混入があると値が増加する。
3 全有機炭素(TOC)の測定値は、水道水中の還元性無機イオンの影響を受けにくい。
4 トリハロメタンの濃度が高いと色度、濁度のいずれも高くなる。
5 遊離残留塩素が水質基準を超えているため、このままでは飲料に適さない。
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問244-245
病院薬剤部において高カロリー輸液の調製を行う際に排出される廃棄物の処理方法を検討することとなった。
問244(実務)
廃棄にあたり感染性廃棄物と同等に取扱うべきものはどれか。2つ選べ。
1 薬液をとって空になったガラス製アンプル
2 薬液をとる際に用いた注射筒(シリンジ)
3 薬液をとる際に用いた注射針
4 バイアルゴム栓のアルコール消毒に用いたガーゼ
5 調製時に用いたプラスチックグローブ
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問245(衛生)
感染性廃棄物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬剤師は、感染性廃棄物に係る特別管理産業廃棄物管理責任者になることができる。
2 感染性廃棄物は滅菌処理した後も、全て指定された容器に分別しなければならない。
3 感染性産業廃棄物の処理は、指定を受けた契約業者に委託するためマニフェスト制度の対象外である。
4 感染性廃棄物を入れる容器にはバイオハザードマークを付けるか、感染性廃棄物であることを明記する必要がある。
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一般問題(薬学実践問題) 【薬理、薬剤/実務】
問246-247
53歳男性。尿酸値が高く、3週間前より処方1で治療を開始。その2週間後、尿酸値が改善されなかったので処方2及び処方3が追加となった。
(処方1)
フェブキソスタット錠10mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 14日分
(処方2)
ベンズブロマロン錠25mg 1回1錠(1日l錠)
1日1回 夕食後 14日分
(処方3)
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合錠 1回2錠(1日6錠)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
処方2及び処方3を追加して7日後、患者より「新年会が続き、ビールを飲む量が増えており、足の親指が腫れて激しい痛みが生じてきた。」との訴えがあった。
問246(実務)
この場合の処置として適切なのはどれか。1つ選べ。
1 フェブキソスタットを40mgに増量する。
2 ベンズフロマロンを50mgに増量する。
3 フェブキソスタットを40mgに増量し、ベンズブロマロンを50mgに増量する。
4 フェブキソスタットとベンズブロマロンを中止し、コルヒチンを追加する。
5 処方1、処方2及び処方3はそのままで、インドメタシンを追加する。
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問247(薬理)
処方された薬物及び前問で挙げた薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 プロスタグランジンE2の産生を抑制する。
2 尿酸を酸化してアラントインと過酸化水素に分解する。
3 代謝物のオキシプリノール(アロキサンチン)がキサンチンオキシダーゼを阻害する。
4 腎臓の尿細管において尿酸トランスポーターを阻害する。
5 T細胞のチューブリンに結合し、微小管の脱重合を抑制して安定化する。
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問248-249
26歳女性。妊娠30週。妊娠高血圧症候群で経過観察中、切迫早産のため入院し、以下が処方された。
(処方1)
リトドリン塩酸塩注射液(50mg/アンプル 1本) 50mg
10%マルトース注射液 500mL
30mL/hで点滴静注
(処方2)
メチルドパ錠250mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 3日分
問248(実務)
処方薬の副作用として生じる可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
1 光線過敏
2 血清カルシウム低下
3 高血糖
4 血小板数増加
5 起立性低血圧
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問249(薬理)
処方2の作用機序に関する記述として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 アドレナリンβ1受容体を選択的に遮断することにより、心拍出量を減少させる。
2 エンドセリンETA受容体を遮断することにより、血管平滑筋を弛緩させる。
3 アドレナリンα1受容体を選択的に遮断することにより、血管平滑筋を弛緩させる。
4 中枢性のアドレナリンα2受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下させる。
5 ドパミンに変換されてドパミンD2受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下させる。
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問250-251
72歳男性。腎実質性高血圧症で循環器内科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
循環器内科
(処方1)
エホニジピン塩酸塩エタノール付加物錠20mg 1回1錠(1日1錠)
イミダプリル塩酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 28日分
お薬手帳で併用薬を確認したところ、他の医療機関(消化器内科)で処方された以下の薬を服用中であった。患者は消化器内科の薬について、循環器内科の医師に伝えていないとのことであった。薬剤師として処方医(循環器内科)に併用薬の情報提供と処方内容の確認が必要と考えた。
消化器内科
(処方2)
ラニチジン錠75mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝食後、就寝前 28日分
(処方3)
テルミサルタン錠40mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 28日分
問250(実務)
処方1、処方2及び処方3が併用投与された場合、生じる可能性が最も高い事象はどれか。1つ選べ。
1 イミダプリル塩酸塩とテルミサルタンの併用による血清カリウムの上昇
2 イミダプリル塩酸塩とテルミサルタンの併用による乳房腫脹
3 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とラニチジンの併用による血清カルシウムの低下
4 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とラニチジンの併用による振戦
5 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とテルミサルタンの併用による高血糖
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問251(薬理)
前問の「生じる可能性が最も高い事象」の発現機序として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 L型Ca²⁺チャネル遮断
2 ドパミンD2受容体遮断
3 ヒスタミンH2受容体遮断
4 アルドステロン分泌抑制
5 インスリン分泌抑制
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問252-253
20歳女性。統合失調症と診断され、3ヶ月間、薬物治療が継続されていた。副作用は特にみられなかったが症状が改善されないため、主治医はクロルプロマジン塩酸塩錠を1日300mgから450mgへ増量した。
(処方)
クロルプロマジン塩酸塩錠100mg 1回1錠(1日3錠)
クロルプロマジン塩酸塩錠50mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
問252(実務)
この患者において注意すべき副作用の早期発見のために、薬剤師が患者や家族にあらかじめ説明する症状として、適切でないのはどれか。1つ選べ。
1 強い眠気
2 起床時の立ちくらみ
3 手の震えや体のこわばり
4 歯ぐきの腫れ
5 視野の狭窄や物の見えにくさ
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問253(薬理)
この処方が引き起こす可能性がある副作用について、その発現機序はどれか。2つ選べ。
1 アンギオテンシンⅡAT1受容体遮断により歯肉肥厚が起こる。
2 アセチルコリンM3受容体遮断により眼圧亢進が起こる。
3 ヒスタミンH1受容体遮断により眠気が起こる。
4 アドレナリンα1受容体遮断により錐体外路障害が起こる。
5 ドパミンD2受容体遮断により起立性低血圧が起こる。
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問254-255
68歳女性。脳梗塞で1ヶ月間入院した後退院し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方)
クロピドグレル錠75mg 1回1錠(1日1錠)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠)
ラベプラゾールNa錠10mg 1回1錠(1日1錠)
フェノフィブラート錠80mg 1回2錠(1日2錠)
1日1回 朝食後 28日分
問254(薬理)
いずれの処方薬の薬理作用にも該当しないのはどれか。1つ選べ。
1 フリーラジカルを消去し、酸化的ストレスによる神経細胞の障害を抑制する。
2 キニナーゼⅡを阻害し、ブラジキニンの分解を抑制する。
3 H⁺, K⁺-ATPaseを阻害し、酸分泌を抑制する。
4 PPARα(ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α)を刺激し、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)を増加させる。
5 活性代謝物が血小板ADP受容体を遮断し、血小板凝集を抑制する。
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問255(実務)
クロピドグレル錠の使用に関する注意事項として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 肝障害や黄痘を起こすことがあるので、観察を十分に行う必要がある。
2 重篤かつ遷延性の低血糖症を起こすことがある。
3 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)が発現する危険があるので、投与開始後2ヶ月間は2週間に1回程度の血液検査を行う。
4 グレープフルーツジュースは本剤の作用を増強するので避ける。
5 出血のリスクが高まるので、OTC医薬品の解熱鎮痛剤を自己判断で服用しない。
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問256-257
65歳男性。COPD(慢性閉塞性肺疾患)治療のため、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
インダカテロールマレイン酸塩吸入用カプセル150μg 全28カプセル
1回1カプセル 1日1回 朝吸入
(処方2)
チオトロピウム臭化物水和物2.5μg吸入用カートリッジ60吸入 全1本
1回2吸入 1日1回 就寝前吸入
問256(実務)
この処方薬で、注意すべき副作用はどれか。2つ選べ。
1 口渇
2 肺炎
3 口腔カンジダ症
4 動悸
5 血清カリウム濃度上昇
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問257(薬理)
前問の「注意すべき副作用」の発現機序として誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 心臓におけるアドレナリンβ1受容体の刺激
2 傍糸球体細胞におけるアドレナリンβ2受容体の刺激
3 心臓におけるアセチルコリンM2受容体の遮断
4 唾液腺におけるアセチルコリンM3受容体の遮断
5 T細胞でのサイトカイン産生抑制による免疫抑制
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問258-259
36歳女性。乳がん手術後、以下の薬物療法が開始された。
(処方)
1)【 A 】錠10mg 1回2錠(1日2錠)
1日1回 朝食後 28日分
2)【 B 】注射用3.75mg 全1本
1回3.75mg 4週間ごとに1回 皮下注射
この処方の服薬指導として、【 A 】は、子宮体がんのリスクを上げるため、定期的な検査を行うよう患者に指導した。また、【 B 】は、ほてりやのぼせ、抑うつなどの更年期症状がみられることがあると患者に説明した。
問258(実務)
【 A 】と【 B 】に当てはまる薬剤はどれか。2つ選べ。
1 リュープロレリン酢酸塩
2 レトロゾール
3 トラスツズマブ
4 タモキシフェン
5 テガフール
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問259(薬理)
【 A 】の薬物の作用機序として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
2 ヒト上皮増殖因子受容体2型(HER2)を遮断する。
3 アロマターゼを阻害する。
4 活性酸素を発生させ、DNA鎖を切断する。
5 ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体を刺激する。
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問260-261
38歳男性。急性リンパ性白血病と診断され、以下の化学療法が開始された。
(処方1)
注射用シクロホスファミド水和物1,200mg/m²(無水物換算) 3時間で点滴静注 Day 1
(処方2)
注射用ダウノルビシン塩酸塩60mg/m² 1時間で点滴静注 Day 1~3
(処方3)
注射用ビンクリスチン硫酸塩1.3mg/m² 静注 Day 1, 8, 15, 22
(処方4)
注射用アスパラギナーゼ3,000U/m² 3時間で点滴静注 Day 9, 11, 13, 16, 18, 20
(処方5)
プレドニゾロン錠60mg/m² 分2 経口 Day 1~21
問260(実務)
上記化学療法に対して、支持療法が必要である。支持療法として使用する薬物として優先順位が最も低いのはどれか。1つ選べ。
1 フィルグラスチム
2 グラニセトロン
3 アロプリノール
4 ピタバスタチン
5 メロペネム
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問261(薬理)
前問の支持療法に用いる薬物の作用機序で、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 尿酸トランスポーターを阻害する。
2 DNAをアルキル化し、DNA合成を阻害する。
3 セロトニン5-HT3受容体を遮断する。
4 G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)受容体を刺激する。
5 PPAR γ(ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ)を阻害する。
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問262-263
50歳女性。発熱、咽頭痛を主訴として受診し、入院することとなった。入院時に薬剤師が持参薬を確認したところ、下記の薬剤を服用していることが分かった。服薬コンプライアンスは良好であった。
入院時検査値:体温 38.7℃、血圧 108/72mmHg
赤血球数 180×10⁴/μL、白血球数 2,200/μL、血小板 3×10⁴/μL
血清クレアチニン値 0.7mg/dL、BUN 18mg/dL、AST 25IU/L、ALT 30IU/L
空腹時血糖値 96mg/dL
Na 140mEq/L、K 4.2mEq/L、Mg 2mEq/L
胸部X線検査では肺に異常所見なし。
持参薬の内容
(薬袋1)
リセドロン酸Na錠17.5mg 1回1錠(1日1錠)
毎週月曜日1日1回 朝起床時 2日分(投与実日数)
(薬袋2)
プレドニゾロン錠5mg 1回半錠(1日半錠)
1日1回 朝食後 14日分
(薬袋3)
メトトレキサートカプセル2mg 1回4カプセル(1日8カプセル)
毎週月曜日1日2回 朝夕食後 2日分(投与実日数)
(薬袋4)
酪酸菌錠(宮入菌として)20mg 1回1錠(1日3錠)
スクラルファート細粒90% 1回1g(1日3g)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
問262(実務)
薬剤師は、この女性の検査所見より、服用中の薬剤の副作用を疑った。原因となった可能性の高い持参薬はどれか。1つ選べ。
1 リセドロン酸Na錠17.5mg
2 プレドニゾロン錠5mg
3 メトトレキサートカプセル2mg
4 酪酸菌錠(宮入菌として)20mg
5 スクラルファート細粒90%
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問263(薬理)
前問の「原因となった可能性の高い持参薬」の標的分子として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 グルココルチコイド受容体
2 シクロオキシゲナーゼ
3 カルシニューリン
4 ジヒドロ葉酸還元酵素
5 ファルネシルピロリン酸合成酵素
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問264-267
58歳男性。手術不能の直腸がんと診断され、以下に示すレジメンに従った化学療法を施行することとなった。
問264(薬理)
処方薬の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
1 血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体に結合する。
2 トポイソメラーゼⅠを阻害する。
3 DNAをアルキル化する。
4 チミジル酸合成酵素を阻害する。
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問265(実務)
薬剤師による初回面談の際に説明すべき処方薬の副作用として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 高血圧
2 ざ瘡様皮疹
3 下痢
4 認知機能障害
5 高血糖
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問266(薬剤)
患者の検査値を確認したところ、血中間接ビリルビン値が2.8mg/dLと高値を示すが、直接ビリルビン値は正常範囲内であった。患者と面談したところ、以前他院にて体質性黄疸と診断されたが、特に治療は行っていないことが判明した。処方薬の副作用を予測するために、推奨すべき遺伝子診断の対象となる遺伝子はどれか。1つ選べ。
1 ALDH2
2 CYP2C19
3 CYP2D6
4 NAT2
5 UGT1A1
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問267(実務)
前問の遺伝子診断の結果、酵素活性の低下を伴う遺伝子型であることが判明した。この患者の治療上、注意すべき内容として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 ベバシズマブの薬効減弱
2 ベバシズマブの副作用発現
3 イリノテカンの薬効減弱
4 イリノテカンの副作用発現
5 フルオロウラシルの薬効減弱
6 フルオロウラシルの副作用発現
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問268-269
40歳女性。卵巣がんを原発とした多発性骨転移による疼痛があり、以下の処方が出されている。疼痛コントロールは良好であったが、2日前から、突然に我慢できない痛みが1日2~3回程度出現するようになった。主治医よりレスキュー薬の問い合わせがあった。
(処方)
オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠40mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分
問268(実務)
医師に提案する薬剤とその1回用量の組合せとして適切なのはどれか。1つ選べ。
問269(薬剤)
オキシコドンの体内動態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠は、肝初回通過効果の回避を目的とした製剤であり、薬物は主に直腸から吸収される。
2 オキシコドンは水溶性が高く、主に能動輸送により消化管から吸収される。
3 母乳のpHは、一般に血漿pHと比較して酸性側にあるため、弱塩基性薬物であるオキシコドンは母乳中に移行しやすい。
4 オキシコドンは、大部分が肝代謝により消失するため、健常人に比べ肝障害のある患者では血中濃度時間曲線下面積が増大する。
5 オキシコドンは、臨床用量の範囲において投与量と血中濃度の関係が非線形性を示すため、治療薬物モニタリング(TDM)を行うことが推奨される。
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問270-271
76歳男性。1年ほど前から安静時に手足の震えや硬直が認められ、パーキンソン病と診断された。現在までレボドパ・ベンセラジド配合錠が処方され、症状は改善されている。
問270(薬剤)
レボドパと、その薬効増強を目的として配合されているベンセラジドに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 レボドパは、主にアミノ酸トランスポーターLAT1により脳内に移行する。
2 レボドパは、主に単純拡散により脳内に移行する。
3 ベンセラジドは、主にモノアミン輸送系により脳内に移行する。
4 ベンセラジドは、脳におけるレボドパからドパミンへの代謝を阻害する。
5 ベンセラジドは、末梢組織におけるレボドパからドパミンへの代謝を阻害する。
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問271(実務)
3日前より尿が出にくいという症状が現れたため、泌尿器科を受診し、神経因性膀胱による排尿困難と診断された。本患者に適切でない薬剤はどれか。1つ選べ。
1 ウラピジル
2 タムスロシン塩酸塩
3 ナフトピジル
4 プラゾシン塩酸塩
5 ベタネコール塩化物
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問272-273
30歳女性。排尿痛、頻尿の症状があり、近医を受診した。急性単純性膀胱炎と診断され、以下の処方箋を薬局に持参した。薬歴を確認すると、同一の医師より消化性潰瘍治療のためスクラルファート細粒90%の処方があり、毎食後に服用中であった。
(処方)
シプロフロキサシン錠100mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分
問272(実務)
医師への疑義照会時に提案する内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 シプロフロキサシンをノルフロキサシンに変更する。
2 シプロフロキサシンをセフジニルに変更する。
3 シプロフロキサシンを服用後、2時間以上あけてスクラルファートを服用するように用法を変更する。
4 シプロフロキサシンを増量する。
5 スクラルファートをアルギン酸ナトリウムに変更する。
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問273(薬剤)
前問での提案の理由となるシプロフロキサシンとスクラルファートの相互作用の機序として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 胃内pHの変化に伴う溶解性の低下
2 消化管内における難溶性キレートの形成
3 消化管吸収に関わるトランスポーターの阻害
4 血漿タンパク結合の阻害
5 腎尿細管における再吸収の阻害
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問274-275
73歳男性。体重60kg。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)肺炎の治療目的でアルベカシン硫酸塩の投与が開始された。
(処方)
点滴静注
アルベカシン硫酸塩注射液 150mg
生理食塩液 100mL
1日1回 30分かけて投与 7日連日投与
投与開始から3日目に血中アルベカシン濃度の測定依頼があり、測定の結果、トラフ値は3.5μg/mL、ピーク値(点滴終了30分後採血)は15μg/mLであった。
検査値(3日目):白血球数 9,500/μL、CRP 4.8mg/dL、血清クレアチニン 2.84mg/dL
問274(実務)
今後のアルベカシン硫酸塩の処方設計に関する医師への提案として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 現在の投与計画を継続する。
2 点滴速度を速くする。
3 投与間隔を変えず、1回投与量を増やす。
4 1回投与量を変えず、投与間隔を延ばす。
5 1回投与量を変えず、投与間隔を短縮する。
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問275(薬剤)
この患者におけるアルベカシンの分布容積と消失半減期に最も近い値の組合せはどれか。1つ選べ。
ただし、アルベカシンの体内動態は線形1-コンパートメントモデルに従い、3回目投与時点で定常状態にあり、点滴開始後1時間までの消失は無視できるものとする。また、アルベカシン硫酸塩150mgは、アルベカシン105mgに相当するものとする。
問276-277
7歳女児。アトピー性皮膚炎と診断され、母親とともに処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
ベタメタゾン吉草酸エステルクリーム0.12% 5g
1回適量 1日2回 朝夕 体、腕に塗布
(処方2)
白色ワセリン 25g
1回適量 1日2回 朝夕 体、腕に塗布
(処方3)
タクロリムス軟膏0.03% 5g
1回適量 1日2回 朝夕 赤みが強い部位に塗布
問276(薬剤)
本処方箋の発行前に、医師より処方1と処方2の混合について問い合わせがあった。混合が推奨されない理由として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 ベタメタゾン吉草酸エステルの分解が促進される。
2 白色ワセリンと混ぜ合わせると、クリーム剤の分離や粘性の増加が生じる。
3 基剤同士が反応し、褐色に変化する。
4 白色ワセリンの添加により、クリーム剤中の水相へのベタメタゾン吉草酸エステルの分配量が増加する。
5 白色ワセリンの添加により、吸湿性が増大する。
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問277(実務)
薬剤師が患者の家族に説明する内容として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 処方1は、ステロイドの作用の強さの5段階分類の中で最も弱い薬です。
2 夕方(夜)は、入浴後に塗るようにしてください。
3 白色ワセリンには皮膚保護作用があります。
4 お薬のほかに、室内環境の整備や皮膚を清潔に保つことも重要です。
5 タクロリムス軟膏は、顔には使用しないでください。
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問278-279
33歳女性。鼻づまりの症状が続いていたため、耳鼻科を受診したところ、花粉症と診断され、以下の処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
プランルカストカプセル112.5mg 1回2カプセル(1日4カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分
(処方2)
エバスチン錠10mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方3)
フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液50μg 56噴霧用1本
1回各鼻腔に1噴霧 1日2回 朝夕 噴霧
(処方4)
トラマゾリン塩酸塩点鼻液0.118% 10mL
鼻閉時 1回各鼻腔に1噴霧 1日4回まで
問278(実務)
患者に説明する内容として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 処方1による鼻づまりの解消効果はすぐに現れます。
2 処方2の服用中は、眠気を催すことがあるので注意してください。
3 処方3は、花粉飛散期は使用を継続してください。
4 処方4は、鼻の血管を拡げて症状をやわらげます。
5 来年からは花粉の飛散前に受診するようにしてください。
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問279(薬剤)
処方3の薬剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、本剤には、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、ポリソルベート80、フェニルエチルアルコールなどが添加されている。
1 本剤は、無菌試験法に適合する。
2 本剤は、定量噴霧式の点鼻液であり、1噴霧当たりの有効成分含量は約0.9μgである。
3 フルチカゾンプロピオン酸エステルは、投与部位で活性を示した後、その部位で速やかに代謝・不活化されるアンテドラッグである。
4 本剤は、難水溶性のフルチカゾンプロピオン酸エステルが分散した水性懸濁液である。
5 ポリソルベート80は、微生物の発育を阻止する目的で添加されている。
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問280-281
68歳男性。慢性閉塞性動脈硬化症における安静時疼痛に対し、アルプロスタジル注射液10μg(リピッドマイクロスフェア製剤)を輸液と混合し、持続投与することになった。病棟の看護師から、本剤の使用上の注意事項について薬剤師に問い合わせがあった。
問280(薬剤)
本剤の特徴に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 リン脂質の二重膜構造からなる閉鎖小胞で、脂溶性のアルプロスタジルはリン脂質二重膜の疎水部に封入されている。
2 植物性油をレシチンで乳化したo/w型エマルションであり、脂溶性のアルプロスタジルは油滴内に封入されている。
3 血中滞留性の向上を目的として、粒子表面がポリエチレングリコールで修飾されている。
4 能動的に炎症部位へ薬物を送達するために、粒子表面が炎症細胞を認識する抗体で修飾されている。
5 受動的ターゲティングにより、炎症部位へ薬物が送達される。
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問281(実務)
本剤を使用するにあたり、薬剤師が看護師に行うべき情報提供として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 すぐに使用しない場合は、凍結させて保存する。
2 ライン内での凝集を防ぐため、必ず単独ラインで投与する。
3 凝集を防ぐため、電解質を含む輸液で希釈しない。
4 輸液フィルターを使用して投与する。
5 ポリ塩化ビニル製の輸液セットの使用を避けることが望ましい。
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問282-283
病棟で、患者からある訴えがあり、医師が以下の処方を追加した。
(処方)
リドカインテープ18mg/枚 1回1枚 10回分 (全10枚)
問282(実務)
本剤が追加されるに至った患者の訴えとして考えられるのはどれか。1つ選べ。
1 穿刺痛
2 褥瘡の痛み
3 動悸
4 腰痛
5 術後痛
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問283(薬剤)
本剤に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 支持体に展延された薬物を含む膏体が、ライナーで被覆されている。
2 多くの水を保持した基剤を用いた貼付剤である。
3 皮膚に適用する製剤の放出試験法に適合する。
4 粘着力試験法により、皮膚への粘着性が評価されている。
5 全身作用を期待した製剤である。
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問284-285
65歳男性。2型糖尿病。インスリン導入目的で入院となった。入院後は、看護師が1日3回インスリンを注射し、血糖コントロールは良好となった。退院に向け、以下のインスリンカートリッジ製剤が処方され、自己注射の指導に薬剤師が加わることになった。
(処方)
レベミル注 ペンフィル* 1本(3mL)
1回6単位(1日6単位) 1日1回 就寝前
[*:成分名:インスリン デテミル(遺伝子組換え) (100単位/mL)]
問284(実務)
薬剤師が患者に伝えるべき内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 上腕部、大腿部、腹部、臀部等に皮下注射する。
2 使用開始後は、冷蔵庫に保管する。
3 食事を摂らなかった場合は注射しない。
4 この製剤は、入院中に使用していたインスリンよりも夜間に低血糖となるリスクが低い。
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問285(薬剤)
今回処方されたインスリンカートリッジ製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、本製剤中には、酢酸亜鉛、フェノール、濃グリセリン、塩酸、水酸化ナトリウムなどが添加されている。
1 酢酸亜鉛は、インスリンの安定性を向上させる目的で添加されている。
2 フェノールは、pHを調節するために添加されている。
3 質量偏差試験により有効成分の均一性が保証されている。
4 カートリッジ製剤は、薬液調製時若しくは投与時の細菌汚染や異物混入の防止を目的としている。
5 本製剤中のインスリンは安定性が高いため、承認申請時の長期保存試験が免除されている。
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一般問題(薬学実践問題)【病態・薬物治療、法規・制度・倫理╱実務、実務】
問286-287
65歳男性。人間ドックで血中prostate specific antigen(PSA)値の高値(30.3ng/mL)を認めた。
問286(病態・薬物治療)
一般にPSAの上昇を認める泌尿器系疾患はどれか。2つ選べ。
1 セミノーマ
2 腎細胞がん
3 前立腺肥大症
4 前立腺がん
5 膀胱がん
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問287(実務)
その後、生検の結果、腫瘤が悪性と診断されたため内分泌療法が施行され、PSA値は正常上限値以下を推移していた。しかし、6年後の受診で再度PSA値が高値となった。このため抗アンドロゲン薬を試みたが、改善が見られず、内分泌療法抵抗性が確認された。そこで、新たな薬物療法を開始することになった。
本患者に適用することになった薬物はどれか。2つ選べ。
1 シロドシン
2 ドセタキセル
3 コハク酸ソリフェナシン
4 プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
5 クロルマジノン酢酸エステル
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問288-289
38歳女性。肺結核と腰痛に対して以下の薬剤を服用していた。今回、同じ薬剤が処方されたが、最近、「新聞が読みにくくなった」などの視力障害を訴えた。
(処方1)
リファンピシンカプセル150mg 1回3カプセル(1日3カプセル)
1日1回 朝食前 14日分
(処方2)
イソニアジド錠100mg 1回3錠(1日3錠)
ピラジナミド原末 1回1.5g(1日1.5g)
エタンブトール塩酸塩錠250mg 1回3錠(1日3錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方3)
ロキソプロフェンNa錠60mg 1回1錠
腰痛時 5回分(5錠)
問288(実務)
この視力障害との関連性が疑われる薬物はどれか。2つ選べ。
1 リファンピシン
2 イソニアジド
3 ピラジナミド
4 エタンブトール塩酸塩
5 ロキソプロフェンNa
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問289(病態・薬物治療)
本症例の病態と薬物治療に関する説明として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 結核菌は接触感染によって伝搬する。
2 血痰の有無により、他の呼吸器感染症と鑑別できる。
3 飲み忘れなど不規則な抗結核薬の服用は、結核菌が薬剤耐性を獲得する原因となる。
4 視力障害の原因薬は、いったん中止し、視力が回復したら再開する。
5 唾液や涙液が橙赤色になることがある。
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問290-291
62歳男性。1ヶ月ほど前から息切れ、呼吸困難などの心不全症状が出現し、アルコール性心筋症との診断を受け、以下の処方により加療中である。薬剤師が現在の症状を確認すると「最近は呼吸が苦しくなることが多く、家の中で座っていれば問題ないが、少し散歩するだけでも息切れがする」との訴えがあった。
既往歴:高血圧
飲酒歴:心不全症状が出現するまで20年間の大量の飲酒歴があり、禁酒を指導されたが、現在も機会飲酒。
検査データ:左室駆出率 23%、下肢浮腫 (+)、Na 140mEq/L、K 3.6mEq/L、Cl 105mEq/L、SCr 1.0mg/dL、血圧 123/72mmHg、心拍数 62bpm(洞調律)
(処方)
1) エナラプリルマレイン酸塩錠10mg 1回1錠(1日1錠)
スピロノラクトン錠25mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
2)カルベジロール錠2.5mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分
3)フロセミド錠40mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝昼食後 14日分
問290(病態・薬物治療)
この患者の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 適切な治療を施しても生存率が低く予後不良である。
2 NYHA機能分類Ⅲ度(中等度~重症)の心不全症状を呈している。
3 肥大型心筋症の病態を呈している。
4 カリウムの摂取制限が推奨される。
5 治療の基本に断酒がある。
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問291(実務)
薬剤師は、現在の病態から、患者の薬物療法に関するアセスメントを行い、今後のプランを考えた。追加を推奨する薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 アロプリノール
2 エポエチンアルファ
3 アテノロール
4 カンデサルタンシレキセチル
5 ジゴキシン
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問292-293
49歳男性。C型慢性肝炎の既往あり。昨年より肝硬変に起因する腹水が出現し、ループ利尿薬とアルブミン製剤が投与されていた。昨日、肝性脳症と診断され入院となり、分岐鎖アミノ酸製剤の点滴静注、ラクツロース及びカナマイシン一硫酸塩の経口投与を開始した。
問292(病態・薬物治療)
本患者において、以下の所見が認められた。肝性脳症に最も関連が深いのはどれか。2つ選べ。
1 食道静脈瘤
2 浮腫
3 黄疸
4 高アンモニア血症
5 羽ばたき振戦
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問293(実務)
本症例に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 アルブミン製剤は血漿膠質浸透圧を低下させる。
2 ループ利尿薬は血中Na⁺を上昇させる。
3 分岐鎖アミノ酸製剤はフィッシャー比を低下させる。
4 ラクツロースは消化管内のpHを低下させる。
5 カナマイシン一硫酸塩は消化管内のアンモニアの発生を抑制する。
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問294-295
29歳女性。1型糖尿病のため、インスリンを自己注射により使用していた。発熱を契機に3日前から全身倦怠感、下痢、嘔吐が始まり、これらの症状に加えて意識障害が出現したため、家族に伴われて救急外来を受診した。
身体所見:身長 160cm、体重 60kg
検査データ:血糖値 418mg/dL、血圧 110/60mmHg、尿糖 (+++)、尿中ケトン体 (++)、Na 129mEq/L、Cl 92mEq/L、pH 7.1、HCO³⁻ 8.9mEq/L
問294(病態・薬物治療)
本患者及び本症例に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 Body mass index(BMI)が25以上の肥満である。
2 Glutamic acid decarboxylase(GAD)抗体は陽性である可能性が高い。
3 意識障害の原因は、乳酸アシドーシスである可能性が高い。
4 糖利用の低下により脂肪分解が亢進した状態にあると考えられる。
5 重症化した場合は、グリニド系薬剤の併用が推奨される。
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問295(実務)
本患者に対する処置として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 プレドニゾロンの点滴静注
2 ブドウ糖の静脈内注射
3 生理食塩液の点滴静注
4 インスリンの点滴静注
5 アドレナリンの筋肉注射
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問296-297
45歳女性。10年前より双極性障害で加療中。処方1の維持療法で病状は安定していたが、ここ1ヶ月で症状が悪化したため、本日新たに処方2が追加された。
(処方1)
炭酸リチウム錠200mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 7日分
(処方2)
ラモトリギン錠25mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 7日分
処方箋を受け取った薬局の薬剤師は、安全に薬物療法を実施できるよう、患者に対し注意すべき事項を伝えた。
問296(実務)
今回追加処方された薬剤の重大な副作用の初期症状の組合せとして、患者に伝えるべきことはどれか。1つ選べ。
1 皮膚の広い範囲が赤くなる、38℃以上の熱がでる、眼が充血する、唇や口の中がただれる、のどが痛む、体がだるい。
2 急に強い空腹感をおぼえる、冷や汗がでる、手足がふるえる、力の抜けた感じがする。
3 息切れがする、息苦しくなる、空咳がでる、発熱する。
4 筋肉が痛んだりこわばったりする、手足がしびれる、手足に力が入らない、尿の色が赤褐色になる。
5 眼の痛みを生じる、眼がかすむ、頭痛がする、吐き気がする。
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問297(病態・薬物治療)
この患者の薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ラモトリギンは、気分エピソードの中でも、特にうつ状態に対する効果が強い。
2 ラモトリギンが追加されたので、定期的なラモトリギンの血中濃度測定を行う必要がある。
3 炭酸リチウムの1日投与量が400mgなので、定期的な血中濃度測定を行う必要はない。
4 炭酸リチウムの中毒が疑われる際の治療には、ループ利尿薬が適している。
5 ラモトリギンが使用できない場合は、オランザピンを推奨する。
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問298-299
56歳男性。一般用医薬品を購入するため薬局を訪れた。現在使用している処方薬について薬剤師が確認したところ、持参したお薬手帳から、以下の点眼薬を使用していることが判明した。
ラタノプロスト点眼液0.005%(2.5mL/本) 1本
1回1滴 1日1回 両目点眼
カルテオロール塩酸塩点眼液2%(持続性)(2.5mL/本) 1本
1回1滴 1日1回 両目点眼
また、お薬手帳には、点眼薬による治療開始前に測定された眼圧が記載されていた。
(眼圧)右 28mmHg、左 27mmHg
問298(病態・薬物治療)
この患者の病態とその治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 この患者は正常眼圧緑内障である。
2 眼圧コントロールが不良となり視神経が高度に障害されると、その機能は薬物治療によっては回復しない。
3 ラタノプロストは、毛様体における房水の産生を抑制し眼圧を低下させる。
4 ラタノプロストの副作用に虹彩色素沈着がある。
5 カルテオロール塩酸塩は、ぶどう膜強膜流出経路からの房水の流出を促進し眼圧を低下させる。
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問299(実務)
この患者に一般用医薬品を推奨する場合、避けるべき成分はどれか。2つ選べ。
1 チキジウム臭化物
2 ジヒドロコデインリン酸塩
3 クロルフェニラミンマレイン酸塩
4 デキストロメトルファン臭化水素酸塩
5 無水カフェイン
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問300-301
62歳女性。3年前に悪性リンパ腫と診断され、R-CHOP療法が施行された。R-CHOP療法施行直前の検査で肝機能検査値に異常はなかった。R-CHOP療法4コースを終了後、定期的に通院していたが、あるときALT 742U/L、AST 1,354U/Lと上昇したため入院した。
エンテカビルの投与によりALT及びASTは低下した。本人に確認したところ、10年前の献血時にHBc抗体陽性を指摘されていたことが判明した。
問300(実務)
本症例に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 本症例の悪性リンパ腫は、Hodgkinリンパ腫である。
2 ALT及びASTの上昇は悪性リンパ腫の再発に起因する可能性が高い。
3 R-CHOP療法により、肝組織が直接障害され、ALT及びASTが上昇した。
4 R-CHOP療法開始後にHBVに再感染した可能性が高い。
5 R-CHOP療法によりHBVが再活性化した可能性が高い。
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問301(病態・薬物治療)
HBVが原因のB型肝炎に関する記述として、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 HBワクチンは感染予防には有効ではない。
2 性行為による感染はない。
3 IgM型HBc抗体は肝炎の後期に現れる。
4 初感染で自然治癒するのは半数以下である。
5 HBs抗体は肝炎の病態が終息した後に上昇する。
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問302-303
病棟の看護師より、「点滴中の患者に対し側管からブロムヘキシン塩酸塩注射剤を投与後、同一の側管より続けてフロセミド注射剤を投与してもよいか。」との問い合わせがあった。薬剤師は看護師に回答するため、両薬剤のpH変動スケールに関する情報を収集し、以下の情報を得た。
問302(実務)
両薬剤のpH変動スケール及び配合変化に関する記述として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 Aはブロムヘキシン塩酸塩、Bはフロセミドである。
2 AとBを比較すると、緩衝性の強いのはBである。
3 両薬剤が輸液ライン内で混合された場合、混合液のpHは4.7以上6.3以下となる。
4 フロセミド注射剤を先に投与し、続けてブロムヘキシン塩酸塩注射剤を投与すれば白濁は生じない。
5 両薬剤が輸液ライン内で混合されて白濁を生じる可能性が高いので、それぞれ投与前後に生理食塩液等を流す。
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問303(病態・薬物治療)
配合変化について検討するために、ブロムヘキシン塩酸塩注射剤の特徴について調査したい。医薬品インタビューフォームから入手できない情報はどれか。1つ選べ。
1 製剤の安定性に関するデータ
2 有効成分の安定性に関するデータ
3 アンプル開封後の使用期限
4 浸透圧比
5 注射液のpH
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問304-305
48歳男性。1週間前に心筋梗塞の診断により経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行し、ステントを留置した。梗塞部位は良好に拡張されたが、施行5日後と6日後にステント血栓症が発症した。
PCI施行後は、以下の薬剤が投与されていた。
(処方)
ロサルタンカリウム錠25mg 1回1錠(1日1錠)
ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mg 1回1錠(1日1錠)
アスピリン腸溶錠100mg 1回1錠(1日1錠)
クロピドグレル錠75mg 1回1錠(1日l錠)
ロスバスタチンカルシウム錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 7日分
患者情報:脂質異常症の既往あり、喫煙 (-)、服薬アドヒアランスは良好
現在の検査データ:血圧 129/77mmHg、心拍数 65bpm、血清クレアチニン値 0.75mg/dL、BUN 25.4mg/dL、HbA1c 6.2%、K 4.5mEq/L、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C) 131mg/dL、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C) 42mg/dL、トリグリセリド(TG) 110mg/dL
その後、カンファレンスにおいて、ステント血栓症の原因が検討され、薬剤師に意見が求められた。薬剤師は服用中のクロピドグレル治療抵抗性の可能性を提起し、代替薬を提案した。
問304(病態・薬物治療)
クロピドグレルの治療抵抗性の原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。
1 アスピリンとクロピドグレルの薬物相互作用
2 ロサルタンによるクロピドグレルの代謝拮抗
3 尿pHの変動によるクロピドグレルの尿細管再吸収の低下
4 クロピドグレルの代謝酵素の遺伝子多型
5 ロスバスタチンによるクロピドグレルの代謝酵素の誘導
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問305(実務)
クロピドグレルの代替薬として、以下の薬剤のうち最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 トラネキサム酸
2 プロタミン
3 プラスグレル
4 ワルファリン
5 メナテトレノン
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問306-307
55歳男性。喫煙歴30年(1日20本程度)。前回の薬剤服用後に、意識がもうろうとし、ふらついたという。男性が原因を知りたいと薬局を訪れた。男性が服用していた薬剤は以下のとおりである。
クロナゼパム錠1mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後
ニソルジピン錠10mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
問306(実務)
原因を特定するための薬剤師の対応として適切でないのはどれか。1つ選べ。
1 最近、薬の服用量が変更されたかを確認した。
2 かんきつ類を食べたり、そのジュースを飲んだりしていないかを尋ねた。
3 最近、禁煙を始めたかを尋ねた。
4 残薬の確認を行った。
5 クロナゼパムの服用を一時中止するように伝えた。
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問307(法規・制度・倫理)
男性から、今回質問した事項について、知り合いの医師にも確認してみたいので、薬歴を開示して欲しいと要望があった。対応として適切でないのはどれか。1つ選べ。なお、この薬局は個人情報の保護に関する法律における個人情報取扱事業者である。
1 患者の権利や利益を害するおそれのある記述があったため、該当する部分を見えないようにして開示した。
2 薬歴の原本は渡すことはできないので、コピーして患者に渡した。
3 開示にかかった実費相当額の費用を患者に請求した。
4 薬局が定める開示手続きの方法にしたがって、開示の請求をするよう指示した。
5 薬歴の開示は薬局の義務ではないことを説明した。
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問308-309
73歳女性。感冒様症状を訴え、薬局を訪れた。薬剤師は、薬局製造販売医薬品のかぜ薬1-②を販売することにした。
薬局製剤指針に記載されているかぜ薬1-②の成分及び分量は以下のとおりである。なお、賦形剤は乳糖水和物とした。
以上をとり、散剤の製法により製する。ただし、分包散剤とする。
1回量を1包1.0gとし、1日3回食後服用する。
問308(実務)
薬局製造販売医薬品であるかぜ薬1-②の調製及び販売について正しいのはどれか。2つ選べ。
1 患者の症状に合わせて成分量を増減した。
2 重量偏差試験を行った。
3 添付文書をつけなかった。
4 薬を入れた袋に患者の名前を書かなかった。
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問309(法規・制度・倫理)
この薬局で販売する薬局製造販売医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬局医薬品である。
2 製造販売業の許可は当該薬局の所在地を管轄する地方厚生局長が与える。
3 当該薬局の設備及び器具で製造する。
4 製造業の許可は必要としない。
5 店舗販売業者で販売することができる。
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問310-311
52歳男性。胃痛、胸やけの症状を訴え、医薬品を薬局に買いに来た。
問310(実務)
薬剤師がこの男性にすすめる医薬品として正しいのはどれか。2つ選べ。なお、表記は1回の服用量とする。( )内は1日の服用回数を示す。
1 (2回)ラニチジン塩酸塩 126mg、ケイ酸アルミン酸マグネシウム 500mg、酸化マグネシウム 200mg、水酸化アルミナマグネシウム 400mg
[第一類医薬品]
2 (3回)アズレンスルホン酸ナトリウム 6mg、L-グルタミン 900mg、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 600mg、ロートエキス 30mg、炭酸水素ナトリウム 1800mg、重質炭酸マグネシウム 180mg、沈降炭酸カルシウム 540mg
[第二類医薬品]
3 (3回)ビフィズス菌 6mg、ラクトミン 6mg、アスコルビン酸 166.67mg、リボフラビン 2mg、ピリドキシン塩酸塩 4mg
[第三類医薬品]
4 (3回)ロートエキス3倍散 60mg、タンニン酸ベルベリン 100mg、シャクヤク乾燥エキス 24mg
[第二類医薬品]
5 (1回)赤ブドウ葉乾燥エキス混合物 450mg
[要指導医薬品]
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問311(法規・制度・倫理)
前問の医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 一般用医薬品は、要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品に分類される。
2 要指導医薬品の適正な使用を確保できないと認められるときは、販売してはならない。
3 店舗販売業の管理者が薬剤師であれば、登録販売者も情報提供及び指導をした上で、要指導医薬品を販売することができる。
4 第一類医薬品を販売するときは、薬剤師があらかじめ、使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用の状況等を確認しなければならない。
5 第三類医薬品については、当該薬局で購入した者から相談があっても、情報提供をしなくてよい場合がある。
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問312-313
65歳男性。肝硬変にて入院となり、ラクツロースゼリーが処方された。ラクツロースゼリーを調剤すべきところを誤ってポリスチレンスルホン酸カルシウムゼリーを調剤した。病棟にて、薬剤師が気づき、服用させずに済んだ。
問312(実務)
このような事態を踏まえて、医薬品安全管理責任者が病院としての再発防止策を立てた。再発防止策として最も優先度が低いのはどれか。1つ選べ。
1 薬品棚における外観類似医薬品の配置を工夫する。
2 取り違え防止に指さし呼称を導入する。
3 調剤した薬剤師個人の責任を追及する。
4 病院内でインシデント事例の情報を共有する。
5 個人的要因を明らかにし、発生した誤りを分析する。
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問313(法規・制度・倫理)
医療事故への対応などは、医療法の医療の安全の確保に関する規定において定められている。この規定において、医療の安全を確保するための措置を講ずる義務又は責務を課されていないのはどれか。1つ選べ。
1 国
2 地方公共団体
3 病院の開設者
4 病院の管理者
5 診療所の管理者
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問314-315
麻薬診療施設である病院の病棟において、がん患者に対して生理食塩液で希釈したモルヒネ塩酸塩注射液の持続静注を行った。その後、看護師がルート周辺を確認したところ、シリンジと三方活栓の接続部から薬液が多量に漏れ出ていた。
問314(実務)
この状況において看護師から助言を求められた薬剤師の対応として、適切でないのはどれか。1つ選べ。
1 主治医に報告したかを確認する。
2 患者の痛みの状態を確認する。
3 回収した薬液は看護師2人で確認しながら廃棄をするよう伝える。
4 麻薬管理者に状況を報告したかを確認する。
5 一連の経過を記録しておくよう伝える。
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問315(法規・制度・倫理)
麻薬診療施設における麻薬の管理者に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 2人以上の麻薬施用者が診療に従事する麻薬診療施設の開設者は、当該麻薬診療施設に麻薬管理者を置かなければならない。
2 管理している麻薬を廃棄する際には、廃棄してから30日以内に厚生労働大臣に届け出なければならない。
3 麻薬の滅失や盗取等の事故が発生した場合における、麻薬管理者が行う品名及び数量等の届け出先は、厚生労働大臣である。
4 麻薬管理者は事故の届け出をした麻薬の品名及び数量を麻薬診療施設に備えた帳簿に記載しなければならない。
5 麻薬管理者の免許は、医師でなければ受けることができない。
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問316-317
漬物製造工場の野菜洗浄室で清掃中、作業員が誤って塩酸タンクを倒し、隣接した次亜塩素酸ナトリウム溶液タンクのバルブを破損した。その際、漏出した塩酸と次亜塩素酸ナトリウムが反応してガスが発生し、吸引した作業者は、激しい目の痛みと呼吸困難を訴えた。その直後、作業員は近隣の総合病院に救急搬送された。
問316(実務)
救急搬送された患者に対し、病院で行う処置として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 水で目及び粘膜を洗浄する。
2 EDTA(エデト酸カルシウム二ナトリウム)を投与する。
3 酸素吸入する。
4 輸液を投与する。
5 チオ硫酸ナトリウムを投与する。
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問317(法規・制度・倫理)
この漬物製造工場は、近くの薬局から劇物である塩酸と次亜塩素酸ナトリウムを購入していた。薬局及び漬物製造工場におけるこれらの劇物の取扱いに関する記述として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 薬局で販売するためには、毒物又は劇物の販売業(毒物劇物販売業)の登録を受けなければならない。
2 薬局で販売する場合、漬物製造工場の購入者の氏名及び住所を確認した後でなければ交付してはならない。
3 漬物製造工場の責任者は、薬局から購入した劇物の名称と数量を帳簿に記載しなければならない。
4 漬物製造工場では、貯蔵する場所に「医薬用外」及び「劇物」の文字を表示しなければならない。
5 漬物製造工場で廃棄する場合は、中和等により劇物に該当しないものにしなければならない。
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問318-319
87歳女性。寝たきり。この患者に対して発行された処方箋と残薬を、家族が薬局に持参した。
(持参した残薬の一覧)
カンデサルタンシレキセチル錠8mg 75錠
シルニジピン錠20mg 135錠
ヒドロクロロチアジド錠25mg 72錠
アトルバスタチン錠10mg 37錠
酸化マグネシウム錠250mg 232錠
(持参した処方箋の内容)
(処方1)
カンデサルタンシレキセチル錠8mg 1回1錠(1日1錠)
シルニジピン錠20mg 1回1錠(1日1錠)
ヒドロクロロチアジド錠25mg 1回1錠(1日1錠)
タモキシフェン錠20mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 30日分
(処方2)
アトルバスタチン錠10mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 30日分
(処方3)
酸化マグネシウム錠250mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 30日分
問318(実務)
薬剤師の対応として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 残薬のうち品質が保たれている製品で、現在も服用している薬剤については、利用を検討した。
2 残薬の一部を返品扱いとし、使用するため薬局の在庫品にした。
3 シルニジピン錠20mgが多く残っているが、家族からの説明によると症状が安定しているようなので、医師に処方の妥当性を相談した。
4 残っている薬は、なるべく家族など他人に譲渡するなど有効活用するようにアドバイスした。
5 服用状況、体調、服用しにくい薬の有無を確認した。
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問319(法規・制度・倫理)
その後、この患者の服薬アドヒアランスを向上させるため、処方医の指示により薬剤師が患者宅を訪問した。患者の居宅で行うことができない業務はどれか。2つ選べ。
1 処方箋を受け取ること
2 薬剤を粉砕すること
3 疑義照会をすること
4 薬剤を一包化すること
5 薬剤を交付すること
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問320-321
下記の医薬品を卸売販売業者の担当者が納品に来たので、薬剤師が薬局のカウンターにおいて検収を行った。なお、薬局は、向精神薬営業者に関して別段の申し出はしていないものとする。
セレギリン塩酸塩錠2.5mg
アムロジピン錠5mg
アミオダロン塩酸塩錠100mg
メチルフェニデート塩酸塩錠10mg
フルニトラゼパム錠2mg
ペンタゾシン塩酸塩錠25mg
トリメブチンマレイン酸塩100mg(要指導医薬品)
問320(実務)
薬局における検収関連業務のうち、適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 伝票に記載されている納品先を確認した。
2 納品された医薬品の使用期限を確認した。
3 同じ医薬品を複数購入時、製造番号が異なるものが含まれていたが受け取った。
4 法律に定められた譲受証を必要とするものはなかったので交付しなかった。
5 納品を終了した医薬品をカウンターの上に置いて、3時間後の昼休みに収納した。
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問321(法規・制度・倫理)
検収した医薬品のその後の取扱いに関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
1 検収した医薬品を、麻薬を保管している金庫に入れた。
2 要指導医薬品を来局者の手に取りやすい場所に陳列した。
3 毒薬に相当する医薬品を無施錠で陳列した。
4 過剰在庫となった向精神薬を向精神薬卸売業者に返品した。
5 親に頼まれて来局した小学生に毒薬を販売した。
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問322-323
68歳男性。前立腺がん患者を対象とした治験に参加している。当該患者から担当のCRC(治験コーディネータ)である薬剤師に電話があり「今朝から、お腹のあたりに真っ赤な湿疹ができている。」と連絡があった。湿疹は、この治験薬の代表的な副作用の1つで、参加同意を得る際にも説明していた。
問322(法規・制度・倫理)
CRCは、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP省令)に治験協力者として規定されている。治験協力者について正しいのはどれか。1つ選べ。
1 治験実施計画書に氏名を記載しなければならない。
2 治験協力者となっている治験に係る治験審査委員会における審議及び採決に参加することができる。
3 治験協力者に対しては、治験責任医師によって治験内容が十分に説明される。
4 いわゆる医師主導治験の場合は、治験協力者を置くことができない。
5 説明文書を読むことができない被験者となるべき者に対する説明の立会人になることができる。
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問323(実務)
CRCの対応として誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 男性から聴取した情報を記録する。
2 男性が受診すべきかどうかを治験責任医師に相談する。
3 重篤な有害事象と判断した場合、直ちに実施医療機関の長に報告する。
4 有害事象及びその治療が、逸脱や中止基準に該当するかどうか治験責任医師と確認する。
5 治験薬による有害事象と判断された場合、副作用被害救済制度の利用について、男性に情報提供する。
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問324-325
70歳男性。高血圧症で処方1を服用していた。ある日胸部不快感を自覚し、かかりつけのクリニックを受診した。心房細動の疑いがあることから、精査目的で市内の総合病院を紹介され受診したところ、心房細動、心不全と診断され、処方2が追加となった。
(処方1)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
(処方2)
カルベジロール錠2.5mg 1回1錠(1日2錠)
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセル126.83mg 1回1カプセル(1日2カプセル)
1日2回 朝夕食後
(本剤はダビガトランエテキシラートとして110mgを含有している。)
問324(実務)
処方2に含まれるダビガトランエテキシラートによる重篤な副作用である出血の回避や投与量の調節のために考慮すべき検査項目はどれか。1つ選べ。
1 血清クレアチニン値
2 AST値
3 白血球数
4 PT-INR値
5 脳性Na利尿ペプチド値
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問325(法規・制度・倫理)
重篤な副作用を回避するための確認は行われていたものの、後日、この男性に重大な副作用が発現した。
薬剤師は主治医と相談のうえ、この男性の副作用について、医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づき報告することを決めた。下図は、記入途中の医薬品安全性情報報告書の一部である。この制度の説明として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 この男性の場合、厚生労働大臣への報告期限は、発生を知った日から30日以内である。
2 添付文書などから予測できない未知の症例についても報告する。
3 患者情報のうち、アに記載された内容は、公開されることはない。
4 イの項目はすべて記入しなければならない。
5 クリニックで処方された(処方1)の薬剤も、ウに記載する。
一般問題(薬学実践問題) 【実務】
問326
輸液の調製依頼があった。生理食塩液、塩化カルシウム注射液(0.5mol/L)、塩化カリウム液(1.0mol/L)、50w/v%ブドウ糖注射液及び注射用水を使って調製する時、必要量として適切な組合せはどれか。1つ選べ。
塩化ナトリウム及びブドウ糖の式量は、それぞれ、58.5及び180とする。
以下の電解質を含む輸液を調製する。
Na⁺ 77mEq
Ca²⁺ 3mEq
K⁺ 20mEq
Cl⁻ 100mEq
浸透圧を300mOsm/Lに調整し、総量を1Lとする。
問327
以下のシリンジA、Bのうち、Aの使用を優先すべき操作はどれか。1つ選べ。ただし、必要に応じて注射針を用いるものとする。
1 抗悪性腫瘍薬のバイアルから薬液を採取する。
2 ネブライザーの薬液容器に吸入液を注入する。
3 内用のシロップ剤を投薬びんから採取する。
4 高カロリー輸液製剤にカリウム製剤を注入する。
5 洗浄用生理食塩液のプラスチックボトルから生理食塩液を採取する。
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問328
注射剤の調製及び使用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 注射針の太さは、針管のゲージ番号が小さいほど細い。
2 輸液セットは、20滴/mLと60滴/mLの2種類の規格がある。
3 カットポイント付きのアンプルをカットする際には、カットポイントを手前に向ける。
4 孔径0.2μmの輸液フィルターは、ウイルスの除去を目的としている。
5 輸液容器のゴム栓を穿刺する際には、消毒用アルコール綿でのゴム栓の清拭は不要である。
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問329
以下の会話はショック状態で集中治療室に入室した患者に対して、医師と薬剤師が治療方針について協議している状況である。
医師「昨夜から意識レベルの低下を認めて、気管挿管を行いました。血圧は90前後です。CKDですのでCHDFを開始しようと思います。現在DICの状態です。DICに対してトロンボモデュリン アルファを使用します。透析患者の減量基準はありますか。」
薬剤師「腎機能に問題なければ、380U/kgを投与しますが、CHDF患者の場合は130U/kgを投与します。」
略語の意味の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。
問330
50歳女性。関節リウマチに対して、メトトレキサートで治療を開始した。6ヶ月間継続後、寛解の目標を達成できず、生物学的製剤の導入が検討された。関節リウマチに用いる生物学的製剤に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
1 いずれもTNF-α(腫瘍壊死因子-α)阻害薬である。
2 痛み、腫れを抑えるが、関節破壊の進行を抑えることはできない。
3 TNF-α阻害薬が奏功しない場合は、別のTNF-α阻害薬を用いてもよい。
4 いずれもメトトレキサートとの併用が必須である。
5 いずれも治療開始前に結核の既往歴を確認する。
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問331
53歳男性。頭頸部に扁平上皮がんが見つかり、以下のレジメンに従い化学療法を受けることになった。
この化学療法において用量規制因子でないのはどれか。1つ選べ。
1 腎障害
2 嘔吐
3 骨髄抑制
4 下痢
5 脱毛
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問332
73歳女性。再発非小細胞肺がんのため、ゲフィチニブ錠250mgを1日1回服用していたが、軽度の肝機能低下(AST 90U/L、ALT 63U/L、ALP 255U/L)が現れたため処方1が処方された。3週間後、血清カリウム値が3.2mEq/Lとなったため処方2が追加された。1ヶ月経っても血清カリウム値が3.1mEq/Lのままであるうえ、血圧が163/91mmHgとなったため、処方3が追加された。現在では、処方1~3すべてを服用している。
(処方1)
グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 1回2錠(1日6錠)
1日3回 朝昼夕食後
(処方2)
塩化カリウム徐放錠600mg 1回2錠(1日4錠)
1日2回 朝夕食後
(処方3)
オルメサルタン メドキソミル錠20mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
女性が、だるくてむくみがあるといって、かかりつけ薬局を訪れた。薬剤師は、処方医に対して以下のような提案をした。提案として最も優先順位が高いのはどれか。1つ選べ。
1 グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠の服用中止を提案する。
2 塩化カリウム徐放錠の服用中止を提案する。
3 オルメサルタンメドキソミル錠の服用中止を提案する。
4 スピロノラクトンの追加を提案する。
5 フロセミドの追加を提案する。
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問333
要指導医薬品に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 来局者が直接手に取れない場所に陳列する。
2 使用する者の年齢を確認しなければならない。
3 インターネットでの販売が可能である。
4 使用者と同居している家族であれば販売してもよい。
5 販売した際には、必要事項を書面に記載し、書面を2年間保存しなければならない。
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問334
患者情報の取扱いに関する記述のうち、薬剤師の対応として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 会社の上司を名乗る人物から処方内容について電話で問い合わせがあったため、患者本人の同意を得た後回答した。
2 当院に入院中の患者の薬物療法の相談をするため、他院に勤務する友人の薬剤師に診療録の写しを見せた。
3 患者が高齢の重度認知症のため、その患者家族に処方薬の説明及び指導を行った。
4 患者の氏名と使用医薬品名を記載したノートを製薬企業の学術担当者に見せて相談した。
5 事故で意識を失った患者が病院に運ばれてきたので、患者が所持していたお薬手帳の情報を担当医師に報告した。
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問335
2歳男児。体重13kg。以下の薬剤が処方され、カプセル剤を開封して調剤するよう処方医より指示があった。
(処方)
ダントロレンナトリウム水和物カプセル25mg 1回0.2カプセル(1日0.4カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分
1包あたり全量0.3gになるように賦形剤を加えて調剤する場合、この処方を全量調剤するために加える賦形剤の総量(g)として正しいのはどれか。1つ選べ。なお、ダントロレンナトリウム水和物カプセル1カプセルあたりの内容量は0.25gである。
1 1.4
2 2.8
3 4.2
4 5.6
5 7.0
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問336
アレルギー性鼻炎の持病がある高校生が海外の国際競技大会へ出場することになった。現在医療機関を受診しておらず、一般用医薬品などで様子を見ていた。海外の薬局にて一般用医薬品を購入する際に現地の薬剤師に相談できるように服用可能な薬を書いたメモを持たせることにした。下記に示す医薬品成分のうちアンチドーピングの観点から適切でないのはどれか。2つ選べ。なお、成分名の英文表記に誤りはないものとする。
1 d-Chlorpheniramine Maleate
2 Ebastine
3 Ibuprofen
4 Prednisolone
5 dl-Methylephedrine Hydrochloride
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問337
57歳女性。乾癬に罹患し、以下の処方により治療することになった。
(処方)
エトレチナートカプセル10mg 1回1カプセル(1日3カプセル)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
ベタメタゾン酪酸プロピオン酸エステル軟膏0.05% 30g
1日1回 朝 患部に塗布
マキサカルシトール軟膏0.0025% 90g
1日2回 朝就寝前 患部に塗布
健康には気をつけており、日頃から以下の飲み物を常用している。以下の飲み物の中で、同時に摂取したときにこの処方薬の副作用の発現を高める可能性があるのはどれか。1つ選べ。
1 ミネラルウォーター
2 グレープフルーツジュース
3 牛乳
4 トマトジュース
5 青汁
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問338
50歳女性。体重50kg。激しい腹痛のため来院した。検査の結果、腹痛は小腸の炎症によるものと判明した。食事が摂れないため、エネルギー基質としてアミノ酸(3.0w/v%)及びブドウ糖(8.0w/v%)を含有する輸液を末梢静脈より投与することとなった。本製剤を1日あたり1,500mL投与するとき、患者の総エネルギー消費量(TEE)に対する総投与エネルギー量の割合(%)として最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、基礎エネルギー(BEE)は25kcal/kg/日で概算できるものとし、この患者の活動係数は1.2,ストレス係数は1.0とする。
1 15
2 30
3 45
4 60
5 75
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問339
後期高齢者で一人住まいの患者Aは、通院にヘルパーの介助が必要であった。最近、通院が困難になり、薬の服薬管理にも不安があるので、週1回の訪問薬剤管理指導の指示が処方医より出された。薬剤師が行う訪問薬剤管理指導の内容として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 訪問前に、薬学的管理指導計画をたてる。
2 患者の状態から介護度を決定し、介護保険被保険者証に記載する。
3 患者の生活状態に応じた服薬支援(剤形変更、簡易懸濁法など)を医師に提案する。
4 バイタルサインのチェックを行うには、医師の許可が必要となる。
5 在宅訪問の結果について、必要な情報を医師やケアマネージャーなどに報告する。
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問340
60歳男性。数年来、糖尿病治療のためクリニックを受診している。このたび、糖尿病の病態悪化の傾向があり、現在服用中の薬剤に1薬剤が追加され、処方箋をかかりつけの薬局へ持参した。薬剤師がお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認し、窓口で患者と以下の会話があった。
(現在服用中の薬剤)
ボグリボース錠0.3mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食直前 28日分
メトホルミン塩酸塩錠250mgMT 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食直前 28日分
(薬剤師と患者との会話)
患者:糖尿の薬がまた増えました。今度の薬も1日3回、食前に飲む必要がありますか。
薬剤師:新しく出た薬は1日1回ですよ。食前に飲み忘れた時は食後でもいいですよ。
患者:どんな薬なのですか。注意することはありますか。
薬剤師:尿中に余分な糖を出すことで効果を発揮する薬です。今まで通り、低血糖症状に気をつけてください。それに追加して排尿時の違和感にも注意してください。尿量が増えることで喉が渇きやすくなるかもしれません。その時は水分補給を忘れないでください。
上記の会話から推測される糖尿病治療薬はどれか。1つ選べ。
1 グリベンクラミド
2 シタグリプチンリン酸塩水和物
3 ピオグリタゾン塩酸塩
4 イプラグリフロジン L-プロリン
5 ミチグリニドカルシウム水和物
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問341
48歳女性。非小細胞肺がん。以下の処方箋をかかりつけ薬局に持参した。
(処方1)
エルロチニブ塩酸塩錠150mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食の2時間後 14日分
薬歴からこれまでは処方2の薬剤が3週間毎に処方されており、処方1は初めての処方であることを確認した。
(処方2)
ジフェンヒドラミン塩酸塩錠10mg 1回5錠
必要時 1回分(5錠)
レボフロキサシン錠500mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 発熱時開始 5日分
ロキソプロフェンNa錠60mg 1回1錠
38℃以上の熱が出た時 5回分(5錠)
この患者の処方箋と薬歴情報について正しいのはどれか。2つ選べ。
1 今回の処方薬は、他の化学療法施行後に開始された薬剤である。
2 血小板減少による発熱が出現していた可能性がある。
3 息切れ、咳などのかぜの様な症状がでても自然におさまることを伝える。
4 発疹、皮膚の乾燥やかゆみが出現する可能性があることを伝える。
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問342
2歳3ヶ月女児。体重12kg。湿性咳嗽に対して以下の処方箋が発行され、母親が薬局に持参した。当該薬局の調剤内規では「1回の服用量が整数値となるように精製水を最小量加える」となっている。
(処方)
カルボシステインシロップ5% 1回120mg(1日360mg)【原薬量】
プロカテロール塩酸塩シロップ0.0005% 1回15μg(1日45μg)【原薬量】
上記を混合して1剤とする。
1日3回 朝昼夕食後 3日分
1回の服用量として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 4mL
2 6mL
3 8mL
4 10mL
5 12mL
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問343
ある医薬品について患者向け説明文書を作成するため、承認時の審査報告書を調べたところ、次のような記載が見つかった。
Ⅳ.総合評価
高用量(125mg/日)ではあるものの本剤単独投与で汎血球減少症による死亡例が発現しており、肝機能障害、胃腸障害等も高頻度に発現していること(-中略-)等を踏まえると、本剤の臨床使用に当たっては十分な安全対策を講じる必要があり、製造販売後調査において本剤の安全性を引き続き慎重に検討する必要があると考える。(一部抜粋)
患者向け説明文書中「このような症状が現れたときには、すぐに医師または薬剤師に連絡してください」の項目に記載する必要があるのはどれか。1つ選べ。
1 手足がしびれる、手足の皮膚が硬くなる、爪が変形する。
2 息が切れる、めまいがする、のどが痛い、鼻血がでる、青あざができる。
3 尿が少なくなる、尿がでない、むくみがある、体がだるい、発疹。
4 のどがかわく、水分をたくさん摂ってしまう、尿の量が多い、体重が減る。
5 ぼんやりする、手足がふるえる、日がちらつく、ふらつく、冷や汗がでる。
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問344
63歳男性。青緑色の吐物を嘔吐し、救急病院に搬送された。医師が家族から状況を聞くと、この男性は認知症であり、買い置きしておいたホウ酸団子をお菓子と間違えて3個食べてしまったという。この男性がホウ酸団子を食べてから5時間以上が経っている。
ホウ酸団子とは、ホウ酸にタマネギ、小麦粉、砂糖、牛乳を加えてつくるゴキブリ駆除剤であり、1個あたり、約3gのホウ酸を含有している。担当医師から薬剤師に解毒方法を急いで調べてほしいとの連絡があった。
薬剤師が調べたホウ酸についての情報は以下の通りである。
【中毒量・致死量】
中毒量:成人1~3g
経口致死量:成人15~30g
【体内動態】
ホウ酸は、経口摂取後消化管から1時間以内にほとんどが吸収される。吸収後24時間で約50%が、96時間で90%以上が未変化体として尿中に排泄される。分布容積は小さく、血漿タンパク質にほとんど結合しない。
この男性に最も有効と考えられる処置法はどれか。1つ選べ。
1 胃洗浄
2 活性炭の投与
3 プラリドキシムヨウ化物(PAM)の投与
4 クエン酸マグネシウムの投与
5 血液透析
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問345
病棟において薬剤師が看護師よりメナテトレノン静注製剤の保管取扱いについて注意事項を教えてほしいと依頼された。医薬品インタビューフォームを調べたところ、表に示す安定性試験のデータが記載されていた。
メナテトレノン静注製剤の保管取扱いについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1 LPEを開封しない状態で保管する。
2 褐色アンプルのみの状態では、光分解による含量低下は起こらない。
3 シリンジを用いて静注する場合は、採取後3時間以内に行う。
4 点滴静注により持続投与を行う場合は、遮光カバーを用いる。
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第102回薬剤師国家試験問題
102回薬剤師国家試験(全問)
102回薬剤師国家試験【必修問題】問1~問90
102回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】 問91~問150
102回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】問151~問195
102回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問196~問245
102回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問246~問285
102回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問286~問345