問190
医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan:RMP)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 RMP は、治験の第三相試験を開始するまでに策定しなければならない。
2 安全性検討事項は、重要な特定されたリスク、重要な潜在的リスク、重要な不足情報に分類される。
3 市販直後調査は、医薬品安全性監視計画に含まれる。
4 添付文書の作成や改訂は、リスク最小化計画には含まれない。
5 バイオ後続品については、RMP を策定しなくてもよい。
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問191
抗不整脈薬投与患者で低血糖の症例をしばしば経験した薬剤師が、自施設の患者における抗不整脈薬の服用と低血糖の発症との関連性を調査した。低血糖発症患者(n = 90)と、年齢及び性別でマッチングした低血糖非発症患者(n = 450)を選択して、過去1年間のカルテを調査した。対象患者における抗不整脈薬A、B、Cの処方の有無を調査した結果を表に示す。次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 この調査はコホート研究に分類される。
2 この調査は介入研究に分類される。
3 A非服用者を対照とした場合、A服用者の低血糖発症のオッズ比は1である。
4 低血糖の発症リスクはB非服用者より、B服用者の方が高い。
5 低血糖の発症リスクはCの方が他の2剤に比べて高い。
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問192?193
医師から「 2 型糖尿病患者に脂質異常症治療薬Aを投与した際の、動脈硬化性疾患に対する予防効果(心血管疾患予防)について教えてほしい」と問合せがあった。薬剤師が文献調査をした結果、動脈硬化性疾患の既往歴がない 2 型糖尿病患者(40~75 歳)を、「A投与群」又は「A非投与群」の 2 群に無作為に割付し、心血
管死、脳血管障害、急性冠症候群などの動脈硬化性の心血管イベントの発症率を比較した論文を得ることができた。平均追跡期間は 5 年で、図に示した結果が得られている。
問192
得られた論文の批判的吟味に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 「情報の批判的吟味」は EBM 実践のプロセスの最初のステップである。
2 臨床研究の手法が正しかったのか、得られた結果が信用できるのかといった研究成果の正確度や再現性について、外的妥当性を評価する。
3 この図の評価項目は、真のエンドポイントを用いていると考えられる。
4 この図から、ハザード比の 95%信頼区間が 1 を挟んでいないこと及び p 値から、両群間に統計学的に有意な差が見出されたといえる。
5 この図から、A投与群はA非投与群に比べ心血管イベントの発症リスクを 81%減少させたと判断できる。
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問193
前問のデータ解析方法に関する文中の[ ]に入る適切な語句はどれか。1つ選べ。
1 ログランク検定
2 Kruskal-Wallis 検定
3 Cox 回帰分析
4 ロジスティック回帰分析
5 重回帰分析
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問194
薬物代謝酵素の遺伝子多型に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 CYP2C19の poor metabolizer(PM)では、オメプラゾール併用のピロリ菌除菌療法の効果が減弱する。
2 CYP2D6 の extensive metabolizer(EM)では、コデインの鎮痛効果が減弱する。
3 CYP2C9 の PM では、フェニトインによる中枢毒性発現のリスクが増大する。
4 N-アセチル転移酵素2(NAT2)の slow acetylator(SA)では、イソニアジドによる副作用のリスクが増大する。
5 CYP2C19の PM の頻度は欧米人では 5 ~10%であるが、日本人では約 1 %である。
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問195
薬物の乳汁移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 母乳 pH は血漿 pH よりも高値であるため、塩基性薬物は母乳中に移行しやすい。
2 相対的乳児摂取量は、薬物の乳汁中濃度と母体血漿中濃度の比に 100 を乗じて算出する。
3 乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。
4 ブロモクリプチンは、母乳中への移行が多い。
5 炭酸リチウムは、母乳中へ移行するが、服薬と授乳のタイミングを工夫することで、授乳婦への投与は可能である。
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