問246−247
66歳男性。内科で処方された以下の薬剤(処方1 、2 )を指示通りに服用していた。別の病院の泌尿器科を受診し、前立腺肥大症と診断された。泌尿器科で処方された前立腺肥大症治療薬を自宅で服用したところ、ひどい立ちくらみが起こり救急車で搬送され、血圧降下が原因と診断された。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問246-247
問246(実務)
泌尿器科から処方された前立腺肥大症治療薬で、上記処方薬との併用で強い血圧降下の原因となった可能性があるのはどれか、1つ選べ。

1 ナフトピジル
2 デュタステリド
3 アリルエストレノール
4 セルニチンポーレンエキス
5 ビカルタミド
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問247(薬理)
この患者で立ちくらみの原因となった薬の作用点はどれか。2つ選べ。

1 アドレナリンα1 受容体
2 アンギオテンシンⅡAT1 受容体
3 H⁺,K⁺-ATPase
4 シクロオキシゲナーゼ
5 アンドロゲン受容体
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問248−249
62歳女性。毎日午前1時に就寝し、午前6 時に起床する規則的な生活をしている。最近寝付きが悪い日が続いた。薬局で睡眠改善薬の一般用医薬品を購入して服用したが、改善されなかった。そこで専門医を受診し、すぐに眠れて朝すっきり起きられるような薬を希望し、睡眠薬が処方されることになった。

問248(実務)
処方される薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 アモバルビタール錠
2 スボレキサント錠
3 エスタゾラム錠
4 フルニトラゼパム錠
5 ゾルピデム酒石酸塩錠
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問249(薬理)
前問の選択肢1 ~ 5 に挙げた薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 視床下部のヒスタミン作動性神経を抑制する。
2 大脳辺縁系に分布するγ-アミノ酪酸GABAA 受容体のベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABAA 受容体のGABA に対する親和性を高める。
3 視交叉上核に分布するメラトニン受容体を刺激する。
4 脳幹網様体に分布するγ-アミノ酪酸GABAA 受容体のGABA 結合部位に結合し、GABAA 受容体の機能を亢進する。
5 オレキシン受容体を遮断することで脳内におけるモノアミン神経系を抑制する。
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問250−251
45歳男性。「最近、肩こりや腰痛がひどく、寝付きも悪く、しだいに朝起きるのがつらくなった。不安感が強く、仕事が楽しいと感じることもなくなり、職場に行くことが苦痛である。」と訴え心療内科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問251-252

問250(実務)
薬剤師の服薬指導の内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 眼圧低下が起こることがありますので、物がひずんで見えたり、視野が暗くなったりしたら、すぐに薬剤師に相談してください。
2 立ち上がる際は、ゆっくりと立ち上がり、めまいやふらつきに注意してください。
3 薬の影響で、尿や汗に赤い色がつくことがあります。
4 自動車の運転等の危険を伴う機械の操作は避けてください。
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問251(薬理)
1週間後、以下の処方3が追加された処方箋を持って、再度薬局を訪れた。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問251
この患者が服用している薬剤の中に追加薬剤と併用禁忌のものが2つあるため、処方を追加した医師に疑義照会を行った。併用によって生じる副作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アドレナリンα2 受容体が過剰に刺激され、著しい血圧低下が現れる。
2 Ca²⁺ チャネルが過剰に阻害され、著しい血圧上昇が現れる。
3 γ-アミノ酪酸GABAA 受容体が過剰に活性化され、著しい筋弛緩作用が現れる。
4 メラトニン受容体が過剰に刺激され、催眠作用が著しく増強される。
5 HMG-CoA 還元酵素が過剰に阻害され、横絞筋融解症の発症リスクが高まる。
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