問272(実務)
ジュースについて確認したところ、次の食材が含まれているとのことだった。薬剤が増量になった原因として考えられる食材はどれか。1つ選べ。

1 グレープフルーツ
2 ニンジン
3 ブルーベリー
4 ホウレンソウ
5 ヨーグルト
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問273(薬剤)
前問と同じメカニズムによる相互作用の例として、適切なのはどれか。1つ選べ。

1 リファンピシンは、ワルファリンの肝取り込みトランスポーターを阻害する。
2 ミコナゾールは、CYP2C9 を誘導してワルファリンの代謝速度を上昇させる。
3 メナテトレノンは、ワルファリンによる血液凝固因子の生合成阻害作用と拮抗する。
4 アスピリンは、ワルファリンによる血小板凝集抑制作用と拮抗する。
5 コレスチラミンは、腸管内でワルファリンを吸着することで吸収を阻害する。
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問274−275
50歳男性。体重70 kg。血清アルブミン値4.1 g/dL、血清クレアチニン値2.0 mg/dL。重症のMRSA 院内感染によりバンコマイシン塩酸塩を1 日1 回間欠点滴投与することになった。初回は負荷投与する予定である。この患者におけるバンコマイシンの分布容積は0.7 L/kg、半減期は24 時間と見積もられている。血液培養の結果、バンコマイシンによる最小発育阻止濃度(MIC)は1.0 ug/mL であった。

問274(実務)
バンコマイシン塩酸塩による治療及びTDM に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 この患者では、腎機能の低下により、半減期が延長している。
2 肝毒性の発現を回避するため、バンコマイシンのトラフ値は20ug/mL 以下にすることが推奨されている。
3 治療効果の指標として、最高血中濃度/MIC を用いる。
4 レッドネック症候群を予防するために、1 時間以上かけて点滴する。
5 この患者では、アルブミンが大量に尿中へ漏出しているため、タンパク結合率が低下している。
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問275(薬剤)
2回目投与直前のバンコマイシンの血中濃度が₁10ug/mL となることを想定し、バンコマイシン塩酸塩の初回負荷投与を行いたい。また、定常状態におけるトラフ値を15ug/mL としたい。バンコマイシンの負荷投与量と維持投与量の組合せとして適切なのはどれか。1つ選べ。ただし、投与量の計算において、投与に要する時間は投与間隔に対して無視できるほど短いものとし、投与中における体内からのバンコマイシンの消失は無視できるものとする。

負荷投与量(g)維持投与量(g)
10.750.25
20.750.50
31.000.50
41.000.75
51.250.75
61.251.00

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問276−277
69歳男性。7 年前から高血圧と糖尿病のため、エナラプリルマレイン酸塩、メトホルミン塩酸塩及びグリメピリドを服用している。これまで特に問題なく過ごしていたが、最近、動悸を感じるようになり病院を受診した。心電図から心房細動と診断され、以下の薬剤が追加処方された。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問276-277
なお、患者の身体所見及び検査値などは次のとおり。身長176cm、体重72kg、血圧148/93 mmHg、体温37.0 ℃、心拍数161 回/min(不規則)、呼吸数15 回/min、BUN 21 mg/dL、Scr 1.5 mg/dL、Ccr 42 mL/min、AST 14 U/L、ALT 16 U/L

問276(実務)
この患者の薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 処方1 の主目的は、血圧を十分に低下させることである。
2 脈拍が不規則なので、プロプラノロール塩酸塩の処方を提案する必要がある。
3 処方2 の代替薬の1つにリバーロキサバンがある。
4 処方2 は心原性脳梗塞の予防目的で処方されている。
5 PT-INR 値が2.0~3.0 になっているか、モニタリングが必要である。
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問277(薬剤)
薬剤師は、処方2 について減量を考慮すべきと判断した。その理由として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 ベラパミル塩酸塩との併用により、P-糖タンパク質が阻害され、消化管吸収が増大するため。
2 メトホルミン塩酸塩との併用により、尿細管分泌が抑制され、血中からの消失が遅延するため。
3 腎排泄能力の低下により、血中からの消失が遅延するため。
4 グリメピリドとの併用により、CYP2C9 による代謝が低下し、血中からの消失が遅延するため。
5 肝代謝能力の低下により、血中からの消失が遅延するため。
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