2018年(平成30年)第103回薬剤師試験 実践問題【問286~問345】

一般問題(薬学実践問題)【病態・薬物治療、法規・制度・倫理/実務】

問286−287
24歳男性。悪性リンパ腫に対して外来化学療法を実施予定である。外来化学療法室で、薬剤師がレジメンチェックを行った。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問286-287
問286(実務)
医師に確認又は提案すべき内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 リツキシマブ注射剤の投与前に、B 型肝炎ウィルス感染の有無を確認する。
2 シクロホスファミド水和物注射剤の投与後は、しびれなどの末梢神経障害の発現に注意する。
3 ドキソルビシン塩酸塩注射剤の投与が長期化する際には、総投与量(累積投与量)に注意する。
4 ビンクリスチン硫酸塩注射剤の投与後は、出血性膀胱炎の発現に注意する。
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問287(病態・薬物治療)
R-CHOP 療法の実施により、急に尿量の減少と浮腫を認めたため外来受診した。その際に血液検査で認められる異常所見として可能性が高いのはどれか。2つ選べ。

1 高尿酸血症
2 低カリウム血症
3 高ナトリウム血症
4 高カルシウム血症
5 高リン血症
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問288−289
68 歳男性。体重60 kg。高血圧症及び便秘のため下記の処方薬を服用していた。患者は日中に町内会の夏祭りの準備をしており、水分摂取を忘れるほど夢中に作業をしたところ、体調不良となり救急搬送された。救急搬送時の体温は38.5℃。血液検査で、血清クレアチニン値が前回受診時の0.8ug/dL から2.5 mg/dL へと上昇しており、急性腎不全の診断となった。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問288-289(処方₁ )

問288(実務)
この患者の薬学的管理に関する提案のうち、適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 ロキソプロフェンナトリウム水和物錠の投与
2 酸化マグネシウム錠の中止
3 エナラプリルマレイン酸塩錠の中止
4 トリクロルメチアジド錠の中止
5 レボフロキサシン水和物錠の投与
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問289(病態・薬物治療)
急性腎不全の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 不可逆的に腎機能が低下する。
2 低カリウム血症が起こる。
3 腎前性の場合は尿中ナトリウム低値を伴う乏尿が起こる。
4 ビタミンD 活性化障害により腎性貧血が認められる。
5 脱水は急性腎不全の危険因子である。
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問290−291
74歳男性。喘息にて近医から下記の薬剤(処方1及び処方2)が処方されていた。呼吸困難を自覚しており、禁煙したにもかかわらず、症状が改善しないため、呼吸器内科を受診したところ、新たにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断され、追加の処方(処方3)が行われた。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問290-291

問290(実務)
吸入剤の服薬指導に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 加圧式定量噴霧吸入器は吸気と噴霧の同調が必要でないため、任意のタイミングで吸入するように説明する。
2 ドライパウダー吸入器は自己の吸気で吸入を行うため、十分な吸気力があるかを確認する。
3 吸入薬は、内服薬と同等の全身性の副作用があると伝える。
4 吸入指導を行う場合は、口頭説明だけではなく、吸入練習器具を用いて実践させることが望ましい。
5 喘息発作時にはオルベスコを使用するように伝える。
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問291(病態・薬物治療)
本患者の肺機能検査の結果、以下のような検査値が得られた。また、緑内障を合併していないことを確認した。本患者の病態及び薬物治療における注意点として、正しいのはどれか。2つ選べ。

努力肺活量(FVC)2.72 L(予測値:2.98 L)、1秒量(FEV1.0)1.42 L(予測値:
1.86L)、PaO2 75 Torr、PaCO2 46 Torr、血液pH 7.37

1 可逆性の換気障害が特徴的である。
2 50% ≦ %FEV < 80%であるので、病期はⅡ期中等症である。
3 処方3 の薬剤を使用するにあたって、排尿障害があるか否かを確認する必要がある。
4 感染の重症化を防ぐため、インフルエンザワクチン及び肺炎球菌ワクチンを年1回、接種するように指導する。
5 在宅酸素療法の適応となる。
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問292−293
28 歳女性。1 ヶ月ぐらい前から動悸、手指の震えがあり、発汗が多くなったため近医を受診したところ、バセドウ病と診断され下記の薬剤が処方された。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問292-293

問292(実務)
患者への説明として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 催奇形性の報告があるので、薬剤服用中は妊娠を避けるよう説明する。
2 甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬であると説明する。
3 規則的に数ヶ月間服用し、症状が改善したら減薬できると説明する。
4 海藻類を積極的に摂取するよう説明する。
5 定期的な血液検査の必要性を説明する。
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問293(病態・薬物治療)
服薬を開始して2週間後に38.5℃の発熱と強い咽頭痛を認めたため受診した。血液検査では、赤血球数390×10⁴ /uL、ヘモグロビン12.2 g/dL、白血球数1,000/uL、好中球数350/uL、血小板数44×10⁴/uL、CRP 6.7mg/dL であった。本症例の今後の薬物治療として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 処方薬6錠/日を継続しながら抗菌薬を追加投与する。
2 処方薬を3錠/日に減量して、抗菌薬を追加投与する。
3 処方薬を一旦中止して、発熱が消失した後に再開する。
4 処方薬をチアマゾール錠に変更する。
5 処方薬を中止する。
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問294−295
26歳男性。統合失調症の診断を受け、ハロペリドールを処方されていた。手の震え、体のこわばりやアカシジア(静座不能)などの副作用の出現により服薬を自己中断するため、入退院を繰り返している。3ヶ月前から以下の処方に変更となった。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問295-296

現在、患者の精神状態は安定しているが、食欲が亢進し、栄養指導しても過食になることが多い。

現在の検査データ: 体重76kg、空腹時血糖110 mg/dL、LDL-C 138 mg/dL、HDL-C 42 mg/dL、TG 150 mg/dL

服薬指導の際に、患者から「体重増加は困るので、薬を変えて欲しい」との訴えがあった。

問294(病態・薬物治療)
この患者の病態及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 オランザピンの服用により糖尿病を発症している。
2 錐体外路症状は、漏斗下垂体のドパミン神経の過剰興奮によって起こる。
3 オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
4 オランザピンによる悪性症候群の発症はない。
5 体重増加はオランザピンに特徴的な副作用であり、他の抗精神病薬では認めない。
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問295(実務)
薬剤師が患者の訴えを医師に伝えたところ、代替薬を検討することになった。副作用発現の観点から推奨できる薬物として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 クロルプロマジン塩酸塩
2 クロザピン
3 クエチアピンフマル酸塩
4 スルピリド
5 アリピプラゾール
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問296−297
56歳男性。以下の処方箋を持って薬局を訪れた。足裏と足側面にかゆみ、水疱、皮膚の剥離などの症状が出現し、皮膚科外来を受診したとのことであった。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問296-297

問296(実務)
この外用剤を使用する際に伝えるべき注意点として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 症状の改善が認められたら、徐々に塗布回数を減らす。
2 アキレス腱周囲ぐらいまで広めに塗布する。
3 患部は保湿に心がける。
4 塗布した状態で日光にあたらない。
5 塗布部位に発赤などが生じたら、使用を中止する。
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問297(病態・薬物治療)
この患者の病態と処方薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。

1 この患者は皮膚真菌症に罹患している。
2 症状と発症部位から足カンジダ症の可能性が高い。
3 深在性真菌症にも有効である。
4 患部のびらん症状がひどくなった場合には、内服療法へ切り替える。
5 病変部位を採取し直接鏡検を行い、治癒を確認する。
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問298−299
50歳男性。庭で草むしり中にハチに刺された。その直後に全身の瘙痒感と発赤が認められ、口唇部から頸部にかけての違和感と呼吸苦が出現した。40 分後に救急搬送され、治療が開始された。搬送時には、頸部、体幹、四肢に広く膨隆疹、頭部顔面全体に発赤腫脹を認め、意識はもうろう状態であった。

検査データ: 血圧78 mmHg/測定不能(収縮期/拡張期)、脈拍98 bpm、呼吸数25 回/min、酸素飽和度90%、体温35.8 ℃
動脈血ガス:pH7.38、PaO2 68Torr、PaCO2 33Torr

問298(病態・薬物治療)
この患者の病態や症状に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 発症にはⅢ型アレルギーが関与している。
2 肥満細胞からの化学伝達物質の急激な放出により、全身ショック状態になった。
3 通常は原因物質侵入後5~10分以内に症状が発現する。
4 血圧低下の原因は血管透過性の低下である。
5 酸素飽和度は正常である。
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問299(実務)
初療段階でこの患者に使用する注射薬として適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム
2 ヒトインスリン
3 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
4 アドレナリン
5 プロプラノロール塩酸塩
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問300−301
70歳女性。3 日前から全身倦怠感、前日から38 ℃台の発熱があった。起床時に立ち上がることができなかったため、救急搬送された。

搬送時の検査データ: 意識やや混濁、血圧82/56 mmHg、心拍数105 bpm、呼吸数23 回/min、酸素飽和度93%、体温38.6℃、左肋骨脊柱、角に叩打痛あり、白血球数16 , 500/nL、CRP 20.8 mg/dL、BUN 41.5 mg/dL、Cr 2.3 mg/dL

尿のグラム染色では、大腸菌を疑わせるグラム陰性桿菌を多数認めた。救急外来でブドウ糖加乳酸リンゲル液の点滴を行ったところ、意識状態、血圧、心拍数に改善が認められた。この時点で、抗菌薬を投与することとなった。

問300(実務)
薬剤師が推奨すべき抗菌薬として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 ベンジルペニシリンカリウム
2 セフトリアキソンナトリウム
3 ダプトマイシン
4 エリスロマイシンラクトビオン酸塩
5 リネゾリド
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問301(病態・薬物治療)
本患者は敗血症と診断された。本患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 敗血症では白血球が減少することはない。
2 敗血症は、症状と血液検査で疑い、血液培養を行い、病因診断を行う。
3 患者の治療を優先するために、抗菌薬投与後に血液培養を行う。
4 発熱は十分な輸液により改善する。
5 治療後には腎機能の改善を認める。

問302−303
68歳男性。肝細胞がんによる肝部分切除後に痛みが出現したため疼痛治療を開始した。1ヶ月前から医療用麻薬が導入され、2週間前に増量された。今回、肝細胞がん再発の治療のため入院となった。緩和ケアチームの薬剤師は、患者へのインタビューにより、「痛みのコントロールは良好だが、2週間ほど前から眠気が強くなり昼間でも傾眠傾向あり」との情報を得た。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問302-302

問302(実務)
薬剤師は患者の眠気の原因を考察した結果、モルヒネ硫酸塩水和物から他の鎮痛薬への変更の必要性を医師に相談することにした。薬剤師が推奨すべき薬物として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 フェンタニルクエン酸塩
2 プレガバリン
3 オキシコドン塩酸塩水和物
4 ペンタゾシン
5 トラマドール塩酸塩
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問303(病態・薬物治療)
この患者の病態と薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 他の鎮痛薬へ変更しても、便秘は軽減できない。
2 排泄障害により、モルヒネの血中濃度が上昇し傾眠傾向となっている。
3 モルヒネの代謝物が、オピオイド受容体に対する作用増強の原因となっている。
4 鎮痛薬の変更と同時にナロキソンを投与して傾眠を改善させる。
5 腎機能の悪化が、眠気を引き起こすことになった要因として考えられる。
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問304−305
産婦人科の医師から、医薬品情報室に「帝王切開前の皮膚消毒に用いる消毒薬として、クロルヘキシジンとポビドンヨードのどちらが手術部位感染を予防するのに良いか。」との問い合わせがあった。情報収集の結果、クロルヘキシジン( 2%クロルヘキシジングルコン酸塩+イソプロピルアルコール)群と、ポビドンヨード(8.3%ポビドンヨード+イソプロピルアルコール)群を比較した論文を見出し、表に基づいて説明した。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問304-305

問304(実務)
薬剤師の説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 主要評価項目は、手術部位感染の発症率と平均入院期間であった。
2 クロルヘキシジン群では、ポビドンヨード群と比べて、手術部位感染のリスクが45%減少することが示されている。
3 クロルヘキシジン群では、ポビドンヨード群と比べて、深部の手術部位感染のリスクは統計学的に有意に小さい。
4 クロルヘキシジン群、ポビドンヨード群ともに、入院期間の中央値は4 日間であった。
5 再入院までの期間は、クロルヘキシジン群、ポビドンヨード群においてそれぞれ19 日間、25 日間であった。
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問305(病態・薬物治療)
この研究に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 この研究は介入研究である。
2 Primary outcome とは真のアウトカムのことである。
3 Randomized trial では交絡因子の制御が困難である。
4 ITT 解析により、当初の患者背景因子の同等性が保持されていると考えられる。
5 生存時間分析を行っている。
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問306−307
69歳女性。皮膚科を受診し、四肢の皮膚湿疹に対して以下の処方箋を持ち、初めてこの薬局を訪れた。薬剤師が薬を取りそろえる前にお薬手帳で併用薬を確認したところ、女性はラタノプロスト点眼液を処方されていた。なお、副作用歴やアレルギー歴は無いとのことであった。女性は今回の処方薬を初めて使用する。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問306-307

問306(法規・制度・倫理)
処方監査に基づく疑義照会について正しいのはどれか。2つ選べ。

1 処方に誤りがあり、疑義があったにもかかわらず、薬剤師が疑義照会をせず、そのため患者に健康被害が発生した場合、処方医が損害賠償責任を負うが、薬剤師は負わない。
2 疑義照会は、処方医でなくても医師に行えばよい。
3 処方箋中に法令に定められた事項が記載されていない場合には、疑義照会を行わなければならない。
4 患者がお薬手帳を持参しない場合には、併用薬はないものとして疑義の有無を判断する。
5 疑義照会による医師からの回答の内容は処方箋に記入しなければならない。
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問307(実務)
これらの処方の疑義照会において、変更を提案すべき処方はどれか。1つ選べ。

1 処方1
2 処方2
3 処方3
4 処方1と処方2
5 処方1と処方3
6 処方2と処方3
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問308−309
薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(以下「体制省令」という。)には、薬局において調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置として、従業者に対する研修が定められている。この研修として、薬局の過去のヒヤリ・ハット事例報告を薬剤師全員で確認し、以下の事例を検討した。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問308-309

問308(実務)
この事例から取り間違いの再発を防止する方法として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 処方箋記載の医薬品名を声出し確認するとともに、錠剤棚の貼付ラベルの医薬品名も声出し確認する。
2 取り間違いをした薬剤師はその作業から外す。
3 錠剤棚に「類似名称医薬品有り」の注意喚起のシールを貼る。
4 類似名称医薬品の薬品棚の配置を見直す。
5 類似名称医薬品の組合せ表を作成してスタッフに周知する。
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問309(法規・制度・倫理)
のほか、体制省令に定められている調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 医薬品の安全使用のための責任者の設置
2 医薬品の安全使用等の業務に関する手順書の作成
3 調剤の業務に係る医療の安全を確保するための指針の策定
4 従事者から薬局開設者への事故報告体制の整備
5 調剤過誤に関する懲罰の設定
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問310−311

75歳男性。パーキンソン病が進行し、レボドパ製剤に加えてセレギリン塩酸塩錠が併用されることとなった。この医療機関では、併用することとなったセレギリン塩酸塩錠は初めての採用である。薬剤師は、この患者に対して非運動症状(うつ症状、頻尿、便秘、睡眠障害など)の改善のために同時に処方される可能性がある薬剤の併用の可否及び薬剤の取扱いについて確認した。

問310(実務)
次の薬剤のうち、この男性に併用できないのはどれか。2つ選べ。

1 アミトリプチリン塩酸塩
2 フラボキサート塩酸塩
3 ピコスルファートナトリウム
4 フルボキサミンマレイン酸塩
5 トリアゾラム
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問311(法規・制度・倫理)
セレギリン塩酸塩錠の取扱いとして正しいのはどれか。2つ選べ。

1 厚生労働大臣の指定を受けた向精神薬卸売業者から購入する必要がある。
2 かぎをかけた場所に保管しなければならない。
3 麻薬を保管している金庫に保管してもよい。
4 廃棄したときは、30日以内に都道府県知事に届け出なければならない。
5 盗難や紛失があったときには、すみやかに都道府県知事に届け出なければならない。
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問312−313
76歳男性。脳梗塞の既往と高血圧、脂質異常症(高脂血症)、不眠、便秘のため、以下の処方により治療を継続中である。薬局での服薬指導時に、患者から最近便が黒っぽいとの訴えがあった。薬剤師が主治医に連絡したところ、精密検査により大腸がんが見つかり、3ヶ月後に切除手術を受けることになった。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問312-313

問312(実務)
入院手術前に医師と協議の上、この薬剤師が薬学的管理をすることになった。上記の処方の中で、休薬の必要性が高いのはどれか。2つ選べ。

1 処方1
2 処方2
3 処方3
4 処方4
5 処方5
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問313(法規・制度・倫理)
その後、手術では患部を取りきれず、退院時の見込みでは、日常生活を送る上で介護を要するであろうとのことであった。介護保険制度に照らした当該患者に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 第2号被保険者である。
2 要介護認定を受けた場合に介護サービスが受けられる。
3 要介護認定は都道府県が行う。
4 要介護認定は疾病の重症度が判定基準とされる。
5 保険料は医療保険者が徴収し社会保険診療報酬支払基金に納付する。
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問314−315
72 歳男性。男性の家族が処方箋を持って薬局を訪れた。薬を取りそろえる前に薬剤師が家族に服薬状況を確認したところ、錠剤やカプセル剤のような固形物の服用が難しいことが判明した。処方箋はすべて一般名処方であり、患者の希望があるので後発医薬品での調剤が可能である。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問314-315

問314(実務)
薬剤師は処方医に疑義照会を行い、対応策を提案することにした。この患者の特性に合わせた対応策として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 一包化
2 錠剤の粉砕
3 処方薬剤数の削減
4 口腔内崩壊錠への変更
5 服用回数の削減
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問315(法規・制度・倫理)
この調剤を行った保険薬局は、健康保険制度に基づいて調剤報酬を請求できる。次の図は、一般的な調剤報酬の請求、審査、支払いの仕組みであり、①から⑤までは、次の用語のいずれかが当てはまる。

・一部負担金等の支払い
・審査済の請求書送付
・調剤報酬の支払い
・調剤報酬の請求
・保険料の支払い

この図において、「調剤報酬の請求」はどれか。1つ選べ。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問315

1 ①
2 ②
3 ③
4 ④
5 ⑤
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問316−317
保険薬局で保険薬剤師が、先発医薬品から後発医薬品への変更調剤などを行う際の留意点及び患者への説明内容について確認した。

問316(実務)
変更調剤などを行う際の留意点に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、後発医薬品へ変更が可能な処方箋を応需した場合とする。

1 一般名処方では、先発医薬品の調剤を優先する。
2 銘柄名処方の後発医薬品は、別銘柄の後発医薬品には変更できない。
3 外用薬は、クリーム剤から軟膏剤のように剤形を変更することができる。
4 変更する際は後発医薬品の適応症を確認する。
5 変更調剤した薬剤の銘柄について、処方箋を発行した保険医療機関に情報提供
する。
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問317(法規・制度・倫理)
後発医薬品へ変更する場合の患者への説明内容として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 先発医薬品に比べて開発費が低く、薬の価格を安くすることができる。
2 添加剤は先発医薬品と異なることがある。
3 後発医薬品の薬価は、同一成分同一規格であれば、どの会社の製品でも同じである。
4 臨床上の有効性・安全性が先発医薬品と同一であることが確認されている。
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問318−319
72歳男性。通院困難なため在宅医療を受けている。医師の訪問時に男性の家族より、夜になると咳が止まらなくなり本人が眠れていないことが伝えられた。診察の結果、次の薬剤が処方され、薬剤師が在宅にて対応することとなった。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問318

問318(実務)
3日後、薬剤師が訪問したところ、家族から症状も改善されず痰もつまっていると報告を受けた。薬剤師が医師に対して行う提案として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 アジスロマイシン錠を2日間処方延長する。
2 アジスロマイシン錠をクラリスロマイシン錠に変更する。
3 L-カルボシステイン錠を追加する。
4 レバミピド錠を追加する。
5 ツロブテロール経皮吸収型テープを追加する。
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問319(法規・制度・倫理)
当該患者に対して、保険薬局の保険薬剤師が医療保険で行う訪問薬剤管理指導に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 訪問薬剤管理指導を行う場合、保険薬局は都道府県知事の許可を受ける必要がある。
2 当該患者が介護認定を受けている場合でも、原則として医療保険が優先される。
3 訪問薬剤管理指導は、医師の指示に基づいて行う。
4 薬学的管理指導計画は、訪問前に策定する。
5 訪問薬剤管理指導を行うにあたり、患者と薬局との契約書の作成が必要である。
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問320−321
平成29年5 月2 日(火)午後7 時に50 代女性が母(78 歳)の薬のことで自宅近くの薬局を訪れた。その女性の母は整形外科に通院しており、毎週金曜日に受診して薬を処方してもらっているが、ゴールデンウィークで整形外科が5 月7 日(日)まで休診であった。週明けに受診する予定だが手持ちの薬を本日で飲み切ってしまい、本人が不安を訴えているが、医師に連絡がとれないとのことであった。お薬手帳の記載内容は以下のとおり。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問320-321

問320(実務)
薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 一般用医薬品のイブプロフェン錠を販売した。
2 服用している医薬品は提供できないので、痛みがでても我慢するように伝えた。
3 休み明けに受診し、処方箋を持参することを前提に、同じ薬を調剤し交付した。
4 要指導医薬品のロキソプロフェンナトリウムテープを販売した。
5 一般用医薬品のロキソプロフェンナトリウム錠を販売した。
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問321(法規・制度・倫理)
ロキソプロフェンナトリウム製剤には、医療用医薬品のほか、要指導医薬品及び一般用医薬品がある。要指導医薬品及び一般用医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 一般用医薬品は、第一類、第二類、第三類及び第四類医薬品に分類される。
2 薬局製造販売医薬品は、一般用医薬品に該当する。
3 薬局開設者は、要指導医薬品を、使用しようとする者以外の者に原則として販売してはならない。
4 薬局開設者は、第一類医薬品を販売した場合、品名、販売日時等を書面に記載しなければならない。
5 薬局開設者は、薬剤師不在時でも要指導医薬品を販売できる。

問322−323
いつも薬局を訪れる女性の患者から「かかりつけ薬剤師という言葉をテレビで聞いたが、何をしてくれるのですか」と薬剤師に質問があった。

問322(実務)
質問を受けた薬剤師は患者にかかりつけ薬剤師について説明した。その内容として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 一般用医薬品を含めた服薬情報を一元的に管理する。
2 在宅訪問し、薬剤管理指導を行う。
3 医薬品や健康食品などに関する相談に対応する。
4 患者が受診しているすべての医療機関の処方情報を把握する。
5 休日を除いて24時間対応する。
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問323(法規・制度・倫理)
国民がかかりつけ薬剤師を適切に選択するためには、薬局に関する情報が十分に提供されている必要がある。このため、薬局開設者には、医療を受ける者が薬局の選択を適切に行うために必要な情報として厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に報告することなどが義務づけられている。薬局に関する情報の報告について、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 薬局開設者は、薬局において、書面などの方法により報告した事項を閲覧できるようにする。
2 薬局開設者は、報告した事項について変更が生じたときは、速やかに都道府県知事に報告する。
3 報告された事項は、個人情報保護の観点から都道府県知事は公表しない。
4 報告する事項には、認定薬剤師の種類及び人数が含まれる。
5 報告する事項には、地域医療連携体制が含まれる。
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問324−325
85歳女性。独居。かかりつけ医を受診し、処方箋を持って薬局を訪れた。処方箋を受け取って帰宅後にこの女性から薬局に電話があり、「薬を飲んだあと首のまわりが赤くなってきた」とのことだった。

問324(実務)
薬剤師が行う対応として、優先度が高いのはどれか。2つ選べ。

1 市販の湿疹用軟膏の手持ちがあれば使用するよう助言する。
2 息苦しさや唇の腫れなどいつもと違う感じがないか確認する。
3 不安に対し時間をかけてカウンセリングを行う。
4 明日まで様子を見るよう助言をする。
5 副作用以外の可能性を探るための質問をする。
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問325(法規・制度・倫理)
この患者が、この電話対応から2 週間後に来局したとき、相談する相手もなく心細い様子だった。この患者への対応として、適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 患者の気持ちを共感的に受け止める。
2 患者の話を要約して伝えることにより、互いの理解を確認する。
3 患者に同情して、薬剤師自身の体験を一方的に話す。
4 患者が聞きやすい声の高さや大きさに配慮する。
5 患者が自由に話しやすいように、閉じた質問をする。
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一般問題(薬学実践問題)【実務】

問326
50歳男性。28歳の時に胃の全摘出手術を受け、術後5年間は定期的に検査を受けていたが、それ以降は通院していなかった。数週間前より疲れやすくなり、食欲も減退したことから、クリニックを受診した。受診時には皮膚蒼白であった。血液検査の結果は以下の通りであった。

白血球数6,500/uL、Hb7.9g/dL、血小板数20×10⁴/uL、MCV 140 fL、MCH 45 pg、血清鉄165 ug/dL、Na 140 mEq/L、K4.0mEq/L、Cl 102 mEq/Lこの患者に欠乏していると考えられる栄養素として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 ビタミンA
2 ビタミンB2
3 ビタミンB6
4 ビタミンB12
5 ビタミンD
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問327
26歳男性。1日数回の下痢を繰り返し、また、血便が出ていたので近医を受診した。検査の結果、潰瘍性大腸炎と診断され、メサラジン錠を用いた治療を開始した。2年後、出血性下痢の増加と腹痛を認めるようになり、薬物はメサラジン錠とプレドニゾロン錠の併用に変更になった。この患者の病態と薬学的管理について適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 服用困難な場合には、メサラジン錠を粉砕する。
2 感染症にかかりやすい。
3 メサラジンの副作用として、消化器症状に気をつける。
4 定期的に大腸癌の検査を受ける。
5 メサラジン錠服用により、潰瘍性大腸炎の完治が期待できる。
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問328
8歳男児。湿疹により皮膚科を受診した。母親が処方箋を持って薬局を訪れた。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問328

母親からの聞き取りで錠剤が飲めないことが判明したため、処方医に疑義照会してレボセチリジン塩酸塩シロップ0.05%への処方変更を提案した。提案した処方薬の1 回量及び全量として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 1回量2.5 mL  全量35 mL
2 1回量2.5 mL 全量70 mL
3 1回量5 mL  全量35 mL
4 1回量5 mL  全量70 mL
5 1回量10 mL  全量35 mL
6 1回量10 mL  全量70 mL
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問329
58歳男性。CD20 陽性のびまん性大細胞型B 細胞性リンパ腫と診断され、R-CHOP 療法による治療が行われることになり、薬剤師は以下の処方を確認した。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問329
担当医師に提案すべき内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 リツキシマブの点滴速度は少しずつ上げていく。
2 グラニセトロンは、リツキシマブの後に投与する。
3 ドキソルビシン塩酸塩の点滴速度は少しずつ上げていく。
4 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩とイブプロフェンは、リツキシマブの投与開始30分前に投与する。
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問330
腎機能不全に対する配慮が必要な患者に高カロリー輸液の調製を行う際、ブドウ糖含有率50%の基本輸液500 mL、脂肪乳剤(ダイズ油20%)100mL、高カロリー輸液用微量元素製剤(2 mL)、総合ビタミン剤(5 mL)を準備した。この組成に加える総窒素量8.1mg/mL の総合アミノ酸輸液の量として最も近いのはどれ
か。1つ選べ。ただし、NPC/N 比を400、脂肪乳剤(ダイズ油20%)100 mL に含まれる熱量を200 kcal とする。

1 100 mL
2 400 mL
3 800 mL
4 1,000 mL
5 1,500 mL
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問331
細菌、真菌、ウイルス感染の拡大防止に用いるため、次亜塩素酸ナトリウム濃度6 %の消毒薬を購入した。0.02%(200 ppm)次亜塩素酸ナトリウム消毒液1Lを調製する方法として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 消毒薬の原液100mL に水を加え全量を1 L とし、この液100 mL を採取し、これに水を加えて全量1L とする。
2 消毒薬の原液5mL に水を加え全量を150 mL とし、この液100 mL を採取し、これに水を加えて全量1L とする。
3 消毒薬の原液10mL に水を加え全量を500mL とし、この液100 mL を採取し、これに水を加えて全量1 L とする。
4 消毒薬の原液50mL に水を加え全量を500mL とし、この液10 mL を採取し、これに水を加えて全量1L とする。
5 消毒薬の原液10mL に水を加え全量を1.5 L とし、この液50mL を採取し、これに水を加えて全量1L とする。
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問332
注射液A(pH 3.4,2 mL/アンプル)、注射液B(pH 86,2mL/アンプル)及び注射液C(pH9,1.10 mL/アンプル)をシリンジ内で混合する。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問332
薬剤師は各注射液のpH 変動スケール(上図)に基づいて薬剤の調製を検討した。混合の可否及び順序として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 どの順序でも白濁するので混合できない。
2 AとBを混合した後、Cを混合する。
3 AとCを混合した後、Bを混合する。
4 BとCを混合した後、Aを混合する。
5 どの順序でも混合できる。
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問333
52歳男性。腰痛のためロキソプロフェンNa を服用している。全身倦怠感が続いたため受診した。検査の結果、薬物の長期服用による慢性肝疾患が疑われ入院した。肝機能に関する検査値は以下の通りである。ただし、( )内は正常上限値とする。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問333
この患者の治療に推奨する薬物はどれか。2つ選べ。
1 タウリン
2 ウルソデオキシコール酸
3 グリチルリチン酸
4 ソホスブビル
5 リバビリン
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問334
74歳男性。4年前に前立腺癌Stage Ⅲとの診断により内分泌療法が開始された。今回、内分泌療法抵抗性となったため、「ドセタキセル75 mg/m2、1日1回、1 時間かけて点滴投与、3週間毎」を開始した。化学療法施行中、患者から「注射している所がひりひりして痛い」との訴えがあった。薬剤師が確認したところ、左前腕の点滴ルート刺入部位に腫脹を認め、薬液が皮下に漏出していた。連絡を受けた医師が直ちに点滴の注入を止めた。この患者に対する対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 留置針に残った薬液をシリンジで回収する。
2 左前腕を胸より高い位置にあげる。
3 漏出部位を温める。
4 左前腕の漏出部位以外から点滴を再開する。
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問335
我が国において健康被害をもたらし社会問題となった薬物とその症状又は疾病の組合せのうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

薬物症状又は疾病
1クロロキン網膜症
2ソリブジン無菌性髄膜炎
3キノホルム亜急性脊髄視神経症
4ストレプトマイシン聴力障害
5サリドマイド四肢奇形

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問336
汎発性血管内血液凝固症の治療のため下腿末梢静脈からガベキサートメシル酸塩(以下GM と略す)を点滴投与していた患者に、投与開始6日後になって注射部位から血管に沿って静脈炎が生じた。同様事例の予防のため、考えられる対策として誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 GM はできるだけ太い血管より投与するよう医療スタッフに周知する。
2 GM はできるだけ短時間で投与を終えるように、点滴速度の調整を医療スタッフに周知する。
3 今回起こった事例の背景要因について医療スタッフ間で情報共有する。
4 GM を末梢血管から投与するときの濃度について処方監査を徹底する。
5 販売名の異なるGM 製剤採用にあたっては静脈炎の危険性を改めて医療スタッフに周知する。
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問337
サリドマイドを服用する患者への説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 紛失した場合は、処方医又は調剤した薬剤師に連絡してください。
2 服用の必要がなくなった場合は、残った薬を速やかに破棄してください。
3 (男性の場合)服用中でも避妊する必要はありません。
4 (女性の場合)服用開始4週間前から服用終了4週間後まで必ず避妊してください。
5 服用中でも授乳してかまいません。
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問338
65歳男性。3 年前から高血圧症を指摘され、治療中である。5 ヶ月前から空咳が続き、検診で右肺に陰影を指摘されていた。最近は血痰が混じるようになり、精査加療目的のため入院となった。精査の結果、非小細胞肺がん(扁平上皮がん、stage Ⅳ)と診断された。

【患者情報・検査値】
身長165 cm、体重60 kg、体表面積1.6m²、血圧120/75 mmHg、脈拍65回/min喫煙歴40年(30本/日)この患者の肺がん発症リスクの指標となるブリンクマン指数はどれか。1つ選べ。

1 20
2 30
3 40
4 1,200
5 10,950
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問339
28歳男性。双極性障害のために炭酸リチウム錠とバルプロ酸ナトリウム徐放錠で治療を行っている。今回、うつ症状の改善がみられないため、主治医よりラモトリギン錠を追加したいと薬剤部に相談があった。バルプロ酸ナトリウム徐放錠とラモトリギン錠の併用に関する情報提供の内容について適切なのはどれか。1つ選べ。

1 ラモトリギン錠はバルプロ酸ナトリウム徐放錠と併用禁忌である。
2 両剤の併用で血糖値上昇が考えられるので、定期的な検査を実施する。
3 併用開始後₂ 週間までは、ラモトリギン錠を隔日投与する。
4 両剤の併用で血中アンモニア濃度の上昇が考えられるので、定期的な検査を実施する。
5 両剤の併用でラモトリギンの半減期が短くなるため、投与量を漸増する。
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問340
58歳男性。尿路結石の既往歴あり。健康診断で尿酸値が高いことを指摘され、受診を勧められた。現在は痛風関節炎等の症状は認められないが、近医を受診した。検査の結果、尿酸排泄低下型の高尿酸血症と診断され、薬物治療を行うことになった。

検査データ: 尿酸値9.3 mg/dL、eGFR 23 mL/分/1.73 m²、AST 35 U/L、ALT 33 U/L、LDH 230 U/L、ALP 340 U/L、γ-GTP 65 U/L

本患者の治療に用いられる薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 フェブキソスタット
2 ブコローム
3 プロベネシド
4 ベンズブロマロン
5 ラスブリカーゼ(遺伝子組換え)
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問341
医療の高度化と専門化、さらにヘルスケアの医療概念の拡大に伴って患者・クライアント自身の主観的な価値判断を抜きにして医療を実践することができなくなってきている。このような中、医療の高度専門化やチーム医療への対応を妨げるのはどれか。1つ選べ。

1 インフォームドコンセント
2 医療従事者中心の医療
3 患者の権利の擁護
4 人格の尊厳の尊重
5 根拠に基づく医療
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問342
36歳女性。重症嘔吐と摂食不良により、低カリウム血症となり、L-アスパラギン酸K 注射液を投与することになった。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問342
この注射処方箋で疑義照会すべき内容はどれか。1つ選べ。

1 生理食塩液の量が少ない。
2 点滴速度が速い。
3 L-アスパラギン酸カリウム濃度が低い。
4 L-アスパラギン酸カリウムの1日の投与量が過量である。
5 L-アスパラギン酸カリウムの1日の投与量が不足である。
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問343
68歳男性。交通外傷で右上腕を開放骨折していることが判明し、骨接合術が予定された。術前管理として薬剤師が持参薬を確認した。次の持参薬の中で手術に向けて注意の必要な薬物はどれか。2つ選べ。

1 ロスバスタチン
2 タムスロシン
3 ダビガトラン
4 ロキソプロフェン
5 テルミサルタン
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問344
APPROACH-J は、冠動脈疾患一次予防高リスク群の脂質異常症患者に対する脂質管理目標値の妥当性及び生活習慣の改善が脂質コントロールに及ぼす影響を明らかにすることを目的に実施された日本人の治療実態下における実践的研究である。APPROACH-J では各項目の遵守をスコア化し、以下の図に示す結果が得られ
た。
103回薬剤師試験 薬学実践問題 問344
グラフから読み取れることとして、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 服薬アドヒアランスが₁ 点上昇すると、LDL-C 値は約6.6 mg/dL 減少する。
2 適切な運動を維持するとLDL-C 値が上昇する。
3 喫煙や飲酒の制限をすると、HDL-C 値が上昇する。
4 良好な食事バランスを維持すると、「LDL-C 値/HDL-C 値」が小さくなる。
5 トリグリセリド値を改善するには、高脂質食品の制限の方が服薬アドヒアランスよりも効果が大きい。
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問345
35歳男性。乗物酔い防止薬の購入のため薬局を訪れた。男性は、自分と5歳の子供の両方が服用できる一般用医薬品を希望している。子供は錠剤やカプセル剤を服用できる。薬剤師がこの男性に勧める医薬品の成分と用量として適切なのはどれか。2つ選べ。

103回薬剤師試験 薬学実践問題 問345
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第103回薬剤師国家試験問題

103回薬剤師国家試験【必修問題】問1~問90
103回薬剤師国家試験【理論問題】問91~問150
103回薬剤師国家試験【理論問題】問151~問195
103回薬剤師国家試験【理論問題】問196~問245
103回薬剤師国家試験【理論問題】問246~問285
103回薬剤師国家試験【理論問題】問286~問345

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