2016年(平成28年)第101回薬剤師試験

必須問題 【物理・化学・生物】

問1
同圧下で最も沸点の高いのはどれか。1つ選べ。

1 HF
2 HCl
3 HI
4 H2O
5 H2S
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問2
下図のような反応においてE3 が示すものはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題2

1 活性化エネルギー
2 活性化自由エネルギー
3 活性化エンタルピー
4 活性化エントロピー
5 反応熱
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問3
示強性状態関数の熱力学的パラメータはどれか。1つ選べ。

1 ギブズ自由エネルギー(G)
2 エンタルピー(H)
3 圧力(P)
4 エントロピー(S)
5 内部エネルギー(U)
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問4
クロマトグラフィーで用いられるパラメータのうちクロマトグラム上のピーク相互の保持時間の関係を示す値はどれか。1つ選べ。

1 分離係数
2 シンメトリー係数
3 保持容量
4 理論段数
5 理論段高さ
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問5
pH メーターを用いた pH 測定に最も関係する物理定数はどれか。1つ選べ。

1 アボガドロ定数
2 ファラデー定数
3 プランク定数
4 ボルツマン定数
5 リュードベリ定数
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問6
カテコールアミンに分類されるのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題6
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問7
下線で示した元素の酸化数が +2 のものはどれか。1つ選べ。

1 CrO3
2 MnO2
3 K3[Fe(CN)6]4 CuSO4
5 Ag2O
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問8
共鳴構造式として誤っているのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題
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問9
化合物 A の最も安定な立体配座を表しているものはどれか。 1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題9
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問10
最も酸性度が高いのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題10
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問11
下図はヒトの眼球断面の模式図である。1~5のうち、水晶体はどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題11
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問12
下図のアミノ酸のうち脱炭酸反応によりヒスタミンを生じるのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題12
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問13
翻訳過程においてリボソームへアミノ酸を運ぶ役割を担う RNA はどれか。

1 rRNA
2 tRNA
3 mRNA
4 miRNA
5 siRNA
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問14
DNA ウイルスはどれか。1つ選べ。

1 インフルエンザウイルス
2 ポリオウイルス
3 C 型肝炎ウイルス
4 ヒトパピローマウイルス (HPV)
5 ヒト免疫不全ウイルス (HIV)
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問15
貪食能を有し、単球に由来する細胞はどれか。1つ選べ。

1 B細胞
2 ヘルパーT細胞
3 形質細胞
4 マクロファージ
5 肥満細胞
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問16
ビタミン C の還元作用により小腸からの吸収が促進されるミネラルはどれか。1つ選べ。

1 カルシウム
2 リン
3 鉄
4 マンガン
5 カリウム
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問17
酸化防止剤に指定されている食品添加物はどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題17
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問18
我が国で遺伝子組換え食品として販売・流通が認められていないのはどれか。

1 大豆
2 米
3 トウモロコシ
4 パパイヤ
5 アルファルファ
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問19
最近 10 年間(平成17年以降)で我が国において、発生患者数が最も多い食中毒の病因物質はどれか。1つ選べ。

1 黄色ブドウ球菌
2 カンピロバクター・ジェジュニ/コリ
3 サルモネラ属菌
4 腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生)
5 ノロウイルス
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問20
食品衛生法に基づき、リンゴジュースについて基準値が定められているカビ毒はどれか。1つ選べ。

1 アフラトキシン B1
2 ステリグマトシスチン
3 オクラトキシン A
4 パツリン
5 エルゴタミン
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問21
疾病の一次予防に該当するのはどれか。1つ選べ。

1 従業員を対象とした特定健康診査・特定保健指導
2 喫煙者を対象とした禁煙教室
3 糖尿病患者を対象とした栄養指導
4 うつ病患者を対象とした社会復帰支援
5 新生児を対象としたタンデムマススクリーニング
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問22
ヒトにおける抱合反応に利用されないのはどれか。1つ選べ。

1 S-アデノシルメチオニン
2 アセチルCoA
3 メルカプツール酸
4 活性硫酸
5 タウリン
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問23
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)において蓄積性の判定に用いられる試験はどれか。1つ選べ。

1 活性汚泥を用いた分解度試験
2 コイを用いた濃縮度試験
3 ネズミチフス菌を用いた復帰突然変異原性試験
4 マウスを用いた反復投与毒性試験
5 ミジンコを用いた急性遊走阻害試験
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問24
自然放射線被爆のもととなる放射性核種はどれか。1つ選べ。

1 ⁴⁰K
2 ⁹⁰Sr
3 ¹³1I
4 ¹³⁷Cs
5 ²³⁹Pu
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問25
閉鎖性水域における富栄養化の制御因子はどれか。1つ選べ。

1 カリウム
2 亜鉛
3 鉄
4 硫黄
5 リン
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問26
Ca²+ に対して高い透過性を示すイオンチャネル内蔵型受容体はどれか。1つ選べ。

1 セロトニン 5 - HT2 受容体
2 グルタミン酸 NMDA 受容体
3 アセチルコリン NM 受容体
4 GABAA 受容体
5 グリシン受容体(ストリキニーネ感受性)
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問27
ある受容体への競合的遮断薬 A,B,C の pA2 値がそれぞれ9.3 , 7.9 , 8.2 である場合拮抗作用の強い順番として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 A > B > C
2 A > C > B
3 B > A > C
4 B > C > A
5 C > A > B
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問28
リトドリンの子宮収縮抑制作用機序はどれか。1つ選べ。

1 アドレナリン α1 受容体遮断
2 アドレナリン α2 受容体刺激
3 アドレナリン β1 受容体遮断
4 アドレナリン β2 受容体刺激
5 アドレナリン β3 受容体遮断
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問29
脳梗塞の際に産生されるフリーラジカルを消去し脳保護作用を示す薬物はどれか。1つ選べ。

1 ファスジル
2 オザグレル
3 アルガトロバン
4 ウロキナーゼ
5 エダラボン
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問30
ドパミン D2 受容体の部分刺激薬で統合失調症の陽性症状と陰性症状を改善するのはどれか。1つ選べ。

1 ブロモクリプチン
2 スピペロン
3 ハロペリドール
4 スルピリド
5 アリピプラゾール
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問31
ジゴキシンが直接阻害するのはどれか。1つ選べ。

1 Na⁺ - Ca²⁺ 交換体
2 Na⁺,K⁺ - ATPase
3 アデニル酸シクラーゼ
4 ホスホジエステラーゼ
5 プロテインキナーゼ A
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問32
高血圧症治療薬の作用機序でないのはどれか。1つ選べ。

1 レニン阻害
2 アンギオテンシン変換酵素阻害
3 アルドステロン受容体遮断
4 アドレナリン α1 受容体刺激
5 アドレナリンα2 受容体刺激
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問33
消化管のセロトニン 5 - HT4 受容体を刺激することにより胃腸運動を促進するのはどれか。1つ選べ。

1 ロペラミド
2 ドンペリドン
3 モサプリド
4 ベタネコール
5 トリメブチン
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問34
前立腺がん治療に用いるアンドロゲン受容体遮断薬はどれか。1つ選べ。

1 メテノロン
2 レトロゾール
3 テストステロン
4 クロミフェン
5 フルタミド
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問35
腎において尿酸の再吸収に関わる輸送体を阻害する痛風・高尿酸血症治療薬はどれか。1つ選べ。

1 ベンズブロマロン
2 ラスブリカーゼ
3 コルヒチン
4 フェブキソスタット
5 クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合製剤
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問36
血小板のプロスタノイド IP 受容体を刺激して血小板凝集を抑制するのはどれか。1つ選べ。

1 ナファモスタット
2 チクロピジン
3 ダルテパリン
4 ベラプロスト
5 シロスタゾール
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問37
好中球前駆細胞の分化・増殖を促進する顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤はどれか。1つ選べ。

1 ピリドキシン
2 ダルベポエチンアルファ
3 フィルグラスチム
4 エルトロンボパグ
5 メコバラミン
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問38
シクロオキシゲナーゼをアセチル化し不可逆的に酵素活性を阻害する非ステロイド性抗炎症薬はどれか。1つ選べ。

1 アスピリン
2 ピロキシカム
3 エトドラク
4 ジクロフェナク
5 チアラミド
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問39
腫瘍壊死因子-α(TNF-α)と結合しその作用を抑制するのはどれか。1つ選べ。

1 シクロスポリン
2 オーラノフィン
3 ブシラミン
4 エタネルセプト
5 アバタセプト
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問40
抗ウイルス薬ラミブジンが阻害する酵素はどれか。1つ選べ。

1 ノイラミニダーゼ
2 インテグラーゼ
3 逆転写酵素
4 HIV プロテアーゼ
5 チミジンキナーゼ
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必須問題 【薬剤】

問41
消化管からの吸収率が最も高い薬物はどれか。1つ選べ。

1 インスリン
2 ゲンタマイシン
3 スキサメトニウム
4 セファレキシン
5 バンコマイシン
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問42
薬物の乳汁移行性について正しい記述はどれか。1つ選べ。

1 乳汁は血漿に比べて塩基性であるため弱酸性薬物は乳汁中に移行しやすい。

2 乳汁は血漿に比べて塩基性であるため弱塩基性薬物は乳汁中に移行しやすい。

3 乳汁は血漿に比べて酸性であるため弱塩基性薬物は乳汁中に移行しやすい。

4 乳汁は血漿に比べて酸性であるため弱酸性薬物は乳汁中に移行しやすい。

5 乳汁と血漿の pH は同じであるため薬物が弱酸性あるいは弱塩基性であることは乳汁移行性に影響を及ぼさない。
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問43
一般に、薬物の水溶性が低下する代謝反応はどれか。1つ選べ。

1 アルキル側鎖の水酸化
2 N-脱アルキル化
3 エステルの加水分解
4 グルクロン酸抱合
5 アセチル抱合
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問44
腎クリアランス (CLr) と糸球体ろ過速度 (GFR)分泌クリアランス (CLs) 、再吸収率 (FR) の関係を正しく表しているのはどれか。1つ選べ。ただし、fu は血漿中タンパク非結合形分率を示すものとする。

1 CLr = fu・GFR + CLs - FR
2 CLr = fu・GFR + CLs + FR
3 CLr = fu・GFR - CLs + FR
4 CLr = (fu・GFR + CLs)・( 1 - FR )
5 CLr = (fu・GFR + CLs) ・FR
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問45
体内動態が線形 1 - コンパートメントモデルに従う薬物を経口投与した場合最高血中濃度到達時間が遅延する原因として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 吸収速度定数の増大
2 投与量の低下
3 分布容積の低下
4 消失速度定数の低下
5 吸収率の増大
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問46
全身クリアランスが 50 L/h である薬物を10 mg/h の速度で点滴静注した場合の定常状態における血中濃度 (μg/mL) に最も近い値はどれか。1つ選べ。

1 0.2
2 0.5
3 2
4 5
5 50
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問47
血中薬物濃度に基づく治療薬物モニタリング(TDM)において効果発現と副作用リスクの指標としてトラフ値とピーク値の測定が推奨される薬物はどれか。

1 ゲンタマイシン
2 タクロリムス
3 フェノバルビタール
4 ジゴキシン
5 リドカイン
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問48
陽イオン性界面活性剤に
分類されるのはどれか。1つ選べ。
1 デオキシコール酸ナトリウム
2 ベンゼトニウム塩化物
3 ホスファチジルコリン(レシチン)
4 ラウリル硫酸ナトリウム
5 ラウロマクロゴール
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問49
不揮発性の電解質を溶解させた希薄水溶液において溶質の濃度上昇とともに値が減少するのはどれか。1 つ選べ。

1 イオン強度
2 凝固点
3 沸点
4 浸透圧
5 溶質のモル分率
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問50
有効成分を臼歯と頬の間で徐々に溶解させ、口腔粘膜から吸収させる剤形はどれか。1 つ選べ。

1 口腔内崩壊錠
2 発泡錠
3 チュアブル錠
4 舌下錠
5 バッカル錠
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問51
医薬品の酸化を防ぐために加えられる添加剤はどれか。1つ選べ。

1 結晶セルロース
2 アスコルビン酸
3 ステアリン酸マグネシウム
4 ショ糖
5 パラオキシ安息香酸ブチル
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問52
噴出する圧縮空気の気流により粒子を加速させて粒子どうしあるいは粒子と容器壁との衝突により粒子を微細化する粉砕機はどれか。1つ選べ。

1 ローラーミル
2 ボールミル
3 コロイドミル
4 ジェットミル
5 ハンマーミル
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問53
静脈内に投与する注射剤に
適用される日本薬局方一般試験法はどれか。
1 つ選べ。

1 崩壊試験法
2 溶出試験法
3 エンドトキシン試験法
4 制酸力試験法
5 摩損度試験法
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問54
日本薬局方において腸溶性製剤の崩壊試験に用いられる崩壊試験第 1 液と崩壊試験第 2 液のpH の組合せとして、正しいのはどれか。1 つ選べ。

第101回薬剤師国家試験問題54

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問55
マトリックス型放出制御製剤からの薬物放出がHiguchi式に従うとき時間tまでの単位面積当たりの累積薬物放出量について正しい記述はどれか。1 つ選べ。

1 t に比例する。
2 t の平方根に比例する。
3 t の立方根に比例する。
4 t に反比例する。
5 t の平方根に反比例する。
6 t の立方根に反比例する。
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問56
膵がんとの関連が最も高い腫瘍マーカーはどれか。1つ選べ。

1 AFP (α- fetoprotein)
2 PSA (prostate specific antigen)
3 CYFRA 21 - 1 (cytokeratin 19 fragment)
4 CA 19 - 9 (carbohydrate antigen 19-9)
5 SCC 抗原 (squamous cell carcinoma related antigen)
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問57
心電図上 QT 間隔の延長を誘発する可能性が最も高い抗不整脈薬はどれか。1つ選べ。

1 メキシレチン
2 ベラパミル
3 アミオダロン
4 プロプラノロール
5 ジゴキシン
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問58
クッシング症候群の臨床症状及び所見に該当するのはどれか。1つ選べ。

1 低血圧
2 低血糖 
3 中心性肥満
4 筋力増強
5 皮膚の肥厚
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問59
中枢性尿崩症の病態について正しいのはどれか。1つ選べ。

1 オキシトシンの分泌が低下する。
2 尿浸透圧が上昇する。
3 バソプレシンの分泌が低下する。
4 近位曲尿細管が障害される。
5 血清 Na 値が低下する。
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問60
低血糖の典型的な症状及び状態に該当しないのはどれか。1つ選べ。

1 動悸
2 体温上昇
3 意識レベルの低下
4 発汗
5 頭痛
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問61
メニエール病の典型的な病態及び症状に該当しないのはどれか。1 つ選べ。

1 難聴
2 耳鳴
3 浮動性めまい
4 眼振
5 耳閉感
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問62
骨量に対する作用として骨吸収抑制を主な作用機序としない骨粗しょう症治療薬はどれか。1 つ選べ。

1 ビスホスホネート製剤
2 SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレータ)
3 エストロゲン製剤
4 ビタミン K2 製剤
5 カルシトニン製剤
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問63
ハチ刺され等に起因するアナフィラキシー反応に対し自己注射で用いられる昇圧薬はどれか。1つ選べ。

1 ドブタミン塩酸塩
2 ドパミン塩酸塩
3 フェニレフリン塩酸塩
4 アドレナリン
5 イソプレナリン塩酸塩
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問64
催吐性リスクの高い抗がん薬に対する制吐療法に用いるのはどれか。1つ選べ。

1 オキセサゼイン
2 モルヒネ塩酸塩
3 パロノセトロン塩酸塩
4 ラニチジン塩酸塩
5 ブロモクリプチンメシル酸塩
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問65
ALK 融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに用いる薬物として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 ゲフィチニブ
2 クリゾチニブ
3 パゾパニブ
4 ソラフェニブ
5 ダサチニブ
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問66
一般用医薬品の添付文書に記載する必要のない項目はどれか。1 つ選べ。

1 改訂年月
2 添付文書の必読及び保管に関する事項
3 製品の特徴
4 薬効薬理
5 消費者相談窓口
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問67
ヘリコバクター・ピロリの除菌治療に用いられない薬物はどれか。1 つ選べ。

1 ランソプラゾール
2 アモキシシリン
3 メトロニダゾール
4 ファモチジン
5 クラリスロマイシン
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問68
臨床試験におけるプライマリーエンドポイント(主要エンドポイント)について正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 最終目標となる死亡率の低下のことである。
2 1つの試験において、複数あるのが望ましい。
3 主観的に評価できるものが望ましい。
4 主としてQOL に関する評価項目である。
5 臨床試験の主要な目的に基づく、客観的評価が可能な項目である。
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問69
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1 アテノロール
2 プロプラノロール
3 アセトアミノフェン
4 デキストロメトルファン
5 アミオダロン
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問70
重症肝硬変がもたらす薬物動態学的影響として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 肝細胞への酸素供給の増加
2 肝細胞への薬物取り込みの増加
3 酸性薬物の血漿中非結合形分率の増大
4 肝血流量の増加
5 CYP2C19 の活性亢進
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必須問題 【法規・制度・倫理】

問71
インフォームド・コンセントに関する記述のうち正しいのはどれか。1つ選べ。

1 治療におけるデメリットについても説明する必要がある。
2 プライバシーの保護のために必須とされている。
3 医療従事者が治療を受ける場合には必要とされない。
4 説明を受ける側の理解度は考慮しなくてよい。
5 パターナリズムに基づくものである。
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問72
専ら薬局開設者等に医薬品を販売するのはどれか。1 つ選べ。

1 店舗販売業
2 配置販売業
3 卸売販売業
4 医薬品製造業
5 医薬品製造販売業
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問73
薬剤師法において薬剤師が、販売又は授与の目的で調剤したときに患者又は現にその看護に当たっている者に対して情報の提供とともに行わなければならないとされているのはどれか。1 つ選べ。

1 療養の方法の指導
2 薬学的知見に基づく指導
3 療養上の世話
4 処方箋の写しの交付
5 疑義照会の有無の告知
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問74
医療法の目的として、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 保険給付の確保
2 副作用被害の救済
3 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保
4 医薬品等の品質の確保
5 薬物乱用の防止
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問75
麻薬小売業者の免許を受けている薬局における麻薬(ジアセチルモルヒネを除く)の取扱いのうち事前に許可を受ける必要があるのはどれか。1つ選べ。

1 家庭麻薬の廃棄
2 同一都道府県内の麻薬卸売業者からの購入
3 麻薬処方箋に基づく調剤
4 同一都道府県内の薬局間での譲渡・譲受
5 調剤済麻薬の廃棄
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問76
長期大量投与により網膜症を生じて薬害の原因となった医薬品はどれか。1つ選べ。

1 ソリブジン
2 クロロキン
3 サリドマイド
4 ペニシリン系抗生物質
5 アミノピリン
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問77
日本国内において就業者数が最も多いのはどれか。1つ選べ。

1 医師
2 歯科医師
3 薬剤師
4 看護師
5 臨床検査技師
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問78
すでに承認されている医薬品についてその時点での知見に基づいて承認の可否を見直す制度はどれか。1つ選べ。

1 使用成績調査
2 医薬品リスク管理
3 薬価改定
4 再評価
5 製造販売後臨床試験
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問79
医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準はどれか。1つ選べ。

1 GLP
2 GCP
3 GMP
4 GVP
5 GPSP
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問80
製造販売後臨床試験の実施において臨床研究コーディネーターである薬剤師が被験者候補者である患者に行った説明(下線部)のうち、適切でないのはどれか。1つ選べ。

患者 「副作用が出たときはどうなるのですか。」
薬剤師 「健康被害が生じた場合は、適切な治療が行われます。」
薬剤師 「健康被害を補償する保険にも加入しています。」
患者 「この試験に参加しなければ、どうなりますか。」
薬剤師 「参加しなくても、不利益を受けることはありません。」
患者 「参加しない場合、主治医のA先生に申し訳ないように思うのですが。」
薬剤師 「A先生に良く思われたければ、参加したほうがよいと思います。」
患者 「途中でやめられますか。」
薬剤師  「参加してからも、いつでもやめることができます。」

1 ①
2 ②
3 ③
4 ④
5 ⑤
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問81
「患者の生活の質 (quality of life)」を改善するという明確な結果をもたらすためにとられる薬物療法を、責任をもって遂行すること」と定義される行動哲学を示す用語として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 care plan
2 evidence - based medicine
3 narrative - based medicine
4 pharmaceutical care
5 problem - oriented system
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問82
医薬品の使用によって健康被害が生じた場合に医療従事者が厚生労働大臣(情報の整理を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に行わせることとした場合には、PMDA)に提出するのはどれか。1つ選べ。

1 インシデント報告書
2 プレアボイド報告書
3 DI ニュース
4 安全性速報
5 医薬品安全性情報報告書
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問83
院内感染の原因菌の1つであるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の主要な感染経路はどれか。1つ選べ。

1 空気感染
2 飛沫感染
3 接触感染
4 昆虫媒介感染
5 垂直感染
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問84 
卵白アレルギーのある患者に禁忌である薬物はどれか。1つ選べ。

1 リゾチーム塩酸塩
2 アンブロキソール塩酸塩
3 シプロヘプタジン塩酸塩水和物
4 ブロムヘキシン塩酸塩
5 プロカテロール塩酸塩水和物
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問85
血液凝固因子製剤を患者に使用した場合血液製剤管理簿を作成する意義として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 在庫切れの防止
2 使用頻度の把握
3 購入価格の把握
4 有効期限切れの防止
5 保健衛生上の危害の発生又は拡大の防止
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問86
熱に不安定な薬物の水溶液を滅菌するのに最も適した方法はどれか。1つ選べ。

1 高圧蒸気滅菌
2 乾熱滅菌
3 ろ過滅菌
4 高周波滅菌
5 ガス滅菌
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問87
下図は、ある生理食塩液製剤のラベルの一部を示したものである。1の値として正しいのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題87

1 23
2 58.5
3 77
4 154
5 308
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問88 
「1件の重大事故の背後には29件の小さな事故がありその背景には300件の事故に至らない事例がある」という経験則はどれか。1つ選べ。

1 ドミノの法則
2 ハインリッヒの法則
3 マーフィーの法則
4 ムーアの法則
5 メラビアンの法則
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問89
調剤録を作成するにあたり該当する事項があった場合、記載が必要なのはどれか。1つ選べ。

1 後発医薬品の使用に関する患者の意向
2 患者の身長及び体重
3 患者の副作用歴
4 疑義照会の結果
5 残薬の状況
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問90 
大雨の翌日、床上浸水の被害にあった男性が汚水に浸かった室内を消毒する目的で薬局を訪れた。この男性に提案する消毒剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 グルタラール液
2 ベンザルコニウム塩化物液
3 ポピドンヨード液
4 アクリノール液
5 オキシドール
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一般問題(薬学理論問題) 【物理・化学・生物】

問91
下図は、ある純物質のエントロピーの温度依存性を示したグラフである。純物質の状態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 物質の温度 T が 0 < T < T1 の領域では、気体の状態にある。
2 物質の温度 T が T1 < T < T2 の領域では、固体の状態にある。
3 温度ゼロにおけるエントロピー(S0)は、物質によっては負になる場合がある。
4 ΔS・T2の大部分は、気化エンタルピーの変化量に由来する。
5 物質によらず、ΔS・T<ΔS・Tの関係が成り立つ。
第101回薬剤師国家試験問題91
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問92 
分子の分極の度合いは、(電気)双極子モーメント μ として下式のように定量的に表すことができる。

μ=Q・r

Q は電荷、r は電荷間の距離を表す。0.1nm 離れた電子 1 個分の電荷 +e,-e の双極子モーメントは電荷が 1.6 × 10⁻¹⁹ (C)であることから1.6 × 10-⁻²⁹ (C・m)となる。

ヨウ化水素 HI の双極子モーメントを求めたところ1.4 × 10⁻³⁰ (C・m)であった。

H-I 結合距離を 0.16 nm としたときHI のイオン性は何%程度と見積もることができるか。最も近い値(%)を1つ選べ。ただし、H-I 間で電子 1 個分の電荷(+e,-e)がそれぞれの原子上に分離しているときHI は 100% イオン性を示すものとする。

1 1
2 5 
3 10
4 20
5 40
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問93
ある物質 A と、A が重合してできた合成高分子 PA がある。以下の記述の①、②の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

A 10g 及び PA 10g を、それぞれ 1L の水に完全に溶解させた。A 水溶液は PA 水溶液より浸透圧が ( ① )。次に、水のみを通す半透膜で隔てられた容器の左側に A 水溶液をいれ右側には液面が同じ高さになるように PA 水溶液をいれた。十分な時間が経過した後、観察したところ ( ② )。
第101回薬剤師国家試験問題93
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1 低い A水溶液の液面が高くなった
2 低い PA水溶液の液面が高くなった
3 低い 左右の液面は同じ高さのままであった
4 高い A水溶液の液面が高くなった
5 高い PA水溶液の液面が高くなった
6 高い 左右の液面は同じ高さのままであった
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問94
水溶液中のイオン間相互作用に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 強電解質のモル伝導率は濃度に比例して増加する。
2 難溶解性塩であるAgClの溶解度は、NaNO3 の添加によるイオン強度の増大とともに増大する。
3 高濃度の強電解質溶液におけるイオンの平均活量係数は1より大きくなることがある。
4 水中における電解質のイオン間相互作用はアルコールなどを添加して溶媒の誘電率が低下すると減少する。
5 アルカリ金属における極限モル伝導率はK⁺<Na⁺<Li⁺ の順に大きくなっている。
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問95
光の性質に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 光の屈折率は、光が進む媒体の誘電率と光の波長に依存し長波長の光は短波長の光よりも屈折率が大きい。
2 物質の粒子径が入射光の波長に比べて非常に小さい場合入射光と同じ振動数の光を散乱する現象をレイリー散乱とよぶ。
3 入射光により物質が励起される場合散乱光の振動数が入射光の振動数と異なる現象をラマン散乱とよぶ。
4 ラマン散乱が起こった場合散乱光の振動数は必ず小さくなる。
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問96
L-リシンは2つのアミノ基と1つのカルボキシル基をもち水溶液の pH により 4 つの化学種が存在する。図に示した L-リシンの化学種が最も多く存在する pH に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、L-リシンの 3 つの pKa はそれぞれpKa1 = 2.2、pKa2 = 9.0、pKa3 = 10.5 とする。
第101回薬剤師国家試験問題96

1 2.2
2 5.6
3 9.0
4 9.7
5 10.5
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問97
日本薬局方一般試験法の定性反応とその対象物の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題97
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問98
次の記述は日本薬局方イオタラム酸の定量法に関するものである。

「本品を乾燥し、その約 0.4 g を精密に量り、けん化フラスコに入れ水酸化ナトリウム試液 40 mL に溶かし、亜鉛粉末 1f を加え、還流冷却器を付けて30 分間煮沸し、冷後、ろ過する。フラスコ及びろ紙を水 50 mL で洗い、洗液は先のろ液に合わせる。この液に酢酸(100)5mL を加え、0.1mol/L 硝酸銀液で滴定する。(指示薬:テトラブロモフェノールフタレインエチルエステル試液 1mL)ただし、滴定の終点は沈殿の黄色が緑色に変わるときとする。」

本品 0.4500 g をとり、上記の定量法に従って0.1 mol/L 硝酸銀液(f=1.000) で滴定したところ18.00 mL を消費した。このときイオタラム酸の含量 % に最も近い数値を 1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題98

1 75.0
2 81.9
3 88.8
4 95.5
5 99.5
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問99
蛍光光度法に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 蛍光分光光度計の光源には通例、タングステンランプが用いられ試料部は四面透明の石英製セルが用いられる。
2 励起スペクトルは、蛍光波長を固定し励起光の波長を変化させて試料溶液の蛍光強度を測定することにより得られる。
3 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいときモル吸光係数に反比例する。
4 蛍光強度は相対値であり測定に用いる装置の励起光強度により強度が異なる。
5 蛍光を消光させる作用のある物質を一般にスカベンジャーとよぶ。
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問100
陽イオン交換クロマトグラフィーによるアミノ酸の分析に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 陽イオン交換基としてはスルホ基や、カルボキシ基などが用いられる。
2 アルギニン、グルタミン酸、グリシンの分離を行ったときアルギニンが最初に溶出される。
3 移動相のイオン強度を低下させることで保持された物質を溶出させることができる。
4 移動相の pH を上昇させることで保持された物質を溶出させることができる。
5 溶出されたアミノ酸はニンヒドリン試薬を用いたポストカラム誘導体化法により蛍光検出される。
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問101
次の反応のうち、主生成物の構造式を正しく示しているのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題101
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問102
次の E2 反応に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題102

1 カルボカチオン中間体を経由する。
2 脱離するHとBrとがシン(シンペリプラナー)の関係となる立体配座から進行する。
3 反応速度は、化合物Aの濃度及びエトキシドイオンの濃度の両者に比例する。
4 出発物質として化合物Aのエナンチオマーを用いると化合物Bの幾何異性体が主生成物として得られる。
5 化合物BはSaytzeff(ザイツェフ、セイチェフ)則に従った生成物である。
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問103
芳香族化合物A~Eの求電子置換反応によるモノブロモ化に関する記述のうち、正しいのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題103

1 Aは主に3位で反応する。
2 Bは主に2位又は4位で反応する。
3 Cは主に3位で反応する。
4 Dは主に2位で反応する。
5 Eは主に1位で反応する。
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問104
化合物AとBの反応では中間体Cを経由して化合物Dを与える。中間体Cの構造式として正しいのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題104
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問105
以下の Gabriel 法による合成で得られるアミノ酸Aはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題105

1 バリン
2 アラニン
3 トレオニン
4 アスパラギン酸
5 グルタミン酸
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問106
プロドラッグAに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題106

1 プリン環をもつ。
2 確認試験では希塩酸中亜鉛粉末で還元し芳香族第一アミン(芳香族第一級アミン)の定性反応を利用できる。
3 生体内でエステラーゼによって加水分解されて薬効を示す。
4 生体内において、aの位置で切断されて薬効を示す。
5 代謝された後、主にシトシンリボヌクレオチドの生合成を阻害する。
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問107
ヒスタミンH1 受容体拮抗薬であるレボセチリジン塩酸塩に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題107

1 薬物名中のレボは左旋性に由来する。
2 血液脳関門を通過しやすくするためカルボキシ基が導入されている。
3 エーテル結合の酸素原子は水素結合のドナー(供与体)としてヒスタミンH1 受容体との結合親和性を高める。
4 セチリジンのラセミックスイッチ(キラルスイッチ)により開発された光学活性体である。
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問108
図1は、メラトニンの ¹H-NMR スペクトル(400MHz、DMSO-d6、基準物質はTMS)である。なお、ア及びエのシグナルは一重線でありケ及びコのシグナルはそれぞれNH 基のプロトンに由来する。また、拡大図A及びBの拡大率はそれぞれ異なる。次の記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題108

1 アのシグナルは、aのプロトンに由来する。
2 イのシグナルの積分値は、オのシグナルの積分値と等しい。
3 インドール環6位のプロトンのシグナルは、オである。
4 メラトニンの不飽和度は7である。
5 メラトニンの整数質量は奇数である。
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問109
バイカレインに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題109

1 イソフラボノイドの一種である。
2 バイカレインは、全ての炭素骨格が酢酸・マロン酸経路で生合成される。
3 バイカレインの炭素原子aはマロニルCoA 由来である。
4 バイカリン(baicalein-7-O-D-glucuronide)はバイカレインのヒドロキシ基bに糖が結合した配糖体である。
5 メタノールに溶かしたバイカレインにリボン状マグネシウムと濃塩酸を加えると呈色する。
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問110
生薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 トウニンは、エビスグサの種子由来の生薬で駆瘀血薬として用いられる。
2 ニンジンは、オタネニンジンの根由来の生薬で補気薬として用いられる。
3 トウキは、トウキ又はホッカイトウキの根由来の生薬で理気薬として用いられる。
4 ブクリョウは、マツホドの菌核由来の生薬で利水薬として用いられる。
5 チンピは、ウンシュウミカンの成熟した果皮由来の生薬で補血薬として用いられる。
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問111
下図に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題111

1 A は、肝静脈である。
2 直腸下部からの静脈血の大部分はB を経て肝臓へ流入する。
3 C は、交感神経系の興奮により弛緩し副交感神経系の興奮により収縮する。
4 D に存在するランゲルハンス島は外分泌腺でありその周辺には内分泌腺が散在する。
5 E には、 C 及び D からの分泌液の排出を調節するオッディ(oddi) 括約筋がある。
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問112
下図はヒトの排卵周期を示している。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、男性においてホルモン A は精巣でのテストステロン合成を促進する。
第101回薬剤師国家試験問題112

1 排卵周期の約14日におけるホルモン A の大量分泌が排卵を引き起こす。
2 ホルモン B は黄体細胞に作用してその細胞増殖を促進する。
3 ホルモン A の大量分泌に先だったホルモン C の血中濃度の増加は視床下部からの 性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制する。
4 排卵周期 14 日以降ではホルモン D が子宮内膜からの粘液の分泌を促進する。
5 ホルモン C の血中濃度の増加は排卵周期 14 日以降の基礎体温の上昇を引き起こす。
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問113 
酵素反応に関する説明を読んで以下の問に答えよ。

酵素の速度論的特性を解析するためミカエリス・メンテン(Michaelis-Menten)式より導かれる下記のラインウィーバー・バーグ(Lineweaver-Burk)式から図1が作成され汎用されている。
第101回薬剤師国家試験問題113
なお、v は反応初速度、Kmはミカエリス定数、Vmaxは最大速度(反応初速度 vの最大値)、[ S ]は基質Sの濃度を表す。
第101回薬剤師国家試験問題113-2

ある酵素 X は基質 S に作用し2種類の阻害剤 Y と Z によって阻害される。一定濃度の阻害剤 Y 又は Z の存在下 及び 非存在下で酵素 X の基質 S に対する反応初速度 v を測定し、図 2 を得た。以下の記述のうち正しい考察はどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題113-3

1 阻害剤 Y は、基質 S と結合して酵素 X の反応初速度 v を変化させる。
2 基質 S の濃度 [S] を十分に増加させたときの最大速度 Vmax は阻害剤 Y の有無に関わらず等しくなる。
3 阻害剤 Z は、基質 S が結合する酵素 X の部位(基質結合部位)に結合する。
4 基質 S の濃度 [S] を十分に増加させたときの最大速度 Vmax は阻害剤 Z が存在しても変化しない。
5 阻害剤 Z が存在しても酵素 X の基質 S に対する見かけの親和性は変化しない。
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問114
下図は、ペントースリン酸回路(一部)の概略を示している。これに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。なお、℗はリン酸基を表す。
第101回薬剤師国家試験問題114

1 ①の反応では、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの酸化型(NAD⁺)から還元型(NADH)が生成される。
2 ②の反応では二酸化炭素(CO2)が生じる。
3 代謝中間体 X を生成する ③の反応において、ADP から ATP が生成される。
4 ④の反応で生成する代謝中間体 Y は核酸合成に利用される。
5 ①~④の反応は主にミトコンドリアのマトリックスで行われる。
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問115 
以下は、コレステロール量の調節に関する説明文である。これに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

ヒト体内のコレステロールは食事によって補給されるとともに体内でも生合成される。また、細胞内のコレステロール値は一定量に保とうとする仕組みによって厳密に調節されている。なお、3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA還元酵素(HMG-CoA reductase)はコレステロール生合成反応の律速酵素である。


1 コレステロールやその生合成中間体であるメバロン酸はHMG-CoA reductase の活性を抑制する。
2 コレステロールはHMG-CoA reductase の分解を抑制する。
3 細胞内のコレステロール量が減少するとHMG-CoA reductase の転写を正に調節する転写因子が活性化される。
4 細胞内のコレステロール量が減少するとコレステロールの細胞内取込みに関わる低密度リポタンパク質(low-density lipoprotein:LDL)受容体の mRNA 量が減少する。
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問116 
下図は真核細胞における二本鎖 DNA の複製過程を模式的に表したものである。二方向に複製が進行する際に不連続な DNA 鎖(岡崎フラグメント)の形成を介して複製されている部分の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題116

1 アとイ
2 アとウ
3 イとウ
4 イとエ
5 ウとエ
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問117
ヒト細胞における既知遺伝子の発現をPCR (polymerase chain reaction) 法により検出するために以下の実験を行った。実験方法と考察に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

【実験】 
ヒト細胞から抽出した RNA を用いて逆転写反応により相補的 DNA(cDNA) を合成した。この cDNA を鋳型として既知遺伝子の部分的塩基配列を増幅する特異的なセンスプライマー及びアンチセンスプライマーを用いて定法に従い 24,26,29 及び 33 サイクルでのPCR 法を行った。得られた増幅 DNA 断片をDNA 検出試薬を含むアガロースゲル電気泳動法にて分離し図のような結果(レーン 1 ~ 4)を得た。なお、レーン番号の順序はサイクル数の順序とは一致しない。また、各サイクルの DNA 増幅率はほぼ 100% であり上記サイクル数の間ではDNA は指数関数的に増幅された。
第101回薬剤師国家試験問題117

1 PCR とはDNA の熱変性→プライマーのアニーリング→DNA 鎖の合成・伸長からなる3段階反応を同一の温度下において繰り返すことで目的 DNA を増幅する反応である。
2 本実験で行った逆転写反応ではmRNA の 5'末端に相補的な配列をもつプライマーを用いた。
3 レーン1~4のDNA断片のうちレーン1は26サイクルのDNA断片と考えられる。
4 図の結果より、増幅されたDNA断片は正の電荷を帯びていると考察できる。
5 図中のレーン2とレーン3では両者のDNAは理論上約16倍異なると考えられる。
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問118
抗体 A 及び酵素標識抗体 B を用いる酵素免疫測定法(ELISA、enzyme-linked immunosorbent assay)による生体由来タンパク質 X の定量キットの説明書に以下のような測定原理を表す模式図があった。この図に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題118

1 ①において、プレートに固定化した抗体 A は測定対象となるタンパク質 X と共有結合を形成する。
2 ②で加えるタンパク質 X はあらかじめ精製しておかなければ測定できない。
3 ③において、抗体 A と抗体 B はタンパク質 X の異なる部位に結合する。
4 ③において、プレートの内面に抗体 B が結合するのを防ぐ必要がある。
5 ④において、標識酵素による反応生成物の量はタンパク質 X の量とは反比例の関係にある。
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問119
補体に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 補体は主として感染時に抗原刺激をうけた B 細胞により産生される。
2 補体はその遺伝子が再構成されて多様な抗原結合特異性を獲得する。
3 補体成分の分解生成物の中には血管透過性を亢進させるものがある。
4 病原体の表面に結合した C3b は食細胞による取り込みを促進する。
5 補体系の活性化は病原体表面に結合した抗体が補体成分を加水分解することにより始まる。
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問120 
Ⅰ型アレルギーに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 Ⅰ型アレルギーの原因となる IgE は主としてヘルパー T 細胞により産生される。
2 Ⅰ型アレルギーでは、ヒスタミンが B 細胞の顆粒から放出される。
3 アレルゲンに対して産生された IgE は肥満細胞上の特異的受容体と結合する。
4 ウルシによる接触性皮膚炎はⅠ型アレルギーに分類される。
5 花粉、ダニ、ハウスダストなどが抗原となって IgE が産生され感作された状態では、同じ抗原が再度侵入した時にⅠ型アレルギーの症状があらわれる。
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一般問題(薬学理論問題) 【衛生】

問121
栄養素の過不足による疾病に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ビタミン A の摂取不足は頭蓋内圧亢進による頭痛を引き起こす。
2 新生児ではビタミン K 欠乏性出血症が起こることがある。
3 妊婦のビタミン B6 の摂取不足により胎児の神経管閉鎖障害が起こることがある。
4 カリウムの摂取不足は血圧の低下を引き起こす。
5 甲状腺腫は、ヨウ素の過剰摂取によっても摂取不足によっても起こりうる。
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問122
40歳女性。血圧が高めであるため、1 日に摂取する食塩相当量を、食事摂取基準(2015 年度版) の目標量(男性 8.0 g/日 未満、女性 7.0 g/ 日 未満)に抑えるように気をつけている。ある日、外出していたため朝食のおにぎりと昼食の弁当を購入した。成分表示を見ると、おにぎりには「食塩相当量 1.4 g」、弁当には「ナトリウム 1,100 mg」 との記載があった。この日の夕食は食塩相当量として何 g 未満にする必要があるか。最も近い値を 1 つ選べ。ただし、Na 及び Cl の原子量を 23 及び 35.5 とし3 食以外は食塩の摂取はないものとする。

1 6.3
2 5.3
3 3.8
4 2.8
5 1.6
6 0.65
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問123
食品に由来する有害物質に関する記述のうち正しいのはどれか。1つ選べ。

1 ポテトチップスを製造する際の加熱時にジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3 マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため食品中含量の表示が義務づけられている。
4 魚に含まれる 2 級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5 輸入ピーナッツと同様にコウジ菌を用いる味噌・醤油についても食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
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問124
食品の安全に関わる法制度に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ポジティブリスト制度により国内で流通しているすべての農薬について食品中の残留基準が個別に設定されている。
2 HACCP とは、食品製造における最終製品の抜き取り検査による衛生管理の方法である。
3 特定保健用食品の関与成分の健康影響は食品安全委員会が評価を行う。
4 食品表示法はJAS 法、食品衛生法、健康増進法の食品の表示に関する規定を統合して包括的かつ一元的にしたものである。
5 食品添加物の規格や使用基準は食品安全基本法で定められている。
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問125
ウェルシュ菌及びウェルシュ菌による食中毒に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ウェルシュ菌はClostridium botulinum という学名の偏性嫌気性菌である。
2 最近(2011年以降)の1年あたりの発生件数は腸炎ビブリオによる食中毒より少ない。
3 最近(2011年以降)の食中毒1件あたりの平均患者数はカンピロバクターによる食中毒に比べて多い。
4 給食や学生食堂において食肉を調理したカレーやシチューなどの食品が原因となることが多い。
5 潜伏期間は3日~1週間と長く主要症状は腹痛と水様性下痢である。
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問126 
合計特殊出生率及び下図に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 合計特殊出生率は15歳から39歳までの女性を対象として算出する。
2 合計特殊出生率は既婚女性のみを対象として算出する。
3 合計特殊出生率は総再生産率の約 2 倍の値となる。
4 下図から、1960年には夫婦一組あたりの平均子供数が2人であったことがわかる。
5 下図から、合計特殊出生率の低下には未婚率の上昇が影響している可能性が考えられる。
第101回薬剤師国家試験問題126
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問127
第二次世界大戦後四日市地域ではコンビナート(火力発電、石油精製、石油化学の工場群)が次々に操業を開始した。その後、市への悪臭の苦情及び汚染地域でのぜん息患者が増加したがこれらの現象はコンビナート操業前には認められなかった。そのため1961年から5年間の国民健康保険のレセプト(診療報酬明細書)をもとに汚染地区と汚染がみられなかった地区(対照地区)の住民約3万人について二酸化硫黄による大気汚染と地域住民の気管支ぜん息などの健康被害の調査が行われた。以下の図1~3は、その調査結果である。
第101回薬剤師国家試験問題127

この疫学調査に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 この調査は、症例対照研究である。
2 1961年の時点で、四日市市内では頻繫に酸性雨が認められていた。
3 対照地区でも気管支ぜん息の受診があったことから二酸化硫黄が原因物質である可能性は低いと考えられる。
4 1961年以降、汚染地区で気管支ぜん息の受診割合が対照地区に比べ多いことから二酸化硫黄曝露と健康被害との間には関連があると考えられる。
5 二酸化硫黄濃度が高くなると気管支ぜん息の発作回数が増加する傾向が認められる。
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問128
コーヒー摂取と発がんとの関係を調べるため10,000人を対象として10年間のコホート研究を行った結果コーヒー摂取(1日4杯以上)の有無によって肺がん発症率には差が見られないというデータが得られた(表1)。そこで、コーヒーを多飲する人には喫煙者が多いのではないかと考えさらに解析を行った(表2)。
第101回薬剤師国家試験問題128

この解析に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 喫煙(1日5本以上)による肺がん発症の相対危険度は6.0と計算される。
2 喫煙1日5本未満の者ではコーヒー摂取(1日4杯以上)が肺がん発症の相対危険度を低下させることがわかる。
3 喫煙者(1日5本以上)の肺がん発症の相対危険度にコーヒー摂取は影響を与えないことがわかる。
4 コーヒー摂取1日4杯未満かつ喫煙1日5本未満である群が最も肺がんの罹患率が低いことがわかる。
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問129
エボラ出血熱とMERS(中東呼吸器症候群)の両方にあてはまる記述はどれか。2つ選べ。

1 病原体はウイルスである。
2 自然宿主である野生動物を介して感染が拡大する。
3 発症した際の致死率は5%未満である。
4 感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)で一類感染症に分類される。
5 検疫感染症に指定されている。
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問130 
母子感染に関する記述のうち正しいのはどれか。つ選べ。

1 妊娠初期にサイトメガロウイルスに初感染すると母子感染を起こすことがある。
2 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の母子感染を防ぐためワクチンの接種が推奨されている。
3 B型肝炎ウイルスは母体にワクチンを接種することにより胎児への感染を防ぐことができる。
4 風疹は高率で胎内感染を起こすためその予防を目的に妊娠前の抗体検査が推奨されている。
5 トキソプラズマ感染による先天異常はワクチンにより防ぐことができる。
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問131
体内からの化学物質の排泄に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 尿や胆汁以外にも唾液腺、汗腺、及び涙腺を介して化学物質は排泄される。
2 血液への溶解度が高くかつ脂溶性が高い化学物質は呼気中への排泄が速い。
3 化学物質の胆汁への排泄効率はその分子量に依存しない。
4 爪や毛髪も化学物質の排泄経路とみなすことができる。
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問132 
発がん物質A~Eの代謝と発がん作用に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題132

1 Aは、それ自身がDNA と反応する一次発がん物質である。
2 Bの究極的代謝活性体はシトクロムP450による酸化を受けた後に生成するメチルカチオンである。
3 Cの究極的代謝活性体はシトクロムP450による酸化を受けた後に生成する 9,10-ジオール体である。
4 Dの代謝活性化にはシトクロムP450とエポキシドヒドロラーゼが関わっている。
5 Eの究極的代謝活性体はシトクロムP450によりメチル基が酸化された後にN -脱メチル化で生成するメチルカチオンである。
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問133
ある乱用薬物について呈色反応に基づく簡易検査を行ったところ以下の構造を有する化合物が生成しアルカリ性条件下で赤色を呈した。この乱用薬物はどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題133

1 アンフェタミン
2 メタンフェタミン
3 メトカチノン
4 MDMA
5 4-メトキシアンフェタミン
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問134
「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 蓄積性がないものも対象物質に含まれている。
2 対象物質はすべて長距離移動性を有する。
3 非意図的生成物である対象物質に対しその排出を削減することが定められている。
4 ヒトに対する長期毒性が不明なものも対象物質に含まれている。
5 対象物質は、すべて化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の規制対象物質である。
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問135
ハロアルカン類の化合物にはオゾン層破壊効果や温室効果を持つものがある。それらは、オゾン層破壊効果の強弱に基づき3つの群に分類される。下図は、冷媒として使用するハロアルカン類の国内出荷量を地球温暖化係数を用いて二酸化炭素相当量に換算しその経年変化を表したものである。②群に分類される化合物の構造式を2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題135
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問136
環境中の水に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 水圏は、生態系の構成要素の1つである。
2 海洋は、地球表面の約90%を占める。
3 地球に存在する海水と淡水の質量比率は約4:1である。
4 表層水は、地下水に比べ我が国では水道水源としての取水量が多い。
5 地下水は、表層水に比べ自浄作用が強く汚染されにくい。
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問137
水中の溶存酸素(DO)の測定法(ウインクラー法)に関する次の記述のa~ cに入るべき語句の正しい組合せはどれか。つ選べ。ウインクラー法ではアルカリ性条件下で硫酸マンガンから生じた水酸化マンガンと試料中のDOが反応することにより速やかに酸素が( a )され亜マンガン酸の( b )沈殿を生じる。次に、硫酸を加えることでDOと当量の( c )が遊離するのでチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定しDOを求める。
第101回薬剤師国家試験問題137
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問138 
大気汚染物質に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 硫黄酸化物の主な発生源は自動車のガソリンエンジンである。
2 光化学オキシダントは炭化水素と硫黄酸化物が太陽光の作用により光化学反応して生成する。
3 浮遊粒子状物質には発生源から直接排出された一次生成粒子と大気中でガス成分が反応して生じた二次生成粒子がある。
4 炭化水素類を成分とする溶剤を使用する工場、事業所は非メタン炭化水素の主な発生源の1つである。
5 窒素酸化物は排煙を塩基性の水溶液に接触させることにより効果的に除去することができる。
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問139
下の図はある晴れた風がない冬の日の早朝ある町の風景を示したものである。この町は平野にあり、左側には工場がある。この工場の煙突からは煙が出ておりある高さから右の方にのびていた。このときの気象条件に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題139

1 このときの大気の安定度は非常に低い状態だったと推測される。
2 放射冷却が発生した可能性が高い。
3 煙突付近の気温が地表付近の気温よりも高い可能性がある。
4 地表付近で汚染物質が発生してもその濃度は速やかに低下する。
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問140
ある教室の室内環境について以下の数値を得た。

アスマン通風乾湿計の乾球温度21.0℃
アスマン通風乾湿計の湿球温度15.0℃
黒球温度計の示度22.5℃
湿度図表から求めた相当湿球温度(黒球温度に対応する湿球温度)16.0℃
気動1.0m/sec

これらの値と以下の補正感覚温度(CET)図表(座標軸のタイトルは表示していない)を用いて求められる熱輻射を考慮した補正感覚温度実効輻射温度の正しい組合せはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題140-1

第101回薬剤師国家試験問題140-2
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一般問題(薬学理論問題) 【法規・制度・倫理】

問141
薬剤師の守秘義務(刑法第134条)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 親告罪である。
2 正当な理由がある場合には秘密を漏らしても、守秘義務違反にならない。
3 守秘義務違反によって懲役刑に処されることはない。
4 医師と薬剤師の守秘義務では規定されている刑罰に差がある。
5 業務上知り得た秘密であってもその後、薬剤師でなくなった場合にはその秘密を漏らしても守秘義務違反にならない。
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問142
医薬品の製造販売業及び製造業に関する記述のうち正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 製造業の許可は品目ごとに受けなければならない。
2 製造業の許可には第1種と第2種の区分がある。
3 製造業の許可についてはGQP が許可要件である。
4 製造販売業者が医薬品を自社工場で製造する場合には製造業の許可が必要である。
5 製造販売業者が自ら輸入した医薬品を薬局開設者に販売する場合には医薬品販売業の許可が必要である。
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問143
指定薬物に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 麻薬及び向精神薬取締法に基づき厚生労働大臣が指定する。
2 販売を行う際には指定薬物販売業の許可を得る必要がある。
3 大麻は、指定薬物に該当しない。
4 厚生労働大臣は指定薬物である疑いがある物品を発見し必要があると認めるときは当該物品の販売者等に対し、検査を受けるべきことを命ずることができる。
5 指定薬物を廃棄しようとする者はその数量等を都道府県知事に届け出て職員の立会の下で廃棄しなければならない。
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問144
医療従事者に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 看護師は、原則として、医師の指示がなくても医薬品を授与し、医薬品についての指示をすることができる。
2 薬剤師は、病棟業務においては診療の補助を業として行える。
3 医師は、治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には原則として、処方箋を交付しなければならない。
4 診療に従事する医師は診察治療の求めがあった場合には正当な事由がなければこれを拒むことはできない。
5 保健師とは、助産又は妊婦じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。
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問145
毒物及び劇物取締法に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 特定毒物研究者は特定毒物を学術研究以外の用途で使用することができる。
2 毒物劇物営業者は毒物又は劇物を直接に取り扱う製造所、営業所又は店舗ごとに原則として、専任の毒物劇物取扱責任者を置かなければならない。
3 毒物劇物営業者は毒物又は劇物の譲渡に係る書面を販売又は授与の日から10年間保管しなければならない。
4 毒物劇物営業者はその取扱いに係る毒物又は劇物が盗難にあい又は紛失したときは、直ちにその旨を警察署に届け出なければならない。
5 毒物劇物営業者はその製造所、営業所又は店舗の名称を変更したときは新たに登録を受けなければならない。
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問146
医薬品副作用被害救済制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 救済給付金は国からの補助金で賄われている。
2 キノホルムによるスモン(SMON)が制度発足の契機となった。
3 治験薬による健康被害も救済対象になる。
4 予防接種法の規定による定期の予防接種で生じた健康被害は救済対象とならない。
5 健康被害の程度によらず救済される制度である。
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問147
公的医療保険制度に関する記述のうち正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1 国民皆保険制度が成立したのは昭和30年代である。
2 国民健康保険の保険者は、国である。
3 最も加入者が多いのは後期高齢者医療制度である。
4 全国健康保険協会管掌健康保険は被用者保険である。
5 生活保護受給者は国民健康保険に加入する。
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問148
下図は、ある県内の保険医療機関2施設保険薬局2施設及び患者宅との位置関係を図示したものである。以下の説明のうち適切なのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題147

1 【ア】の調剤所は患者が【ウ】で受け取った処方箋に基づき調剤することができる。
2 【ウ】は患者に対する調剤は一切できない。
3 【エ】は患者が【ア】で受け取った処方箋を持参した際に在庫がなければ調剤を断ることができる。
4 【エ】は【イ】で分割調剤を行った後の処方箋を受け付けた場合残りの分の調剤を行うことができる。
5 【エ】には無菌調剤室がないが適切に手続きをすれば【エ】の薬剤師が【イ】の無菌調剤室を利用して無菌調剤を行うことができる。
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問149
治験に関する記述のうち正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1 新有効成分について我が国で初めて治験計画の届け出をした者は届け出の 日から 30日以内に治験を開始しなければならない。
2 希少疾病用医薬品の治験にはGCPは適用されない。
3 治験薬に添付する文書には予定される販売名や予定される効能効果を記載してはならない。
4 健康成人を対象とした治験への参加の同意については文書での同意を要しな い。
5 治験審査委員会には医学、薬学等の専門的知識を有する者以外の者の参加が 必要である。
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問150
リスボン宣言に基づく未成年患者への医療従事者の対応として適切なのはどれか。 1 つ選べ。

1 患者が他の医師の意見を求めないよう配慮する。
2 患者からの質問は直接受けず、保護者経由で受ける。
3 患者本人の意思が治療に反映されるように配慮する。
4 治療を保護者が拒否する場合には、いかなる状況にあっても、それに従う。
5 成人の患者よりも治療の選択の幅を狭くする。
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一般問題(薬学理論問題) 【薬理】

問151
次の筋細胞に存在する異なった標的分子に働き収縮機能に対して相反する作用を示す薬物の組合せはどれか。2つ選べ。

1 血管平滑筋細胞におけるアセチルコリンとフェニレフリン
2 瞳孔括約筋細胞におけるアセチルコリンとネオスチグミン
3 気管支平滑筋細胞におけるアセチルコリンとイソプレナリン
4 骨格筋細胞におけるアセチルコリンとツボクラリン
5 骨格筋細胞におけるアセチルコリンとダントロレン
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問152 
交感神経系に作用する薬物について正しいのはどれか。2つ選べ。

1 エチレフリンは間接型のアドレナリン作動薬でタキフィラキシーを生じる。
2 ブナゾシンはアドレナリン α1 受容体を遮断して末梢血管抵抗を減少させる。
3 ブリモニジンはアドレナリン α2 受容体を遮断して眼房水の排出を促進する。
4 チモロールはアドレナリン β2 受容体を刺激して気管支を拡張させる。
5 ニプラジロールはアドレナリン β 受容体遮断作用に加えてニトログリセリンに類似した血管拡張作用を有する。
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問153
自律神経節遮断薬の効果として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 血圧降下
2 頻脈
3 唾液分泌亢進
4 縮瞳
5 消化管運動亢進
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問154 
局所麻酔薬メピバカインに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 構造の特徴からエステル型の局所麻酔薬に分類される。
2 細胞の内側から電位依存性 Na⁺ チャネルに作用する。
3 太い神経線維より細い神経線維に対する興奮伝導抑制作用が強い。
4 炎症巣では細胞外液が酸性側に傾くため局所麻酔薬効果が高くなる。
5 粘膜からの浸透性が高いので表面麻酔に用いられる。
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問155 
催眠薬の作用機序について正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ベンゾジアゼピン系薬はGABA による GABAA 受容体の活性化を増強する。
2 ゾピクロンはオレキシン受容体を選択的に遮断する。
3 ラメルテオンはメラトニン受容体を選択的に刺激する。
4 エチゾラムはヒスタミン H1 受容体を選択的に遮断する。
5 バルビツール酸系薬はGABAA 受容体の GABA 結合部位に結合しCl⁻ チャネルを開口する。
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問156
神経障害性疼痛(糖尿病性神経障害に伴う痛みなど)の治療薬には一次知覚神経に発現するイオンチャネルに作用するものがある。その作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 電位依存性 Ca²⁺ チャネルを遮断し神経伝達物質の遊離を抑制する。
2 電位依存性 K⁺ チャネルを遮断し神経伝達物質の遊離を抑制する。
3 ATP 感受性 K⁺ チャネルを遮断し神経伝達物質の遊離を抑制する。
4 電位依存性 Cl⁻ チャネルを遮断し神経の興奮を抑制する。 
5 電位依存性 Na⁺ チャネルを遮断し神経の興奮を抑制する。
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問157 
Ca²⁺ チャネル遮断薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アムロジピンは心筋の L 型 Ca²⁺ チャネルを遮断するが血管平滑筋の L 型 Ca²⁺ チャネルは遮断しない。
2 ベラパミルは血管平滑筋の L 型 Ca²⁺ チャネルを遮断するが心筋の L 型 Ca²⁺ チャネルは遮断しない。
3 シルニジピンは血管平滑筋の L 型 Ca²⁺ チャネル及び交感神経終末の N 型 Ca²⁺ チャネルを遮断する。
4 ジルチアゼムは房室結節の L 型 Ca²⁺ チャネルを遮断する。
5 ベプリジルは、Ca²⁺ チャネル遮断作用に加えてK⁺ チャネル活性化作用を有する。
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問158 
利尿薬の作用機序に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 インダパミドはNa⁺-K⁺-2Cl⁻ 共輸送体を選択的に阻害する。
2 ブメタニドはNa⁺-Cl⁻ 共輸送体を選択的に阻害する。
3 トラセミドはNa⁺-K⁺-2Cl⁻ 共輸送体を阻害するとともに心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体を遮断する。
4 カンレノ酸は集合管上皮細胞の Na⁺ チャネルの発現を抑制する。
5 トリアムテレンは集合管上皮細胞の Na⁺ チャネルを遮断する。
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問159 
呼吸器系に作用する薬物に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 チペピジンは咳中枢に作用せず、気管支を拡張させて鎮咳作用を示す。
2 モンテルカストは核内受容体に作用し気管支ぜん息に伴う炎症を抑制する。
3 アンブロキソールはブロムヘキシンの活性代謝物であり肺サーファクタントの分泌を促進させる。
4 アセチルシステインは気道粘液のムコタンパク質のジスルフィド結合を開裂して去痰作用を示す。
5 フルマゼニルは肺伸展受容器を選択的に抑制し、鎮咳効果を示す。
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問160
消化器系に作用する薬物の副作用に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 ピレンゼピンはアセチルコリン M2 受容体を選択的に遮断し心悸亢進を引き起こす。
2 ミソプロストールはプロスタノイドEP 受容体を遮断し子宮収縮を引き起こす。
3 メトクロプラミドはドパミン D2 受容体を遮断し乳汁漏出を引き起こす。
4 ブチルスコポラミンはアセチルコリン M3 受容体を遮断し口渇を引き起こす。
5 メペンゾラートはアセチルコリン M3 受容体を遮断し頻尿を引き起こす。
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問161
ホルモン関連薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 ゴセレリンは持続的投与によりゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体の脱感作を引き起こし卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌を抑制する。
2 ダナゾールは黄体ホルモン受容体とアンドロゲン受容体を遮断し排卵を抑制する。
3 クロルマジノンは5α-還元酵素を阻害しテストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を阻害する。
4 シナカルセトはカルシトニン受容体を刺激し副甲状腺(上皮小体)ホルモンの分泌を促進する。
5 モザバプタンはバソプレシン V2 受容体を遮断し集合管における水の再吸収を抑制する。
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問162
脂質異常症治療薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 フェノフィブラートはペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPARα)を阻害し血中トリグリセリドを低下させる。
2 アトルバスタチンは3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA(HMG-CoA)還元酵素を阻害し肝細胞の低密度リポタンパク質(LDL)受容体を増加させる。
3 コレスチミドはLDL コレステロールの酸化を抑制する。
4 プロブコールはLDL 受容体に依存しない機構で血中LDL コレステロールを低下させ家族性高コレステロール血症に奏効する。
5 ニセリトロールは胆汁酸再吸収を抑制し肝臓でのコレステロールから胆汁酸への異化を促進する。
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問163
抗アレルギー薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 クロモグリク酸は肥満細胞からのケミカルメディエーターの遊離を抑制しⅠ型アレルギー反応を抑制する。
2 オザグレルはトロンボキサン A2 受容体を遮断し気管支平滑筋の収縮を抑制する。
3 セラトロダストはロイコトリエン受容体を遮断し血管透過性亢進を抑制する。
4 ジフェンヒドラミンは5-リポキシゲナーゼを阻害し気管支平滑筋の収縮を抑制する。
5 スプラタストはインターロイキン-4やインターロイキン-5の産生を抑制し、IgE の産生を抑制する。
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問164
β-ラクタム系抗菌薬の耐性発現及び副作用に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 β-ラクタム環を開裂するセファロスポリナーゼを産生する細菌はセファレキシンに対する耐性を示す。
2 スルバクタムは緑膿菌に対して強い抗菌活性を示すがセファロスポリナーゼによって容易に分解される。
3 セフォタキシムはセファロスポリナーゼを不可逆的に阻害しβ-ラクタム系抗菌薬の治療効果を高める。
4 メロペネムは腎尿細管に存在するデヒドロペプチダーゼⅠにより分解されその分解物が腎毒性を引き起こす。
5 セフメタゾールはジスルフィラム様作用を有するので投与期間中に飲酒すると血中アセトアルデヒド濃度が上昇しやすくなる。
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問165 
抗悪性腫瘍薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 エトポシドはDNA 鎖に架橋を形成しDNA 合成を阻害する。
2 ビンクリスチンはチューブリンの重合を阻害して微小管分解を引き起こし細胞分裂を抑制する。
3 シタラビンは細胞内で三リン酸ヌクレオチドに変換されトポイソメラーゼを阻害してDNA 合成を阻害する。
4 ゲフィチニブは上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼを選択的に阻害する。
5 イマチニブは血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)チロシンキナーゼを選択的に阻害し血管新生を阻害する。
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一般問題(薬学理論問題) 【薬剤】

問166
薬物の生体膜透過機構に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 単純拡散では薬物は濃度勾配に従って透過しその透過速度はMichaelis-Menten 式により表すことができる。
2 促進拡散はトランスポーターを介した輸送であるため構造の類似した化合物の共存により透過速度が低下する場合がある。
3 一次性能動輸送はATP の加水分解により得られるエネルギーを直接利用する。
4 膜動輸送による高分子の細胞内取り込みでは生体膜自体の形態的変化は起きない。
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問167
薬物の組織分布に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 組織移行性の大きい薬物の分布容積は血漿容積に近い値となる。
2 組織成分との結合が強い薬物の分布容積は総体液量を超えることがある。
3 薬物の組織分布が平衡に達すると血漿中と組織中の非結合形分率は等しくなる。
4 組織中非結合形分率に対する血漿中非結合形分率の比が大きい薬物ほど分布容積は大きい。
5 炎症性疾患時にはα1 -酸性糖タンパク質の血漿中濃度が低下し塩基性薬物の分布容積が増大する。
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問168 
薬物A 10mg を静脈内投与した後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は250μg・h/L であり尿中に未変化体として5mg が排泄された。また、10mg を経口投与した後のAUC は45μg・h/L であり糞便中に未変化体として2mg が排泄された。薬物Aの小腸利用率(小腸アベイラビリティ)として適切なのはどれか。1 つ選べ。

ただし、薬物Aの消化管管腔中での代謝・分解は無く静脈内投与後は肝代謝と腎排泄によってのみ消失し消化管管腔中への分泌胆汁中排泄は無いものとする。また、薬物Aの体内動態には線形性が成り立つものとし肝血流速度は 80L/h とする。

1 0.04
2 0.2
3 0.3
4 0.6
5 0.9
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問169
薬物の腎排泄に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 糸球体の基底膜は陽性に帯電しているため酸性薬物は塩基性薬物よりろ過されやすい。
2 投与された薬物のすべてが腎排泄によって消失するときその腎クリアランスはクレアチニンクリアランスにほぼ等しい。
3 フェノールスルホンフタレインは主に尿細管分泌により体内から消失するため腎機能測定に用いられる。
4 OAT1は近位尿細管上皮細胞の刷子縁膜に存在し細胞内の有機カチオンを管腔内へ排出する。
5 尿細管における弱塩基性薬物の再吸収は尿のpH が大きくなると増大しその腎クリアランスは低下する。
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問170 
薬物Aの血中濃度が薬物Bの併用によって上昇する組合せはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題170
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問171
薬物Aは、静脈内投与後肝臓における代謝と腎排泄によってのみ消失し正常時は肝クリアランスが全身クリアランスの80%であること腎排泄は糸球体ろ過のみによって起こることがわかっている。ある肝疾患患者において血中アルブミン濃度の低下により薬物Aの血中タンパク非結合形分率が2倍に上昇し肝クリアランスは4分の1に低下していた。この患者に対し正常時の2分の1の血中濃度時間曲線下面積(AUC)が得られるようにするには静脈内投与量を正常時の何%にすればよいか。1つ選べ。ただし薬物Aの体内動態にはいずれの場合にも線形性が成り立つものとする。

1 30
2 60
3 80
4 100
5 120
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問172
薬物A 50mg を、粉末製剤あるいは液剤として経口投与した後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は等しく1,500μg・h/L であった。一方、血中濃度に関する1次モーメント時間曲線下面積(AUMC)は粉末製剤の場合が9,000μg・h2/L液剤の場合が7,500μg・h²/L であった。薬物Aの粉末製剤の平均溶出時間(h)に相当するのはどれか。1 つ選べ。

1 0.2
2 1.0
3 1.2
4 5.0
5 11.0
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問173
治療薬物モニタリング(TDM)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 血清中ジゴキシン濃度を免疫学的測定法で測定する場合腎障害患者や妊婦では内因性交差物質が測定値に影響を及ぼすことがある。
2 アジスロマイシン投与時には第8脳神経障害の副作用を回避するためにTDM が行われる。
3 テオフィリンの投与量は患者のクレアチニンクリアランスを指標に決定される。
4 TDM は、血中薬物濃度と薬効・副作用との間に相関がない薬物において有用である。
5 薬物によっては血清分離剤に吸着するため血清分離剤を含む採血管を使用した場合には血清中濃度を低く見積もる場合がある。
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問174
医薬品粉体のぬれ及び吸湿に関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 ぬれやすいほど粉体に対する液体の接触角が大きい。
2 水溶性の結晶性粉体では臨界相対湿度(CRH)未満において急激な吸湿は起こらない。
3 CRH では、粉体粒子表面を覆う薬物の飽和水溶液の水蒸気圧と空気中の水蒸気圧が等しい。
4 粉体は、吸湿により安息角が減少する。
5 2種類の水溶性の結晶性粉体を混合して得られた粉体のCRH は個々の粉体のCRH と比べて高い。
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問175
球状の医薬品懸濁粒子は溶媒中を次式で表される速度で沈降する。次の記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。ただし、設問中のパラメータ以外は変化しないものとする。

Vs:沈降速度(m/s),r:粒子の半径(m),ρp:粒子密度(kg/m³),
ρf:溶媒の密度(kg/m³),g:重力加速度(m/s²),η:溶媒の粘度(Pa・s)

1 本式は、等加速度沈降している場合に成立する。
2 粒子径が 1/3 倍になれば粒子の沈降速度は1/9 倍になる。
3 溶媒の粘度が上昇すれば粒子の沈降速度は増大する。
4 粒子密度が小さくなれば粒子の沈降速度は低下する。
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問176
1 価の弱酸性化合物(pKa= 6.1)の水に対する溶解度はpH 1のとき0.1μg/mL であった。この化合物の溶解度が1mg/mL となるpH はいくらか。最も近い値を1 つ選べ。ただし、イオン形は完全に水に溶解するものとする。

1 2
2 5
3 7
4 10
5 12
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問177
湿式顆粒圧縮法による錠剤の製造プロセスにおいてア~エに当てはまる単位操作の組合せとして適切なのはどれか。1つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題177
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問178 
医薬品の容器・包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 SP(Strip Package)はポリ塩化ビニルなどで成型したくぼみに錠剤やカプセル剤を入れたものである。
2 ピロー包装は包装された医薬品の防湿性を高めるためにラミネートフィルムなどで二次包装したものである。
3 密閉容器の規定がある場合には気密容器を用いることはできない。
4 プレフィルドシリンジは注射液をあらかじめ注射器に充てんした製剤である。
5 プラスチック製医薬品容器試験法は輸液の容器のみに適用される。
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問179
ある経皮吸収型製剤の断面図(模式図)を以下に示す。in vitro 放出試験における本製剤からの累積薬物放出量と時間の関係を示したグラフとして正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、放出試験中、薬物貯蔵層内放出制御膜内及び粘着層内の薬物濃度は一定に保たれかつシンク条件が成立しているものとする。
第101回薬剤師国家試験問題179
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問180
EPR(Enhanced Permeability and Retention)効果の説明として、正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 腫瘍組織で活性の高い酵素によって薬物が代謝活性化を受け腫瘍組織特異的に効果が発現する。
2 腫瘍組織特異的なトランスポーターの利用により薬物の腫瘍組織への移行性と滞留性が向上する。
3 薬物を含む微粒子がマクロファージに貪食され薬物が長時間血液中に滞留する。
4 アンギオテンシンの併用投与により腫瘍組織の血管透過性が選択的に上昇し、薬物の移行性が向上する。
5 腫瘍組織では、通常組織と比較して毛細血管の透過性が亢進しリンパ管が未発達なので薬物を含む微粒子の腫瘍組織への移行性と滞留性が向上する。
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一般問題(薬学理論問題) 【病態・薬物治療】

問181
72歳男性。1年前より、一定の距離を歩行すると右のふくらはぎ(腓腹筋)に痛みを感じていたが歩行をしばらく中止すると改善するので、放置していた。1ヶ月前から次第に症状が悪化してきたため近医を受診した。このとき測定した血圧は以下の通りであった。またMRI で右総腸骨動脈に閉塞を認めた。この患者に対する治療薬について医師から薬剤師に相談があった。提案すべき適切な薬剤はどれか。2つ選べ。

(血圧)
左上腕138/72mmHg 足関節152/78mmHg
右上腕134/70mmHg 足関節94/52mmHg

1 ワルファリンカリウム
2 シロスタゾール
3 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
4 リバーロキサバン
5 サルポグレラート塩酸塩
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問182 
65歳男性。慢性閉塞性肺疾患の既往歴あり。数年前から労作時に息切れ、動悸を覚えるようになった。数日前から風邪様症状が出現し夜間咳嗽、喀痰とともに起坐呼吸の状態となった。

身体所見:身長172cm、体重69kg血圧140/85mmHg、脈拍108/分(不整)頸静脈怒張、収縮期雑音、下肢の浮腫著明。

検査所見:BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)716pg/mL(基準値18.4pg/mL以下)。
胸部X線写真:心胸郭比(CTR)71.5%心電図:心房細動と左室肥大。

この患者に対する治療薬について医師から薬剤師に相談があった。提案すべき治療薬として適切でないものはどれか。2 つ選べ。

1 リシノプリル水和物
2 フロセミド
3 カルペリチド
4 メキシレチン塩酸塩
5 リキシセナチド
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問183 
42歳女性。身長161cm、体重51kg。既往歴及び喫煙歴なし。月経困難症のため近隣の婦人科を受診しドロスピレノン・エチニルエストラジオールの配合剤が処方された。薬剤を服用しはじめてから数ヶ月後かかりつけ薬局の薬剤師に「急に息切れがし、胸が痛くなった」と電話による相談があった。薬剤師は、安全性速報で注意喚起されているこの配合剤の副作用であると推定し服用を中止してすぐに救急医療機関を受診するよう指導した。この副作用はどれか。1 つ選べ。

1 急性心筋塞
2 不整脈
3 狭心症
4 肺塞栓症
5 気胸
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問184
播種性血管内凝固症候群(DIC)に関する記述のうち誤っているのはどれか。1 つ選べ。

1 悪性腫瘍や産科的疾患などの基礎疾患を有する。
2 多発性微小血栓による循環障害を生じる。
3 凝固系と線溶系が同時に亢進する。
4 血小板数が増加する。
5 基礎疾患の治療に並行してヘパリンや合成プロテアーゼ阻害薬による治療を行う。
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問185 
42歳女性。健康診断で高血圧症を指摘されたため、内科を受診した。検査の結果、血清カリウムの低下血漿レニン活性の低下血漿アルドステロン濃度の上昇を認めた。さらに検査入院しカテーテル検査にて両側副腎静脈より採血し血漿アルドステロン濃度を測定したところ片側のアルドステロン濃度の著明な上昇がみられた。他の生化学的検査値には異常を認めず特記すべき家族歴もなかった。この患者の病側副腎摘出手術を行うまでの期間高血圧症に対する治療薬について医師より薬剤師に相談があった。提案すべき治療薬はどれか。1 つ選べ。

1 トリクロルメチアジド
2 スピロノラクトン
3 アリスキレンフマル酸塩
4 バルサルタン
5 リシノプリル水和物
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問186
36歳男性。既往歴に特記すべきことなし。体のだるさとともに、突然上眼瞼と下肢に浮腫が出現した。血圧は140/85mmHg で血液検査・尿検査を行ったところ結果は以下のとおりであった。

血液検査:白血球5,800/μL、Hb 14.2g/dL、血小板数25× 10⁴/μL、AST 32IU/L、ALT 38IU/L、血中尿素窒素(BUN)23mg/dL 、血清クレアチニン1.2mg/dL 、クレアチニンクリアランス80mL/min、Na138mEq/L、K4.5mEq/L、、Cl102mEq/L、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)268mg/dL、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)39mg/dL、トリグリセリド190mg/dL、血清総タンパク5.6g/dL、血清アルブミン2.6g/dL、空腹時血糖98mg/dL、HbA1c5.6%

尿検査:尿潜血(-)、尿タンパク(4+)3.8g/day、尿比重1.018
精査の結果ステロイドのパルス療法が開始された。
この患者の推定される病態として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 痛風腎
2 糖尿病
3 ネフローゼ症候群
4 急性肝炎
5 多発性硬化症
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問187
58歳男性。21歳のとき、統合失調症を発症。その後、精神科への入退院を繰り返し昨日、本院に入院。検査の結果、耐糖能異常が診断された。薬歴として以下の処方が記載されていた。

(処方1)
ハロペリドール錠1mg 1回2錠(1日6錠)1日3回朝昼夕食後14日分

(処方2)
オランザピン錠5mg 1回1錠(1日1錠)1日1回朝食後14日分

(処方3)
フルニトラゼパム錠2mg 1回1錠(1日1錠)酸化マグネシウム錠250mg 1回1錠(1日1錠)1日1回就寝前14日分

(処方4)
フルバスタチン錠20mg 1回1錠(1日1錠)1日1回夕食後14日分

この患者の処方に対して薬剤師が医師に処方変更を提案するとき削除を提案すべき薬剤はどれか。1 つ選べ。

1 ハロペリドール錠
2 オランザピン錠
3 フルニトラゼパム錠
4 酸化マグネシウム錠
5 フルバスタチン錠
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問188 
臓器移植の拒絶反応に用いる薬物に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 グスペリムスは抗CD25モノクローナル抗体であり急性拒絶反応の治療に用いられる。
2 タクロリムスはカルシニューリンを阻害してT細胞におけるインターロイキン-2 の産生を抑制する。
3 ミコフェノール酸モフェチルは急性拒絶反応治療の第一選択薬である。
4 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンは急性拒絶反応の治療に用いられる。
5 シクロスポリンはほ乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)阻害作用に基づく免疫抑制により腎移植に用いられる。
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問189
口腔咽頭カンジダ症に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 HIV 感染者で罹患率が低い。
2 ステロイド吸入患者で罹患率が高い。
3 がん患者で罹患率が低い。
4 舌痛、口腔内出血、口腔粘膜の白苔潰瘍などの臨床症状を示す。
5 ニューキノロン系抗菌薬による初期治療が第一選択である。
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問190
55歳男性。進行下行結腸がん手術施行後テガフール・ウラシル配合剤を内服していた。その後、脾転移、腹膜播種が認められFOLFOX+ベバシズマブ療法が開始された。12コース施行後、効果が不十分なためFOLFIRI+パニツムマブ療法へ変更となった。このがん化学療法施行前に行う遺伝子検査はどれか。2 つ選べ。

1 EGFR
2 KRAS
3 UGT1A1
4 B-Raf
5 Bcr-Abl
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問191
製薬企業の医薬情報担当者の役割として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 医療機関を訪問することにより自社の医療用医薬品を中心とした医薬情報を医療関係者に提供し適切な価格交渉を行う。
2 医薬品の有効性情報や安全性情報を医療現場から収集し企業に報告する。
3 常に安全性よりも有効性に重点をおいて情報を提供する。
4 自社の治験薬に関するデータの収集及び解析を行う。
5 緊急安全性情報を医療機関に伝達する。
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問192
ある疾患Xは、日本人の有病率が 0.2%である。Xに対する疾患マーカーMはXに罹患した患者において 99%の確率で陽性を示すが1%の確率で陰性を示す。また、Xに罹患していない患者では2%の確率で陽性を示し98%の確率で陰性を 示す。ある日本人患者が疾患マーカーMで陽性を示したときその患者がXに罹患 している確率(陽性予測値)として最も近い値はどれか。1つ選べ。

1 9%
2 25%
3 73%
4 97%
5 98%
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問193
コホート研究の指標の中で「絶対リスク減少率」に該当するのはどれか。2 つ選べ。

1 曝露群と非曝露群の危険度の比
2 治療することによりある転帰がどの程度抑えられたかを減少率で表した値
3 対照群における結果因子の発生率と治療群における結果因子の発生率の差
4 症例群が曝露した割合と対照群が曝露した割合の比
5 治療必要数の逆数
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問194
仮説検定を危険率1%で行ったところ帰無仮説は棄却できなかった。この検定結果に関する記述として適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 第1種の過誤が生じている可能性がある。
2 帰無仮説は肯定されたと解釈される。
3 危険率を5%とすれば帰無仮説は棄却されやすくなる。
4 危険率を変えなければ標本数を増やしても帰無仮説が棄却される見込みは変わらない。
5 第2種の過誤を犯す可能性の程度は1%である。
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問195
以下の図は3群以上の間で仮説検定を行う場合のデータの種類に応じた仮説検定法の選択とその順序の概要を示したものである。図の①,②,③の組合せとして適切なのはどれか。1 つ選べ。なお、post hoc 多重比較検定にはTukeyの検定Scheffeの検定Dunnett の検定などが含まれる。
第101回薬剤師国家試験問題195
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一般問題(薬学実践問題) 【物理・化学・生物、衛生/実務】

問196(実務)
アルベカシン硫酸塩の最も適切な投与法はどれか。1 つ選べ。

1 1回50mg、60分かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
2 1回50mg、4時間かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
3 1回200mg、60分かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
4 1回200mg ワン・ショットでの静脈内投与を1日3回、数日間にわたって実施した。
5 1回200mg、24時間かけての持続点滴投与を数日間にわたって実施した。
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問197(物理・化学・生物)
アミノグリコシド系抗生物質とβ-ラクタム系抗生物質の両水溶液を混合して残存率を測定したところ下のようなグラフが得られた。ただし、横軸は時間(h)縦軸は抗生物質の残存率(%)を片対数プロットしたものである。
このグラフでBは( ① )である。また、このグラフからBは( ② )に従って分解していると考えられる。①、②の組合せとして正しいのはどれか。
第101回薬剤師国家試験問題197
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問198-199 
77歳女性。以下の処方箋を持って薬局を訪れた。患者の話から、最近ものが飲み込みにくいとのことであった。

(処方)
ニフェジピン徐放錠(24時間持続)20mg 1回1錠(1日1錠)1日1回朝食後 14日分粉砕

問198(実務)
この処方に関する疑義照会として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 簡易懸濁法で投与するよう提案する。
2 粉砕せず、そのまま舌下に含むことを提案する。
3 同用量のニフェジピンカプセルに変更し脱カプセルして朝食後に舌下に含むことを提案する。
4 同用量のニフェジピンカプセルに変更し脱カプセルしてゼリーなどに混ぜて朝食後に服用するよう提案する。
5 同用量のニフェジピンの持効性細粒に変更し朝夕食後に分けて投与するよう提案する。
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問199(物理・化学・生物)
今回処方されているニフェジピンは血管拡張性の血圧降下薬である。ポアズイユの法則に従えば脈拍数、心拍出量、血液の粘度が一定条件下で血圧は末梢の毛細血管の半径の4乗に反比例する。この条件下で、ニフェジピンにより血圧180mmHg の高血圧患者の毛細血管半径が7%増大したときの血圧(mmHg)に最も近い値はどれか。 1つ選べ。

1 165
2 155
3 145
4 135
5 125
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問200-201
60歳女性。身長150cm、体重45kg。めまい、ふらつき、冷汗、軽度の意識障害を主訴として受診し、入院することとなった。入院時に病室を訪問した薬剤師が持参薬を確認したところ下記の薬剤を日ごろ欠かさず服用していたことが分かった。入院時の血清クレアチニン値1.5mg/dL、BUN 29mg/dL、AST 25IU/L、ALT 30IU/L、PT-INR 2.0、空腹時血糖値40mg/dL であった。

持参薬の内容
(薬袋1)
シベンゾリンコハク酸塩錠 100mg  1回1錠(1日3錠)
ベラパミル塩酸塩錠40mg  1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後

(薬袋2)
ワルファリンK 錠1mg  1回2錠(1日2錠) 1日1回朝食後

(薬袋3)
ロキソプロフェン Na 錠 60mg  1回1錠(1日3錠)
テプレノンカプセル50mg  1回1カプセル(1日3カプセル) 1日3回朝昼夕食後

問200(実務)
薬剤師はこの女性の主訴の原因として服用中の薬物の副作用を疑った。最も可能性の高い薬物はどれか。1 つ選べ。

1 シベンゾリンコハク酸塩
2 ベラパミル塩酸塩
3 ワルファリンカリウム
4 ロキソプロフェンナトリウム
5 テプレノン
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問201(物理・化学・生物)
患者に低血糖症状が疑われたため血糖値を検査することになった。血中グルコースの測定法に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 市販の簡易血糖測定器に用いられる酵素にはグルコースオキシダーゼやグルコースデヒドロゲナーゼなどがある。
2 電極法ではグルコースから酵素反応により生じる過酸化水素をガラス電極で測定する。
3 屈折率を利用した糖度計によって測定する。
4 簡易カラムにより他の単糖とグルコースを分離しエチジウムブロマイドにより蛍光測定する。
5 グルコースと酵素及びNADP⁺を反応させ生じたNADPH を吸光度法により測定する。
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問202-203
45歳男性。下記の処方箋を保険薬局に持参した。薬剤師がインタビューしたところ患者は「医師からはピロリ菌の一次除菌と聞いている」と回答した。

(処方)
オメプラゾール錠10mg 1回2錠(1日2錠)
クラリスロマイシン錠200mg  1回1錠(1日1錠)

アモキシシリンカプセル250mg  1回3カプセル(1日3カプセル) 1日1回朝食後7日分

問202(実務)
処方監査による判断として正しいのはどれか。 1つ選べ。

1 1日1回朝食後を1日1回朝食前に変更する。
2 1日1回朝食後を1日1回夕食後に変更する。
3 それぞれの薬剤の1日量を2倍にして1日2回朝夕食後に変更する。
4 7日分を3日分に変更する。
5 7日分を14日分に変更する。
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問203(物理・化学・生物)
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染診断には尿素呼気試験法が用いられる。
この方法は、13C で標識した尿素を服用しピロリ菌が持つウレアーゼ活性で生じる呼気中の二酸化炭素を赤外吸収スペクトル法で検出するものである。これに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 赤外線は紫外線よりも短波長である。
2 赤外線は分子振動によって双極子モーメントが変化するときに吸収される。
3 赤外吸収スペクトル法では紫外可視吸光度法とは異なりランベルト-ベール(Lambert-Beer)の法則が成立しない。
4 ¹³CO2の逆対称伸縮振動は¹²CO2と比べ低い波数側に検出される。
5 1¹²CO2の測定には2350cm⁻¹付近の吸収が用いられこれは指紋領域に含まれる。
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問204-205
74歳男性。意識障害のため救急搬送されてきた。水分貯留をともなう高血圧性緊急症と診断され治療方針を話し合う中でニカルジピン塩酸塩とフロセミドの投与が検討された。

問204(実務)
緊急対応のため注射製剤が選択された。この薬物投与に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ニカルジピン塩酸塩注射液とフロセミド注射液を注射筒内で混合して投与できる。
2 ニカルジピン塩酸塩は急速静注が推奨される。
3 両剤とも生理食塩液又はブドウ糖注射液で希釈できる。
4 フロセミドは電解質失調に注意して投与する。
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問205(物理・化学・生物)
処方薬の物性を測定する目的で種々のpH で水溶液(50μg/mL)を調製しその5mL ずつに、それぞれ1-オクタノール5mL を加えてよく振り混ぜ分配平衡に達した後水層中の薬物濃度を測定した。以下の表は処方されたどちらかの薬物の結果である。この結果に関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。ただし、この薬物は1-オクタノールとの相互作用を起こさずまた、イオン形薬物の1-オクタノールへの分配は起こらないものとする。
第101回薬剤師国家試験問題205

1 塩基性薬物ニカルジピンの測定結果である。
2 酸性薬物フロセミドの測定結果である。
3 この薬物の分配係数は、約10である。
4 この薬物の pKa は、約6.0である。
5 この薬物の pKa は、約4.0である。
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問206-207
10歳女児。体重34kg。昨夜より咽頭痛がひどかったため母親が小児科を受診させ以下の処方箋をかかりつけの保険薬局へ持参した。処方箋を受け取った薬剤師が薬剤服用歴とお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認したところ以下の①~⑤であった。

(処方)
セフジニル細粒10%  1回1.0g(1日3.0g) 1日3回朝昼夕食後4日分

(現在服用中の薬剤)
①バルプロ酸Na徐放顆粒40%  1回1.5g(1日1.5g) 1日1回夕食後28日分
②ビフィズス菌微粒 1回0.5g(1日1.5g) 1日3回朝昼夕食後28日分
③溶性ピロリン酸第二鉄シロップ5%  1回4mL(1日12mL) 1日3回朝昼夕食後28日分
④プランルカストシロップ用10%  1回1.0g(1日2.0g) 1日2回朝夕食後28日分
⑤フェキソフェナジン塩酸塩シロップ用5%  1回0.6g(1日1.2g) 1日2回朝夕食後28日分

問206(実務)
現在服用中の薬剤のうちセフジニル細粒との相互作用が問題となるのはどれか。1 つ選べ。

1 バルプロ酸Na徐放顆粒
2 ビフィズス菌微粒
3 溶性ピロリン酸第二鉄シロップ
4 プランルカストシロップ用
5 フェキソフェナジン塩酸塩シロップ用
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問207(物理・化学・生物)
セフジニルに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題207

1 セフェム系抗生物質である。
2 細菌の細胞壁生合成に関わる酵素をアルキル化することで作用を示す。
3 β-ラクタマーゼによってaの位置で加水分解される。
4 オキシムはZ 配置である。
5 アミノイミダゾリル基をもつ。
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問208-209
72歳男性。いつもは21時頃に床に入り夜間に1~2回トイレに起きることはあるが、眠れていた。1週間前より寝つきが悪くなり内科を受診した。以下の処方箋が出され保険薬局に持参した。併用薬はなく肝機能、腎機能に異常はない。この薬剤を服用するのは初めてである。

(処方)
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回就寝前7日分

問208(実務)
今回の処方に関する服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 眠れるようになれば、いつ服用をやめても構いません。
2 就寝前に飲酒しても構いません。
3 眠れなければ、服用量を増やしても構いません。
4 グレープフルーツジュースを飲むのは避けてください。
5 カフェイン(コーヒー、紅茶など)の摂取は、夕方以降は避けてください。
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問209(物理・化学・生物)
ゾルピデム酒石酸塩に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題209

1 窒素原子アは sp³ 混成軌道をもつ。
2 破線で囲んだ環は芳香族性をもつ。
3 窒素原子イは、3 つの窒素原子のうち最も塩基性が高い。
4 酒石酸の立体異性体は、図に示したものを含めて4つある。
5 この酒石酸は (2R, 3R) の立体配置を有する。
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問210-211
散剤の主薬の処方量が少ない場合には賦形剤の添加により、かさを増し分包誤差を極力少なくすることができる。
賦形をする際は一般的に賦形剤として乳糖やデンプンなどを主薬によって選択して用いる。

問210(物理・化学・生物)
構造式Aで表される乳糖に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題210

1 D-グルコフラノースとD-ガラクトフラノースがグリコシド結合している。
2 還元糖である。
3 グルコシダーゼによって2つの単糖に分解される。
4 水に溶かすと異性化し、旋光性を失う。
5 β(1→4)結合をもつ。
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問211(実務)
以下のうち、一般的に乳糖を賦形剤として用いるのはどれか。2 つ選べ。

1 アミノフィリン水和物末
2 イソニアジド末
3 ヨウ化カリウム末
4 β-ガラクトシダーゼ散
5 ロートエキス散
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問212-213
63歳女性。日曜日の午後、急に左耳が聞こえにくくなった。翌朝まで様子をみたが改善しなかったため近隣の耳鼻科を受診したところ突発性難聴と診断された。以下の薬剤が処方され、保険薬局に来局した。

(処方)
処方1 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日6錠)1日3回 朝昼夕食後3日分
処方2 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日4錠)1日2回 朝昼食後3日分
処方3 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日2錠)1日1回 朝食後3日分
処方4 メコバラミン錠500μg 1回1錠(1日3錠)1日3回 朝昼夕食後9日分
処方5 テプレノンカプセル50mg 1回1カプセル(1日3カプセル)1日3回 朝昼夕食後9日分

問212(実務)
薬剤師が服薬指導する内容の記述として適切でないのはどれか。2 つ選べ。

1 寝つきが悪くなることがあります。
2 難聴の症状が改善すればプレドニゾロン錠は途中で服用を中止しても構いません。
3 プレドニゾロン錠は朝食後6錠、昼食後4錠、夕食後2錠を3日間服用してください。
4 メコバラミン錠は光に弱い薬です。光を避けて保管してください。
5 テプレノンカプセルは胃粘膜を保護する薬です。
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問213
プレドニゾロンの確認試験に赤外吸収スペクトルが利用できる。以下の記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 吸収帯Aはヒドロキシ基に由来する。
2 吸収帯BはC-O単結合に由来する。
3 吸収帯Cはカルボニル基に由来する。
4 吸収帯DはC-H 結合に由来する。
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問214-215
35歳女性。体重45kg。昨夜より40℃の発熱が続いたため医療機関を受診した。発汗はなく、全身の関節がひどく痛かった。下記の生薬を含む漢方エキス細粒が処方された。なお、処方量は常用量である。

生薬名 1日量
マオウ 5.0g
キョウニン 5.0g
ケイヒ 4.0g
カンゾウ 1.5g

問214(実務)
この漢方処方について薬剤師が留意すべき点として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

1 浮腫が出現することがある。
2 動悸を起こすことがある。
3 発汗を促すため、水分補給が必要である。
4 高カリウム血症を起こすことがある。
5 甲状腺機能亢進症の患者には慎重に投与する必要がある。
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問215(物理・化学・生物)
この処方に含まれるそれぞれの生薬の主成分A~Dに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題215

1 化合物Aは、芳香をもつ精油成分であり化合物名は2-phenyl-1-propenalである。
2 化合物Bは、ステロイド代謝酵素を活性化し低カリウム血症を起こす。
3 化合物Cは、4種の立体異性体のうち最も強い交感神経興奮作用を示す。
4 化合物Dは、加水分解を受けるとグルコース2分子、ベンズアルデヒド及び青酸を生じる。
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問216-217
55歳女性。身長160cm、体重70kg。起床時右手が思うように動かなくなり救急外来を受診した。CT 検査にてアテローム血栓性脳梗塞と診断され入院にて急性期治療を受けた。この患者の血液検査データは以下の通りである。また、医師は重篤な腎障害があると判断した。

クレアチニンクリアランス20mL/min、BUN 40mg/dL、ALT 7.1U/L、AST 12.5U/L、γ-GTP 10.0U/L、血小板数20× 10⁴/μL

問216(実務)
以下は、退院時の再発抑制のための薬物である。この患者への投与が適切でないのはどれか。1 つ選べ。なお、退院直前の検査データは入院時と大きな変化はなかった。

1 シロスタゾール
2 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
3 チクロピジン塩酸塩
4 低用量アスピリン
5 クロピドグレル硫酸塩
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問217(物理・化学・生物)
脳塞の発症には血小板凝集反応が関与するものがある。この反応に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 トロンボキサン A2 は血管内皮細胞から放出され血小板凝集を抑制する。
2 損傷した血管壁内から露出したコラーゲンは血小板凝集を抑制する。
3 活性化された血小板どうしはフィブリノーゲンを介して結合する。
4 プロスタグランジン I2 は活性化された血小板から放出され血小板凝集を促進する。
5 ADP(アデノシン5’-二リン酸)は活性化された血小板から放出され血小板凝集を促進する。
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問218-219
65歳女性。B細胞性非ホジキンリンパ腫と診断され、本日より外来にて R-CHOP 療法施行のため来院した。診察後、以下の薬剤が処方された。

(処方)
プレドニゾロン錠5mg  1回20錠(1日20錠) 1日1回昼食後5日分
イブプロフェン錠200mg 1回1錠(1日1錠) 点滴開始30分前1回分
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩錠2mg 1回3錠(1日3錠) 点滴開始30分前1回分

【R-CHOP 療法:CHOP 療法(シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩ビンクリスチン硫酸塩、プレドニゾロン)にリツキシマブを加えたがん化学療法の1つ】

問218(実務)
この薬物療法を初めて受ける患者への指導内容として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 人ごみへの外出は避け外出から戻ったときはうがいや手洗いをしてください。
2 体がだるく感じたときにはプレドニゾロン錠の服用を中止できます。
3 吐き気があるときは食べられるものを少量ずつ食べるようにしてください。
4 インフュージョンリアクションを回避するため解熱剤と抗アレルギー薬が処方されています。
5 本治療により脱毛が起こることがあります。
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問219(物理・化学・生物)
下図は免疫グロブリンG(IgG)の模式図である。R-CHOP 療法に用いられるリツキシマブに該当するのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題219
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問220-221
薬剤師は疾病予防にも関わるべきでありワクチンに関する知識を深める 必要がある。

問220(実務)
薬剤師として知っておくべきワクチンに関する記述のうち誤っているのはどれ か。 1つ選べ。

1 麻疹、風疹、水痘及びおたふくかぜのワクチン接種不適当者には妊婦が含まれ る。
2 B型肝炎ワクチンは抗体価を検査しながら複数回接種することがある。
3 副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤を服用している患者では生ワクチンの接種 ができない場合がある。
4 インフルエンザワクチンは卵アレルギーの人に対しては注意して接種する。
5 結核に対する抗体がない場合はツベルクリンを接種する。
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問221(物理・化学・生物)
予防接種に用いる抗原(ワクチン)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 ウイルスに対する生ワクチンは接種後の免疫応答能を高めるため天然に存 在するウイルスの毒性をより高めたものである。
2 我が国におけるインフルエンザワクチンの主成分はウイルスから分離・精製 したノイラミニダーゼを不活化したものである。
3 ワクチンの中には病原体構成成分の組換え体タンパク質を主成分とするもの がある。
4 トキソイドは病原体が産生する毒素を免疫原性を残したまま無毒化したも のである。
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問222-223
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病と診断を受けた患者がイマチニブメシル酸塩錠の服用を始めたが効果が不十分であった。そのため、他の薬剤に切り換えることとなった。

問222(実務)
切り換えの薬物として推奨されるのはどれか。1 つ選べ。

1 ゲフィチニブ
2 ソラフェニブトシル酸塩
3 ダサチニブ水和物
4 クリゾチニブ
5 エルロチニブ塩酸塩
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問223(物理・化学・生物)
フィラデルフィア染色体が形成される変異の分類として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 置換
2 欠失
3 逆位
4 挿入
5 転座
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問224-225
65歳女性。以下の処方箋をもって保険薬局を訪れた。

(処方)
アレンドロン酸経口ゼリー剤 35mg 1回1包(1日1包) 週1回起床時4日分 水約 180mL とともに服用

問224(実務)
この患者に対する薬剤師の指導として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 よく噛めば、水なしで服用しても構いません。
2 症状を悪化させないために毎日無理のない軽い運動を心がけてください。
3 日常生活において乳製品や緑黄色野菜をとるように心がけてください。
4 起床時に飲み忘れたら就寝時に服用してください。
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問225(物理・化学・生物)
骨代謝に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 骨芽細胞は、コラーゲンを細胞外へ分泌する。
2 骨細胞は未分化細胞であり増殖能を有する。
3 破骨細胞は、アルカリ性ホスファターゼを細胞外へ分泌する。
4 副甲状腺(上皮小体)ホルモンは破骨細胞の働きを減弱させる。
5 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3 (活性型ビタミンD3)は小腸からの Ca²⁺ の吸収を促進する。
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問226-227
65歳女性。食道がんを切除後経口による栄養補給が不可能となったため高カロリー輸液(Total Parenteral Nutrition)療法が適用となった。

問226(実務)
2週間投与したところで患者が病棟薬剤師に口内炎による痛みを訴えた。薬剤師はビタミンの補充が必要と判断した。このとき、補充を提案すべきビタミンと して適切なのはどれか。2つ選べ。

1 ビタミン A
2 ビタミン B
3 ビタミン D
4 ビタミン E
5 葉酸
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問227(衛生)
栄養素の補給に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 高カロリー輸液に含まれるビタミン B12が機能を発現するには胃の内因子が 必要である。
2 高カロリー輸液にビタミン Bを過剰に添加するとウェルニッケ脳症を引き 起こす。
3 亜鉛の補給は褥瘡の防止・早期修復に効果を示す。
4 高カロリー輸液にセレンを添加しないと心機能異常を起こすことがある。
5 肝機能が著しく低下した患者の高カロリー輸液にはグルタミンを多く添加す る必要がある。
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問228-229 
56歳女性。パーキンソン病及び慢性胃炎で治療中のため保険薬局に処方箋を持参した。処方1を継続服用していたが振戦が改善されないため本日より 処方2が追加された。薬剤師は服薬指導の際に患者にチーズを食べすぎないよう に指導した。

(処方1) レボドパ 250mg・カルビドパ配合錠  1回1錠 (1日3錠)  1日3回 朝昼夕食後 14日分
ファモチジン錠 20mg  1回1錠(1日2錠)  1日2回 朝夕食後 14日分

(処方 2)
セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠 2.5mg  1回1錠(1日1錠)  1日1回 朝食後 14日分

問228(実務)
この患者にとってチーズの成分の中で問題となるのはどれか。 1つ選べ。

1 トランス脂肪酸
2 デヒドロ酢酸ナトリウム
3 チラミン
4 ナイシン
5 ラクトース
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問229(衛生)
チーズ中の成分が問題となる理由として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 この食品成分が胃に障害を与え胃炎を悪化させる。
2 この食品成分が処方された薬物の代謝酵素を阻害する。
3 この食品成分が処方された薬物の代謝酵素の発現を誘導する。
4 この食品成分が処方された薬物の消化管からの吸収を阻害する。
5 処方された薬物がこの食品成分を代謝する酵素を阻害する。
6 処方された薬物がこの食品成分を代謝する酵素の発現を誘導する。
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問230-231
少年スポーツクラブの懇親会のバーベキューで大人3名、子供10名が鶏肉を焼いて食べた。その3日後にこの懇親会に参加した者のうち子供4名が発熱及び下痢を伴う腹痛を発症した。患児の全員が近医を受診し点滴静注などの治療を受けた。その後、この食中毒の原因はカンピロバクターと同定された。

問230(実務)
カンピロバクターによる食中毒に罹患した患児の保護者に対する薬剤師による衛生管理を含めた指導及び助言として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 下痢が続いている間は糖分や電解質を含むスポーツ飲料の摂取は控える。
2 下痢が続いても下痢止めは使用しない。
3 鶏肉の内部は汚染されていないので表面を軽くあぶってから子供に食べさせる。
4 鶏肉を取扱った手を洗ってから他の食品を取扱う。
5 鶏肉を生食する際には一度冷凍しカンピロバクターを死滅させる。
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問231(衛生)
カンピロバクターによる食中毒に関する記述のうち誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 カンピロバクターは鳥類等の腸管に常在し鶏肉を汚染しやすい。
2 野生生物により汚染された環境水を飲むことにより発症することがある。
3 牛レバーの生食により発症することがある。
4 カンピロバクターは乾燥に弱いため殻の表面が乾燥している鶏卵の生食による発症のリスクは低い。
5 再興感染症の1つに位置づけられている。
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問232-233 
特定健康診査を受けた本人に実施機関から健診結果及びこれに応じた生活習慣の改善に関する情報が届いた。

問232(衛生)
特定健康診査に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 内臓脂肪型肥満に着目した健康診査である。
2 特定健康診査の対象者は後期高齢者である。
3 特定健康診査を受けるのは個人に課せられた義務であり健康保険組合等の医療保険者は干渉しない。
4 特定健康診査の結果から生活習慣病の発症リスクが高い人に対して生活習慣を見直すサポートが実施される。
5 特定健康診査に関わる個人情報は個人情報保護法の対象にならない。
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問233(実務)
特定健康診査におけるメタボリックシンドロームの診断基準となっている検査項目はどれか。2 つ選べ。

1 血圧
2 空腹時血糖値
3 尿酸値
4 血清クレアチニン値
5 γ-GTP 値
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問234-235 
34歳女性。検診で乳がんの疑いを指摘された。血縁者の多くが乳がんを発症していたため乳がんの遺伝子検査及び組織診断を受けた。その結果、HER2陽性乳がんと診断された。骨転移があるためドセタキセル/カルボプラチン/トラスツズマブの併用療法のレジメンに従い薬物治療が始まった。

問234(衛生)
遺伝性乳がんの発症に関わる遺伝子はどれか。つ選べ。

1 APC
2 BRCA1
3 NF1
4 p53
5 RB
6 VHL
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問235(実務)
ドセタキセル/カルボプラチン/トラスツズマブの併用療法について、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 トラスツズマブ投与前及び投与期間中に適宜心機能検査をする。
2 トラスツズマブはアナフィラキシー様症状に注意して投与する。
3 トラスツズマブの代表的な副作用に骨髄抑制がある。
4 カルボプラチンの投与期間中は血清電解質濃度及び腎機能検査を行う。
5 カルボプラチンはアナフィラキシー様症状に注意して投与する。
6 カルボプラチンの代表的な副作用に骨髄抑制がある。
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問236-237
77歳男性。3月中旬のある日、昼食の時間になり家族が男性を探したところ男性は農機具等が置いてある小屋でうずくまっていた。顔面は蒼白であり、声をかけてもうなずくだけで言葉が出なかった。また、足下に嘔吐物があった。支えても歩くことができなかったため救急車で病院に搬送した。家族の話から、この男性は朝10時頃から小屋で畑仕事の準備をしていたという。診察した医師は、化学物質による中毒を疑い、検査を依頼した。

問236(実務)
病院で行うべき処置として誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 胃を洗浄する。
2 活性炭を投与する。
3 制吐剤を投与する。
4 輸液を投与する。
5 利尿剤を投与する。
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問237(衛生)
この男性の血液を検査したところコリンエステラーゼ活性が著しく低下していた。中毒の原因と考えられる化学物質はどれか。つ選べ。

1 クロルピクリン
2 グルホシネート
3 パラコート
4 メソミル
5 硫酸タリウム
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問238-239 
薬物乱用が社会的な問題となっているため中学校より学校薬剤師に薬物乱用防止講座を実施してほしいとの要請があった。

問238(実務)
この講座の中で中学生に伝える内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 処方された医薬品であればどのような目的で使用しても薬物乱用とはいわない。
2 危険ドラッグを1回使用しただけも薬物乱用という。
3 大麻を所持しているだけで使用していない場合は処罰の対象とはならない。
4 シンナーや覚せい剤を使い続けて病的な状態になるとストレスを感じただけで幻覚が生じることがある。
5 薬物乱用によって意欲が減退することはあるが暴力的になることはない。
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問239(衛生)
最近5年間(平成22年以降)の我が国における覚せい剤事犯の検挙状況に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 覚せい剤事犯の検挙人員は薬物(覚せい剤、大麻、麻薬及び向精神薬、あへん)事犯別検挙人員のうち最も多くを占める。
2 覚せい剤事犯の検挙人員全体のうち約半数を占めているのは30歳未満である。
3 覚せい剤事犯の検挙人員全体に占める50歳以上の割合は、増加している。
4 覚せい剤事犯の検挙人員全体に占める初犯者の割合は、約80%である。
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問240-241
36歳男性。CD20 陽性の再発低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫のためイットリウム(⁹⁰Y)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)を投与することになり、注射液の調製が依頼された。

問240(実務)
イットリウム(⁹⁰Y)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)注射液はイブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)にイットリウム(⁹⁰Y)を結合させて調製する。調製について誤っているのはどれか。つ選べ。

1 製品名と規格、検定日、使用量、使用日患者名、調製者名等を記載した記録簿を作成し保管する。
2 調製は、微生物の汚染を防ぐためにクリーンベンチ内で行う。
3 飛散防止のためにバイアル内は陰圧に保つ。
4 放射性医薬品が分注されたシリンジには医薬品の名称、量及び患者氏名を記入したシールを貼付する。
5 調製時に発生した放射性廃棄物は専用のドラム缶に封入し保管廃棄する。
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問241(衛生)
⁹⁰Y に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 主に β 線を放出する。
2 半減期は約1週間である。
3 ⁹⁰Srとの間に放射平衡が成り立つ。
4 神経組織に特異的効果を示す。
5 光電効果やコンプトン散乱を引き起こす。
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問242-243
学校薬剤師が、小学校の屋外にあるプールの水質検査をプールの対角線上の3点の水面下20cm のA、B、Cで実施した。結果は下の通りであった。
第101回薬剤師国家試験問題242-243

問242(実務)
学校薬剤師が行う説明として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 プール水の遊離残留塩素が基準を満たしていないと指摘した。
2 プール水のpH が基準を満たしていないと指摘した。
3 遊離残留塩素の基準を満たすことはプール熱の発生予防やクリプトスポリジウムの増殖予防に有効であると説明した。
4 晴天時、紫外線の強いときは遊離残留塩素の消費が高まると説明した。
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問243(衛生)
プール水の検査項目でないのはどれか。1 つ選べ。

1 塩化物イオン
2 大腸菌
3 一般細菌
4 過マンガン酸カリウム消費量
5 総トリハロメタン
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問244-245
58歳男性。糖尿病のため、食事療法及び運動療法に加え経口糖尿病治療薬による治療を受けていた。効果不十分のためペン型インスリン製剤を用いることになった。

問244(実務)
インスリン製剤の選択に関する記述のうち誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 超速効型及び速効型インスリン製剤はインスリンの追加分泌を補うのに用いる。
2 持効型及び中間型インスリン製剤はインスリンの基礎分泌を補うのに用いる。
3 スルホニル尿素系薬を併用する場合速効型インスリン製剤を用いる。
4 混合型インスリン製剤を毎食前1日3回投与すると生理的なインスリン動態に近づけることができる。
5 速効型インスリン製剤を毎食前1日3回投与し続けると再び経口糖尿病薬に反応するようになることが期待できる。
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問245(衛生)
医療機関に返却された針の廃棄方法で正しいのはどれか。2つ選べ。

1 回収した使用済み針の処理責任は、市町村が負う。
2 使用済み針と未使用の針は廃棄前に必ず分別しなければならない。
3 使用済み針は特別管理一般廃棄物として扱う。
4 使用済み針は回収後滅菌しても感染性廃棄物と同様の扱いをする。
5 未使用の針は感染性廃棄物と同様の扱いをする。
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一般問題(薬学実践問題) 【薬理、薬剤/実務】

問246-247
70 歳女性。以前より消化器内科にて【 薬剤 1 】 による薬物治療を受けている。最近、別の医院を受診し、パーキンソン病と診断されレボドパにて薬物治療を行うこととなった。レボドパを標準維持量まで増量したが症状の改善が見られず、薬物相互作用が疑われた。

問246
【 薬剤 1 】 は、脳内でレボドパの効果に影響した可能性がある。【 薬剤 1 】 はどれか。1つ選べ。

1 プロパンテリン臭化物
2 ラベプラゾールナトリウム
3 スクラルファート
4 スルピリド
5 テプレノン
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問247 
薬物相互作用を回避するため【 薬剤 1 】 を中止したところ、幻覚症状が発現した。その機序として、最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。

1 ドパミン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ刺激優位となった。
2 ドパミン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ遮断優位となった。
3 アセチルコリン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ刺激優位となった。
4 アセチルコリン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ遮断優位となった。
5 【 薬剤 1 】を中止することで脳内ドパミン濃度が増加した。 
6 【 薬剤 1 】を中止することで脳内アセチルコリン濃度が増加した。
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問248-249
55 歳男性。前立腺肥大に伴う排尿障害に対して単剤で薬物治療中だったが、時々急に抑えられないような強い尿意を感じるとの訴えがあったため新たな薬剤が追加されて、次のような処方となった。

(処方 1)
シロドシン錠 4mg 1回1錠(1日 2 錠) 1 日 2 回 朝夕食後 14 日分

(処方 2)
プロピベリン塩酸塩錠 10 mg 1回1錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 14 日分

問248
この処方に関して患者に確認する内容として重要度が高いのはどれか。2つ選べ。

1 咳がひどく出ることはありませんか。
2 食欲不振になっていませんか。
3 味(甘、塩、酸、苦)を感じにくいことはありませんか。
4 めまいや立ちくらみを感じることはありませんか。
5 排尿した後に尿が残っている感じはありませんか。
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問249
この患者において新たに追加された処方薬の作用機序はどれか。1つ選べ。

1 アドレナリンα1 受容体遮断による尿道内圧の低下
2 アドレナリンβ2 受容体刺激による外尿道括約筋の弛緩
3 アドレナリンβ3 受容体刺激による膀胱排尿筋の収縮
4 アセチルコリンM2 受容体刺激による内尿道括約筋の弛緩
5 アセチルコリンM3 受容体遮断による膀胱排尿筋の弛緩
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問250-251
70歳男性。もともと歩行が困難であったが最近、薬の飲み忘れが増え、通院も困難になってきた。医師の指示に基づき保険薬局の薬剤師が在宅訪問薬剤管理を行うこととなった。

(処方1)
ドネペジル塩酸塩錠5mg  1回1錠(1日1錠)
バルサルタン錠40mg  1回1錠(1日1錠)
アスピリン腸溶錠100mg  1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後14日分

(処方2)
サルポグレラート塩酸塩錠100mg  1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後14日分

問250(実務)
在宅訪問において薬剤師に求められている行為としてふさわしくないのはどれか。1 つ選べ。

1 残薬を整理し、処方量の調整を医師に提案する。
2 血圧などのバイタルサインをチェックし医師に報告する。
3 コンプライアンスの向上を目的とし剤形変更を医師に提案する。
4 家族から求めのあった口腔ケア用スポンジブラシを提供する。
5 患者の一部負担金を減免する。
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問251(薬理)
処方された薬物の作用機序として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 アンギオテンシン受容体を遮断する。
2 セロトニン受容体を遮断する。
3 アセチルコリン受容体を遮断する。
4 グルタミン酸受容体を遮断する。
5 アドレナリン受容体を遮断する。
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問252-253
45歳女性。卵巣がん。がん性疼痛に対して以下の薬剤を使用してきたが、疼痛が増強してきたので追加処方を検討することにした。

(処方)
ロキソプロフェンNa錠60mg  1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後14日分

問252(実務)
ロキソプロフェンNa錠に追加する薬剤として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 コデインリン酸塩散10%
2 セレコキシブ錠
3 モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠
4 メサドン塩酸塩錠
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問253(薬理)
前問で適切と考えた追加処方薬の薬理作用(副作用を含む)として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 中脳や延髄に作用し脊髄への下行性抑制系神経を抑制することで鎮痛作用を示す。
2 プロスタグランジンの産生を抑制し解熱作用を示す。
3 肝臓の薬物代謝酵素によってモルヒネに変換されて鎮痛作用を示す。
4 延髄の化学受容器引き金帯(CTZ)を抑制し、制吐作用を示す。
5 消化管運動を抑制し、便秘を起こす。
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問254-255
30歳男性。気管支ぜん息の治療のため以下の薬剤が処方された。

(処方)
アドエア125エアゾール120吸入(注) 1本 1 回 2吸入 1日 2 回 朝夕食後吸入

注:サルメテロールキシナホ酸塩及びフルチカゾンプロピオン酸エステルを含有する加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)。1吸入で、サルメテロールとして25μg 及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg を吸入できる。

問254(実務)
この処方薬で生じる可能性のある副作用として誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 アナフィラキシー
2 肺炎
3 口腔カンジダ症
4 振戦
5 血清カリウム濃度上昇
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問255(薬理)
上記の処方薬に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 フルチカゾンは細胞質のグルココルチコイド受容体に結合し核内に移行する。
2 フルチカゾンはNF-κB を活性化して、抗炎症作用を示す。
3 サルメテロールは気管支平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激しアデニル酸シクラーゼを活性化する。
4 フルチカゾンは血糖上昇作用を有するがサルメテロールはその作用を減弱する。
5 サルメテロールは心機能抑制作用を有するがフルチカゾンはその作用を減弱する。
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問256-257 
73歳男性。入院中の患者。切除不能の胃がんに対してS-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)/シスプラチン療法を開始しその後、退院して外来化学療法で治療を継続することとなった。

問256(実務)
治療開始時又は退院時に薬剤師が患者に対して行う説明として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 S-1 の服用においては休薬期間が設けられています。
2 治療効果を高めるために水分の摂取量を制限してもらうことがあります。
3 投与期間中には重篤な副作用を回避するため定期的に血液検査を行う必要があります。
4 悪心・嘔吐、食欲不振等が起きることがあります。
5 激しい下痢、腹痛が起きることがあります。
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問257(薬理)
この化学療法の副作用を軽減する薬物に関する記述として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

1 アザセトロンは化学受容器引き金帯(CTZ)と求心性迷走神経終末のセロトニン 5-HT3 受容体を遮断し急性の悪心・嘔吐を抑制する。
2 タンニン酸アルブミンは大腸のアウエルバッハ神経叢を刺激し大腸のぜん動運動を促進する。
3 アプレピタントはニューロキニン NK1 受容体を遮断し遅発性の悪心・嘔吐を抑制する。
4 D-マンニトールは管腔内浸透圧上昇を介して近位尿細管のナトリウム再吸収を抑制し尿量を増加させる。
5 レノグラスチムは顆粒球系幹細胞に作用し好中球数を増加させる。
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問258-259
62歳女性。3年前に糖尿病と診断され処方1及び処方2で治療中。最近、手足に痛みやしびれ感があるため処方3が追加となった。

(処方1)
メトホルミン塩酸塩錠250mg  1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後14日分

(処方2)
ピオグリタゾン錠15mg  1回0.5錠(1日0.5錠) アログリプチン安息香酸塩錠25mg  1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後14日分

(処方3)
プレガバリンカプセル75mg  1回1カプセル(1日2カプセル) 1日2回朝夕食後14日分

問258(実務)
処方 3 の服薬指導として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 痛みやしびれ感の改善があれば薬をやめても構いません。
2 アルコールは薬の作用に影響しますので控えてください。
3 ぼんやりしたり、めまい、意識消失などが起こることがあります。
4 血液を固まりにくくし血のめぐりを良くすることで痛みをやわらげます。
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問259(薬理)
処方1~3の薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アルドース還元酵素を阻害し末梢神経障害を改善する。
2 AMP 依存性プロテインキナーゼを活性化し肝臓での糖新生を抑制する。
3 ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPARα)を活性化しインスリン抵抗性を改善する。
4 オピオイド μ 受容体を刺激し鎮痛作用を示す。
5 ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)を阻害しインクレチンの作用を増強する。
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問260-261
70歳女性。1ヶ月前から四肢の筋力低下と眠れないほどの四肢及び腰部の痛みがある。整形外科を受診し、以下の薬剤が処方された。

(処方1)
リセドロン酸 Na 錠 17.5 mg  1回1錠(週1錠) 週1回起床時2日分

(処方2)
カルシトリオールカプセル0.25μg  1回1カプセル(1日2カプセル) 1日2回朝夕食後14日分

(処方3)
アルプラゾラム錠 0.4mg  1回1錠(1日1錠) 1日1回就寝前14日分

問260(実務)
上記の処方に関する服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 服用後、なるべく早く食事をとるように指導する。
2 服用後、横になって安静にするように指導する。
3 歯科を受診する場合に服用中の薬剤について歯科医師に告知するように指導する。
4 自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないように指導する。
5 腰痛が改善したら直ちに服薬を中止するように指導する。
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問261(薬理)
リセドロン酸の作用機序として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 骨のエストロゲン受容体に結合し骨芽細胞を増加させ骨形成を促進する。
2 ヒドロキシアパタイトに結合したのち骨芽細胞に取り込まれアポトーシスを起こす。
3 オステオカルシンのカルボキシ化を介し前駆細胞から破骨細胞への分化を阻害する。
4 メバロン酸代謝経路のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害し破骨細胞の機能を抑制する。
5 カルシウムの腸管からの吸収を促進し血中 Ca²⁺ 値を上昇させる。
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問262-263
59歳男性。2日前より上気道感染症状(軽度の咳)を訴えていたが今朝、突然の悪寒、震えと発熱39℃を認め受診した。肺炎球菌が検出されたので抗菌薬が処方されることとなった。

検査所見:呼吸数10/分、右肺野にラ音聴取。胸部X線にて右肺野に肺炎像を認める。
ALT 10IU/L、AST 19IU/L、γ-GPT 22IU/L、血清クレアチニン値 5.5 mg/dL、クレアチニンクリアランス21 mL/min

問262(実務)
この患者に対して投与量を調節する必要性が低いのはどれか。1 つ選べ。

1 注射用イミペネム・シラスタチンナトリウム
2 アジスロマイシン水和物錠
3 セフィキシム水和物カプセル
4 アンピシリン水和物カプセル
5 レボフロキサシン水和物錠
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問263(薬理
前問中の薬物の作用機序として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 イミペネムはUDP-N -アセチルムラミン酸の合成を阻害する。
2 アジスロマイシンは細菌のリボソーム 50S サブユニットに結合しタンパク質合成を阻害する。
3 セフィキシムは細菌のリボソーム 30S サブユニットに結合しタンパク質合成を阻害する。
4 アンピシリンはペプチドグリカン前駆体のペプチジル- D -アラニンに結合し細胞壁合成を阻害する。
5 レボフロキサシンは細菌の DNA ジャイレースを阻害しDNA の複製を阻害する。
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問264-267 
57歳男性。胸部の激痛、呼吸困難、意識障害にて救急搬送された。心電図所見にて急性心筋塞と診断され、直ちにアルテプラーゼが投与された。容態は安定に向かっている。

問264(実務)
初期治療として投与されたアルテプラーゼについて正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 生物由来製品である。
2 発症後24時間以内なら投与開始可能である。
3 皮下注射にて投与する。
4 血液凝固阻止作用を有する薬剤との併用が推奨される。
5 大手術後、日の浅い患者(14日以内)には禁忌である。
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問265(実務)
発症後24時間が経過した時点で心室性期外収縮が継続していたのでリドカインの投与が決定した。この症例に用いるリドカイン製剤として正しいのはどれか。1 つ選べ。なお( )内は投与部位を示す。

1 アドレナリン含有注射液製剤(硬膜外)
2 筋注用0.5%溶解液製剤(筋肉内)
3 静注用2%製剤(静脈内)
4 注射液2%製剤(硬膜外)
5 ビスカス2%製剤(経口)
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問266(薬剤)
リドカインの代謝・消失に関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 肝血流量が低下している患者ではリドカインの血中濃度は減少する。
2 リドカインは肝初回通過効果を受けやすい。
3 リドカインの肝クリアランスは血中タンパク結合率の変動の影響を受けにくい。
4 リドカインは主としてCYP2C9 により代謝されるためCYP2C9 が欠損している患者では血中濃度が上昇する。
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問267(薬理)
アルテプラーゼ、リドカインのいずれかに関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 アドレナリン β 受容体を遮断し異所性ペースメーカー活性を抑制する。
2 K⁺チャネルを遮断し不応期を延長する。
3 心室筋の Na⁺ チャネルを遮断するとともに活動電位持続時間を短縮する。
4 プラスミノーゲンをプラスミンに変換し血栓を溶解する。
5 フィブリノーゲンに対する親和性が高く出血を起こしにくい。
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問268-269
38歳男性。腰痛により整形外科を受診し以下の処方箋をもって保険薬局に初めて来局した。

(処方)
チザニジン錠1mg 1回1錠(1日3錠)
ロルノキシカム錠4mg  1回1錠(1日3錠)
テプレノンカプセル50mg  1回1カプセル(1日3カプセル) 1日3回朝昼夕食後7日分

問268(実務)
この処方に関して、薬剤師が患者に対し習慣的な摂取の有無を確認する必要性が最も高い食品・嗜好品はどれか。1 つ選べ。

1 チーズ
2 オレンジジュース
3 麦茶
4 納豆
5 タバコ
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問269(薬剤)
前問で選択した食品あるいは嗜好品の摂取により生じる可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。

1 処方薬の吸収が促進され副作用が発現する。
2 CYP1A2の誘導により処方薬の効果が減弱する。
3 CYP3A4の阻害により処方薬の副作用が発現する。
4 処方薬の腎排泄が阻害され副作用が発現する。
5 処方薬の血中濃度には影響がないが効果が減弱する。
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問270-271 
腫瘍内科カンファレンスにおいて薬剤師が抗腫瘍薬の治療薬物モニタリング(TDM)に関する以下の説明を行った。「この薬物は特定薬剤治療管理料算定が認められている抗腫瘍薬です。経口投与で用いられ定められた最小有効トラフ濃度を超えていることをTDM によって確認することが望ましいです。」

問270(実務)
この抗腫瘍薬に該当するのはどれか。1 つ選べ。

1 イマチニブメシル酸塩
2 ゲムシタビン塩酸塩
3 ドキソルビシン塩酸塩
4 ペメトレキセドナトリウム水和物
5 メトトレキサート
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問271(薬剤)
成人男性に対して前問の薬物を12時間毎に繰り返し経口投与するとき定常状態における血中濃度のトラフ値が1,000ng/mL となる1回あたりの投与量はどれか。1 つ選べ。ただし、この薬物の体内動態は線形1-コンパートメントモデルに従うものとし100mg を単回経口投与したときの最高血中濃度は400ng/mL血中消失半減期は12時間とする。また、本剤の吸収は速やかであり吸収にかかる時間は無視できるものとする。

1 125mg
2 250mg
3 375mg
4 500mg
5 625mg
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問272-273
58歳男性。本態性高血圧症及び狭心症に対して外来で薬物治療を受けていたが急に症状が悪化したため入院となった。薬剤師が面談し薬物の使用状況等について尋ねたところめまいや、一過性の意識障害などの症状が現れることが時々あったため最近になって自己判断で服薬を止めていたことが判明した。


問272(実務)
この患者が服用していた薬物として最も可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。

1 アリスキレンフマル酸塩
2 エナラプリルマレイン酸塩
3 カンデサルタンシレキセチル
4 ニフェジピン
5 フロセミド
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問273(薬剤)
服薬中止のきっかけとなった症状はこの患者が最近摂取し始めた食品あるいは一般用医薬品との相互作用に起因すると考えられた。摂取していた可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。

1 牛乳
2 鉄製剤
3 アルミニウムを含む制酸剤
4 グレープフルーツジュース
5 セントジョーンズワートを含む健康食品
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問274-275 
54歳女性。2年前に高血圧及びうっ血性心不全と診断され以下の処方による薬物治療を受け状態は安定していた。昨日、食欲不振と吐き気を訴え受診し、緊急入院となった。ジゴキシンの血中濃度を測定したところ、2.2ng/mL であった。持参薬確認のため薬剤師が面談したところ鼻水が出て喉が痛いなど風邪気味の症状のため1週間前に近医を受診しそこで処方された薬を服用しているとのことであった。

(処方)
ジゴキシン錠 0.25mg  1回1錠(1日1錠)
リシノプリル錠 10mg  1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後28日分

問274(実務)
患者がこの1週間に服用していた薬物として最も可能性の高いのはどれか。1 つ選べ。

1 アセトアミノフェン
2 クラリスロマイシン
3 セフジニル
4 リファンピシン
5 レボフロキサシン水和物
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問275(薬剤)
この患者で起きている相互作用として可能性が高いのはどれか。2 つ選べ。

1 CYP3A4によるリシノプリルの代謝が抑制された。
2 CYP3A4によるジゴキシンの代謝が促進された。
3 P-糖タンパク質によるリシノプリルの排泄が促進された。
4 P-糖タンパク質によるジゴキシンの排泄が抑制された。
5 腸内細菌叢への影響によりジゴキシンの不活化が抑制された。
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問276-277
50歳女性。2型糖尿病と診断され内服薬で治療を行っていたが血糖コントロール不良のためインスリン導入目的で入院となり以下の薬剤をペン型注入器を用いて投与することとなった。

(処方)
皮下注射(自己注射)
ヒトイソフェンインスリン
水性懸濁注射液(カートリッジ型)
1回4単位1日1回朝食前1本

問276(実務)
薬剤師が患者に指導する内容として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 十分に混和し、均一にしてから使用してください。
2 注射を忘れた場合は次回2倍量を注射してください。
3 注入ボタンを押したら速やかに針を抜いてください。
4 腹部、大腿部、上腕部などの投与部位を決めその中で注射場所を毎回変えてください。
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問277(薬剤)
下図は、今回処方された注射剤(ヒトイソフェンインスリン水性懸濁注射液)とインスリンヒト注射液をそれぞれヒトの皮下に投与した後のインスリン血中濃度推移を示している。処方された注射剤に該当する血中濃度推移とこの製剤の特徴に関する記述の組合せのうち正しいのはどれか。1 つ選べ。なお、処方された注射剤には添加剤としてプロタミン硫酸塩が含まれている。
第101回薬剤師国家試験問題277
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問278-279
78歳女性。アルツハイマー型認知症と診断され処方薬見直しのため入院していた。退院の際、仙骨部に発赤が見つかった。医師から家族に対し褥瘡のリスクについて説明があり下記の薬剤が処方された。

(処方)
ジメチルイソプロピル
アズレン軟膏0.033%
40g1回適量
1日2回朝就寝前仙骨部に塗布(軟膏基剤として白色ワセリン、精製ラノリンが含まれる。)

問278(実務)
薬剤師が、患者の家族に対し処方された薬剤ならびに介護上の注意点について説明した。説明内容として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 栄養状態が良くないと褥瘡は治りにくいので十分な栄養をとらせてください。
2 体圧分散寝具は褥瘡の予防及び治療に有効です。
3 本剤には、創面保護効果があります。
4 本剤には、抗炎症作用があります。
5 本剤は、褥瘡からの滲出液が多いときにも使用できます。
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問279(薬剤)
本剤に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 本剤3g 中にジメチルイソプロピルアズレンが
10mg 配合されている。
2 白色ワセリンは、水溶性基剤である。
3 精製ラノリンは、吸水能を有する。
4 2種の軟膏基剤のうち白色ワセリンの方が強い乳化作用を示す。
5 主薬が水にほとんど溶けないことが本軟膏基剤が選択されている理由の1つである。
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問280-281 
初期臨床研修医に対し緩和ケアチームのメンバーである薬剤師がフェンタニル製剤の特徴について講義をしている。

問280(実務)
フェンタニル及びフェンタニル製剤に関する説明として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 フェンタニルは腎機能が悪い患者には禁忌である。
2 フェンタニルはがん性疼痛治療の他、全身麻酔にも用いられる。
3 フェンタニル貼付剤はオピオイド導入に適する。
4 フェンタニル貼付剤をハサミ等で切って使用することは避ける。
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問281(薬剤)
フェンタニル貼付剤に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 貼付部位の温度が上昇するとフェンタニルの吸収量が増大することがある。
2 吸収されたフェンタニルは肝初回通過効果を受ける。
3 副作用発現時には貼付剤をはがすことで投与を中断できる。
4 急性の疼痛発作時にも有効である。
5 鎮痛効果は貼付部位周辺に限定される。
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問282-283
75歳男性。かねてから緑内障治療のため処方1の薬剤を使用していた。両目が充血し、目やにも出ることからかかりつけの眼科医を受診したところ細菌性結膜炎と診断され、処方2が新たに追加された。

(処方1)
カルテオロール塩酸塩 点眼液1%(持続性) (2.5mL/本)1本 1回1滴1日1回夕両目点眼

(処方2)
レボフロキサシン 点眼液1.5% (5mL/本)1本 1回1滴1日3回朝昼夕両目点眼

問282(実務)
これらの処方薬の使用方法について薬剤師が患者に指導する内容として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 点眼後は、数回まばたきをし薬液が患部全体にいきわたるようにする。
2 点眼後は、目頭を圧迫する。
3 夕方の点眼時は2剤を間隔をあけずに連続して点眼する。
4 夕方の点眼時は処方2の薬剤を先に点眼する。
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問283(薬剤)
処方1の点眼液には下記の添加剤が含まれている。それぞれの添加剤の使用目的のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

添加剤:ベンザルコニウム塩化物、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、無水リン酸一水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、アルギン酸

1 ベンザルコニウム塩化物は主薬の酸化防止剤として添加されている。
2 塩化ナトリウムは等張化剤として添加されている。
3 リン酸二水素ナトリウムは着色剤として添加されている。
4 水酸化ナトリウムは保存剤として添加されている。
5 アルギン酸は、主薬の眼表面での滞留性向上の目的で添加されている。
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問284-285 
65歳男性。在宅で高カロリー輸液療法を実施することとなった。かかりつけ薬局の薬剤師が高カロリー輸液の調製と安全使用に関する実地研修を受けるため病院の薬剤部を訪れた。

問284(実務)
高カロリー輸液を安全に調製、使用するために病院薬剤師がかかりつけ薬局の薬剤師に行う指導として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 混合調製には、無菌室あるいはクリーンベンチを使用するのが望ましい。
2 コアリング防止のため、注射針はゴム栓の指定位置に斜めに刺す。
3 重篤なアシドーシスの発現を防止するため、ビタミンCを添加する。
4 高カロリー輸液用総合ビタミン剤は投与間際に混合し、輸液バッグ全体を遮光する。
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問285(薬剤)
糖・電解質水溶液からなる室とアミノ酸水溶液からなる室が隔壁によって、2室に分けられた構造の高カロリー輸液剤(ダブルバッグ製剤)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 通例、保存剤が添加されている。
2 バッグを両手で強く押すことにより隔壁部を開通させる。
3 2室に分かれているため、混合するまでメイラード反応を回避できる。
4 脂肪乳剤を同時に投与する場合は糖・電解質水溶液からなる室に混合する。
5 混合した製剤は2時間以内に全量を投与する。
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一般問題(薬学実践問題) 【病態・薬物治療、法規・制度・倫理/実務】

問286-287
40歳男性。活動期のクローン病と診断された。主治医より患者の栄養状態把握及び改善のため院内栄養サポートチームに介入の依頼があった。

問286(実務)
この患者に対する栄養療法に関して薬剤師が院内栄養サポートチームでとるべき対応について、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 消化及び吸収障害が重篤な場合は半消化態栄養剤を第一選択として提案する。
2 成分栄養剤を用いる場合は脂溶性ビタミンや不足する微量元素の投与を提案する。
3 重度な下痢症状が認められたり広範な小腸病変が認められる場合はTPN(Total Parenteral Nutrition)の実施を提案する。
4 栄養療法と薬物療法の併用は推奨されないことを提案する。
5 経腸栄養療法と併用する食事としては高脂肪食を提案する。
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問287(病態・薬物治療)
クローン病に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 緩解と増悪を繰り返す。
2 小腸及び大腸に病変が限局する。
3 薬物治療により根治できる。
4 好発年齢は10歳代後半から20歳代である。
5 ほとんどの症例に粘血便が見られる。
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問288-289
60歳男性。2年前にうつ病と診断され薬物治療を行ってきた。ここ数ヶ月、仕事が多忙になり気分の落ち込みが激しくなった。本日受診した結果、主治医はこれまでの抗うつ薬を1錠から2錠に増量した。

(処方)
セルトラリン塩酸塩錠25mg  1回2錠(1日2錠) 1日1回 夕食後14日分

問288(病態・薬物治療)
以下のうち、この患者において注意すべき重大な副作用はどれか。1 つ選べ。

1 腎不全
2 セロトニン症候群
3 間質性肺炎
4 横紋筋融解症
5 無菌性髄膜炎
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問289(実務)
薬局薬剤師が前問の重大な副作用を早期発見するために患者にあらかじめ説明する事項として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 高熱が出るようでしたら、お知らせください。
2 下痢を起こすようでしたら、お知らせください。
3 手足が勝手に動くことがあれば、お知らせください。
4 不安やいらいらが高まるようであれば、お知らせください。
5 手にピリピリする感覚や、やけどしたときのような痛みがあれば、お知らせください。
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問290-291 
60歳女性。下部消化管内視鏡検査によりS状結腸がんが指摘された。さらにCT による精査の結果肺と肝臓に転移が見られた。手術適応がなく、外来にてオキサリプラチン、レボホリナートカルシウムフルオロウラシルを用いたがん化学療法を行うこととなった。

問290(実務)
本化学療法における副作用への対応に関する記述のうち適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 痛風腎の予防のために尿のアルカリ化及びアロプリノールの投与が必要である。
2 重篤な過敏症状の発現時にはステロイド及び抗ヒスタミン薬の静注を行う。
3 白血球数低下を伴う発熱時には感染症を疑い直ちに十分量の抗生物質を投与する。
4 投与2~3日後に筋肉痛及び関節痛が発現した場合には鎮痛薬を投与する。
5 出血性膀胱炎のリスクを軽減するために必要量の輸液を投与する。
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問291(病態・薬物治療)
大腸がんに関する記述のうち正しいのはどれか。つ選べ。

1 発がん過程において高頻度で見つかる変異はEGFR、p53、KRAS の3遺伝子である。
2 早期の場合はほとんどが無症状だが脳転移による頭痛で発見される例が多い。
3 腫瘍の大きさや発生部位によって腹痛、血便、腸閉塞などの症状を呈する。
4 扁平上皮がんが大半を占める。
5 血清CEA とCA19-9 は再発の診断に有用な腫瘍マーカーである。
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問292-293 
65歳女性。高血圧症治療のために通院している病院で慢性心不全(NYHA 分類Ⅰ度)と診断された。本日の受診時にむくみなどの自覚症状はないが心臓超音波検査では左室機能が低下していると指摘された。

血圧:132/80mmHg、脈拍:78回/分整
副作用歴:リシノプリルによる空咳
薬歴:半年前よりテルミサルタン錠40mg 1日1回
医師は薬剤を追加するに際し、薬剤師に相談した。

問292(実務)
この患者に追加する心不全治療薬として最も推奨される薬物はどれか。1つ選べ。

1 ジゴキシン
2 フロセミド
3 カプトプリル
4 カルベジロール
5 イソプロテレノール
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問293(病態・薬物治療)
前問で推奨される追加薬物に関して適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 導入直後から心筋の収縮力が改善する。
2 治療薬物モニタリング(TDM)の対象薬物である。
3 導入時に高用量の負荷投与を行い続けて維持量を投与する。
4 導入時に心不全が悪化することがある。
5 レニンの分泌を促進する。
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問294-295 
61歳女性。閉経している。針生検病理診断の結果、ER(エストロゲンレセプター)陽性、PR(プロゲステロンレセプター)陽性、HER2 陰性の浸潤性乳管がんと診断され乳房温存手術が施行された。術後の放射線療法に加え薬物療法が開始された。

問294(実務)
この患者の術後薬物療法に用いられる薬剤として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 アナストロゾール
2 ビカルタミド
3 リュープロレリン酢酸塩
4 タモキシフェンクエン酸塩
5 トラスツズマブ
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問295(病態・薬物治療)
術後2年経過時に高カルシウム血症や脊髄圧迫症候など骨転移にともなう合併症状が現れた。骨転移や、その合併症状に対して用いられる薬剤はどれか。2 つ選べ。

1 オマリズマブ
2 メナテトレノン
3 ゾレドロン酸水和物
4 デノスマブ
5 ラロキシフェン塩酸塩
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問296-297
82歳女性。関節リウマチと診断され現在は以下の処方が出されている。

(処方1)
メトトレキサートカプセル2mg
1回1カプセル(1日2カプセル)
毎週月曜日1日2回 朝夕食後
4日分(投与実日数)

(処方2)
メトトレキサートカプセル2mg
1回1カプセル(1日1カプセル)
毎週火曜日1日1回 朝食後
4日分(投与実日数)

問296(実務)
メトトレキサートカプセルの服薬指導として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 めまい、ふらつきなどの低血糖症状が起こる場合があります。
2 毎日服用する薬ではないので注意してください。
3 発熱、のどの痛み、風邪のような症状があらわれた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
4 尿の色がオレンジ色になることがあります。
5 痛みがおさまったら服薬をやめてください。
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問297(病態・薬物治療)
この患者において関節リウマチの症状が悪化したため生物学的製剤の追加を考慮することとなった。メトトレキサートとの併用が前提で投与されるのはどれか。1 つ選べ。

1 テムシロリムス
2 リツキシマブ
3 トシリズマブ
4 アバタセプト
5 インフリキシマブ
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問298-299
67歳男性。16年前にHIV 感染が判明しジドブジン(ZDV)とラミブジン(3TC)による治療を開始したが7年前から服薬を自己中断していた。6年前の結核罹患を契機にロピナビル・リトナビル(LPV・RTV)配合剤を追加して治療を再開したがその2年後から再び服薬を自己中断していた。

全身倦怠感が徐々に進行し
血液検査(CD4陽性リンパ球
HIV-RNA 定量)の結果
3TC・アバカビル硫酸塩配合剤とLPV・RTV による治療を開始することになった。

問298(実務)
本症例と治療薬について適切なのはどれか。2つ選べ。

1 3TC は単独投与しても薬剤耐性を起こさない。
2 結核罹患の一因として服薬の自己中断が考えられる。
3 全身倦怠感の悪化は典型的なZDV の副作用である。
4 無症候性となった場合血液検査の必要はない。
5 肝機能が低下した場合配合剤ではなく個々の薬剤の投与を考慮する。
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問299(病態・薬物治療)
HIV 感染症について正しいのはどれか。2つ選べ。

1 母乳を介した感染はしない。
2 無症候期は、感染後、数週間である。
3 一過性のインフルエンザ様症状が感染初期(感染後数週間)に起こる。
4 進行した場合CD4 陽性リンパ球数が減少する。
5 日和見感染が、感染初期に起こる。
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問300-301
71歳男性。50年前から喫煙習慣がある(喫煙指数:1200)。階段歩行時に息切れを訴え近医を受診し慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断され以下の処方が出された。

(処方1)
チオトロピウム臭化物
水和物吸入用カプセル18μg
1回1カプセル
1日1回吸入
全56カプセル

(処方2)
テオフィリン徐放錠 200mg
(12~24時間持続)
1回1錠(1日2錠) 
1日2回朝食後・就寝前
56日分

(処方3)
フドステイン錠200mg
1回2錠(1日6錠)
1日3回朝昼夕食後
56日分

問300(実務)
処方1の薬剤を使用するにあたり正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 前立腺肥大症があるかを確認する。
2 口腔内カンジダ症予防のためチオトロピウムの吸入後はよくうがいをするよう患者に伝える。
3 フドステインの併用によりチオトロピウムの作用が増強するおそれがあることを患者に伝える。
4 喫煙者はチオトロピウムの作用が増強するおそれがあることを患者に伝える。
5 副作用として口渇が現れることがあることを患者に伝える。
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問301(病態・薬物治療)
上記の患者に関連した記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 フドステインは去痰の目的に用いられている。
2 気管支ぜん息と異なり禁煙は治療に影響を与えない。
3 病状が増悪するのでインフルエンザワクチン接種は禁忌である。
4 テオフィリンにより尿閉の副作用が出やすいので注意が必要である。
5 改善が見られなければサルメテロールキシナホ酸塩の追加を考慮する。
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問302-303
23歳女性。体重60kg。てんかん発作に対してフェニトイン1日150mgで治療を開始した。2週間後の受診で、治療開始後もてんかん発作が起こったとの訴えがあった。アドヒアランスは良好であった。血中濃度測定を行ったところ5.0μg/mL であり医師より薬剤師に増量の目安について相談があった。肝機能、腎機能に異常はなくフェニトインの血中濃度に影響を及ぼす併用薬はなかった。

問302(実務)
本症例でフェニトインの投与設計を行うにあたり体内からの消失速度はミカエリス・メンテンの式に従いKm= 5.0μg/mL であると仮定した。このとき、血中濃度が定常状態において中毒域(20μg/mL 以上)にならない範囲での1日最大投与量(mg)の推定値に最も近いのはどれか。1 つ選べ。

1 200
2 225
3 325
4 450
5 650
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問303(病態・薬物治療)
前問で計算した投与量で治療を続けていたが中毒症状が発現したため血中濃度を測定したところ30μg/mL であった。原因として考えられる患者の遺伝的特徴はどれか。1 つ選べ。

1 CYP2D6 の変異型遺伝子をもつ。
2 CYP2C9 の変異型遺伝子をもつ。
3 CYP2C19 の野生型遺伝子をもつ。
4 CYP3A5 の野生型遺伝子をもつ。
5 UGT1A1 の変異型遺伝子をもつ。
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問304-307 
64歳男性。BMI 28.5。糖尿病で近医に通院中であった。全身倦怠感を訴え浮腫も認められたため精査目的で入院となった。入院時の持参薬と検査データは以下の通りである。

(持参薬)
グリメピリド錠 1mg
1回2錠(1日1回) 朝食後

ロサルタンK錠 50mg
1回1錠(1日1回) 朝食後

メトホルミン塩酸塩錠 250mg
1回2錠(1日3回) 朝昼夕食後
プラバスタチンNa錠 10mg
1回1錠(1日1回) 夕食後

(検査データ)
BUN 49.8mg/dL、血清クレアチニン4.38mg/dL、血圧152/93mmHg、Hb8.5g/dL、Alb 2.7g/dL、Na 140mEq/L、K 4.9mEq/L、空腹時血糖224mg/dL、HbA1c7.1%、低密度リポタンパク質、コレステロール(LDL-C)99mg/dL、高密度リポタンパク質、コレステロール(HDL-C)48mg/dL、トリグリセリド(TG)120mg/dL、尿タンパク(3+)

問304(法規・制度・倫理)
病棟の担当薬剤師は入院直後にこの患者と面談し持参薬と服薬状況を確認した。薬の飲み残しが多かったため薬剤師が治療についての考えを聴いたところ次のような発言があった。「ちゃんとやらなければならないことは分かっていますし自分なりにやろうと努めていますがなかなか実践できません。」この発言から、男性は行動変容ステージモデルのどの段階にあると考えられるか。適切なのを1 つ選べ。

1 無関心期
2 関心期
3 準備期
4 実行期
5 維持期
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問305(実務)
検査データに基づいて薬剤師は薬物治療のアセスメントを行った。以下の検査データのうち正常値の範囲に入っていないのはどれか。2 つ選べ。

1 HbA1c
2 血圧
3 LDL-C
4 血清カリウム
5 TG
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問306(実務)
この患者の検査データ及び病態を考慮し薬剤師が医師に変更あるいは追加を提案する治療法として適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 グリメピリド及びメトホルミンの増量
2 カリウム製剤の追加
3 フロセミドの追加
4 コレスチラミンの追加
5 ベザフィブラートの追加
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問307(病態・薬物治療)
この患者は、ある臓器の障害により浮腫を生じていたがその後、同じ臓器の障害による貧血を生じた。この貧血の機序として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 トランスフェリンの産生が抑制されるため。
2 血尿が生じるため。
3 エリスロポエチンの分泌が減少するため。
4 内因子の分泌不全が起こるため。
5 ヘモグロビンの消費が増加するため。
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問308-309
62歳男性。切除不能の再発直腸がんに対してカペシタビンとオキサリプラチン併用化学療法を開始することになった。外来化学療法室の薬剤師は男性には循環器内科の受診歴があり以下の薬剤を服用中であることを確認した。

メチルジゴキシン錠0.1mg
1回1錠(1日1回) 朝食後

ワルファリンK錠1mg
1回2錠(1日1回) 朝食後

カンデサルタン錠4mg
1回1錠(1日1回) 朝食後

問308(実務)
薬剤師は以下の検査データを確認した。化学療法の開始に伴う相互作用による重篤な副作用を回避するため定期的にモニタリングすべき検査データとして特に重要なのはどれか。1 つ選べ。

1 クレアチニンキナーゼ値
2 PT-INR 値
3 血清カリウム値
4 血糖値
5 白血球数
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問309(法規・制度・倫理)
カペシタビンは添付文書に休薬期間を設けるように記載されているが休薬期間を設けない処方がなされた。薬剤師が疑義照会をせずにそのまま調剤をしたため患者に健康被害が生じた。薬剤師が問われる可能性のある法的責任として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

1 民法に基づく不法行為責任
2 刑法に基づく業務上過失傷害罪
3 薬剤師法に基づく薬剤師業務の停止
4 薬剤師法に基づく戒告
5 医療法に基づく罰金刑
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問310-311
20代女性。下肢のむくみによる不快感を訴え来局した。仕事で1日中立っていることが多く特に夕方に下肢に重みを感じている。

問310(実務)
薬剤師はこの女性からの情報をもとに要指導医薬品である「赤ぶどう葉乾燥エキス混合物」製剤を販売することになった。薬剤師の対応として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 説明を要しない旨の申し出があったので適正使用のための情報提供を省略した。
2 友人の分も購入したいと申し出があったので症状を詳しく聞いたうえで販売した。
3 販売した薬剤師の氏名、薬局名、薬局の連絡先を伝えた。
4 販売後、品名、数量、販売日時等を書面に記録し保管した。
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問311(法規・制度・倫理)
要指導医薬品に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 容器等に「要指導医薬品」の文字が記載されている。
2 薬局医薬品である。
3 需要者が選択して購入する。
4 特定販売(いわゆるインターネット販売など)が可能である。
5 貯蔵する場所にはかぎをかけなければならない。
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問312-313
50代男性。いままで頭痛を感じたことはなかったがしばらく前から違和感をおぼえ妻が持っていたアセトアミノフェン(300mg/1錠)を主成分とした一般用医薬品(第2類)を1週間前より服用している。1回1錠、1日2回服用し症状は和らいではいるもののいまだに軽度の頭痛を感じる。半月後には時間も取れるので受診するつもりだがそれまでの間、一般用医薬品で対応したいと思い相談のため来局した。

問312(法規・制度・倫理)
図は男性が服用しているアセトアミノフェン製剤の直接の被包(外箱)を示したものである。図中の表示以外に記載が法令で義務付けられているのはどれか。2 つ選べ。ただし、省略等の表示の特例の適用はないものとする。
第101回薬剤師国家試験問題313

1 「第2類医薬品」の文字
2 使用上の注意
3 保管上の注意
4 製造番号又は製造記号
5 価格
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問313(実務)
薬剤師の対応として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 このまま服用してしばらく様子をみてください。
2 1日3回まで服用できるので昼食後も服用してください。
3 安全性の高い医薬品なので1回2錠に増量して服用してください。
4 半月後といわずすぐに受診してください。
5 軽度の痛みなのでイブプロフェンを主成分とした一般用医薬品に変更してください。
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問314-315
肺炎球菌感染症予防のためのワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)の接種にあたり薬剤師が病院のスタッフに対してこのワクチンに関する情報を提供した。

問314(実務)
薬剤師が提供する情報として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 高齢者にのみ接種できる。
2 不活化ワクチンである。
3 すべての肺炎に対して予防効果がある。
4 品質が変化する可能性があるので凍結させない。
5 製造番号、投与日、投与対象者などの記録を20年間保管する。
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問315(法規・制度・倫理)
肺炎球菌ワクチンは生物由来製品として指定されている。生物由来製品に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 製造販売業者が、その製品等の感染症に関する知見に基づいた評価を定期的に報告する制度がある。
2 遺伝子組換え技術を応用して製造される生物由来製品の添付文書にはその旨を記載しなければならない。
3 製造業者が自らその製造を実地に管理しようとするときは都道府県知事に届け出なければならない。
4 生物由来製品を廃棄する場合はあらかじめ都道府県知事に届け出なければならない。
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問316-317 
60歳男性。多発性骨髄腫の診断により治療を受けている。今回、サリドマイドカプセル100mg1日1回の経口投与を開始することになった。サリドマイド製剤は希少疾病用医薬品であるとともに副作用防止体制がとられている。

問316(実務)
本剤に関する記述のうち適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 製造販売業者による安全管理体制が構築されている。
2 再審査期間は20年とされている。
3 女性にも投与が可能である。
4 承認時に、全症例の製造販売後調査を実施することとされた。
5 多発性骨髄腫への使用は再発又は難治性の場合に限られる。
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問317(法規・制度・倫理)
希少疾病用医薬品の指定等に関する手続きのうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 指定申請にあたってはその用途に係る本邦における対象者の数に関する資料が必要である。
2 指定にあたっては薬事・食品衛生審議会の意見を聴く必要がある。
3 指定が行われたときはその旨が公示される。
4 指定を受けた者が試験研究を中止しようとするときはあらかじめ、届け出なければならない。
5 指定が取り消されたときはその旨は公示されない。
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問318-319 
83歳男性。血糖コントロール不良のため在宅訪問による服薬管理を行ってほしいと内科医から保険薬局に依頼があった。保険薬剤師が男性宅を訪問したとき多くの糖尿病治療薬の飲み残しがあった。また家族からの情報でこの男性は耳鳴りを訴え耳鼻科からの投薬を受けていることを確認した。認知機能の低下は顕著ではない。

問318(実務)
薬剤師は、この男性の服薬アドヒアランス低下に関わる問題点を確認した。それに対する薬剤師の対応のうち誤っているのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題318
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問319(法規・制度・倫理)
この男性は、介護保険の給付を受けるために申請をすることになった。介護保険制度に関する説明のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 75歳以上の人は自己負担金が免除されます。
2 要介護状態区分は介護認定審査会が判定します。
3 要介護状態は要介護1と2の2つに区分されています。
4 要介護認定を受けた場合訪問による薬剤管理指導に係る給付は医療保険が優先されます。
5 介護支援専門員はサービス計画書(ケアプラン)の作成などを行います。
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問320-321 
下図は、製造販売業者から独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ報告された一般用医薬品が原因と疑われる副作用の数を円グラフで示したものである。
第101回薬剤師国家試験問題320-321

問320(実務)
図のア及びイに入る薬効分類の組合せとして正しいのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題320
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問321(法規・制度・倫理)
医薬品による危害の発生又は拡大の防止のために定められている施策に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 患者が、直接、PMDA に副作用を報告する制度はない。
2 医薬品の製造販売業者はその製造販売をしている医薬品について副作用等を知ったときは内容にかかわらず30日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。
3 国は、医薬品の使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のための施策を策定しなければならない。
4 薬剤師は、医薬品の製造販売業者が行う適正な使用のために必要な情報の収集に協力するよう努めなければならない。
5 都道府県知事は医薬品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは製造販売業者に対して、当該医薬品の販売の一時停止を命ずることができる。
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問322-323 
保険薬局の管理薬剤師が新人の薬剤師に保険調剤について指導を行った。

問322(実務)
管理薬剤師が説明する内容として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 調剤を行う場合は、患者の服薬状況及び薬剤服用歴を確認しなければならない。
2 調剤を行った場合は、その翌月末までに当該調剤に関する必要な事項を調剤録に記載しなければならない。
3 調剤済みとなった麻薬処方箋の保管期間は、5年間である。
4 後発医薬品に変更可能な処方箋を調剤するときは患者に対して後発医薬品に関する説明を適切に行わなければならない。

問323(法規・制度・倫理)
保険調剤は「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」に基づくものである。この規則の根拠となっている法律はどれか。1 つ選べ。

1 介護保険法
2 医療法
3 健康保険法
4 薬剤師法
5 医薬品医療機器等法
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問324-325
25歳男性。19時に来局した。男性は「本日、夕方から咳こみがひどくおなかの調子も良くない。熱はないのでかぜの初期症状だと思う。明日から始まる国体に選手として参加するのだが夜間診療している医療機関に行く時間がない。薬局で買えるかぜ薬と胃薬で早く対処したい。」と訴えた。

問324(実務)
以下の成分を含む一般用医薬品のうちドーピング禁止物質※を含まないのはどれか。2つ選べ。(※ 世界アンチ・ドーピング機構が定める禁止表に記載されている物質)
第101回薬剤師国家試験問題324
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問325(法規・制度・倫理)
この男性に対する薬剤師の説明として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 漢方製剤であればどの製品でも使用できます。
2 健康食品・サプリメントの使用にも注意が必要です。
3 かぜ薬と胃薬であれば今晩使用した分は、明日の朝までに体外に排出されます。
4 ドーピング禁止物質は新しく追加されたり変更されることがあります。
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一般問題(薬学実践問題) 【実務】

問326 
薬剤師がチーム医療の中で積極的に行うことが期待されている行為として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 薬剤の投与量、投与方法、投与期間等を薬剤師の判断で変更する。
2 薬物の血中濃度や副作用のモニタリング等に基づき薬剤師の判断で薬剤の変更を行う。
3 入院患者の持参薬の内容を確認した上で薬剤師の判断で服薬計画を立案し医師に対し提案する。
4 在宅患者に対して栄養状態を考慮したうえで薬剤師の判断で輸液の投与を行う。
5 長期処方においては薬局で患者の副作用の発現状況を定期的に確認するために薬剤師の判断で、医師に照会後処方内容を分割して調剤する。
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問327
以下の処方に従い調剤された薬剤を鑑査した結果問題とならない総重量(分包紙を含む)はどれか。1つ選べ。なお、分包紙重量は4包= 2.5g とする。

(処方)
エリスロマイシン
エチルコハク酸エステルシロップ用20%
1回300mg (1日1,200mg)【原薬量】
1日4回 6時間毎 5日分

1 24.8g
2 32.5g
3 35.5g
4 42.7g
5 49.7g
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問328 
5歳女児。欠神発作(てんかん小発作)と診断され保険薬局へ処方箋を持参した。処方量【A】 mg と秤取量【B】 g の組合せで最も適切なのはどれか。1つ選べ。なお、エトスクシミドの原薬量は成人量として1日450mg である。小児への投与量は下記の式で計算せよ。
第101回薬剤師国家試験問題328
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問329
72歳男性。薬局に以下の処方箋を持参した。検査値を見せてもらうと血清カリウム値が基準値の上限を超えていた。

(処方1)
ランソプラゾール
口腔内崩壊錠30mg
1回1錠(1日1錠)

スピロノラクトン錠50mg
1回1錠(1日1錠)

アムロジピン錠5mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回朝食後14日分

(処方2)
ピタバスタチンCa錠1mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回夕食後14日分

(処方3)
メトプロロール酒石酸塩錠20mg
1回1錠(1日3錠)
1日3回朝昼夕食後14日分

薬剤師が処方医に疑義照会すべき医薬品はどれか。1 つ選べ。

1 ランソプラゾール口腔内崩壊錠
2 スピロノラクトン錠
3 アムロジピン錠
4 ピタバスタチンCa錠
5 メトプロロール酒石酸塩錠
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問330
薬局において薬剤師の判断で行ってよい調剤行為はどれか。2 つ選べ。

1 水剤の調剤において服用しやすくするために賦形剤を添加した。
2 処方箋に使用期限の指定はなかったが交付年月日から3日目だったので調剤した。
3 処方箋中の錠剤を同一銘柄の散剤に変更した。
4 処方箋中の医薬品名が略語で記載されていたため薬歴を参考にして調剤した。
5 処方箋中に疑義内容があったが他の患者で照会済の内容であったのでそのまま調剤した。
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問331
薬剤師が以下の処方箋を受け取った。薬局には図中1~5の調剤器具がある。本処方箋の調剤に使用する調剤器具として適切なのはどれか。2 つ選べ。

(処方1)
セフジトレンピボキシル細粒10% 1回0.5g (1日1.5g)
1日3回朝昼夕食後7日分

(処方2)
ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏0.1% 1g
白色ワセリン2g
以上を混合する。
1回適量1日2回湿疹部に塗布
第101回薬剤師国家試験問題331
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問332
非小細胞肺がんに対して外来化学療法室でカルボプラチン/パクリタキセル(TC)療法を実施することになりレジメンに従って以下の処方が出された。これら以外には内服薬、注射薬ともに処方されていない。

(処方1)
ファモチジン注射液20mg
デキサメタゾンリン酸
エステルナトリウム注射液26mg
生理食塩液50mL
主管より約30分間で点滴静注
※同時にジフェンヒドラミン塩酸塩50mg を内服

(処方2)
グラニセトロン塩酸塩注射液3mg
生理食塩液50mL
主管より約30分間で点滴静注

(処方3)
パクリタキセル注射液210mg/m²
生理食塩液500mL
主管より約180分間で点滴静注

(処方4)
カルボプラチン注射液 AUC = 6
ブドウ糖液5% 250mL
主管より約60分間で点滴静注

(処方5)
生理食塩液50mL
主管より全開で注入

これらの処方に関する記述として誤っているのはどれか。2 つ選べ。

1 パクリタキセルとカルボプラチンの投与順はどちらが先でもよい。
2 アルコールに過敏であるかを事前に確認する必要がある。
3 カルボプラチンは高度の催吐性リスクに分類される。
4 重大な副作用として末梢神経障害がある。
5 腎機能を考慮して投与量を決定する。
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問333
手術時に使う手指消毒薬としてクロルヘキシジングルコン酸塩を0.2w/v%含有する70vol%エタノールを3L 調製したい。95vol%エタノール、5w/v%クロルヘキシジン、グルコン酸塩を用いて調製する場合、それぞれ何mL 用いるか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題333
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問334
麻薬の取扱いに関する以下の記述のうち行わなければならない行為はどれか。2つ選べ。

1 麻薬譲受証及び麻薬譲渡証をもって譲受し検収時にロット番号を確認する。
2 麻薬帳簿とともに、鍵をかけた堅固な金庫内に保管する。
3 麻薬処方箋に、麻薬施用者の記名押印又は署名、免許証の番号が記載されていることを確認する。
4 使用済みの貼付剤はすべて回収し、記録後に廃棄する。
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問335
55歳女性。3日前から腹部膨満感と嘔気があり昨日からの腹痛と間欠的な嘔吐のため受診した。診察の結果、血圧 98/62 mmHg、脈拍 104 /分、尿量低下、Na⁺ 130mEq/L、K⁺ 3.5mEq/L、Cl⁻ 90mEq/L であり、細胞外液減少を認めた。この患者に投与する輸液の組成として適切なのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題335
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問336
調剤室にある錠剤棚のAとBに配置していた医薬品が採用中止となり下記の新規採用医薬品と入れ替えることにした。この薬局の業務手順書は法的及び安全管理の観点から医薬品の一般名称での50音順で配列し規制区分も考慮している。

新規採用医薬品:
Aとして
トラマドール塩酸塩カプセル50mg
トリアゾラム錠0.25mg
トリクロルメチアジド錠1mg

Bとして
フェノバルビタール錠30mg
フェブキソスタット錠20mg
フェンタニル舌下錠100μ

第101回薬剤師国家試験問題336
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問337
下の図は一般的な外来初回診療の流れを示している。選択肢の語句を【 A 】 ~【 E 】 に当てはめたとき【 C 】 に入るものはどれか。1つ選べ。

受付 → 【 A  】→ 【 B  】→ 【 C 】 → 【 D 又は E 】

1 検査
2 診断
3 診察
4 経過観察
5 治療
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問338
54歳男性。腎細胞がん治療の内服薬導入のため入院し1週間で退院することとなった。退院時に手足症候群への対応を含む以下の処方箋が交付され近所の薬局に持参した。

(処方1)
ソラフェニブトシル酸塩錠200mg 1回2錠(1日4錠)
1日2回朝夕食後14日分

(処方2)
白色ワセリン100g
1回適量1日4回手、足に塗布

この患者への服薬指導として適切でないのはどれか。2 つ選べ。

1 熱い風呂は、控えましょう。
2 直射日光に当たらないようにしましょう。
3 手足に痛みが現れたら薬の使用を中止してください。
4 白色ワセリンは副作用の予防になるので毎日使いましょう。
5 足に密着したきつめの靴下を履きましょう。
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問339
病院における医薬品採用に関する記述として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 医療用医薬品製品情報概要が医薬品の情報源として最も重視される。
2 新しい作用機序をもつ医薬品は医師の申請通りに採用する。
3 後発医薬品は主成分が同じなので購入価格のみを考慮して採用を決定する。
4 薬事委員会などを設置し採否について審議する。
5 新規医薬品採用時の安全性評価において海外の臨床試験データは参考にしない。
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問340
医薬品情報に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 二重盲検比較試験はメタアナリシスよりもエビデンスレベルが高い。
2 医療用医薬品の添付文書は医薬品医療機器等法によりその記載内容が規定された公的文書である。
3 能動的情報提供とは医療従事者や患者などからの質問に対して情報提供を行うことである。
4 二次資料は、新しい知見の報告を主体とし原著記事を収載した資料である。
5 緊急安全性情報は緊急に安全対策上の措置を講じる必要がある場合に医薬品の製造販売業者等が作成する。
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問341
8歳男児。ぜん息でかかりつけ医に以下の処方を出してもらっている。

(処方1)
スプラタストトシル酸塩シロップ用5%
1回1.5g(1日3g)
1日2回朝夕食後30日分

(処方2)
ツロブテロールテープ1mg
1回1枚
1日1回就寝前胸部に貼付30日分(全30枚)

(処方3)
フルチカゾンプロピオン酸エステル
ドライパウダーインヘラー50μg 60吸入
1本
1回1吸入1日2回朝夕吸入

しかし発作が頻発し症状が重篤化したため救急車で病院に搬送された。かかりつけ医が処方した薬のアドヒアランスを確認したところしっかり服用できていた。発作時の薬物療法として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 アミノフィリンの点滴
2 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムの点滴
3 クロモグリク酸ナトリウムの吸入
4 プロカテロール塩酸塩水和物の吸入
5 サルブタモール硫酸塩の吸入
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問342
50歳女性。関節リウマチの診断を受け生物学的製剤の導入目的で入院した。入院前よりメトトレキサートジクロフェナクナトリウムを服用している。入院2日目の朝、薬剤師が病棟へ行くと「吐き気が4、5日前からあり、食欲もない。」と訴えがあった。さらに薬剤師が尋ねると下痢はしていないが便は黒っぽい胸や肩、頭の痛みはないということであった。

入院時検査データ
血圧96/74mmHg、脈拍95回/分
白血球3700/μL、赤血球220万/μL、血小板15万/μL
ヘモグロビン10.2g/dL、ヘマトクリット24.1%

その他の所見
発熱(-)、粘膜乾燥気味、眼瞼結膜は蒼白

薬剤師は副作用を疑い直ちに担当医師に報告した。考えられる副作用として最も可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。

1 髄膜炎
2 再生不良性貧血
3 消化性潰瘍
4 偽膜性大腸炎
5 血小板減少症
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問343 
62歳男性。頭痛、のどの痛み、痰の絡む咳鼻水に加え鼻閉症状を訴えて来局した。男性に質問したところ仕事で車を運転していること毎日晩酌し、1日20本の喫煙をしていることがわかった。現在、服用している薬はない。そこで、下記の成分が含まれる一般用医薬品を提案した。販売時に薬剤師が情報提供・指導する内容として適切でないのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題343

1 低血糖を起こすことがありますので注意してください。
2 薬を飲む前後はお酒を飲まないでください。
3 眠くなる成分は入っていませんので服用後の車の運転は大丈夫です。
4 便秘をすることがありますので注意してください。
5 のどが渇くことがあるので適宜水分を補給してください。
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問344
7歳女児。近医の皮膚科にてアトピー性皮膚炎と診断され母親が以下の処方箋を保険薬局に持参した。

(処方1)
タクロリムス軟膏0.03%小児用20g
1回適量1日2回(朝就寝前)顔、頸部に塗布

(処方2)
ベタメタゾン吉草酸エステルクリーム0.12% 20g
1回適量1日2回(朝就寝前)体幹、腕に塗布

(処方3)
ヘパリン類似物質クリーム0.3% 100g
1回適量1日2回(朝就寝前)顔、頸部、体幹、腕に塗布

(処方4)
フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回朝食後就寝前14日分

薬剤師が母親に服薬指導する内容として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 タクロリムス軟膏は傷やただれているところに使用して下さい。
2 ベタメタゾン吉草酸エステルクリームは症状が改善されても自己判断で中止しないで下さい。
3 ヘパリン類似物質クリームは皮膚の保湿効果があります。
4 ヘパリン類似物質クリームは傷やただれがあるところに塗らないで下さい。
5 フェキソフェナジン塩酸塩は眠気を起こしにくい薬です。
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問345
52歳男性。身長170cm。血液検査の結果血清ナトリウム濃度が147mEq/Lであり高張性脱水と診断され輸液により水分を補給することになった。この男性の水分欠乏量を血清ナトリウム濃度から算出した場合最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、この男性の健常時の体重は70kg血清ナトリウム濃度の目標値を140mEq/L体水分量を体重の60%とする。

1 1.0L
2 1.5L
3 2.0L
4 2.5L
5 3.0L
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101回薬剤師国家試験(全問) 101回薬剤師国家試験【必修問題】問1~問90 101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】 問91~問150 101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】問151~問195 101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問196~問245 101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問246~問285 101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問286~問345
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