2016年(平成28年)第101回薬剤師試験 薬学実践問題【問196~問245】

一般問題(薬学実践問題) 【物理・化学・生物、衛生/実務】

問196(実務)
アルベカシン硫酸塩の最も適切な投与法はどれか。1 つ選べ。

1 1回50mg、60分かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
2 1回50mg、4時間かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
3 1回200mg、60分かけての点滴投与を1日1回、数日間にわたって実施した。
4 1回200mg ワン・ショットでの静脈内投与を1日3回、数日間にわたって実施した。
5 1回200mg、24時間かけての持続点滴投与を数日間にわたって実施した。
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問197(物理・化学・生物)
アミノグリコシド系抗生物質とβ-ラクタム系抗生物質の両水溶液を混合して残存率を測定したところ下のようなグラフが得られた。ただし、横軸は時間(h)縦軸は抗生物質の残存率(%)を片対数プロットしたものである。
このグラフでBは( ① )である。また、このグラフからBは( ② )に従って分解していると考えられる。①、②の組合せとして正しいのはどれか。
第101回薬剤師国家試験問題197
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問198-199 
77歳女性。以下の処方箋を持って薬局を訪れた。患者の話から、最近ものが飲み込みにくいとのことであった。

(処方)
ニフェジピン徐放錠(24時間持続)20mg 1回1錠(1日1錠)1日1回朝食後 14日分粉砕

問198(実務)
この処方に関する疑義照会として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 簡易懸濁法で投与するよう提案する。
2 粉砕せず、そのまま舌下に含むことを提案する。
3 同用量のニフェジピンカプセルに変更し脱カプセルして朝食後に舌下に含むことを提案する。
4 同用量のニフェジピンカプセルに変更し脱カプセルしてゼリーなどに混ぜて朝食後に服用するよう提案する。
5 同用量のニフェジピンの持効性細粒に変更し朝夕食後に分けて投与するよう提案する。
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問199(物理・化学・生物)
今回処方されているニフェジピンは血管拡張性の血圧降下薬である。ポアズイユの法則に従えば脈拍数、心拍出量、血液の粘度が一定条件下で血圧は末梢の毛細血管の半径の4乗に反比例する。この条件下で、ニフェジピンにより血圧180mmHg の高血圧患者の毛細血管半径が7%増大したときの血圧(mmHg)に最も近い値はどれか。 1つ選べ。

1 165
2 155
3 145
4 135
5 125
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問200-201
60歳女性。身長150cm、体重45kg。めまい、ふらつき、冷汗、軽度の意識障害を主訴として受診し、入院することとなった。入院時に病室を訪問した薬剤師が持参薬を確認したところ下記の薬剤を日ごろ欠かさず服用していたことが分かった。入院時の血清クレアチニン値1.5mg/dL、BUN 29mg/dL、AST 25IU/L、ALT 30IU/L、PT-INR 2.0、空腹時血糖値40mg/dL であった。

持参薬の内容
(薬袋1)
シベンゾリンコハク酸塩錠 100mg  1回1錠(1日3錠)
ベラパミル塩酸塩錠40mg  1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後

(薬袋2)
ワルファリンK 錠1mg  1回2錠(1日2錠) 1日1回朝食後

(薬袋3)
ロキソプロフェン Na 錠 60mg  1回1錠(1日3錠)
テプレノンカプセル50mg  1回1カプセル(1日3カプセル) 1日3回朝昼夕食後

問200(実務)
薬剤師はこの女性の主訴の原因として服用中の薬物の副作用を疑った。最も可能性の高い薬物はどれか。1 つ選べ。

1 シベンゾリンコハク酸塩
2 ベラパミル塩酸塩
3 ワルファリンカリウム
4 ロキソプロフェンナトリウム
5 テプレノン
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問201(物理・化学・生物)
患者に低血糖症状が疑われたため血糖値を検査することになった。血中グルコースの測定法に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 市販の簡易血糖測定器に用いられる酵素にはグルコースオキシダーゼやグルコースデヒドロゲナーゼなどがある。
2 電極法ではグルコースから酵素反応により生じる過酸化水素をガラス電極で測定する。
3 屈折率を利用した糖度計によって測定する。
4 簡易カラムにより他の単糖とグルコースを分離しエチジウムブロマイドにより蛍光測定する。
5 グルコースと酵素及びNADP⁺を反応させ生じたNADPH を吸光度法により測定する。
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問202-203
45歳男性。下記の処方箋を保険薬局に持参した。薬剤師がインタビューしたところ患者は「医師からはピロリ菌の一次除菌と聞いている」と回答した。

(処方)
オメプラゾール錠10mg 1回2錠(1日2錠)
クラリスロマイシン錠200mg  1回1錠(1日1錠)

アモキシシリンカプセル250mg  1回3カプセル(1日3カプセル) 1日1回朝食後7日分

問202(実務)
処方監査による判断として正しいのはどれか。 1つ選べ。

1 1日1回朝食後を1日1回朝食前に変更する。
2 1日1回朝食後を1日1回夕食後に変更する。
3 それぞれの薬剤の1日量を2倍にして1日2回朝夕食後に変更する。
4 7日分を3日分に変更する。
5 7日分を14日分に変更する。
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問203(物理・化学・生物)
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染診断には尿素呼気試験法が用いられる。
この方法は、13C で標識した尿素を服用しピロリ菌が持つウレアーゼ活性で生じる呼気中の二酸化炭素を赤外吸収スペクトル法で検出するものである。これに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 赤外線は紫外線よりも短波長である。
2 赤外線は分子振動によって双極子モーメントが変化するときに吸収される。
3 赤外吸収スペクトル法では紫外可視吸光度法とは異なりランベルト-ベール(Lambert-Beer)の法則が成立しない。
4 ¹³CO2の逆対称伸縮振動は¹²CO2と比べ低い波数側に検出される。
5 1¹²CO2の測定には2350cm⁻¹付近の吸収が用いられこれは指紋領域に含まれる。
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問204-205
74歳男性。意識障害のため救急搬送されてきた。水分貯留をともなう高血圧性緊急症と診断され治療方針を話し合う中でニカルジピン塩酸塩とフロセミドの投与が検討された。

問204(実務)
緊急対応のため注射製剤が選択された。この薬物投与に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ニカルジピン塩酸塩注射液とフロセミド注射液を注射筒内で混合して投与できる。
2 ニカルジピン塩酸塩は急速静注が推奨される。
3 両剤とも生理食塩液又はブドウ糖注射液で希釈できる。
4 フロセミドは電解質失調に注意して投与する。
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問205(物理・化学・生物)
処方薬の物性を測定する目的で種々のpH で水溶液(50μg/mL)を調製しその5mL ずつに、それぞれ1-オクタノール5mL を加えてよく振り混ぜ分配平衡に達した後水層中の薬物濃度を測定した。以下の表は処方されたどちらかの薬物の結果である。この結果に関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。ただし、この薬物は1-オクタノールとの相互作用を起こさずまた、イオン形薬物の1-オクタノールへの分配は起こらないものとする。
第101回薬剤師国家試験問題205

1 塩基性薬物ニカルジピンの測定結果である。
2 酸性薬物フロセミドの測定結果である。
3 この薬物の分配係数は、約10である。
4 この薬物の pKa は、約6.0である。
5 この薬物の pKa は、約4.0である。
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問206-207
10歳女児。体重34kg。昨夜より咽頭痛がひどかったため母親が小児科を受診させ以下の処方箋をかかりつけの保険薬局へ持参した。処方箋を受け取った薬剤師が薬剤服用歴とお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認したところ以下の①~⑤であった。

(処方)
セフジニル細粒10%  1回1.0g(1日3.0g) 1日3回朝昼夕食後4日分

(現在服用中の薬剤)
①バルプロ酸Na徐放顆粒40%  1回1.5g(1日1.5g) 1日1回夕食後28日分
②ビフィズス菌微粒 1回0.5g(1日1.5g) 1日3回朝昼夕食後28日分
③溶性ピロリン酸第二鉄シロップ5%  1回4mL(1日12mL) 1日3回朝昼夕食後28日分
④プランルカストシロップ用10%  1回1.0g(1日2.0g) 1日2回朝夕食後28日分
⑤フェキソフェナジン塩酸塩シロップ用5%  1回0.6g(1日1.2g) 1日2回朝夕食後28日分

問206(実務)
現在服用中の薬剤のうちセフジニル細粒との相互作用が問題となるのはどれか。1 つ選べ。

1 バルプロ酸Na徐放顆粒
2 ビフィズス菌微粒
3 溶性ピロリン酸第二鉄シロップ
4 プランルカストシロップ用
5 フェキソフェナジン塩酸塩シロップ用
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問207(物理・化学・生物)
セフジニルに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題207

1 セフェム系抗生物質である。
2 細菌の細胞壁生合成に関わる酵素をアルキル化することで作用を示す。
3 β-ラクタマーゼによってaの位置で加水分解される。
4 オキシムはZ 配置である。
5 アミノイミダゾリル基をもつ。
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問208-209
72歳男性。いつもは21時頃に床に入り夜間に1~2回トイレに起きることはあるが、眠れていた。1週間前より寝つきが悪くなり内科を受診した。以下の処方箋が出され保険薬局に持参した。併用薬はなく肝機能、腎機能に異常はない。この薬剤を服用するのは初めてである。

(処方)
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回就寝前7日分

問208(実務)
今回の処方に関する服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 眠れるようになれば、いつ服用をやめても構いません。
2 就寝前に飲酒しても構いません。
3 眠れなければ、服用量を増やしても構いません。
4 グレープフルーツジュースを飲むのは避けてください。
5 カフェイン(コーヒー、紅茶など)の摂取は、夕方以降は避けてください。
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問209(物理・化学・生物)
ゾルピデム酒石酸塩に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題209

1 窒素原子アは sp³ 混成軌道をもつ。
2 破線で囲んだ環は芳香族性をもつ。
3 窒素原子イは、3 つの窒素原子のうち最も塩基性が高い。
4 酒石酸の立体異性体は、図に示したものを含めて4つある。
5 この酒石酸は (2R, 3R) の立体配置を有する。
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問210-211
散剤の主薬の処方量が少ない場合には賦形剤の添加により、かさを増し分包誤差を極力少なくすることができる。
賦形をする際は一般的に賦形剤として乳糖やデンプンなどを主薬によって選択して用いる。

問210(物理・化学・生物)
構造式Aで表される乳糖に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題210

1 D-グルコフラノースとD-ガラクトフラノースがグリコシド結合している。
2 還元糖である。
3 グルコシダーゼによって2つの単糖に分解される。
4 水に溶かすと異性化し、旋光性を失う。
5 β(1→4)結合をもつ。
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問211(実務)
以下のうち、一般的に乳糖を賦形剤として用いるのはどれか。2 つ選べ。

1 アミノフィリン水和物末
2 イソニアジド末
3 ヨウ化カリウム末
4 β-ガラクトシダーゼ散
5 ロートエキス散
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問212-213
63歳女性。日曜日の午後、急に左耳が聞こえにくくなった。翌朝まで様子をみたが改善しなかったため近隣の耳鼻科を受診したところ突発性難聴と診断された。以下の薬剤が処方され、保険薬局に来局した。

(処方)
処方1 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日6錠)1日3回 朝昼夕食後3日分
処方2 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日4錠)1日2回 朝昼食後3日分
処方3 プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日2錠)1日1回 朝食後3日分
処方4 メコバラミン錠500μg 1回1錠(1日3錠)1日3回 朝昼夕食後9日分
処方5 テプレノンカプセル50mg 1回1カプセル(1日3カプセル)1日3回 朝昼夕食後9日分

問212(実務)
薬剤師が服薬指導する内容の記述として適切でないのはどれか。2 つ選べ。

1 寝つきが悪くなることがあります。
2 難聴の症状が改善すればプレドニゾロン錠は途中で服用を中止しても構いません。
3 プレドニゾロン錠は朝食後6錠、昼食後4錠、夕食後2錠を3日間服用してください。
4 メコバラミン錠は光に弱い薬です。光を避けて保管してください。
5 テプレノンカプセルは胃粘膜を保護する薬です。
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問213
プレドニゾロンの確認試験に赤外吸収スペクトルが利用できる。以下の記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 吸収帯Aはヒドロキシ基に由来する。
2 吸収帯BはC-O単結合に由来する。
3 吸収帯Cはカルボニル基に由来する。
4 吸収帯DはC-H 結合に由来する。
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問214-215
35歳女性。体重45kg。昨夜より40℃の発熱が続いたため医療機関を受診した。発汗はなく、全身の関節がひどく痛かった。下記の生薬を含む漢方エキス細粒が処方された。なお、処方量は常用量である。

生薬名 1日量
マオウ 5.0g
キョウニン 5.0g
ケイヒ 4.0g
カンゾウ 1.5g

問214(実務)
この漢方処方について薬剤師が留意すべき点として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

1 浮腫が出現することがある。
2 動悸を起こすことがある。
3 発汗を促すため、水分補給が必要である。
4 高カリウム血症を起こすことがある。
5 甲状腺機能亢進症の患者には慎重に投与する必要がある。
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問215(物理・化学・生物)
この処方に含まれるそれぞれの生薬の主成分A~Dに関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題215

1 化合物Aは、芳香をもつ精油成分であり化合物名は2-phenyl-1-propenalである。
2 化合物Bは、ステロイド代謝酵素を活性化し低カリウム血症を起こす。
3 化合物Cは、4種の立体異性体のうち最も強い交感神経興奮作用を示す。
4 化合物Dは、加水分解を受けるとグルコース2分子、ベンズアルデヒド及び青酸を生じる。
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問216-217
55歳女性。身長160cm、体重70kg。起床時右手が思うように動かなくなり救急外来を受診した。CT 検査にてアテローム血栓性脳梗塞と診断され入院にて急性期治療を受けた。この患者の血液検査データは以下の通りである。また、医師は重篤な腎障害があると判断した。

クレアチニンクリアランス20mL/min、BUN 40mg/dL、ALT 7.1U/L、AST 12.5U/L、γ-GTP 10.0U/L、血小板数20× 10⁴/μL

問216(実務)
以下は、退院時の再発抑制のための薬物である。この患者への投与が適切でないのはどれか。1 つ選べ。なお、退院直前の検査データは入院時と大きな変化はなかった。

1 シロスタゾール
2 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
3 チクロピジン塩酸塩
4 低用量アスピリン
5 クロピドグレル硫酸塩
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問217(物理・化学・生物)
脳塞の発症には血小板凝集反応が関与するものがある。この反応に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 トロンボキサン A2 は血管内皮細胞から放出され血小板凝集を抑制する。
2 損傷した血管壁内から露出したコラーゲンは血小板凝集を抑制する。
3 活性化された血小板どうしはフィブリノーゲンを介して結合する。
4 プロスタグランジン I2 は活性化された血小板から放出され血小板凝集を促進する。
5 ADP(アデノシン5’-二リン酸)は活性化された血小板から放出され血小板凝集を促進する。
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問218-219
65歳女性。B細胞性非ホジキンリンパ腫と診断され、本日より外来にて R-CHOP 療法施行のため来院した。診察後、以下の薬剤が処方された。

(処方)
プレドニゾロン錠5mg  1回20錠(1日20錠) 1日1回昼食後5日分
イブプロフェン錠200mg 1回1錠(1日1錠) 点滴開始30分前1回分
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩錠2mg 1回3錠(1日3錠) 点滴開始30分前1回分

【R-CHOP 療法:CHOP 療法(シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩ビンクリスチン硫酸塩、プレドニゾロン)にリツキシマブを加えたがん化学療法の1つ】

問218(実務)
この薬物療法を初めて受ける患者への指導内容として適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 人ごみへの外出は避け外出から戻ったときはうがいや手洗いをしてください。
2 体がだるく感じたときにはプレドニゾロン錠の服用を中止できます。
3 吐き気があるときは食べられるものを少量ずつ食べるようにしてください。
4 インフュージョンリアクションを回避するため解熱剤と抗アレルギー薬が処方されています。
5 本治療により脱毛が起こることがあります。
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問219(物理・化学・生物)
下図は免疫グロブリンG(IgG)の模式図である。R-CHOP 療法に用いられるリツキシマブに該当するのはどれか。1 つ選べ。
第101回薬剤師国家試験問題219
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問220-221
薬剤師は疾病予防にも関わるべきでありワクチンに関する知識を深める 必要がある。

問220(実務)
薬剤師として知っておくべきワクチンに関する記述のうち誤っているのはどれ か。 1つ選べ。

1 麻疹、風疹、水痘及びおたふくかぜのワクチン接種不適当者には妊婦が含まれ る。
2 B型肝炎ワクチンは抗体価を検査しながら複数回接種することがある。
3 副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤を服用している患者では生ワクチンの接種 ができない場合がある。
4 インフルエンザワクチンは卵アレルギーの人に対しては注意して接種する。
5 結核に対する抗体がない場合はツベルクリンを接種する。
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問221(物理・化学・生物)
予防接種に用いる抗原(ワクチン)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 ウイルスに対する生ワクチンは接種後の免疫応答能を高めるため天然に存 在するウイルスの毒性をより高めたものである。
2 我が国におけるインフルエンザワクチンの主成分はウイルスから分離・精製 したノイラミニダーゼを不活化したものである。
3 ワクチンの中には病原体構成成分の組換え体タンパク質を主成分とするもの がある。
4 トキソイドは病原体が産生する毒素を免疫原性を残したまま無毒化したも のである。
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問222-223
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病と診断を受けた患者がイマチニブメシル酸塩錠の服用を始めたが効果が不十分であった。そのため、他の薬剤に切り換えることとなった。

問222(実務)
切り換えの薬物として推奨されるのはどれか。1 つ選べ。

1 ゲフィチニブ
2 ソラフェニブトシル酸塩
3 ダサチニブ水和物
4 クリゾチニブ
5 エルロチニブ塩酸塩
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問223(物理・化学・生物)
フィラデルフィア染色体が形成される変異の分類として正しいのはどれか。1 つ選べ。

1 置換
2 欠失
3 逆位
4 挿入
5 転座
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問224-225
65歳女性。以下の処方箋をもって保険薬局を訪れた。

(処方)
アレンドロン酸経口ゼリー剤 35mg 1回1包(1日1包) 週1回起床時4日分 水約 180mL とともに服用

問224(実務)
この患者に対する薬剤師の指導として正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 よく噛めば、水なしで服用しても構いません。
2 症状を悪化させないために毎日無理のない軽い運動を心がけてください。
3 日常生活において乳製品や緑黄色野菜をとるように心がけてください。
4 起床時に飲み忘れたら就寝時に服用してください。
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問225(物理・化学・生物)
骨代謝に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 骨芽細胞は、コラーゲンを細胞外へ分泌する。
2 骨細胞は未分化細胞であり増殖能を有する。
3 破骨細胞は、アルカリ性ホスファターゼを細胞外へ分泌する。
4 副甲状腺(上皮小体)ホルモンは破骨細胞の働きを減弱させる。
5 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3 (活性型ビタミンD3)は小腸からの Ca²⁺ の吸収を促進する。
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問226-227
65歳女性。食道がんを切除後経口による栄養補給が不可能となったため高カロリー輸液(Total Parenteral Nutrition)療法が適用となった。

問226(実務)
2週間投与したところで患者が病棟薬剤師に口内炎による痛みを訴えた。薬剤師はビタミンの補充が必要と判断した。このとき、補充を提案すべきビタミンと して適切なのはどれか。2つ選べ。

1 ビタミン A
2 ビタミン B
3 ビタミン D
4 ビタミン E
5 葉酸
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問227(衛生)
栄養素の補給に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 高カロリー輸液に含まれるビタミン B12が機能を発現するには胃の内因子が 必要である。
2 高カロリー輸液にビタミン Bを過剰に添加するとウェルニッケ脳症を引き 起こす。
3 亜鉛の補給は褥瘡の防止・早期修復に効果を示す。
4 高カロリー輸液にセレンを添加しないと心機能異常を起こすことがある。
5 肝機能が著しく低下した患者の高カロリー輸液にはグルタミンを多く添加す る必要がある。
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問228-229 
56歳女性。パーキンソン病及び慢性胃炎で治療中のため保険薬局に処方箋を持参した。処方1を継続服用していたが振戦が改善されないため本日より 処方2が追加された。薬剤師は服薬指導の際に患者にチーズを食べすぎないよう に指導した。

(処方1) レボドパ 250mg・カルビドパ配合錠  1回1錠 (1日3錠)  1日3回 朝昼夕食後 14日分
ファモチジン錠 20mg  1回1錠(1日2錠)  1日2回 朝夕食後 14日分

(処方 2)
セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠 2.5mg  1回1錠(1日1錠)  1日1回 朝食後 14日分

問228(実務)
この患者にとってチーズの成分の中で問題となるのはどれか。 1つ選べ。

1 トランス脂肪酸
2 デヒドロ酢酸ナトリウム
3 チラミン
4 ナイシン
5 ラクトース
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問229(衛生)
チーズ中の成分が問題となる理由として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

1 この食品成分が胃に障害を与え胃炎を悪化させる。
2 この食品成分が処方された薬物の代謝酵素を阻害する。
3 この食品成分が処方された薬物の代謝酵素の発現を誘導する。
4 この食品成分が処方された薬物の消化管からの吸収を阻害する。
5 処方された薬物がこの食品成分を代謝する酵素を阻害する。
6 処方された薬物がこの食品成分を代謝する酵素の発現を誘導する。
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問230-231
少年スポーツクラブの懇親会のバーベキューで大人3名、子供10名が鶏肉を焼いて食べた。その3日後にこの懇親会に参加した者のうち子供4名が発熱及び下痢を伴う腹痛を発症した。患児の全員が近医を受診し点滴静注などの治療を受けた。その後、この食中毒の原因はカンピロバクターと同定された。

問230(実務)
カンピロバクターによる食中毒に罹患した患児の保護者に対する薬剤師による衛生管理を含めた指導及び助言として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 下痢が続いている間は糖分や電解質を含むスポーツ飲料の摂取は控える。
2 下痢が続いても下痢止めは使用しない。
3 鶏肉の内部は汚染されていないので表面を軽くあぶってから子供に食べさせる。
4 鶏肉を取扱った手を洗ってから他の食品を取扱う。
5 鶏肉を生食する際には一度冷凍しカンピロバクターを死滅させる。
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問231(衛生)
カンピロバクターによる食中毒に関する記述のうち誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 カンピロバクターは鳥類等の腸管に常在し鶏肉を汚染しやすい。
2 野生生物により汚染された環境水を飲むことにより発症することがある。
3 牛レバーの生食により発症することがある。
4 カンピロバクターは乾燥に弱いため殻の表面が乾燥している鶏卵の生食による発症のリスクは低い。
5 再興感染症の1つに位置づけられている。
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問232-233 
特定健康診査を受けた本人に実施機関から健診結果及びこれに応じた生活習慣の改善に関する情報が届いた。

問232(衛生)
特定健康診査に関する記述のうち正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 内臓脂肪型肥満に着目した健康診査である。
2 特定健康診査の対象者は後期高齢者である。
3 特定健康診査を受けるのは個人に課せられた義務であり健康保険組合等の医療保険者は干渉しない。
4 特定健康診査の結果から生活習慣病の発症リスクが高い人に対して生活習慣を見直すサポートが実施される。
5 特定健康診査に関わる個人情報は個人情報保護法の対象にならない。
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問233(実務)
特定健康診査におけるメタボリックシンドロームの診断基準となっている検査項目はどれか。2 つ選べ。

1 血圧
2 空腹時血糖値
3 尿酸値
4 血清クレアチニン値
5 γ-GTP 値
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問234-235 
34歳女性。検診で乳がんの疑いを指摘された。血縁者の多くが乳がんを発症していたため乳がんの遺伝子検査及び組織診断を受けた。その結果、HER2陽性乳がんと診断された。骨転移があるためドセタキセル/カルボプラチン/トラスツズマブの併用療法のレジメンに従い薬物治療が始まった。

問234(衛生)
遺伝性乳がんの発症に関わる遺伝子はどれか。つ選べ。

1 APC
2 BRCA1
3 NF1
4 p53
5 RB
6 VHL
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問235(実務)
ドセタキセル/カルボプラチン/トラスツズマブの併用療法について、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 トラスツズマブ投与前及び投与期間中に適宜心機能検査をする。
2 トラスツズマブはアナフィラキシー様症状に注意して投与する。
3 トラスツズマブの代表的な副作用に骨髄抑制がある。
4 カルボプラチンの投与期間中は血清電解質濃度及び腎機能検査を行う。
5 カルボプラチンはアナフィラキシー様症状に注意して投与する。
6 カルボプラチンの代表的な副作用に骨髄抑制がある。
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問236-237
77歳男性。3月中旬のある日、昼食の時間になり家族が男性を探したところ男性は農機具等が置いてある小屋でうずくまっていた。顔面は蒼白であり、声をかけてもうなずくだけで言葉が出なかった。また、足下に嘔吐物があった。支えても歩くことができなかったため救急車で病院に搬送した。家族の話から、この男性は朝10時頃から小屋で畑仕事の準備をしていたという。診察した医師は、化学物質による中毒を疑い、検査を依頼した。

問236(実務)
病院で行うべき処置として誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 胃を洗浄する。
2 活性炭を投与する。
3 制吐剤を投与する。
4 輸液を投与する。
5 利尿剤を投与する。
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問237(衛生)
この男性の血液を検査したところコリンエステラーゼ活性が著しく低下していた。中毒の原因と考えられる化学物質はどれか。つ選べ。

1 クロルピクリン
2 グルホシネート
3 パラコート
4 メソミル
5 硫酸タリウム
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問238-239
薬物乱用が社会的な問題となっているため中学校より学校薬剤師に薬物乱用防止講座を実施してほしいとの要請があった。

問238(実務)
この講座の中で中学生に伝える内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 処方された医薬品であればどのような目的で使用しても薬物乱用とはいわない。
2 危険ドラッグを1回使用しただけも薬物乱用という。
3 大麻を所持しているだけで使用していない場合は処罰の対象とはならない。
4 シンナーや覚せい剤を使い続けて病的な状態になるとストレスを感じただけで幻覚が生じることがある。
5 薬物乱用によって意欲が減退することはあるが暴力的になることはない。
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問239(衛生)
最近5年間(平成22年以降)の我が国における覚せい剤事犯の検挙状況に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 覚せい剤事犯の検挙人員は薬物(覚せい剤、大麻、麻薬及び向精神薬、あへん)事犯別検挙人員のうち最も多くを占める。
2 覚せい剤事犯の検挙人員全体のうち約半数を占めているのは30歳未満である。
3 覚せい剤事犯の検挙人員全体に占める50歳以上の割合は、増加している。
4 覚せい剤事犯の検挙人員全体に占める初犯者の割合は、約80%である。
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問240-241
36歳男性。CD20 陽性の再発低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫のためイットリウム(⁹⁰Y)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)を投与することになり、注射液の調製が依頼された。

問240(実務)
イットリウム(⁹⁰Y)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)注射液はイブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)にイットリウム(⁹⁰Y)を結合させて調製する。調製について誤っているのはどれか。つ選べ。

1 製品名と規格、検定日、使用量、使用日患者名、調製者名等を記載した記録簿を作成し保管する。
2 調製は、微生物の汚染を防ぐためにクリーンベンチ内で行う。
3 飛散防止のためにバイアル内は陰圧に保つ。
4 放射性医薬品が分注されたシリンジには医薬品の名称、量及び患者氏名を記入したシールを貼付する。
5 調製時に発生した放射性廃棄物は専用のドラム缶に封入し保管廃棄する。
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問241(衛生)
⁹⁰Y に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 主に β 線を放出する。
2 半減期は約1週間である。
3 ⁹⁰Srとの間に放射平衡が成り立つ。
4 神経組織に特異的効果を示す。
5 光電効果やコンプトン散乱を引き起こす。
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問242-243
学校薬剤師が、小学校の屋外にあるプールの水質検査をプールの対角線上の3点の水面下20cm のA、B、Cで実施した。結果は下の通りであった。
第101回薬剤師国家試験問題242-243

問242(実務)
学校薬剤師が行う説明として適切なのはどれか。2 つ選べ。

1 プール水の遊離残留塩素が基準を満たしていないと指摘した。
2 プール水のpH が基準を満たしていないと指摘した。
3 遊離残留塩素の基準を満たすことはプール熱の発生予防やクリプトスポリジウムの増殖予防に有効であると説明した。
4 晴天時、紫外線の強いときは遊離残留塩素の消費が高まると説明した。
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問243(衛生)
プール水の検査項目でないのはどれか。1 つ選べ。

1 塩化物イオン
2 大腸菌
3 一般細菌
4 過マンガン酸カリウム消費量
5 総トリハロメタン
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問244-245
58歳男性。糖尿病のため、食事療法及び運動療法に加え経口糖尿病治療薬による治療を受けていた。効果不十分のためペン型インスリン製剤を用いることになった。

問244(実務)
インスリン製剤の選択に関する記述のうち誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 超速効型及び速効型インスリン製剤はインスリンの追加分泌を補うのに用いる。
2 持効型及び中間型インスリン製剤はインスリンの基礎分泌を補うのに用いる。
3 スルホニル尿素系薬を併用する場合速効型インスリン製剤を用いる。
4 混合型インスリン製剤を毎食前1日3回投与すると生理的なインスリン動態に近づけることができる。
5 速効型インスリン製剤を毎食前1日3回投与し続けると再び経口糖尿病薬に反応するようになることが期待できる。
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問245(衛生)
医療機関に返却された針の廃棄方法で正しいのはどれか。2つ選べ。

1 回収した使用済み針の処理責任は、市町村が負う。
2 使用済み針と未使用の針は廃棄前に必ず分別しなければならない。
3 使用済み針は特別管理一般廃棄物として扱う。
4 使用済み針は回収後滅菌しても感染性廃棄物と同様の扱いをする。
5 未使用の針は感染性廃棄物と同様の扱いをする。
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101回薬剤師国家試験(全問)
101回薬剤師国家試験【必修問題】問1~問90
101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】 問91~問150
101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学理論問題)】問151~問195
101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問196~問245
101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問246~問285
101回薬剤師国家試験【一般問題(薬学実践問題)】問286~問345

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